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鉱業大手の債務圧縮に弾み、資源価格の上昇で ホームレスLNG 超長期下落、先物上昇 ポンド売過去最高 中銀詐欺
http://www.asyura2.com/16/hasan112/msg/133.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 8 月 16 日 19:08:37: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


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鉱業大手の債務圧縮に弾み、資源価格の上昇で
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鉱業大手の債務圧縮に弾み、資源価格の上昇で PHOTO: REUTERS
2016 年 8 月 16 日 17:58 JST
 【シドニー】世界の鉱業大手は、資産売却や人員整理、全社的な経費削減によって債務圧縮に努めている。今年は資源価格の上昇という新たな追い風を受けて、予想を上回るペースで債務返済が進んでいる。
 10年に及ぶ中国主導の資源価格急騰を受けて、鉱業大手は坑道や鉄道、港湾のネットワークを築き、高額な買収を通じて事業を拡大した。世界の鉱業大手5社の純負債は2013年末までに1200億ドル近くに達した。これは03年の約5倍だ。
 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが今年に入り、英豪系のBHPビリトンやリオ・ティントなど鉱業大手の格付けを引き下げると、各社の負債水準に対する懸念が強まった。ムーディーズは、かつて信用力が高かった英アングロ・アメリカンの債務格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げた。
 しかし今年は一部の資源価格が大幅に上昇していることで、各社は一息ついている。例えば、鉄鉱石価格は年初来で40%上昇。一般炭価格も30%余り上昇している。これがキャッシュフローの改善につながり、さらなる債務削減を可能にしている。
 鉱業株は持ち直しており、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)価格は低下している。一時はパニックに陥った投資家が安堵(あんど)の息をついているが、多くは鉱業大手の債務返済の道のりはまだ長いとみている。時価総額で業界最大手のBHPは、16日に16年6月期決算の発表を予定するが、その際、債務削減への決意をあらためて示すとみられる。
 アングロ・アメリカンは先月、6月末時点のネットDEレシオ(純負債資本倍率)が昨年末時点の37.7%から35.4%に低下したことを明らかにした。同じ期間にリオ・ティントの負債比率は24%から23%に低下した。
 アングロ・アメリカンは、財務強化に向けて大規模な事業再編に取り組んでいるところだ。資産の半分以上を売却し、ダイヤモンド、プラチナ、銅に経営資源を集中する計画だ。
 同社が先月下旬に発表した1-6月期(上半期)決算は大幅な赤字となったものの、6月末時点の純負債は昨年末時点の129億ドルから117億ドルに縮小した。主に経費削減が奏功した。
 カナコード・ジェニュイティは先の調査メモで、「アングロ・アメリカンは今年末までに純負債を100億ドル未満とする目標を達成するだけでなく、60億ドル未満に減らす中期目標も向こう18カ月以内に達成できると当社は考えている」とした。
 BHPもここ数年、債務圧縮で前進しているが、ブラジルの資源大手ヴァーレとの合弁会社サマルコ・ミネラサオのダム決壊事故で予想外の費用が発生している。この事故では19人が死亡し、広範囲にわたり河川が汚染された。ヴァーレにとっても痛手となっている。
 BHPの純負債については、クレディ・スイスは18年半ばまでに昨年6月末時点の244億ドルから191億ドルに減ると予測。UBSは166億ドルにまで減少する可能性があるとしている。
 BHPの財務に対する懸念の後退は、CDSのプレミアム(保険料)の低下に反映されている。調査会社マークイットによると、BHPの負債1000万ドルに対する5年間のプレミアムは先週、年間12万4000ドルとなり、2月時点の25万2000ドルから低下した。

https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AN851_MINEDE_16U_20160815110308.jpg
鉱業大手5社の純負債の推移(単位:10億ドル)

 他の鉱業大手のCDSプレミアムも低下している。リオ・ティントの負債1000万ドルに対するプレミアムは先週、年間13万6000ドルとなり、2月時点の27万9000ドルからに低下した。スイスのグレンコアについても、今年初めに100万ドルを超えていたプレミアムが現在は約25万ドルにまで大幅に低下している。
 資産運用会社ブリューウィン・ドルフィンの株式アナリスト、Nik Stanojevic氏はCDSプレミアムの大幅な低下を理由に、「市場が負債の問題をもう問題ととらえていないことは間違いない」と語った。ブリューウィンはグレンコアの株式を保有している。
 それでも一部の投資家は、鉱業各社には引き続き債務削減を優先してもらいたいと話す。
 南アフリカの資産運用会社アラン・グレイの副最高投資責任者、アンドリュー・ラッピング氏は、資源価格の回復がこの問題を「課題から外しているが、中国が再びつまずき価格が下落したら、懸念が再燃するだろう」と語った。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwixpaSP18XOAhXCNJQKHYSzBasQFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10153442616204504109704582254853531437634&usg=AFQjCNGg9LTT-aOEic_v_voGeoRPVFOjdA

 


超長期債が下落、流動性供給入札結果は弱め−先物は円高・株安で上昇
船曳三郎
2016年8月16日 08:03 JST 更新日時 2016年8月16日 16:08 JST 

