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日銀損失が緩和継続を阻む日 3バズーカか隠れ緩和縮小 スイス最大マイナス金利 クレイジーな人達で米弱体化 TOPIX株↓
http://www.asyura2.com/16/hasan113/msg/277.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 9 月 15 日 16:28:08: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

コラム:
日銀損失が緩和継続を阻む日

村田雅志ブラウン・ブラザーズ・ハリマン 通貨ストラテジスト
[東京 15日] - 日銀が2013年4月に量的・質的金融緩和(QQE)を導入してから、日銀が保有する長期国債(以下、保有国債)の含み損が拡大を続けている。今年1月末にマイナス金利付きQQEが実施されてからは、含み損の拡大ペースは加速。8月末には8.8兆円まで増加した。

これに対して、2015年度末(2016年3月31日時点)の日銀の純資産は3.5兆円。負債勘定に計上されている債券取引損失引当金(2.7兆円)を使ったとしても計6.2兆円にしかならない。保有国債の含み損を一気に解消しようとすると、債務超過になってしまう。

日銀は今後の金融緩和の軸としてマイナス金利の拡大を検討しているようだが、仮に資産買い入れ規模を縮小せず、マイナス金利を深掘りすれば、保有国債の含み損はさらに急ピッチで拡大することになる。兆円単位で発生した多額の損失が政治問題化し、日銀の意図せぬ形で金融緩和の足かせになる可能性も視野に入れておくべきだろう。

<含み損は年末に10兆円突破か>

日銀が毎月3回公表する「営業毎旬報告」によると、8月末時点で339.5兆円の長期国債を保有していることになっている。ただ、この金額は時価評価によるものではなく簿価である。日銀は金融緩和時に長期国債を償還時の金額(額面)を上回る価格で購入しているため、簿価と額面との間には差額(損失)が存在する。

日銀は2001年6月より「日本銀行が保有する国債の銘柄別残高」という名で額面ベースでの保有国債額を公表している。これによると8月末時点の額面ベースでみた保有国債額は330.7兆円。簿価との差額(8.8兆円)は、保有国債において日銀が抱える含み損である。

日銀の保有国債の含み損は、2013年末時点では2.7兆円に過ぎず、追加緩和が実施された後の2015年末時点でも5.9兆円だった。しかし、前述したとおり、今年1月にマイナス金利付きQQEが導入されると、含み損の拡大ペースが加速した。これはマイナス金利付きQQEによって日銀は以前よりも額面を大幅に上回る価格で長期国債を購入するようになったためである。

ちなみに、今年2月から8月の間に保有国債の含み損は平均して毎月3700億円ずつ増えており、このペースを機械的に当てはめれば、含み損は今年末に10兆円を超えることになる。

一部報道によると、日銀は9月20―21日に開く金融政策決定会合でまとめる異次元緩和の「総括的な検証」で、金融緩和の強化を継続し、縮小することはなく、今後の金融緩和の軸をマイナス金利の拡大に据える方針のようだ。仮に報道のとおりとなれば、保有国債の含み損の拡大ペースはさらに加速することになる。

ラフな前提をもとに試算すると、9月の決定会合で当座預金に適用されるマイナス金利が現在の0.1%から0.2%に拡大されれば、保有国債の含み損は来年末に18兆円程度と、現在から9兆円ほど拡大する。

日銀は保有国債から生ずる損失をまったく償却していないわけではなく、保有国債の償還期間に応じた形で毎年均等に損失を償却する「償却原価法」と呼ばれる会計基準をもとに保有国債の損失を償却している。たとえば一部報道によると、日銀は2015年度に保有国債に対し約8740億円の償却を実施(損失を計上)している。また、日銀は、債券取引による損失に対し引当金を適宜計上しており、2015年度は債券取引損失引当金として4500億円の引当金を積んでいる。

ただ、償却原価法による償却額は、マイナス金利付きQQEによる含み損の拡大幅をカバーしきれておらず、含み損が拡大する構図に変わりはない。含み損の拡大を防ぐべく、債券取引損失引当金を兆円単位で計上することも可能ではあるが、この場合、日銀の決算は大きく悪化する。現に4500億円もの債券取引損失引当金を計上した2015年度の日銀の当期剰余金(最終利益)は4110億円と、前期の1兆0090億円から急減した。

