JAL、ドラえもんJETお披露目 中国で認知度向上へ 植木社長「やさしさはサービスと共通」 Aviation Wire 9月21日(水)22時2分配信 日本航空(JAL/JL、9201)は9月21日、人気キャラクター「ドラえもん」の特別塗装機「ドラえもんジェット」(ボーイング767-300ER型機、登録番号JA610J)を羽田空港の滑走路でお披露目した。9月から上海(浦東)線を中心に、中国路線で2017年3月末まで運航する。 中国で人気の高いドラえもんと組むことで認知度向上を目指し、ドラえもんが作品で訴えかける、人に対するやさしさなどから、JALのサービスに具体的なイメージを持ってもらう。 ◆ドアには「どこでもドア」
特別塗装機は、ドラえもんを前部胴体にタテ4.6メートル、ヨコ5.9メートルのデカールで描き、後部胴体に東京の街並みの、後部ドアにはドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」のデカールを貼った。 座席数は237席(ビジネス30席、エコノミー207席)で、機内ではドリンクをドラえもん仕様の紙コップで提供。オリジナルデザインのポストカードも用意する。 初便は、22日の羽田午前11時35分発上海(浦東)行きJL085便。その後は成田−上海線などの中国路線に投入する。 ドラえもんジェットの就航に合わせ、中国市場向けにドラえもんと共同プロモーションを展開。ドラえもんを用いた中国語のキャンペーンサイトをオープンする。 上海市内では、新エコノミークラス「スカイワイダー」の体験会を実施。中国人の客室乗務員がドリンクをサービスするなど、機内を疑似体験できるイベントを開催する。会場にはドラえもんジェットの模型を展示し、オリジナルグッズを配付する。 ドラえもんは日本国内のほか、東南アジアや東アジアを中心に人気が高い。特に中国国内では実写版が制作されたり、似せたキャラクターが登場するなど広く親しまれている。 JALの植木義晴社長は、「これまで日本を中心に営業してきたが、中国限定のプロモーションを始め、中国で年齢を問わず絶大な人気を誇るドラえもんをキャラクターに選んだ。身近な航空会社となるよう、プロモーションを強化していく」と、意気込みを語った。 JALとドラえもんのタイアップは今回で3度目。1回目は2010年2月から4月まで映画版ドラえもんの30周年を記念し、777-300の国内線仕様機(JA8941)を羽田発着の国内線幹線(札幌、伊丹、福岡、那覇)などで運航した。2回目は2012年12月から4カ月間、国内線で767-300ER(JA656J)を運航していた。 今回羽田で開かれた発表会には、中国からもメディアが招待された。 ◆ドラえもんのやさしさ「我々のサービスと共通」 「今日は(コーポ−レートカラーの)赤ではなく、(ドラえもんにちなんで)青いネクタイにしました」と笑う植木社長は、「中国市場でもう一歩JALを認知していただきたい。我々が最高の商品、サービスを日本のおもてなしの心で提供していることを知っていただくきっかけ作りになれば」と、ドラえもんとのタッグを組む狙いを説明した。 JALによると、中国では社名の認知度はある程度あるものの、どのようなサービスを提供し、どのような良さがあるのかを具体的に理解してもらうのが課題だという。 「娘が子供のころから親として一緒に見てきた。ドラえもんの人に対するやさしさは、我々のサービスと共通だと思う」と話す植木社長は、ドラえもんを通じて自社のサービスに対し、具体的なイメージを持ってもらえるようにプロモーションを展開していく考えだ。 今回ドラえもんジェットは、中国人客向けのプロモーションだが、このところ冷え込んでいる日本からの訪中需要増加にも期待を寄せる。 「昨年2015年は日本から中国に行かれた方が250万人、中国から日本に来られた方が500万人だったが、逆転したのは2015年が初めて。中国から来られる方は倍以上に増えた。日本からもっともっと中国へ行っていただきたいというベースを大切にしながら、中国の方をさらに取り込みたい」と意欲を示した。 JALの中国路線の2015年度実績は、ロードファクター(座席利用率、L/F)が前年度比4.3ポイント改善して70.8%、旅客数は2.9%増の129万2667人だった。直近の今年8月の実績は、L/Fが85.7%(前年同月比1.4ポイント上昇)、旅客数は12.1%増の14万1769人と前年同月と比べて大幅に増加した。 Tadayuki YOSHIKAWA http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160921-00000005-awire-bus_all
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