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日本マクドナルドは一部店舗で平日のランチ向けの低価格メニューを試験導入している=2日、東京都内(写真:フジサンケイビジネスアイ)
外食・小売り、節約受け低価格路線にかじ マック、ユニクロなど…デフレ懸念も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160902-00000004-fsi-bus_all
SankeiBiz 9月3日(土)8時15分配信
節約志向の高まりを背景に、外食や小売業界で値下げの動きが広がっている。日本マクドナルドが平日のランチ向けに低価格のセットメニューを投入するほか、カジュアル衣料品店のユニクロなども値下げした。各社は低価格路線にかじを切り、支出を減らす消費者に訴えかける戦略だ。ただ、過度な価格競争に陥れば、デフレが再燃する懸念もくすぶる。
日本マクドナルドは2日、価格を400円に抑えた平日昼間限定のセットメニューを、12日から発売すると発表した。ハンバーガー「ビッグマック」もしくは「チキンフィレオ」とドリンクのセットで、単品で買うより50〜80円安くなる。一部の店舗で試験的に導入していたが、客数の増加など一定の効果が見られたことから、本格導入に踏み切ったもようだ。
外食業界では、低価格メニューを拡充する動きが目立ってきた。牛丼店「吉野家」は4月、牛丼よりも50円安い豚丼(並盛330円)を発売。7月末までに年間計画の75%にあたる1500万食を販売した。
京樽も4月、回転すし店「海鮮三崎港」で最低価格が1皿110円(税抜き)の商品を、20から25品目に拡充している。
大手スーパーも低価格を前面に打ち出す。ダイエーは今月1日から、価格を3カ月間安くする販売企画の対象品目を、1.6倍の330に増やした。
一方、ユニクロは2月に一部商品を実質的に値下げしたことが奏功し、7月まで既存店売上高が4カ月連続でプラスとなった。台風が相次いだ影響もあり、8月は前年同月比で1%減とわずかに減少したものの、「2月に価格を変更して以降は、客足に変化はない」(広報担当者)という。
総務省の7月の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は前年同月比で0.5%減少した。マイナスは5カ月連続で、個人消費はさえない。
2日発表された内閣府の8月の消費動向調査では、消費者心理を示す消費者態度指数が前月比0.7ポイント上昇したが、基調判断は「足踏みがみられる」と6カ月連続で据え置かれた。
ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「経済の先行きに慎重な見方が広がり、足元では消費者のデフレ志向が強まっている」と分析する。顧客のニーズに応えようと、低価格に訴える企業戦略がさらに広がる可能性もある。
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