つまりマイナス金利付きQQEが続けられる以上、保有国債の含み損は拡大を続け、政府による資本投入がなければ、現在の会計制度においても日銀はいずれ債務超過に陥ることになる。債務超過に陥るタイミングは、引当金を計上するタイミングによる。

<問題は国民感情の悪化>

ところが、中央銀行の債務超過を問題視する必要はないとの考えもある。中央銀行だけでなく一般の企業が債務超過に陥っても、流動性が確保されている限り、すぐに破綻するわけではない。仮に流動性がひっ迫したとしても、中央銀行の場合、銀行券(現金)を発行することで流動性を生み出すことができる。

債務超過により中央銀行(ひいては現金)の信認が低下し、過度なインフレが生ずる、といったロジックも散見されるが、十数兆円程度の債務超過であれば、現実のものになるとは思えない。日銀が発行する銀行券(現金)は96兆円程度だが、日銀は発行銀行券をはるかに上回る342兆円程度の長期国債を保有している。つまり日本の銀行券の信認は、日銀の信用によるというよりも、保有する国債、つまり日本政府によると考えられる。

そもそも、こんな難しい理屈を持ち出さなくても、一般の多くの方々が、日銀の財政状況を適宜確認し、債務超過など財政状況の悪化を理由に現金を我先にと手放し、不動産や貴金属の購入に走るとは直感的に考えにくい。

こうしたことから、日銀政策委員の多くは、保有国債の含み損が拡大することを多少は認識しながらも、さほど気にせずにマイナス金利の拡大を軸とした金融緩和の強化に勤しむのだろう。たとえ債務超過になったとしても、日本政府が資本投入すれば債務超過は解決するし、政府と中央銀行を一体化して考えれば、債務超過には陥らない。中央銀行の独立性については、デフレ脱却という目的のために、この際だから脇に置いておこう。

とはいえ、日銀がすでに事実上の債務超過状態にあり、いずれは債務超過に陥る、もしくは債務超過を解消するために日本政府から十数兆円規模の資本投入を必要とすることが、金融緩和の足かせになる可能性には注意が必要だろう。ここで考えるべきことは、金融政策やインフレ期待などといった難しい議論ではなく、中央銀行の多額損失に対する国民感情が悪化し、政治問題化する可能性である。

<政府が日銀に緩和修正を迫る可能性>

スイス中銀は2011年9月、スイスフランの上昇を防ぐため、対ユーロでの上限を1ユーロ=1.20スイスフランと設定。外国為替市場で無制限のスイスフラン売り・ユーロ買い介入を開始した。しかし、同中銀は2015年1月、この上限策を即時中止した。

理屈の上では、中央銀行は外国為替市場で自国通貨売り介入を無制限に続けることができる。外貨準備を必要とする自国通貨買い介入と違い、通貨発行元である中央銀行は売り介入に必要な自国通貨を無制限に発行できるからだ。

それにもかかわらずスイス中銀が無制限の自国通貨売り介入を中止したのは、介入継続で外貨建て資産が急激に拡大し、スイスフラン高による評価損のリスクが急速に高まったためと言われている。スイス中銀が保有する外貨建て資産は2010年末の2038億スイスフランから2014年末には5100億スイスフランへと2.5倍に拡大。潜在的な評価損の恐れを背景にスイス中銀に対する批判が強まっていた。

翻って日銀が異次元緩和を理由に十数兆円もの損失を計上し、日本政府から資本投入を求める図式が、国民から強い批判につながる可能性を完全に否定することは難しい。政府と中央銀行を一体化して財務状況を考えたとしても、日銀は新発債価格よりも高い価格で買い入れている以上、損失が完全に中立化されることはなく、含み損ほどではないにせよ損失は発生する。損失は税金という形の国民負担となるが、損失の反対側にある利益は、広く国民に配分されるわけではなく、日銀に国債を売却する市中銀行に集中する。