来週の20年入札に向けた準備もあり、買いにくさある−メリル日本証
供給イベントしっかりと受け止められていない感じ−三菱UFJ信託 

債券市場では超長期債相場が下落。超長期ゾーンを対象にした流動性供給入札の結果を受けて売りが強まった。一方、先物相場は円高・株安の進行を受けて上昇した。
  現物債市場の新発20年物157回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2.5ベーシスポイント(bp)高い0.275%まで上昇する場面があった。新発30年物の51回債利回りは一時2bp高い0.36%まで売られ、新発40年物の9回債利回りは1bp高い0.42%を付けている。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ債券ストラテジストは、「流動性供給入札は応札倍率が下がって弱い結果。来週の20年入札に向けた準備もある。超長期債は買いにくさがある」と指摘。また、「金融庁がマイナス金利に懸念との報道で思ったより売られた。マイナス金利導入によって、日銀が当初予定していたより利回り曲線がフラット化し過ぎた面があった」と言う。
  財務省が発表した残存15.5年超から39年未満対象の流動性供給(発行額4000億円)の入札結果は、募入最大利回り較差が0.022%、募入平均利回り較差は0.010%と、日本証券業協会が公表する売買参考値を上回った。投資家需要の強弱を示す応札倍率は1.69倍と、同年限を対象にした前回6月17日入札の1.88倍を下回った。
  長期金利の指標となる新発10年物343回債利回りは1bp高いマイナス0.08%で取引を始め、マイナス0.085%からマイナス0.09で推移した後、終盤にかけてマイナス0.10%に低下した。新発2年物367回債利回りが0.5bp高いマイナス0.185%からマイナス0.19%、新発5年物128回債利回りは横ばいのマイナス0.165%からマイナス0.175%で取引された。
  長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比7銭安の151円28銭で取引を開始。しばらくは売り優勢の展開が続いたが、日経平均株価が下落幅を広げると上昇転換。午後の流動性供給入札結果の発表後に151円36銭まで上げ幅を縮小する場面があったが、取引終了にかけては、ドル安・円高の進行が追い風となり、151円54銭まで買われた。結局16銭高の151円51銭で引けた。
  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「金融庁がマイナス金利政策の影響に懸念を示した報道が気がかりで、相場に下押し圧力がかかりやすい」と指摘。「30年債や40年の利回りは先週から10bp前後低下するなど、超長期ゾーンは買い戻され過ぎている面もある。先物や中短期ゾーンの上値の重さを無視してツイストフラットした。一段の上値追いには慎重になる」と言う。
マイナス金利についての報道
  三菱UFJ信託銀行資金為替部商品課の鈴木秀雄課長は、「中短期ゾーンは先週末の日経報道でマイナス金利の深掘りに対する不透明感から売られた反動が今日は見られているが、それでもあの報道で昨日売られたことを受けて脆弱(ぜいじゃく)性が意識されている」として、18日の5年債入札は波乱リスクがあると指摘。「9月の日銀の総括的評価に関する方向性が見えない中、市場はやや疑心暗鬼になっており、入札などの供給イベントをしっかりと受け止められていない感じがする」との見方を示した。
13日付日本経済新聞の金融庁によるマイナス金利政策の懸念報道は、こちらをクリックしてください
  メリルリンチ日本証の大崎氏は、「報道として出てくるぐらいなので、マイナス金利を深掘りするのは難しいのではないか。9月の日銀会合まで思惑が出てくるのは間違いない。わざわざ書くからには何があるとの思惑が出やすい。超長期ゾーンが影響を受けるのではないか」とみている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-15/OBXW996JIJUP01


