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1ドル100円割れはすぐそこ?(提供写真)
エコノミストも警鐘 …市場騒然“超円高サイン”が点灯中
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/189203
2016年9月3日 日刊ゲンダイ
金融市場で不気味な囁きが広がっている。
「超円高のサインが点灯したといわれます。米の利上げ観測で、このところ円安に振れていますが、週明け以降、円高に逆戻りする危険性があります」(市場関係者)
米FRBのイエレン議長が利上げに前向きな発言をしたことで、ここ1週間ほど円安傾向が顕著だ。発言前は1ドル=100円前後だったが、2日は103円台半ばまで下落した。
円安の流れを受け、株価は上昇。日経平均は1万7000円に迫る勢いを見せている。
「ただ、日経平均は1万7000円の壁を突破できない。7月高値は1万6938円で、8月高値は1万6943円。9月に入ってからの高値も、1日は1万6941円、2日は1万6946円です。壁を越えられないのは超円高への警戒だといわれます」(証券アナリスト)
■デッドクロス出現後は4回とも超円高に
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のリポート(8月29日付)が“円高サイン”を指摘した。ドル円相場の超長期移動平均線(12カ月と24カ月)を分析したもので、7月末に「12カ月線」が「24カ月線」を上から下に抜くデッドクロスが起きたという。90年以降、4回出現し、その後は例外なく超円高に向かっている。
91年3月のデッドクロス後は、95年4月(1ドル=79.75円)まで円高が進行。上昇率は43%だった。その後も、99年、03年、08年に出現し、上昇率は16.9%、15.2%、29.0%を記録している。
株価は大幅下落だ。直近の08年を見ると、日経平均は年初の1万4691円が、年末に8859円まで落ち込んだ。わずか1年間で4割も下がった。
「米利上げ観測が遠のいたら、一気に円高へ振れ、株安になりかねません。いまは、その危険性をはらんだ危うい相場なのです」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)
08年並みの円高(上昇率29.0%)となったら、1ドル=73円レベルだ。日経平均は4割下落で、1万1070円となる。
戦慄の相場が到来するかもしれない。
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