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コラム:日銀批判に誤り、長期金利操作は政策進化
村上尚己アライアンス・バーンスタイン(AB) マーケット・ストラテジスト
[東京 30日] - 9月20―21日の日銀金融政策決定会合では、「総括的な検証」をもとに、新しい政策運営のフレームワーク(枠組み)導入が決まった。その主な柱は、「イールドカーブ・コントロール」として10年国債金利水準を操作対象に加えたこと、そして「オーバーシュート型コミットメント」として金融緩和を継続することである。
この新たな枠組み(「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」)の導入を受けて、日銀の金融政策がさらに複雑化したこともあり、市場参加者やメディアの間では多くの誤解が出回っているようだ。本稿では、それらの誤りを正し、政策変更に踏み切った日銀の真意を探りたいと思う。
<量の限界論も持久戦論も間違い>
まず、よく耳にする解釈に「これまでの量的金融緩和の限界が近づいたので、金利政策に変更を余儀なくされた」というものがある。この理解が正しいとすれば、金融政策の方針転換あるいは金融緩和を緩めるとの解釈になる。
ただ、日銀は、今後の追加緩和政策の手段として、ベースマネー拡大の加速を挙げている。また、黒田東彦総裁や事務方などの説明からも、「国債購入の限界」はかなり遠いと認識していると推察される。
筆者自身も、現行400兆円程度のベースマネーですでに限界に近づいたとの一部論者の解釈を理解できない。公的債務残高の1000兆円規模までベースマネー拡大は理論的に可能であり、日銀の執行部も拡大余地が大きいと認識しているのではないか。
それでは、今回、日銀が政策変更に踏み切った理由は何か。その答えの鍵となるのは、オーバーシュート型コミットメントだ。コミットメント変更は、2%インフレが実績値ベースで数カ月にわたって達成できたとしても金融緩和を継続し、ある程度のインフレ率上振れを許容することを意味する。
これは、過去1年余りインフレ期待が低下していることへの対処だろう。インフレ率はフォワードルッキング(先決的)に決定される部分があり、インフレ期待を高めることで実際のインフレ押し上げを促す政策である。
また、一部メディアは、今回の政策変更によって「金融政策が持久戦に入った」などと評しているが、筆者はこれも的外れだと思う。むしろ、インフレ期待を押し上げて2%インフレ時期の前倒しを目指すのが、今回の政策転換の狙いであることは明らかだ。持久戦とは真逆の「できる限り早期の2%インフレ達成」の実現可能性を高める政策転換と捉えるのが正しい理解だろう。
先述したとおり、多くのメディアや市場関係者は、限界が訪れたので日銀はやむを得ず金利政策に転換したと理解しているが、10年国債金利をゼロに誘導するイールドカーブ・コントロール政策も、インフレ期待を高める緩和強化のツールと位置づけられる。
この政策には、日銀が説明するように、10年国債金利をゼロにすることでイールドカーブをスティープ化させ、金融機関などの自己資本毀損を防ぐという防御的な側面がある。従来のマイナス金利政策が持つコストを軽減する意味で「政策進化」だ。
さらに、長期金利操作は経済学のテキストを書き換えることから、明らかに大きな意味を持つ。通常のテキストに従えば、中央銀行が操作できるのは翌日物の短期金利だ。10年満期など長期国債金利は、様々な要因で動くため中央銀行はコントロールできないとされる。日銀は今後、普通の中央銀行が通常立ち入らない領域に新たに踏み出したわけで、政策レジームの転換と位置づけられよう。
日銀が新たな領域に踏み込んだことは、これまでの国債など資産の大量購入を通じて、中央銀行が長期金利水準を制御できると認識したことを意味する。このため、10年国債金利のゼロへの誘導策は、量的緩和を進化させた政策と位置づけることが可能だと筆者は考える。
一部論者がこだわっている、政策目標を量にするか金利にするかは、金融政策の本質ではない。期待インフレ率に強く働きかけるために有効なツールが何であるかは、金融市場や経済情勢で変わってくるからだ。2013―15年まではベースマネー拡大が政策シグナルとして有効だったが、長期金利の誘導が実務的により強い政策ツールになったと日銀は認識したと推察される。
<長期金利操作とヘリマネの類似性>
新たなフレームワークが強固なことは、今後、米国の長期金利が上昇するなど世界的な長期金利上昇が起きても、日銀が10年国債金利をゼロ近傍に維持させることを考えれば自明ではないか。緩やかな利上げを続ける米連邦準備理事会(FRB)の政策動向が、日銀の政策転換を促した部分もありそうだ。
そして、2014年初までのように国内でインフレ率が2%に近づき上昇する局面になっても、10年金利をゼロ近傍に抑えるわけである。この過程で、オーバーシュート型コミットメントが働き、極めて緩和的な金融政策運営が続くため、円安や実質金利低下により経済成長刺激を実現する政策フレームワークとなる。