ホームレスLNG増加で商機−スポット市場拡大に備える
稲島剛史
2016年8月16日 10:38 JST 更新日時 2016年8月16日 17:18 JST 

供給増加でアジアのLNG市場に流動性が高まる機会
伊藤忠など商社は新たな物流の誕生に向けた体制を構築

米国や豪州からの新たな液化天然ガス(LNG)の供給が増えることで買い手側の価格交渉力が増しており、従来のLNG売買では契約期間20年といった長期の契約が中心だったが、スポットやより短期の契約を軸とする方向に変化し始めている。
  国内では公正取引委員会が、LNGの長期契約に課された第三者への転売を制限する「仕向け地制限条項」が市場での自由な競争を制限している恐れがあることから予備的な調査を開始。早ければ年内にも評価を明らかにする可能性がある。英国のコンサルタント会社BMIリサーチは、公取委が独占禁止法に違反すると判断すれば、欧州の過去の事例に倣って既存の契約の再交渉という結果につながる可能性もあるとしている。
  長期契約の再交渉や長期契約から短期契約への切り替えが進めば、スポット市場での取引が活発化し、仲介役として売り手と最終需要家を結ぶ機能を持つ商社がLNG市場で存在感を増すことになる。国際LNG輸入者協会(GIIGNL)の調べによると、2015年の世界のLNG取引量は前年比2.5%増の2億4520万トン。このうちスポット、あるは短期契約による取引量は28%を占め、その割合は10年の19パーセントから増加している。
  中部電力と東京電力フュエル&パワーが共同で出資した火力発電燃料調達会社JERAもスポットや短期契約での購入量増加を計画しており、今後は仕向け地条項が付与された契約を締結しない方針。米国のLNGの供給会社は買い手の転売を制限していないため、今後は買い手自身が市場で売り手に回る可能性もある。
ホームレスLNGの出現
  世界最大のLNG購入企業JERAの佐藤裕紀販売・調達部長は、20年には年間4000万から5000万トン規模の「どこに持って行ってもいい、決まった顧客がいないホームレスLNG」が現れると語る。輸出先に制限のない米国からの供給開始などによるホームレスLNGの登場は「全世界レベル、特にアジアでの市場流動性を高めるいいチャンス」とみている。
  伊藤忠商事の天然ガス事業開発部長代行の猪股和彦氏は、今後予想される豪州などからの供給の増加は大消費地であるアジアでも吸収しきれなくなってくると指摘する。そうなったとき、LNGがアジアから欧州へ向かう「今までになかった物流」が生まれると予想する。
  スポット市場での流動性向上の期待の高まりとともに国内外の商社などが体制を整えつつある。猪股氏によると、伊藤忠は在シンガポールのLNG担当を2年以内に2ー3人増やす方針。同社は韓国南部光陽港のLNG基地にタンクを借りており、この基地はアジアでも数少ない再輸出が可能な設備だという。再輸出できる基地では、一度タンカーから貯蔵タンクに受け入れたLNGを再度タンカーに積むことが可能だ。
  国際商品取引会社トラフィギュラもシンガポールに再輸出が可能なタンクを借りている。また、三井物産も今後1−2年で5−6人のLNG担当トレーダーをシンガポール子会社のミツイ・エナジー・トレーディング・シンガポール(METS)に置く方針だ。
  猪股氏によると、LNGはスポットや短期契約の増加で「ここ数年で急速にコモディティー化した」という。運搬を容易にするためにマイナス162度まで冷却して液化するという物理的な制約があるため石油のようなコモディティーには「完全にはならない」ものの、「石油の方に向かっているのは間違いない」との認識を示した。
  新規のLNG輸入国などの間で短期契約を求める志向が高まっており、同氏は将来的にはスポット取引や短期契約の割合が世界の取引量の半分程度まで増加すると予想している。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-16/OBRUQ56TTDS401


 

投機筋による英ポンド売り持ち高が過去最高に

By
MIKE BIRD
2016 年 8 月 16 日 16:41 JST
 英ポンドに対する強気の見方は、世界市場で最も孤独なポジションの1つとなっている。6月23日に実施された英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票と、英イングランド銀行(中央銀行)が最近発表した利下げを受け、ポンドは急落した。その上、この売り圧力はさらに続くとの向きが大勢だ。
 米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、英ポンドに対する売り持ち高は過去最高に上っている。
 投機筋(非商業筋)の持ち高は9万0082枚の売り越しとなっており、英国民投票前の週の5万1957枚、年初の3万0496枚を上回っている。
 非商業筋は為替動向を予想し、そこから利益を得るために先物契約を購入する。一方、商業筋は為替変動へのエクスポージャーに対してヘッジをかけるために先物を購入することもある。
 英ポンドは15日も下落し、ドルに対して0.31%安の1.29ドルを割り込んだ。ユーロに対しては0.42%安の1.52ユーロに沈んだ。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-PK155_sterli_M_20160815061107.jpg
 イングランド銀が明らかにした主要取引通貨バスケットに対するポンド指数は、12日時点で英国民投票以降に11.9%、2015年8月のピークから18.3%それぞれ低下して2010年以来の低水準をつけた。
 投資家だけでなく、アナリストもポンドの一段安を予想している。
 何百という予想をまとめるコンセンサス・エコノミクスによると、ポンドは今後3カ月に1.266ドルに下落すると予想されている。これは現在の水準を0.02ポンド余り下回り、31年ぶり安値を更新することになる。
 さらに弱気の見方もある。ドイツ銀行は年末のポンド相場を1.15ドルと予想しているほか、ゴールドマン・サックスはポンドが今後3カ月に1.20ドルに達すると見ている。
 大半のアナリストは海外からの投資の持続を必要とする英国の大規模な経常赤字がポンドに対する脅威になると見ている。
 HSBCアナリストは先週のレポートで「この構造的な脆弱性は、今後の政治・経済面での大きな変化のために強力な圧力にさらされることになる」とし、ポンドは年内に1.20ドルまで下落するとの見通しを示した。
 ただし、ポンドの下落を見込まない向きもある。
 経済分析会社パンテオン・マクロエコノミクスの主任英国担当エコノミスト、サミュエル・トゥームズ氏は「向こう6カ月から12カ月に英国は単一市場を離脱しないことが明らかになる」とし、「英国経済が苦戦するにつれて国民の姿勢も変わり、交渉担当者にいくらか柔軟性を与えることになるだろう」と述べた。
 トゥームズ氏は来年上期までにポンドが1.40ドルに向けて持ち直すと見ている。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjIv_im18XOAhUDrJQKHcWZDUcQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10153442616204504109704582254750461677034&usg=AFQjCNHVGlLNCoqCfXMKQ3fuC74hnd9kHA&bvm=bv.129759880,d.dGo