金融機関への公的資金投入は、1990年代のバブル崩壊後、多くが政治問題となった。1995年には住宅専門貸付会社(住専)7社の不良債権処理のために6850億円の公的資金の投入が国会に提出されたが審議は紛糾した。2003年に経営難に陥った大手銀行は、債務超過と判断されず、既存株主は株式を保有したまま(いわゆる株主責任を問われぬまま)公的資金の投入が決まり、マスメディアを中心に当時の政権に対する批判が強まった。

日銀は市中銀行と違い、一般の方々が日々の生活で利用する組織ではないため、日本政府による日銀への資本投入に対する国民感情は、市中銀行への投入とは違うとの意見もあるようだ。しかし、感情というものは、得てして理屈によるものではなく、その時の状況など非合理的な要素で決まることも多々ある。日本政府が国民負担(税金)によって日銀を救済することに対し、国民の多くが納得もしくは無関心でいるとは言い切れない。

日銀が多額の損失を生んだのは、マイナス金利付きQQEをはじめとする異次元緩和によるもので、異次元緩和を主導した総裁・副総裁を任命したのは、当時の政権・与党である。日銀執行部だけでなく政府に対しても日銀の多額損失に対する責任を問う声が強まる可能性もある。

日銀に対する国民からの批判が強まっても、中央銀行が独立的な組織である以上、日銀は批判に臆することなく金融緩和の強化を推進することも理屈の上では可能だろう。しかし、政府から資本投入を受ける図式を日銀自らが認めてしまえば、日銀は政府の支配下にあると見なされ、中央銀行の独立性は雲散霧消する。

国民感情を無視することが難しい政府が、日銀に対し異次元緩和の修正を迫ることも完全には否定できない。その時、日銀執行部が政府からの圧力にどのように対処するかは興味深い。

*村田雅志氏は、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジスト。三和総合研究所、GCIキャピタルを経て2010年より現職。著書に「名門外資系アナリストが実践している為替のルール」(東洋経済新報社)

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-masashi-murata-idJPKCN11K0VT


 

日銀の次の一手、「3つのバズーカ」か「隠れ緩和縮小」か−臆測交錯
藤岡徹
2016年9月15日 08:46 JST 更新日時 2016年9月15日 11:02 JST

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一部は緩和縮小を予想、一方で資産購入拡大・マイナス金利深堀りも
インフレ目標達成の時間枠も論点


20、21日の政策決定会合後に日本銀行が金融緩和の新たな巨砲を撃つとの見方の一方で、もうほとんど弾薬が残っていない、あるいは追加緩和策を打ち出すことに慎重になっているとの観測も浮上している。
  一部のエコノミストは、日銀が検証実施を決めたのは、2%のインフレ目標達成の困難を示すもので政策が限界に達したとの議論を裏付けるものだと判断している。検証の結果、日銀がインフレと成長押し上げの取り組みを今までと同じか、あるいは新たな手段によって強化すると予想する向きもある。政策措置の継続を容易にするために国債買い入れを柔軟化するとの見方も出ている。
  黒田東彦総裁は金融緩和の全体的レベルを下げることは考えず、新たなアイデアも議論対象から除外しないと述べている。ただ、いわゆるヘリコプターマネーは日本では違法となるため例外だ。


