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雑感。防災の日と法人企業統計
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52840634.html
2016年09月01日 在野のアナリスト
台風10号の爪痕が東北、北海道で深刻ですが、政府の動きは熊本地震と比べると、著しく鈍いことが分かります。熊本地震のようなピンポイントだと、そこにワッと支援物資を集めてしまえばいい。しかし大規模な水害になると、何をどうしていいかも分からない。結局、マニュアル化されたものでないと対応できないのは、行政機関の悪いクセです。
防災の日、ということで安倍氏を初め、閣僚が官邸へと徒歩で集まっていますが、徒歩ではなく小走りか、もしくは連絡をとりながら、が正しい参集方法です。それもできない高齢というなら、まずそのことが可笑しいのです。危機対応において、迅速さが保てないのですから。また安倍氏は公邸を利用していませんが、自宅から通う分は確実にロスであり、それをどう補うか、も検討課題でしょう。閣僚がいない方が都合いい、というのなら別ですが、マニュアル化されたものに横から口出して、混乱させると考えているなら、逆にその徒歩の道のりを遠回りさせるマニュアルも必要になるのかもしれません。
今日も日経平均は上昇していますが、ドルベースの日経平均でみると、先週末の26日が162.8。イエレン講演後の29日が164.4。30日が163.8。31日が164.0。今日が164.0。見事にほぼ横ばいです。イエレン講演で急速に9月利上げ観測が高まり、ドルを売って円を買っていた層が慌てて買い戻す。その流れとしてドルベースの日本株の価値を一定にするよう、株買いを入れている、といった構図であり、明晩の米雇用統計を前にして為替も株もポジション整理の一環、ということです。米雇用統計で良好な数字がでたら、やれやれといったところ、逆に悪ければ改めてポジションを組んでくるでしょう。9月の動きが分かり難いのが、明日の米雇用統計、9月9日にはメジャーSQ、そして21日前後には日米の中央銀行の金融政策会合がある。そのたびに、次にどんな戦略を組むのか、という転換を迫られる点です。それ次第では上にも、下にも、大きく振られやすい。今は米FRBの動きだけをキャッチアップしていますが、やがて日銀に次の手があるか、それにも注目が集まりそうです。
4-6月期法人企業統計がでてきましたが、前年同期比で売上高が3.5%減、経常利益が10.0%減と、2四半期連続で大きな落ちこみとなりました。円高の影響が大きく、製造業の経常利益は3四半期連続で21.2%減、20.4%減、22.4%減と、大幅な悪化がつづきます。それでも設備投資は3.1%増、と伸びがつづく。これでGDPは上方修正される可能性もありますが、気になる数字もあります。売上高がおちこむとき、これまで景気後退期と重なってきました。つまり企業からみると、すでに景気後退にみえるのです。
麻生財務相が、内部留保を溜めこむ企業に向けて「経営者はバカ」といった話をしていますが、今の企業が自衛モードに入ったとしても決しておかしくない状況は、すでに構築されてしまった。逆にこれが為替の変動によってのみ起こっているなら、その急変動をリスクと捉え、やはり企業は内部留保をためこむ。つまり政府の態度、施策によりリスクへの警戒が強まっているから、賃上げも設備投資もほどほどで止めてしまうのです。
麻生氏はまた、証券会社や不動産会社に勤める人間は「ヤバイ奴」と述べました。一昔前の相場ゴロ、という人間を指しているのでしょうが、言葉を足すなら「政治家になるような人間はロクな奴でない」とも言われたものです。どちらも大きなお金を扱い、平然としているのですから、「まともな奴」では勤まりません。
安倍政権の閣僚の醜聞、内閣改造後の毎回のセレモニーのようにぞろぞろ出てきています。しかも山本地方創生担当相、今村復興担当相、加藤1億総活躍担当相など、安倍ノミクスの重要なポジションを担う閣僚らに、金にまつわる醜聞がつづく。これも人災だとするなら、防災の日に何らかの対策も必要なのでしょう。ちなみに「ロクでなし」のロクは俸禄の禄ではなく、碌の当て字も見かけますが、正式には陸の字をあてます。平らなこと、まっすぐなこと、などを意味し、そうでないから「ロクでなし」なのです。やばくても仕事ができればよいですが、ロクな奴でない人間が行う政治の方が、よほどリスクでもあって、その人災に企業も備えてしまうのが、今の日本の実状なのでしょうね。
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