バングラ中銀の資金流出、犯行の手口明らかに

https://si.wsj.net/public/resources/images/MI-CR098_BANGLA_16U_20160814114806.jpg
By
KATY BURNE
2016 年 8 月 16 日 15:56 JST
 バングラデシュ中央銀行のニューヨーク連銀口座からコンサルタント料として2000万ドル(約20億2000万円)を送金するよう指示があった。その次には、「不適格な経費」で3000万ドルの送金指示が来た。こうしてフィリピンの一握りの受領先向けに、授業料や森林保全、初級軍事訓練などの名目で、数千万ドル単位の送金指示が次々に舞い込んだ。
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙が確認したこれら偽の支払指示書のコピーは、いかにしてハッカー攻撃でバングラ中銀のニューヨーク連銀口座から8100万ドルが盗まれたのかを示している。数十件に及ぶ支払指示書にはスペルミスや文章の誤りがたくさんあった。依然不明のハッカーらは、ダッカにあるバングラ中銀のコンピューターシステムに侵入し、国際銀行間通信協会(SWIFT)へのアクセスコードを入手した。ハッカーは、合計で10億ドル弱の送金指示を出していた。
 送金指示の多くは拒否されたが、一部は承認され、世界の金融システムの番人としてのニューヨーク連銀の評価を傷付け、世界の送金システムの穴を露呈させた。金融市場のインフラを研究しているヒューストン大学のクレイグ・ピロン教授は、「連銀は送金システムの参加者は信頼できると暗黙のうちに想定しており、そのため決済をチェックする際には法的義務を果たしているかどうかを見るだけだった」と指摘。「何者かがその脆弱性に気づいたのだ」と語る。
 ニューヨーク連銀はそれ以降、バングラ中銀の口座の取り扱いを厳しくし、支払指示を注意深く調べるようになった。同連銀は、承認した支払指示はSWIFTが認証したものだったとしている。
 偽のバングラ中銀の送金指示があったのは2月4日で、2〜3時間のうちに合計70件の指示が来た。そのうちのほぼ半分は、ニューヨーク連銀がフォーマットのエラーで拒否した後に再送されたものだった。69件はマニラ市内か周辺の個人宛てだった。フィリピン上院は、ハッキングに関する公聴会を開いたが、受領者は実在しないと結論付けた。
 中銀の支払指示にタイプミスがあったり、受領者が個人であったり、目的がありきたりなものだったりするのは異例ではない。しかし、2月4日の支払指示は、バングラデシュのインフラプロジェクト関連のフィリピンの個人宛て送金で、1件当たりの金額は多額で、しかも同一の受領者に対し何度も指示が出された。
 支払指示は、SWIFTを通じてニューヨーク連銀に送られ、コンピュータースクリーンでフォーマットエラーがあるか、内外の制裁措置に抵触しないか、マネーロンダリング(資金洗浄)違反はないかを調べる。しかしニューヨーク連銀はだいたいの場合、リスクが高そうな口座でない限り、人為的にはチェックしない。
 ニューヨーク連銀は、バングラ中銀へのハッキング事件以降、同行の口座に対するセキュリティー手続きを厳格化し、必要ならば電話で指示を確認するようになった。関係者によれば、ニューヨーク連銀は他の一部中銀に対しても、個人や非銀行に対する支払指示を拒否できるようにすることを提案している。同連銀はまた、支払指示処理部門については年中無休で稼働するホットラインを設置した。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwi91cL_18XOAhXJX5QKHfgKCGsQFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10153442616204504109704582254550725402624&usg=AFQjCNGnlR4wpVXnHPsllinm44n3LVal8Q
 