  エコノミストの多くは来週の会合での現状維持を予想している。行動する場合については以下のような選択肢が想定されている。
資産購入
  日銀の緩和策の中心である膨大な国債購入には持続可能性についての疑問が浮上している。日銀は今では発行残高の3分の1余りを保有しており、大手銀行の在庫枯渇が懸念されるほどだ。
  それでも、一部アナリストは日銀が国債や上場投資信託(ETF)の購入を拡大すると予想する。
国債と不動産投資信託(J―REIT)
  JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは日銀がマネタリーベース増加の年間目標を90兆円と現行の80兆円から増やすとともに、J−REITの購入目標を2000億円と現在の900億円の2倍強にすると予想。国債の買い入れ目標は変更せず、銀行の準備預金の一部に対する金利をマイナス0.3%と現在のマイナス0.1%からさらに引き下げることも見込んでいる。
購入目標額の柔軟化
  バークレイズやBNPパリバのエコノミストらは最近のリポートで、日銀が購入目標額を現行の80兆円から、70兆−90兆円のレンジに変更するだろうとの見方を示した。これによって、購入対象が不足した場合により柔軟に対応でき、また購入が持続不可能になりつつあるという説の否定に説得力が増すとみる。
購入目標の減額
  クレディ・アグリコル証券の尾形和彦チーフエコノミストは購入目標の減額を予想。「黒田総裁は保有残高が増えている限り、緩和縮小ではないと言える」と説明した。遅かれ早かれ国債買い入れの目標は下げなければいけないとも述べた。
社債購入の拡大
  三菱UFJモルガン・スタンレー証券とBNPパリバは日銀が企業の借り入れコストを押し下げるために社債購入を増やす可能性を指摘する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所の宮嵜浩シニアエコノミストは、日銀が社債の年間保有目標を3兆2000億円から2兆円引き上げる可能性があるとみている。
マイナス金利
  黒田総裁は5日の講演で、資産購入とマイナス金利の組み合わせは「極めて強力」だと発言。また、金利のマイナス幅を現在の0.1%から拡大する十分な余地があるとの認識を示した。同時に、国債利回りと融資金利の低下が銀行の収益や年金商品のリターンに悪影響を及ぼすことも認めた。
マイナス金利の一段の引き下げ
  スタンダードチャータード銀行(香港)の北東アジア担当エコノミスト、ベティ・ルイ・ワン氏や岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミストは日銀がマイナス0.2%まで金利を引き下げると予想する。
市中銀行へのマイナス金利での貸し付け
  早川英男・元日銀理事は、日銀の貸し出し支援基金にマイナスの金利を付けるべきだと説く。これによってマイナス金利からの銀行への打撃と消費者の懸念が和らぐと指摘した。
フォワードガイダンス
  みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは、マイナス金利のみにカレンダーベースのフォワードガイダンスを付加して数年の時限性を持たせる選択肢が有力だとみている。その場合、イールドカーブはある程度スティープ化した状態を維持する可能性が高く、銀行収益などへの配慮もあると日銀は説明できると指摘した。
インフレ目標
  黒田総裁は2013年に就任した時、約2年以内にインフレ率2%の目標を達成する決意を示し、そのために何でもすると表明した。この目標達成の期限を繰り返し先送りしてきたことは日銀への信頼を損なった。
   バークレイズのエコノミストらは日銀が時期への言及をやめ「できるだけ早期に」目標を達成すると表明すると予想している。
原題: BOJ Watchers’ Calls Range From a Triple-Bazooka to Stealth Taper(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-14/ODHPVS6JIJUX01


スイス、主要国で最も大幅なマイナス金利策継続へ−チャート (訂正)
Catherine Bosley
2016年9月15日 15:02 JST 更新日時 2016年9月15日 15:34 JST

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i5oeIDHMgvUA/v2/-1x-1.png

  スイス国立銀行(中央銀行)はチューリヒ時間15日午前9時半(日本時間午後4時半)に四半期金融政策審査の結果を公表する予定で、主要国の中央銀行で引き続き、最も大幅なマイナス金利策を継続する公算が大きい。ブルームバーグのエコノミスト調査によれば、預金金利をマイナス0.75%に据え置くと予想されている。同中銀はまた、通貨安定のため外国為替市場への介入も辞さない構えをあらためて示す見込み。同中銀は英国の欧州連合(EU)離脱決定に誘発されたフラン上昇圧力に対応し、介入したことを明らかにしている。
原題:SNB Set to Stay Atop Negative Rate League Table: Chart (Correct) (抜粋)
(チャート内のECBの金利を訂正します.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-15/ODJ6M86JIJV001




