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コラム:サウジとロシアの協力、原油価格安定化は期待薄
Andy Critchlow
[ロンドン 5日 ロイター BREAKINGVIEWS] - サウジアラビアとロシアが原油価格のテコ入れに向けて足並みをそろえたが、長続きしそうにはない。経済上の必要性から、この2大産油国は立場の違いを脇に置き、市場にさらに多くの原油が供給される事態に歯止めをかけなければならない。しかし過去に試みられた協力は不首尾に終わった。そして20カ国・地域(G20)首脳会合の場を利用して結ばれた今回の合意が、現実的な成果をもたらすと判断できる材料は乏しい。
両国の関係は、共同声明調印早々からほころび始めた。ロシアのノバク・エネルギー相は、原油市場の「安定化を目指した協調行動」について話し合ったと発言したが、サウジのファリハ・エネルギー相は正反対のメッセージを送った。アルアラビーヤ・テレビで、生産凍結は必要ないとの考えを表明したのだ。
こんな矛盾したメッセージを発するようでは、原油市場の乱高下を鎮められないし、いずれもっと確かな生産凍結合意が生まれたとしても両国が約束を守るとは確信できない。
サウジとロシアは1年にわたって外交的なやり取りをしてきたが、いまだに相互不信が残っている。サウジは2001年の教訓を決して忘れていない。当時、ロシアはOPECとの協力に同意しながら、結局は輸出を増やした。ロシアはロシアで、生産凍結の枠組みが国内の石油産業の投資を冷え込ませるのではないかと不安を抱いている。
もっとも両国にとって協調に向けた障害がいかにあろうと、経済的な見地からは残された時間は少ない。サウジ経済は手元資金の目減りが続いている。外貨準備は1─7月で530億ドル減少し、2012年以降の最低水準になった。ロシアも原油安による歳入の落ち込みをカバーするため、国有資産の売却を余儀なくされ、その対象にはロスネフチの政府保有株も含まれている。
つまり、両国が助け合うことは理にかなっている。ただし、それが具体的に実を結ぶのを当てにしてはいけないというだけだ。
●背景となるニュース
*サウジアラビアとロシアは5日、原油価格の安定で協力することで合意した。
*両国のエネルギー相は、OPECが今月予定している非公式会合に先立ち共同声明を発表した。
*OPEC内では生産凍結を求める声が強まっているが、実効性を持たせるにはロシアの参加が不可欠となる。
*原油価格は共同声明発表を受けて一時約5%急騰した。
http://jp.reuters.com/article/opec-freeze-breakingviews-idJPKCN11C034?sp=true
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