この日銀の政策転換の意味を、市場参加者は今後徐々に認識していくと筆者は考えている。低下していたインフレ期待が早晩上昇に転じ、新たなフレームワークで金融政策の景気刺激効果は強まるのでないか。2016年初からの行き過ぎた円高の修正と日本株高をもたらす政策転換になると予想している。
ちなみに、長期金利コントロールの金融緩和効果が強まる経路は、拡張的な財政政策による成長率押し上げだ。バーナンキ前FRB議長は、長期金利のコントロールとヘリコプターマネー(ヘリマネ)政策との類似性を指摘している。
筆者は、8月初めに閣議決定された経済対策は「疑似ヘリマネ」に過ぎないと考えているが、安倍政権のリーダーシップのもと、財政政策が本格的にGDP成長率を押し上げれば、日銀の政策転換による景気刺激効果は一層大きくなると予想している。
なお、28日の石油輸出国機構(OPEC)非公式会合において減産合意に至ったと報じられ、原油価格は大幅高となった。これが、原油価格の本格上昇をもたらすかは不透明だが、2014年末から続く原油価格の歴史的な下落が終焉したことを確認する出来事だと思われる。
*村上尚己氏は、米大手運用会社アライアンス・バーンスタイン(AB)のマーケット・ストラテジスト。1994年第一生命保険入社、BNPパリバ、ゴールドマン・サックス、マネックス証券などを経て、2014年5月より現職。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
(編集:麻生祐司)
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-naoki-murakami-idJPKCN11Z0G8
景気刺激で世界的な協調不要、回復続く=独連銀理事
[フランクフルト 30日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)のドンブレット理事は30日、世界経済の回復は続くと述べ、国際通貨基金(IMF)が提唱する主要国による協調的な景気刺激策を新たに打ち出す必要はないとの認識を示した。
10月7─9日に開催されるIMF年次総会を前に同理事は「金融、財政、構造(改革)に関し世界的な連携は不要と考えている」と述べた。
「むしろそれぞれの国の安定と調和する正しい政策の組み合わせが問題だ」と指摘した。
ドンブレット理事はまた「長期停滞に陥る危険があるとの懸念は誇張されている」と主張。「先進国の潜在成長率が低下しているのは人口動態の変化によるもので避けることができない」と述べ、高齢化が背景にあると分析した。
http://jp.reuters.com/article/imf-economy-bundesbank-idJPKCN1201D6
焦点:
ドル調達コストが急騰、日銀緩和由来の「円のバーゲン」で
[東京 30日 ロイター] - 為替スワップ経由のドル調達コストが、2009年2月以来の高水準に達している。日銀が「量的緩和」の看板を完全に降ろさない一方で、マイナス金利の深掘りを示唆する中、日銀発の「円のバーゲンセール」が進む格好でドル調達コストが上昇している。
期間1年未満が主体の為替スワップ取引では、年末をカバーする3カ月物の円投/ドル転コスト(ドル調達コスト)が29日、173ベーシスポイント(bp)と2009年2月以来、7年7カ月ぶりの水準まで急騰した。28日の同コストは154.50bpだった。
<円のバーゲンセールとドル調達コスト>
ドル調達コストが数年ぶりの高水準となった根本的な背景には、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)がある。
9月21日の金融政策決定会合において、日銀はマネタリーベース目標をあいまい化させ、長短金利操作付きQQEにシフトした。
しかし、「量」の看板を完全に降ろすことはせず、「インフレ率が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースを拡大させる」と宣言し直した。
「金利ターゲットでありながら、量へのコミットメントも残すという屋上屋を架すような政策となってしまった」(東短リサーチ・チーフエコノミストの加藤出氏)との評価が市場では少なくない。
日銀の黒田東彦総裁は30日、衆院予算委での答弁で、マネタリーベースは今後、増加し続け、場合によっては増加ペースの加速もあり得るとの見解を示した。
こうした日銀の姿勢は、真意はどうあれ、国際金融取引において「円の過剰感」を際立たせ、「円ディスカウント」として本邦勢のドル調達コストの上昇要因となっている。
ある海外金融機関のマネートレーダーは「日本の過剰な緩和により、現在は円がバーゲンセールになっている状況だ。1990年代後半はドルプレミアムがドル調達コスト上昇の主因だったが、今は円ディスカウント。価値が希薄な円でドルを調達しようとしてコスト増を招いている」との指摘が出ている。
ただし、円のバーゲンセールは、円相場の持続的な減価をもたらさなかった一方で、ドル/円スワップで需給バランスに影響を及ぼした。
「日米ともに量的緩和(QE)で、ドルも円もジャブジャブだったころは、ベーシスはそれほど拡大していなかった」と、SMBC日興証券・為替外債ストラテジストの野地慎氏は言う。