グリーンスパン氏:「クレイジーな人たち」で米国は弱体化する恐れ
Rich Miller
2016年9月15日 06:13 JST

アラン・グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、同氏が呼ぶところの「クレイジーな人たち」によって米国経済や政治体制が弱体化する恐れがあるとの懸念を示した。
  グリーンスパン氏(90)は13日夕刻、スタンフォード大学とシカゴ大学がワシントンで主催した会合に出席し、「私がこれまで間接的に関与してきた経済・政治的環境で最悪だ」と話した。
  同氏は経済面で米国は弱い需要と高いインフレが合わさったスタグフレーションに向かっていると指摘、「政治的にはどのようにして今の事態になったのか見当もつかない」と述べた。さらに「米国は安定した均衡にはない」と述べ、「米国は、私が言うところの『クレイジーな人たち』によって弱体化するにはあまりにも大きな国だ」と続けた。
グリーンスパン氏
グリーンスパン氏 Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
  グリーンスパン氏は「クレイジーな人たち」とは、誰を指すのかとの質問には答えなかった。
原題:Greenspan Worries That ‘Crazies’ Will Undermine the U.S. System(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-14/ODICHI6VDKHU01



米金利観に世代間格差か−トランプ、ダイモン両氏とブレイナード氏
Brendan Greeley
2016年9月15日 07:03 JST

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「カーター政権当時」の金利は20%近辺だったとトランプ氏は記憶
ブレイナード理事は世界は変質したとの見方を示唆


米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は12日、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長について、オバマ大統領を助けるため金利を「人為的に低水準」に据え置いていると非難し、議長は「自身を恥ずべきだ」とCNBCに語った。
  同日にシカゴで講演したブレイナードFRB理事は連邦準備制度に関し、「行政府からの独立が無条件に連邦公開市場委員会(FOMC)での討議の焦点であることを確保するような設計となっている」と語り、トランプ氏に遠回しに反論。金融当局者独特のこの言い回しをざっくり翻訳すると、「引っ込んでいてほしい」ということだろう。

  だが、米金融当局の独立性など気に掛けないトランプ氏の何気ない言動の陰にあるのは、純然たる実質的な政策論議だ。ブレイナード理事は、最近では前例のない経済状況である「ニューノーマル」に米金融当局が適応する必要があるとして、低金利維持をずっと訴えてきた。
  一方、米金融当局は金融危機前の数十年間と同様、数年ごとに金利を押し上げ、「オールドノーマル」に戻すことが可能であり、実際にそうなるとの前提に立つのがトランプ氏の認識だ。
  トランプ氏が大統領に選ばれれば、2018年に次期FRB議長を指名する機会を持つことになるが、金融政策をめぐる同氏の主張は一貫している。同氏はキャリアの前半を不動産という、金利水準を注視せざるを得ない業界でほぼ過ごしてきた。
  しかもトランプ氏はかつての高金利時代を知る古株の業界人であり、同氏にとっては金利がいつか再び同様の水準に向かうと信じる方がより自然なのだろう。
  トランプ氏(70)はCNBCの番組のキャスターに対し、自身がカーター大統領時代のことを覚えており、「あなたはたぶん若過ぎて当時の記憶はないだろうが、プライムレート(最優遇貸出金利)は21、22%に達したはずだ」と話した。
  過去のデータで確認すると、実効フェデラルファンド(FF)金利は1980年代初めに20%前後に上昇。FF金利が22%を上回ってピークを付けたのは実際にはレーガン政権発足後のことだが、金利水準自体はトランプ氏の記憶がほぼ正しい。

  これに対しブレイナード理事は、景気を刺激も抑制もしない自然利子率が「危機前の水準を一貫して大幅に下回った」ままで推移していると指摘。金利が現在のように低水準にあっても2%を大きく上回る経済成長率や、平均で1.5%を上回るインフレ率を達成できずにいるのは、世界が変わってしまったからではないかとの見方を示唆した。
  これは、金利は上昇する可能性があり、上昇するに違いないとして、世界は以前の記憶のままだと考えるトランプ氏の思考方法とは対照的だ。
  くしくも同じ日、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)はワシントンで、自分が大統領になれたら素晴らしいと述べた上で、「正常性は良いことであり、悪いことではない。正常に戻ることは良いことだ」とし、米金融当局に利上げを促した。
  所属する業界こそ違うが、トランプ氏と同様、ダイモン氏(60)もキャリアは長い。ただし、ブレイナード氏が講演で伝えたかったのは、「ノーマル」の内容がかつてとは変質したという点なのだろう。
原題:Trump and Dimon Are ‘Old Normal’ Guys. Fed’s Brainard Isn’t(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-14/ODHDS76JIJUS01


