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米国の利上げスケジュールはどうなる?
米利上げ 9月と12月の年内2回の可能性ありとの見立て
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160905-00010000-moneypost-bus_all
週刊ポスト2016年9月16・23日号
今、世界中の投資のプロが注目しているのが、米国の利上げだ。FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長が「9月利上げ」を強く示唆し、その期待が高まっている。株式評論家の植木靖男氏は驚きを隠さない。
「FRBは、利上げの判断を急いでいる。そんな印象を受けますね」
植木氏にそう印象づけたのは、8月26日に米ワイオミング州ジャクソンホールで行なわれたイエレン・FRB議長の講演での発言だ。
「雇用が改善し、(米国は)緩やかな成長が続いていく。追加利上げの条件は整ってきた」
このタイミングで、わざわざ「利上げ」に言及するのは異例のことだという。
「講演の1週間後には、米雇用統計という米国の景気を判断する上で重要な経済指標が発表されるタイミングでした。経済安定をアピールするのは指標の発表後でもいいのに、わざわざ先に言及した。市場関係者の間では、“9月21日(日本時間22日)の追加利上げの地ならしだろう”と受け止められています」(植木氏)
市場関係者が注視する「利上げ」とは、中央銀行(日本でいえば日銀、米国ではFRB)による「政策金利の引き上げ」を指す。
政策金利は中央銀行が一般の銀行に資金を貸し出す際の金利で、乱暴にいえば“政策金利を下げるほど企業がお金を借りやすくなり、景気刺激策になる”と考えられている。日本では今年2月から、日銀がマイナス金利を導入している。
米国でも、2008年のリーマン・ショック以降、事実上の「ゼロ金利」が続いてきたが、FRBは昨年12月にわずかながら金利を引き上げ、ゼロ金利を解除した。
「その後も数か月に1度のペースで利上げが続くとみられていたが、今年に入って中国経済の減速懸念などが広がり、『2度目の利上げ』は見送られてきた。そうしたなかでついにイエレン議長が、“米国の景気は安定したから、もう一度利上げする”と宣言したわけです」(証券会社関係者)
マイナス金利導入で日本の株価・為替が乱高下したことからもわかるように、政策金利の変更は相場動向に大きく影響する。「世界の基軸通貨である米ドルの金利が変われば、世界中の市場に動きが出てくる」(同前)とみられており、投資のプロたちは着々と準備を進めているのだ。
FRBのメンバーらが利上げを判断するFOMC(米連邦公開市場委員会)は6週間に1度、ワシントンで開かれる。直近では9月20〜21日、年内は他に11月1〜2日、12月13〜14日に予定されている。
専門家の間では、「年内の利上げはまず間違いない。大統領選直前の11月はないとして、9月か12月だろう」(武者リサーチ代表・武者陵司氏)という見方が多く、「9月と12月の年内2回利上げの可能性もある」(前出・植木氏)との声もあった。
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