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国交省が財務省に「借金返せ」!? 国民不在の省庁間バトルが勃発 その金はそもそも国民の金なのに…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49724
2016.9.17 ドクターZ 週刊現代
■貸付のそもそもの発端
国土交通省が財務省に長年貸し付けている「借金」の返済最終期限が迫っている。
国土交通省自動車局は、来年度の概算要求で、財務省に対して6114億円の貸付金の返済を求めている。
この貸付金とは、自動車の所有者が加入している自動車賠償責任保険(自賠責)の保険料と運用益である。内訳としては、元金に相当する繰入額が4848億円、運用による利子相当額が1266億円となっている。
'10年に大臣間で交わされた覚書では、この貸付金の返済期限は'18年度となっており、国交省は財務省を急かしている。だが、当の財務省は財政難を理由に返済を渋っている。
そもそもこの「貸付金」が生まれたのは、'94〜'95年度の予算編成までさかのぼる。
当時財政難に苦しんでいた政府であったが、財務省が自動車損害賠償保障事業特別会計(現在は自動車安全特別会計)に2兆円もの運用益が積み上げられていたことに目をつけ、1兆1200億円を一般会計に繰り入れた。
本来は'00年までの期限付きの繰り入れだったが、'03年までに約7000億円が返済されて以降、利子も含めた約6000億円が未返済のままである。
つまり、現在では国交省所管の自動車安全特別会計があるのと同時に、財務省が一般会計として長い間借りたままの、約6000億円の「国交省のカネ」があるという複雑な状況になっている。
国交省は自賠責の運用難を訴え、返済を再三要求している。だが財務省のほうは、「財政難」の一点張りでまったく応じようとしてこなかった。
このように二省庁間でもめ続けているのはなぜなのか、これをどう解決するのがベストなのか。
それを考えるヒントになるのは、'07年ごろに話題になった「埋蔵金」の議論である。
■財務省の話を鵜呑みにしてはダメ
'07年当時、一般会計は赤字で、国民には増税を要求していた一方で、特別会計の余剰金を官僚が贅沢に使っていた。そのため、この余剰金を「埋蔵金」として有効活用する特例法が制定された。
この特例法の理念は、各省の所管の特別会計に余剰があれば、負担者にすぐ還元。また、即還元しないのであれば、一般会計に繰り入れ、赤字国債発行を抑制し、増税を回避する。これで、様々な形で国民に還元され、官僚たちは好き勝手におカネを使えなくするというものであった。
この議論を今回の自賠責問題に適用すると、そもそも一般会計に繰り入れられるほどの運用益が国交省にあったのは、高額な保険料を自動車の所有者から徴収していたから。さらに、その余剰金を密かに使いたいという国交官僚の「下心」がある。
だから、国民に損が出ないようにこの問題を解決するには、自動車安全特別会計を一般会計化してしまえばそれで済む話だと気付く。
ちなみに、財務省が返済を渋っているからといって、「国が財政難で借金している」とみなすのは誤りである。逆の立場の国交省からみれば「財産」なのだから、省庁間でおカネをやりとりしているだけのことにすぎず、国が保有するおカネの量は変わっていない。
だから財務省の言うことを鵜呑みにして、「おカネがないなら増税も仕方ない」と考えるのは、財務省の思うつぼだ。
『週刊現代』2016年9月24日・10月1日合併号より
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