債券上昇、マイナス金利強化観測で買い−ツイストスティープ化は一服
池田祐美、山中英典
2016年9月15日 08:03 JST 更新日時 2016年9月15日 15:45 JST

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先物中心限月14銭高の151円72銭で終了、一時1カ月半ぶり高値
新発5年債利回りマイナス0.215%と8月1日以来の水準まで低下


債券相場は上昇。日本銀行が来週の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の強化を軸に追加緩和を実施するとの観測を背景に中期債を中心に買いが優勢となった。前日まで売り込まれていた超長期債にも買いが入り、利回り曲線のツイストスティープ(傾斜)化は一服した。
  15日の長期国債先物市場で中心限月12月物は、前日比10銭高の151円68銭で開始。一時151円79銭と中心限月で8月2日以来の高値を付けた。その後151円66銭まで伸び悩んだが、午後に入って、流動性供給入札結果を受けて再び151円79銭まで上昇。結局14銭高の151円72銭で引けた。

  モルガン・スタンレーMUFG証券の杉崎弘一債券ストラテジスト は、「マイナス金利深掘りとツイストオペをやってくる形で市場コンセンサスができつつある」と指摘。日銀が政策金利をマイナス0.2%へ拡大するとの観測報道もあるとし、「その可能性を短いゾーンの金利に織り込んだ感じ。ここからさらにツイストスティープは進まないので、逆の動き。総括的な検証が不透明だったので、償還資金の再投資需要があるにせよ、投資家は迷っていた。しかし、観測記事でまとまってきたので、少しずつ買いに入っている」と述べた。
  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.035%で開始。いったんマイナス0.03%を付けた後、再びマイナス0.035%に下げた。新発5年物の129回債利回りは一時1bp低いマイナス0.215%と8月1日以来の低水準を付けた。
  超長期債も上昇。新発20年物の158回債利回りは一時3.5bp低い0.44%、新発30年物の52回債利回りは3.5bp低い0.54%まで買われ、新発40年物9回債利回りは5bp低い0.615%まで低下した。前日の取引では、超長期ゾーンの国債買い入れが減額されるとの観測などから、0.495%、0.605%、0.67%といずれも半年ぶりの高水準まで達した。
  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「海外市場で金利が低下して返ってきたほか、昨日のスティープニングでいったん日銀の国債買い入れ柔軟化の報道を織り込んだ形となっている。国債償還もあるため、そういったフローも債券を支えているかもしれない」と述べた。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ivX5xeW14iMY/v2/-1x-1.png

  共同通信は14日、日銀が20、21日開く金融政策決定会合で、総括的検証に合わせ追加緩和を決める案が浮上しており、政策金利のマイナス幅を0.1%から0.2%への拡大を検討すると報じた。国債の購入方法も見直すという。
  
  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「短いゾーンは利下げをあまり織り込んでいなかったが、10bpのカットを織り込むような水準になっている。利下げはほぼ堅い」と指摘した。
  財務省が午後発表した流動性供給入札(発行額2000億円)の結果によると、募入最大利回り較差がマイナス0.026%、募入平均利回り較差はマイナス0.033%となった。今回は残存期間1年超から5年以下の既発国債が対象。投資家需要の強弱を示す応札倍率は4.89倍と、同年限を対象にした前回の5.41倍から低下した。
  モルガン・スタンレーMUFG証の杉崎氏は、流動性供給入札について、「かなり強い結果となり、需要はある」と分析した。
  14日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比3bp低下の1.70%程度。少なくとも来週の連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は据え置かれるとの見方が強まっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-14/ODHEQ86JIJUP01