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コメント
 
1. 2016年8月17日 15:58:42 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[574]
【インサイト】ソロス氏は08年危機再来を透視か、プット大幅積み増し
Michael P. Regan
2016年8月17日 12:22 JST
富豪ジョージ・ソロス氏の一族の資産を管理するファミリーオフィスは4−6月(第2四半期)末に、株式相場が崩れれば利益を上げるオプションを大量に保有していた。興味深いポジションではあるが、その詳細をあまり分析しないほうがいい。
  まず、これはソロス・ファンド・マネジメントの同四半期ポートフォリオにおいて「最大」のポジションではなかった。2013年もそうではない。米証券取引委員会(SEC)が機関投資家に義務付ける四半期報告書の株式デリバティブ(金融派生商品)の記載方法のせいで混乱が生じたものだ。同四半期末にソロス・ファンドはS&P500種株価指数に連動する最大の上場投資信託(ETF)の約400万株相当を売る権利(プット)を保有していた。この400万株の6月末の時価総額は8億3900万ドル(約843億円)のため、この数字が報告書に記載される。15日の市場取引終了時点では8億7700万ドル前後だった。
  言うまでもなく、これらのプット購入でソロス氏が8億3900万ドル近くを支払ったこともなければ、プットの価値がその額になることもない。その水準に近くなるのは、S&P500種が文字通りゼロに下がった場合のみだ。ブルームバーグが把握する同指数関連プットで15日時点で最も価格が高かったのは、ETFを11月18日までに235ドルで売る権利を付与するもので、1株当たり17.05ドルだった。最も安かったのは同1セント。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iBDXH9Bi7p1A/v2/-1x-1.png
  つまり理論的には、ソロス氏のプットの値段は4万ドル以上6800万ドル未満となる。そして、第2四半期中に積み増した190万株相当のプットにいくら払おうが、その価値は現在では下がった公算が大きい。相場が今四半期に入って上昇してきたからだ。一方、ソロス・ファンドが最大の買い持ちとした銘柄は米リバティー・ブロードバンドで5億3350万ドル相当。
  それでもS&P指数のプットは取るに足りないポジションではないし、相場が荒れれば価値が増す可能性はある。しかも、市場のセンチメントがリスクオフに戻った際にソロス氏に利益をもたらすのは、これだけではない。小型株ラッセル2000指数に連動するETFの180万株とジャンク債連動ETFの82万株をそれぞれ対象とするプットも保有している。
  ソロス氏が今年「大規模な弱気ポジション」をとっているとの報道にも合致する動きだ。しかも、四半期報告書を見れば一目瞭然のやり方でヘッジしているのは注目に値する。報告義務のないポートフォリオの片隅では一体どんな弱気ポジションになっているのかと考えてしまう。
  ソロス氏は08年の時のような危機に備えるか、そうした危機再来に積極的に賭ける必要があると確信しているようにみえる。これまでの公式表明からは、後者のように思える。ただ、危機を起こす起爆剤はその時々で変わる。4月には中国が08年当時をほうふつとさせ、6月の要因は欧州連合(EU)離脱を選択した英国民投票だった。
  ソロス氏の読みは過去に当たっているので、同氏の見方は常に注目される。そして、バブルの兆候が垣間見える米国株は特に、それが英国民投票のような短期的要因であっても、ちょっとした危機の気配に影響を受けやすい。ソロス氏は近く、新たな危機に向けた物色を始める必要があるかもしれない。

ソロス氏

Photographer: Matthew Lloyd/Bloomberg
(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)
原題:For George Soros, Clock Is Always About to Strike 2008: Gadfly(抜粋)


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-17/OC16I26JTSEM01 



モルガン・スタンレーに試練、アクティビストの出資で

https://si.wsj.net/public/resources/images/MI-CR207A_MOGAN_16U_20160816181820.jpg 
(左上から時計回りで)マイクロソフトのスティーブ・バルマー前CEOとサティア・ナデラCEO、モルガン・スタンレーのジェームズ・ゴーマンCEO、アドビシステムズのシャンタヌ・ナラヤンCEO、バリアント・ファーマシューティカルズのティモシー・タイソン前CEOとマイケル・ピアソンCEO、アメックスのケネス・シュノールトCEO
By
LIZ HOFFMAN AND DAVID BENOIT
2016 年 8 月 17 日 15:06 JST
 米金融大手モルガン・スタンレーにアクティビスト(物言う株主)が出資したことで、ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)が推し進めている戦略の妥当性が裏付けられた。だが同時にモルガン・スタンレーはこの戦略を明確に打ち出し、うまく実行することが求められることになった。
 ヘッジファンドのバリューアクト・キャピタル・マネジメントは15日、モルガン・スタンレーに11億ドルを投資したことを明らかにした。また自社の株主宛ての書簡で、トレーディングなどリスクを伴う業務よりも、ウェルスマネジメントといった、より安定した業務に軸足を移すことを目指すゴーマン氏の戦略への支持を表明した。

 だが、バリューアクトのジェフリー・ウッベンCEOがその戦略を称賛したとしても、モルガン・スタンレーの株価に対するウッベン氏の見方からは、戦略遂行にあたりまだなすべきことがあることがうかがえる。同氏は、モルガン・スタンレーの変革は投資家に十分理解されておらず、評価もされていないと指摘。それを他の投資家のせいにした。だが一部では、これはモルガン・スタンレーの販売手腕に対する遠回しの批判で、ゴーマン氏にはモルガン・スタンレーの株価を押し上げる時間が無限にあるわけではないことを示唆するものと受け取られた。
 キーフ・ブリュエット・アンド・ウッズのアナリストらは16日付の調査メモで「モルガン・スタンレーが目標を達成できなかった場合、バリューアクトはモルガン・スタンレーの経営陣にその責任を押しつけるだろう」とし、その時バリューアクトは「より積極的な役割を果たす可能性がある」との見方を示した。
 他のアクティビストは企業のバランスシートに狙いをつけることが多いが、バリューアクトはひたすら経営陣に照準を合わせている。同社は2000年に設立されてから、少なくとも16社に取締役を派遣している。これらの企業ではCEOが交代した。
 バリューアクトは大抵、大企業であっても改革を迫るために大手投資家と共に水面下で動く。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、同社は13年にマイクロソフトに出資する前、以前からのマイクロソフトの株主から自社の方針への支持をひそかに取り付けた。例えば、バリューアクトの幹部らは資産運用会社に対し、マイクロソフトの取締役ポストが一つ欲しく、当時のスティーブ・バルマーCEOを標的にする準備ができていると伝えた。バリューアクトは、バルマー氏は新しい技術を受け入れるのが遅いと考えていた。バルマー氏は結局、CEOを辞任した。
 バリューアクトがモルガン・スタンレーの株主にどの程度接触しているかは不明だ。また、同社は常に投資先企業の取締役会を揺さぶっているわけではない。昨年、バリューアクトはアメリカン・エキスプレス(アメックス)に約10億ドル出資したが、どのように同社の成長に弾みをつけるかを巡り経営陣と折り合いがつかなかったため、数カ月後に出資を引き揚げた。