ベーシスとは、スワップ取引において日米金利差に上乗せされるコストで、均衡価格からの乖離。
しかし、ベーシスは2014年10月に米連邦準備理事会(FRB)がQE終了を決定し、日銀が年60―70兆円のペースで増やすとしていたマネタリーベースを、約80兆円まで拡大するQQE拡大を決定したころから、明確な上昇傾向に入った。
14年10月にベーシスは30bp台で、ベーシス込みの円投/ドル転コストは50bp台だった。
その後、マネタリーベースの増加に合わせてベーシスは徐々に拡大し、目下85bp程度、円投/ドル転コストは170bp台まで上昇した。
この間、マネタリーベースは250兆円から、413兆円まで急激に拡大している。
日銀の量的・質的金融緩和の当初の政策の狙いは、円金利商品の利回り低下を促し、外貨やリスク資産への資金シフトを促すことだった。
このいわゆるポートフォリオリバランス効果により、過去最高のペースで本邦勢は対外証券投資や直接投資を行ったが、ドル調達コスト(ヘッジコスト)の上昇により、その対外投資の採算性は悪化している。
現在の1.7%近傍のドル調達コストは、1.54%付近の米10年国債利回りUS10YT=RRを大幅に上回っている。
<欧州金融セクターの信用リスク>
円の希釈化を背景に上昇する円投/ドル転コストに対して、ユーロ投/ドル転コストは、主に信用リスクを背景とする上昇が目立ち始めた。
ユーロ投/ドル転スワップの3カ月物ベーシスは目下62bp付近と、2カ月ぶり高水準に達している。
ドイツの大手銀行の株価が下げ止まらない中、29日の米国株式市場では金融株が売り込まれるなど、金融システム不安が徐々に広がりを見せている。
3カ月物ドルLIBOR(ロンドン銀行間金利)は29日に0.84561%と直近のピークから若干低下したものの、依然として7年4カ月ぶりの高水準にある。
為替スワップの原資産であるドルLIBORに高止まりや上昇余地がある中で、日銀がマイナス金利の深掘りを実施すれば、同じく原資産である円LIBORのマイナス幅拡大が見込まれ、この結果、当然本邦勢のドル調達コストは一段と上昇する。
(森佳子 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/analysis-dollar-cost-idJPKCN1201A5
超長期の国債買入減額、金利操作方針・市場動向踏まえた措置=日銀幹部
[東京 30日 ロイター] - 日銀幹部は30日、同日夕に公表した当面の長期国債の買い入れ運営で、残存10年超と25年超の買い入れを減額したことについて、新たに導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(QQE)」のもとでの金利操作方針や最近の市場動向などを踏まえた措置と語った。
同幹部はロイターの取材に対し、「9月の金融政策決定会合時点のイールドカーブから大きく変動することなく、金利操作方針との整合性が維持されるよう、最近の市場動向等も踏まえ、10年超と25年超のゾーンの買い入れ予定額を減額した」と述べた。
10月3日から適用する「当面の長期国債等の買い入れ運営」によると、10月初回のオファー額について、「残存10年超25年以下」を現行の2000億円から1900億円程度に、「残存25年超」を同1200億円から1100億円程度に、それぞれ100億円減額する。その他のゾーンについては従来の買い入れ額を維持した。
日銀は、21日の金融政策決定会合で、金融市場調節方針をそれまでのマネタリーベースの増加額から長短金利の操作(イールドカーブ・コントロール)とする「長短金利操作付きQQE」を導入。長期金利については、10年物国債利回りがゼロ%程度で推移するように国債の買い入れを行うとした。
黒田東彦総裁は会合後の会見で「現時点のイールドカーブはおおむね妥当」と発言したが、その後の市場では金利低下が進行し、イールドカーブ全体が低下していた。
(伊藤純夫)
http://jp.reuters.com/article/boj-bond-purchase-idJPKCN120156
強気相場に潜む恐怖、VIX先物取引が露呈−一部ヘッジファンド利益
Aleksandra Gjorgievska
2016年9月30日 11:07 JST
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VIX先物取引は過去最高の1年になる勢い
先物価格が直物を40%上回る、プレミアムは2012年以来の大きさ
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iwEyc25yQtNk/v2/-1x-1.png
比較的落ち着いている市場の水面下で、市場の変動に備えるボラティリティの取引が急拡大している。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)の先物を例にとろう。取引高が今月これまでに50%膨らみ、記録更新の1年になりそうな勢いであることを、ブルームバーグ集計データが示している。VIX直物の取引は今月、過去平均を30%近く下回り静かな状況だったが、6カ月物の先物価格は直物を約40%上回った。 この先物プレミアムは8月には2012年以来の大きさに達した。