が2年超ぶり7日続落、日銀リスクで金融、不動産中心安い
関根裕之
2016年9月15日 07:57 JST 更新日時 2016年9月15日 15:39 JST

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一時8月26日以来、3週ぶりに1300ポイントを割り込む
売買代金は4日連続で2兆円に届かず、裁定残低迷に懸念も


15日の東京株式相場は続落し、TOPIXは2年5カ月ぶりに7日連続で下げた。日米金融政策への不透明感から投資家の間でリスク回避姿勢が強く、国内のマイナス金利深掘り観測が嫌気された銀行など金融株、不動産株中心に安い。円高警戒で輸送用機器など輸出株も売られた。
  TOPIXの終値は前日比13.63ポイント(1%)安の1301.11、日経平均株価は209円23銭(1.3%)安の1万6405円1銭。TOPIXの7日続落は2014年4月以来だ。
  みずほ投信投資顧問の岩本誠一郎シニアファンドマネジャーは、「日本銀行の総括的検証がポジティブに働くとの思惑から銀行株はここまで変に上がっていた。足元でこれが剥落している」とし、「日米の金融政策イベント通過するまではいったん模様眺め」と話した。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iG23z3y3ji_M/v2/-1x-1.png

  共同通信は14日夜、日銀は20ー21日の金融政策決定会合で政策金利のマイナス幅を0.1%から0.2%への拡大を検討すると報じた。包括的な検証では、物価目標の達成期限として掲げてきた2年程度を事実上撤回、金利全般が下がり過ぎる副作用を抑えるため、国債の購入方法の見直しも議論するとしている。
  SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、「日銀のマイナス金利幅拡大という方向性が外国人投資家にとって売る材料になっている」とみる。
  14日の米国株はエネルギー株に売りが先行し、S&P500種株価指数が0.1%安など軟調。来週の連邦公開市場委員会(FOMC)に向け持ち高調整が続いた。対照的に、FOMCで利上げが見送られるとの見方から、米国債は上昇(利回りは低下)。ニューヨーク原油先物は、米在庫の拡大観測から2.9%安と続落、2週ぶりの安値だった。
  きょうの日本株は日銀政策への不透明感に加え、為替の円強含みや海外原油安から投資家がリスクオフを意識する展開が継続。日経平均は254円安まで売られ、TOPIXは一時8月26日以来、およそ3週ぶりに1300ポイントを割り込んだ。ドル・円は一時1ドル=101円90銭台と、前日の日本株終値時点102円94銭からドル安・円高が進行。午後は102円台前半で推移した。
  また、丸三証券の服部誠執行役員は、需給データ面から日本株の上昇エネルギー不足を指摘する。「裁定買い残高の急減を見る限り、日本株の先高観は乏しい。海外投資家の日本株を見る目がいかに厳しいかが分かる」と言う。東京証券取引所が14日に発表した9月1週(5−9日)のプログラム売買の状況によると、裁定買い残は3386億円と09年3月2週(3363億円)以来の低水準となった。
  東証1部の売買高は16億7356万株、売買代金は1兆8744億円。代金は、活況の目安である2兆円を4日連続で下回った。上昇銘柄数は438、下落は1412。

東証1部33業種は不動産、証券・商品先物取引、輸送用機器、保険、銀行、海運、電気・ガス、金属製品、精密機器、陸運など31業種が下落。その他製品とパルプ・紙の2業種が上昇。

売買代金上位ではソフトバンクグループやファーストリテイリング、日産自動車、ホンダ、三井不動産、三菱地所、第一生命保険、住友不動産、いすゞ自動車、大和証券グループなどが安い。半面、三菱商事が子会社化を検討するローソン、新型iPhone(アイフォーン)の米国での予約好調を材料にアルプス電気は高く、任天堂やリクルートホールディングス、シスメックスも買われた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-14/ODIMWN6JIJVP01