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• 京セラ、アクティビストの絶好のターゲットか

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjsyt2958fOAhUJjJQKHU3UBw4QqQIIHzAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10153442616204504109704582256630320036376&usg=AFQjCNHoDrcKqrUB6TWty_fjui4BA-7bVw 


原油安で打撃受けた産油国通貨、ナイジェリアが最大の下げ−チャート
Paul Wallace
2016年8月17日 14:58 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iR20lz6WMIUA/v2/-1x-1.png

  産油国通貨は2014年半ばに原油価格が急落して以降、打撃を受けているが、ナイジェリアの通貨ナイラは特に影響を受けている。ドルに対してほぼ50%下げ、下落率は石油輸出国機構(OPEC)加盟国通貨のうち最大で、ロシア通貨ルーブルの下落率である47%を超える。通貨が下落すれば債券と株式が割安となるため、外国人投資家にとってはナイジェリアに再参入するきっかけになるかもしれない。
原題:Among Battered Oil Currencies, Nigeria’s Is Biggest Loser: Chart (抜粋)


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-17/OC1G2V6JTSFD01 


ロボット化進む中国製造業 背景に人手不足
賃金上昇と文化的変化で2018年には産業用ロボット15万台導入へ

• ロボット活躍の場、中国ではまず飲食店から
• 到来する中国のロボット革命 成長力と競争力に貢献か
• 中国で産業ロボット急増、「2017年に世界一」の理由


クーカの産業用ロボット生産ライン(独アウクスブルク) PHOTO: KARL-JOSEF HILDENBRAND/DPA/ZUMA PRESS
By
ROBBIE WHELAN IN STOCKHOLM AND ESTHER FUNG IN SUZHOU, CHINA
2016 年 8 月 17 日 14:08 JST
 上海近郊にある電子機器組み立て工場は、新種の労働者に頼って競争力の維持を図っている。それはドイツ製の小型ロボットだ。
 蘇州勝利精密製造の高玉根会長は、同社が安価で勤勉な従業員のおかげで強さを発揮していた時代は終わったと言い切る。同会長は執務室で、大量のロボットがコンピューターのキーボードを次々につくり出している工場群を見下ろしながら、「当社はこの3年間に安価な労働コストがもたらす競争力を失った」とし、「それは、一人っ子政策も影響している」と語る。
 中国の産業界は、賃金の上昇や労働力の縮小などを受けて自動化が進み、欧州製産業ロボットの導入熱が急速に高まっている。自動化は、自動車製造などの重工業から、精密で融通の利くロボットを必要とする家電や衣料などの産業にまで広がっており、中国の産業界が求めるロボットのタイプも変化している。

 問題は、中国がロボット化により製造業での支配的な地位を維持できるかどうかである。蘇州勝利にロボットを納入しているドイツの産業用ロボット大手クーカのロボット部門会長のシュテファン・ランパ氏は、「中国は『支配的な地位の維持のためには産業のロボット化を進めなければならない』と訴えている」と話す。
 ロボットの購入ラッシュが起きている一因として、中国の生産年齢(15―59歳)人口が減少し始め、製造業は自動化せざるを得なくなっていることがある。国連統計では、中国の労働力人口は、2010年の9億人強をピークに減少しており、50年には8億人を割り込むと予想されている。加えて、賃金が上昇していることもある。ボストン・コンサルティング・グループによると、2015年の中国沿岸部の製造業の時間当たり平均労働コスト(賃金+手当)は14.60ドル(約1460円)。これは米国の製造業の労働コストの64%に相当し、2000年の約30%から2倍以上になった。
 国際ロボット連盟(IFR)によると、中国は13年に、西欧諸国を抜いて世界最大の産業用ロボット市場となった。同国の製造業が15年に購入したロボットはおよそ6万7000台で、世界の販売台数の約4分の1を占めた。中国のロボット需要は18年には15万台と、倍増以上になると予測されている。

