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教員採用試験は狭き門。子どもたちから見れば誰もが「先生」だが、正規教員と非正規教員の立場には天地の差がある(写真はイメージです)
小学校の非常勤講師は年収200万円以下!? 働いているのに生活保護受給も
http://nikkan-spa.jp/1193554
2016.09.06 日刊SPA!
非常勤で小学校の教員をしているBさんは、あまりの賃金の安さに戸惑っている。
「手取りは月8万〜9万円。これでは生活できないので、家庭教師などのバイトをしながら何とかしのいでいます」
非正規職員は、地方公務員法の「特別職」なので、副業や兼業は自由にできる。しかし本業のほうは、生徒の転出でクラス数が減ると真っ先にクビになってしまう。ようやく決まった仕事がキャンセルされることもザラだ。失職の不安から病休を取るのもためらう。
「私も妊娠したとき、仕事を断れば次の職はないといプレッシャーで仕事を引き受け、出産後はすぐ職場復帰しました。産休をしっかりとれる正規の教員の方々がうらやましかったです」
本来の臨時教員は、正規教員が働けなくなった場合にそこを埋めるイレギュラーなもの。ところがこれが、人件費削減に使われてしまっているのだ。
「私を含めて、非常勤の先生方はほとんど年収200万円以下、年収100万円に満たない人も多い。とてもほかの仕事をしなければ暮らしていけません。しかも昇給も社会保険もないので、将来を考えるとお先真っ暗です」
また、生徒から見れば先生はみんな同じ先生。生徒からの相談を受けても、それに応えられないというジレンマもある。
「権限のない私にはどうすることもできない問題が多いのがもどかしいです……。正規試験に通っていない私が悪いんですけど、でも正規採用は狭き門。受験のための勉強をしたいのですが、時間がまったく取れなくて悩んでいます」
Bさんの収入は、生活保護基準以下。現在は生活保護受給を申請することを検討している。
「同じく、生活が厳しくて生活保護を受けながら勤務を続けている非正規教員も多くいます。ちゃんと働いているのに、おかしいと思いませんか?」(Bさん)
学校現場はこうした「使い捨て」の臨時教員が増えている。教育行政は、臨時教員の善意を逆手にとって、劣悪な労働条件で雇用し続けている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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