ボラティリティから利益を得る米アーテミス・キャピタル・マネジメントにとっては、好ましい展開だ。クリストファー・コール最高投資責任者が運用する旗艦ファンドは今年1−8月の運用成績がプラス16%近く。これに対し、ベンチマークのユーリカヘッジCBOEロング・ボラティリティ指数はマイナス0.7%。
コール氏は「恐怖が潜む新たな強気相場の中にわれわれはいる。歴史上、2番目に長い強気相場の局面にあるが、これが健全な相場なのか人工的に押し上げられた相場なのかという疑問がある」と語った。
ボラティリティは29日、注目される動きを示した。VIXが一時27%跳ね上がった一方、米国株は急落。背景にあったのはドイツ銀行の問題が金融セクター全体に波及するとの懸念だった。
米S&P500種株価指数は今年これまでの高値をつけた時点で年初来上昇率が7.2%。企業収益が減少、エコノミストらが米経済成長率見通しを1.5%に下方修正する中でも上昇基調を保ってきた。9月のVIX先物取引は1日平均27万枚となり、年初来平均を21万枚以上に押し上げた。過去2年の平均は18万2000ー19万枚。
VIX先物取引急増の背景には、ボラティリティ関連の金融商品市場が成熟してヘッジなどへの活用が増えたことや、投資家が将来の混乱に備えていることなどが挙げられる。
コール氏は先物プレミアム上昇について、投資家がもはや中央銀行に期待していないからだとみている。米連邦公開市場委員会(FOMC)は年内1回の利上げに向けて準備中のほか、欧州中央銀行(ECB)は金融政策の限界を認識しつつあることを示唆している。
同氏は「投資家は昨年なら、『心配するな、中銀が助けてくれる。相場が下がり続けるのを放っておくはずがない』と言ったものだが、今年はリスクを認識し、『中銀は10%の値下がりをそのままにしておく可能性があって、こちらはやけどするかもしれないからヘッジしておこう』と言っている」と述べた。
原題:Volatility Hedge Fund Sees Bull Market in Fear as VIX Bets Jump(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-30/OEALRX6KLVRT01
ウォール街から株式投資家へ−この年末は上げ相場期待できそうにない
Oliver Renick
2016年9月30日 13:30 JST
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10−12月は歴史的にS&P500種が最も上昇する時期だった
ストラテジストの予想によると、現水準から1%弱しか動かない公算
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ipY2i2qjvGSg/v2/-1x-1.png
米国株市場ではここ何十年も、北東部で紅葉が始まる季節になれば深く考えずに株式を買い、値上がりという大豊作の準備をしていればよかった。だが、今年は不作かもしれない。
ウォール街のストラテジストの予想がそう示唆する。米大統領選や金利、バリュエーション(株価評価)をめぐる不安が彼らを、今年の年末シーズンを前に異例な弱気ムードにさせている。ブルームバーグがストラテジスト19人を対象とした調査の平均値によると、米S&P500種株価指数の年末水準は2171と、29日の終値を1%も上回らない。
1970年以降、S&P500種の騰落率が最も良いのは平均して10ー12月(第4四半期)で、特に2009年に始まった現在の強気相場ではそれが顕著だ。過去7年半、指数は同四半期に平均6.7%上昇した。この上昇率は次に良かった四半期の倍以上。
カナコード・ジェニュイティで米国株調査の共同責任者を務めるトニー・ドワイヤー氏は、「資金を投じるには理由が必要で、ポートフォリオマネジャーらは方向感を持たずに静観している」と指摘。「この状態から誰かが飛び出るには、ファンダメンタルズの変化や何らかの売られ過ぎ状況、あるいはさらなる経済データが必要だ」と説明した。
原題:Wall Street Says Annual Holiday Rally Isn’t in Cards This Year(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-30/OEAU1J6KLVRG01
ドイツ銀:株価と高リスク債が最安値、一部顧客が取引先移したと報道
William Canny
2016年9月30日 03:52 JST 更新日時 2016年9月30日 18:40 JST
30日のフランクフルト市場でドイツ銀行の株価が過去最安値を更新、高リスク社債も値下がりした。膨らむ法的費用の負担に耐えられるかという懸念がくすぶる中で一部のヘッジファンド顧客がエクスポージャー縮小に動いた。
ドイツ銀のヘッジファンド向け事業で800社余りの顧客の中の何社かが今週、保有する上場デリバティブ(金融派生商品)の一部をドイツ銀から他の金融機関に移したと、ブルームバーグ・ニュースが内部文書を基に報じた。
ジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)は30日の行員向け文書で「メディアの臆測」には根拠がないとし、ドイツ銀のバランスシートはここ20年で最も強固だと強調。「われわれの仕事はこの外部のゆがんだ見方が日々の業務に影響しないようにすることだ」とした上で、ドイツ銀への「信頼を弱めることを望む市場勢力が一部にある」と指摘した。
フランクフルト時間午前10時46分(日本時間午後5時46分)現在、株価は4.9%安の10.35ユーロ。初めて10ユーロを割り込む場面もあった。
ブルームバーグのデータによれば、表面利率6%のその他ティア1債(AT1債)は一時、額面1ユーロに対し0.05ユーロ下げ0.69ユーロと過去最低を付けた。CMAによると、劣後債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し537bp。
原題:Deutsche Bank Drops to Record as Some Clients Reduce Exposure(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-29/OE9ZEQSYF01S01
英国:4−6月の経常赤字が拡大−GDP成長率は上方修正
Lucy Meakin
2016年9月30日 19:14 JST
英国の経常赤字は4−6月(第2四半期)に拡大した。貿易赤字が2年半ぶり高水準に達したほか、投資所得の記録的な流出が続いた。
英政府統計局(ONS)が30日発表した4−6月の経常収支は287億ポンド(約3兆7570億円)の赤字。これは国内総生産(GDP)比で5.9%に相当する。昨年10−12月(第4四半期)は過去最悪の7%、今年1−3月(第1四半期)は5.7%だった。
英国が欧州連合(EU)離脱を選択した結果、一部アナリストらは海外投資家が英資産への投資を控える可能性を警告しており、経常収支が注目されている。懸念の高まりが6月23日の国民投票以来のポンド急落を後押しした。
同日発表された4−6月GDP確定値(季節調整済み)は前期比0.7%増と、改定値の0.6%増から上方修正された。家計消費が伸びたほか、設備投資が増え、2013年以降最大となった純貿易による押し下げを打ち消した。
GDPは前年同期比2.1%増加。前期比年率では2.7%となった。
原題:U.K. 2Q Current-Account Deficit Widens; GDP Growth Revised Up(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-30/OEB8306KLVR601
英国:9月の住宅価格は5.3%上昇、伸び鈍化−ネーションワイド
Fergal O'Brien
2016年9月30日 16:36 JST
英住宅価格の伸びが9月に鈍化した。この数カ月で不動産需要が弱まりつつある。英住宅金融のネーションワイド・ビルディング・ソサエティーが30日発表した。
9月の英住宅価格は前年同月比5.3%上昇。8月は5.6%の伸びだった。前月比では0.3%上昇。平均価格は20万6015ポンド(約2700万円)となった。
ネーションワイドのチーフエコノミスト、ロバート・ガードナー氏は「住宅値上がり率が比較的安定しているのは、ここ数カ月で鮮明となっている住宅需要の軟化が全般的に市場の供給サイドとバランスが取れていることを示唆している」と指摘。「新規購入予定者による問い合わせは引き続きかなり低調だが、市場に売り出されている住宅の物件数も過去最低水準に近い」とコメントした。
原題:U.K. House-Price Growth Cools Amid ‘Subdued’ New Buyer Demand(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-30/OEB1Z96K50YG01
ポンド、四半期ベースで1980年代以降で最長の下げ局面−チャート
Marianna Aragao
2016年9月29日 17:47 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ibeHvlfhRWzc/v4/-1x-1.png
ポンドはドルに対して7月以降、下げ基調にある。英国の欧州連合(EU)離脱選択が重しで、四半期ベースでは1984年以降最長の5期続落となりそうだ。国民投票結果でEU離脱が決定的となった6月24日には過去最大の下げを演じた。国民投票後の経済状況が予想以上に堅調だったことが経済指標で明らかになったため、8月にはそれまでの下げ幅をやや消したものの、英国が速やかなEU離脱に向かっているとの観測からここ数週間で下げを再開した。
原題:Pound in Longest Run of Losses Since 1984 on Brexit Woes: Chart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-29/OE99HQ6JIJVA01
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