https://si.wsj.net/public/resources/images/BT-AK478_CHINAB_16U_20160815174805.jpg 
中国の製造業が購入する産業用ロボットは増加傾向
 中国企業は、自前のロボット生産を目指して産業用ロボットの技術取得のための投資も行っている。中国の家電大手の美的集団は5月にクーカーの買収に乗り出し、現在同社の株式の約86%を所有している。ドイツの政治家は、クーカはドイツないし欧州企業が保持しておくべき戦略的な資産だと主張し、中国による買収を批判している。
 スイスの重電メーカーでロボットも手掛けるABBのマーケティング・販売部門の責任者スティーブン・ワイアット氏によれば、中国企業は当初は同国製品の品質に対する懸念から、一斉に自動化に乗り出した。しかし今では、離職率の高さから、人手不足を補うためにロボットを購入しているという。ワイアット氏は、「中国は13億人の人口を抱えていることから信じられないかもしれないが、工場労働者が十分にいない」と語る。ロボット化を促すもう1つの要因はコストだ。ロボット技術は、かつては採算が合わないほど高価だったが、今や中国の工場が導入できるだけ十分安価になっている。
 蘇州勝利は、製品サイクルの短縮化や賃金の上昇、離職率の高さを受けて、2年前にロボット投資を拡大し始めた。今年は、クーカから160台の多関節ロボットを購入する契約を締結した。高会長は、「われわれは会社存続のためロボットへの投資を検討せざるを得ない」と語る。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjLwbO96MfOAhVJJ5QKHcdwDEMQFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10153442616204504109704582256512556974538&usg=AFQjCNH-v80Zu1OhEPr9WVu7yftq9p6w8Q


FRBの「オオカミ少年」発言を読み解く−連銀総裁間で見解対立
米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁

By PAUL VIGNA
2016 年 8 月 17 日 14:07 JST

 いやはや、米連邦準備制度理事会(FRB)は自分たちが考えていることを読まれてなるものかと心に決めているのだろうか。

 FRB関係者らは15日から16日にかけて、政策の先行きを見極めようとしている市場関係者らに対し、爆弾のようなメッセージをばらばらと投下した。一方で政策の「再考」が必要だとしつつ、もう一方でそろそろ政策金利を「引き上げる」時期が到来したと示唆したのだ。利上げの時期を予測できる方程式を見つけ出そうとしている人たちの幸運を祈りたい。こうしたグリーンスパン元FRB議長ばりの一連の難解な言葉に一部の市場関係者は怒りをあらわにした。

 まず、「再考」という観測気球が打ち上げられた。サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は15日に発表した論文で、中央銀行と政府は変わりゆく経済の現実に照らして自らの政策を「じっくり再評価」する必要があると主張し、要点を説明した。FRBがこれまでで最も積極的な金融政策を7年間展開したにもかかわらず、経済成長は微々たるものにとどまっている。インフレ率については、少なくともFRBが重視しているインフレ指標はあまりに低い。期待していた成果はこれまでのところ実現しておらず、FRBはもっと「通常とは異なる」政策手段を検討すべきだ、と総裁は提案した。「通常とは異なる政策」とは、マイナス金利の採用やインフレ目標の撤回、インフレ率の2%超えを容認する構えなどが考えられるという。

 FRBは自らの考えに凝り固まりすぎてはいけないと総裁は指摘。状況は変化しており、FRBはそれに順応しなければならない。変化しつつある状況とは、「自然利子率」が低下する中で経済成長が永久に止まってしまったように見えることだと説明した。政府の政策も変化に適応し、景気が低迷した場合には増強するなど、ほぼ自動的な安定化装置として拡大・機能させる必要があり、刻々と変化する政局に備え担保として取っておくのは感心しないというのが総裁の主張だ。

 FRBが古いレンズで新しい世界を見ているのなら、再び不況が到来した場合に政策余地はないだろう。つまり、予想されるのは、景気があまりに弱いのに金利が低すぎて利下げできないという状況だ。従って、「中銀のバランスシートやフォワードガイダンス、場合によってはマイナス金利さえも含む非伝統的な政策手段への依存を強めなければならなくなるだろう。こうしたニューノーマル(新たな常態)においては、リセッション(景気後退)がより長く一層深刻になりがちで、回復が一段と遅れ、容認できないほどの低インフレに陥るリスクが(中略)高まるだろう」と総裁は言う。

 FRB関係者の中でも特に楽観的なウィリアムズ総裁がこれほどはっきりとマイナス金利に言及し、インフレ目標の撤回を示唆したというだけで、ドル買いを断念する理由としては十分だった。ドルは16日にかけて円や英ポンド、ユーロに対して急落し、主要3指数がそろって終値で最高値を更新した株式市場に冷水を浴びせた。これは一部のFRBウォッチャーの怒りも買った。リンゼー・グループのマネジングディレクター、ピーター・ブックバー氏は、同総裁の指摘に「腹が立った」と話し、インフレ率の目標超えを容認することは「クリプトナイト(スーパーマンを無力化する物質)」を投じることに等しいと指摘。「中銀が生み出した債券の怪物が闊歩(かっぽ)する中、中銀が最も回避すべきなのはインフレ加速だ」と述べた。

 ロングフォード・アソシエイツのジョアン・マカロー氏は「(FRBは)自分たちが失敗したことを分かっている。少なくともウィリアムズ総裁はそうだ」とし、「だがもちろん、自分たちが最初から間違っていたことを認めるわけにはいかない」と語った。

 一方、ニューヨーク連銀のダドリー総裁は16日、ウィリアムズ総裁とは反対の見解を示唆した。インフレ目標の引き上げを検討するのは時期尚早だとし、「政策金利を若干引き上げる日が近づきつつある」と述べたのだ。さらにもう1人、アトランタ地区連銀のロックハート総裁が同じく16日、いかなる政策上の立場も「固めていない」が、景気が順調に良くなると仮定すれば年内にあと1回、あるいは「もしかしたら」2回の利上げが正当化されるだろうと述べ、接点を見いだそうとした。