オフショア人民元、週間で7月以来の大幅高か−中国中銀が介入の兆候
Kyoungwha Kim
2016年9月15日 14:57 JST

香港オフショア市場で取引される人民元は、このままいけば週間ベースで7月以来の大幅な上昇となる。中国人民銀行(中央銀行)による介入観測が広がる中で元の供給が抑制され、借り入れコストが8カ月ぶりの高水準に上昇した。
  15日の香港市場でオフショア人民元は前週末比0.4%上昇と、7月29日終了週以来の大幅な上げ。前日比ではほぼ変わらずの1ドル=6.6692元。16日の香港株式市場は祝日のため休場となるが、人民元の取引は行われる。本土市場は15、16日両日休場で、19日に取引が再開される。
原題:Offshore Yuan Set for Weekly Gain Amid PBOC Intervention Signs(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-15/ODJ6K56JIJVH01



世界の原油供給過剰は悪化か−ナイジェリアとリビアの油田生産再開で
Laura Hurst、Elisha Bala-Gbogbo、Angelina Rascouet
2016年9月15日 13:43 JST

エクソンはナイジェリアの主要輸出油種の出荷再開を準備−関係者
リビアは数カ月続いていた港湾の輸出制限を解除


世界的な原油供給過剰がここ数十年で最も長引く中、国内紛争で供給が抑制されていた石油輸出国機構(OPEC)加盟2カ国が、数週間以内に世界市場に数十万バレルを供給する準備を進めている。
  リビア国営石油会社(NOC)は14日、ラスラヌフ、エスシダー、ズエイチナの港湾からの原油輸出規制を解除。日量30万バレルが供給される可能性がある。ナイジェリアでは米エクソンモービルが同国最大の輸出油種であるクアイボエ原油の出荷再開の用意を整えている、と関係者が明らかにした。ブルームバーグの推計によれば、昨年の同油種の輸出は日量平均約34万バレルだった。さらに、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルが手掛けるナイジェリアの別の油種も数日以内に日量約20万バレルの生産を再開する予定だ。
  スイスの石油コンサルタント会社ペトロマトリックスのマネジングディレンター、オリビエ・ジャコブ氏は電話インタビューで「ナイジェリアの供給の一部、リビアの一部が再開すれば、市場の再均衡はさらに遠のく。アルジェリアでの会合を前に状況は一層複雑になる」と指摘した。OPECとロシアは今月下旬、世界の原油市場安定に向けアルジェリアの首都アルジェで増産凍結の可能性について協議する。
  
原題:Global Oil Glut Set to Worsen as Nigeria, Libya Fields Restart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-15/ODIW9J6JIJV501



豪州:8月の失業率低下、雇用者数は予想外の減少−求職者減る
Michael Heath
2016年9月15日 12:45 JST

失業率は5.6%と2013年9月以来の低水準
労働参加率は昨年5月以来の低さとなった


オーストラリアの8月の失業率は約3年ぶりの低水準となった。求職者が減る中、雇用者数も予想に反して減少した。
  豪統計局が15日発表した8月の雇用統計で失業率は5.6%と、前月の5.7%から低下。エコノミスト予想は5.7%だった。雇用者数は前月比3900人減少。市場予想では1万5000人増加が見込まれていた。フルタイム雇用者数は1万1500人増えたが、パートタイム雇用者数が1万5400人減少。労働参加率は64.7%と前月の64.9%から低下し、市場予想(64.9%)も下回った。
  8月の失業率は2013年9月以来の低水準。労働参加率は昨年5月以来の低さとなった。
  キャピタル・エコノミクスの豪州・ニュージーランド担当チーフエコノミスト、ポール・デールズ氏は「8月の数字は国勢調査の一時的な雇用で押し上げられており、雇用者数の減少は見掛けよりも悪い可能性が高いが、企業の景況感見通しに関する調査結果は、雇用の伸びが続くという見通しと一致している」と述べた。
  豪ドルはシドニー時間午後0時25分(日本時間午前11時25分)現在、1豪ドル=0.7460米ドル。統計発表前は0.7476米ドルだった。
原題:Australia’s Jobless Rate Declines as Fewer People Seek Work (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-15/ODIY336TTDSD01
 

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