 ここ数年を振り返ると、FRBは利上げすると言っては見送るパターンを「オオカミ少年」のごとく何度も繰り返してきた。このため、FRBが利上げに言及しても市場関係者の大半はもはや当局の言葉を信用しなくなっている。利上げや政策の再考といった今回の一連の情報発信は、こうした人々の不信感を悪化させるだけだろう。FRBは7年間にわたり「既存の枠組みにとらわれない」考え方をしてきたが、結局はそれよりも大きな枠組みの中にはまってしまった、というのが根本的な問題のようだ。

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【FRBウォッチ】楽観論者
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【FRBウォッチ】楽観論者の警告、インフレ目標議論を喚起
米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁(4月)

By JON HILSENRATH
2016 年 8 月 17 日 07:25 JST 更新

 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は、ここ数年の連邦準備制度理事会(FRB)当局者の中で楽観的な見方が強い部類に入る。パンクロック曲の歌詞をちりばめたいくつかの講演を通じ、成長への逆風が懸念されるかかわらず、経済は回復傾向にあると説明してきた。2月には「私は落ち込んでいない」、そして「全て順調に見える」と語っていた。

 ウィリアムズ総裁が15日発表した論文が衝撃的だったのは、これが一つの理由だ。ベイエリアの楽観主義者が先行きに不安を感じているというのだ。特に懸念しているのは、世界経済の成長が鈍い時はあまり政策金利を上げることができず、景気が再び悪化した際に対応の余地がほとんどないことだ。

 景気下降期には、米連邦準備制度理事会(FRB)が短期金利の引き下げに動くのが常だ。しかし金利が既にゼロ付近の時は、経済的な落ち込みを和らげるために利下げするゆとりはほぼない。2007?09年の金融危機以降、米国はずっとこうした状況にある。

 ウィリアムズ総裁は「こうしたニューノーマル(新たな常態)においては、リセッション(景気後退)がより長く一層深刻になりがちで、回復はより遅く、見過ごすことのできない低インフレに陥り、究極的に名目アンカーが失われるリスクが高くなる」と述べた。「われわれは既にこうした状況を経験し始めている。(中略)超低金利にもかかわらず、インフレと成長が気持ち悪いほど低い。現状が続けば、将来的にこうした要素が不運にも一段と強まるだろう。物価と経済的な安定の維持に対する深刻な課題が増える可能性もある」という。

 低金利環境では金融政策の道具が少なくなるため、財政政策での対応がより多く求められる。

 ウィリアムズ総裁は「一つの可能性としての道は、長期的な教育、公共・民間財、研究開発への投資拡大を通じて、長期的な成長と繁栄を底上げすることだ」とみている。

 だがFRBは、議会やホワイトハウスに実行の意志や達成する能力がないことを無理やり押しつけることはできない。

 財政政策担当者の取り組みがなくても、FRBが国内経済に勢いをつけ、インフレを加速させることは可能だ。インフレ率が2%ではなく3%ならば、名目利子率は通常さらに高い水準となり、FRBが景気悪化時に利下げに動く余地が生まれるだろう。

 変化への対応が遅く、惰性に流されやすいFRBでは、インフレ目標の引き上げに対して以前から反発がある。だが永遠の楽観主義者がここに注意を呼び掛けているという事実は、議論を再び活発化させる呼び水になりそうだ。

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アングル:高リスク融資拡大競争に走る英銀、財務懸念が浮上

[ロンドン 16日 ロイター] - 英国の銀行業界では、よりリスクの高い分野で新規融資拡大に向けた競争が激しさを増している。国民投票における欧州連合(EU)離脱派勝利で景気後退の恐れ強まったことを受け、借り入れをためらうようになった顧客を取り込む必要がある上に、超低金利下で収益を確保しなければならないからだ。

HSBC(HSBA.L)やロイズ・バンキング・グループ(LLOY.L)、バークレイズ(BARC.L)、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)(RBS.L)といった大手だけでなく、より規模の小さい銀行も新規融資のキャンペーンを積極的に推進している。

銀行が打ち出したのは、クレジットカードなどの無担保融資や新興企業向け融資を強化する方針。伝統的な収益源となっていた商業融資や住宅ローンは国民投票前から需要が落ち込んでいたためだ。

ただ、経済の先行き不透明感が広がる中でこうした高リスク融資に一斉に乗り出していることで、一部の銀行の長期的な財務基盤が危うくなるのではないかと警鐘が鳴らされている。

ペンバートン・キャピタル・アドバイザーズのマネジングパートナー、サイモン・ドレーク・ブロックマン氏は「この手の戦略はしばしば高い代償がつくことが証明されている。なぜなら景気後退のショックに見舞われれば、これらの多くの融資は焦げ付くからだ」と指摘した。

英消費者の債務は既に相当膨らんでおり、業界データによるとクレジットカード融資残高は昨年末時点で630億ポンドと2014年末の610億ポンドから増加。今年7月には英金融行動監視機構(FCA)が、クレジットカード借り入れについてその規模と性質などについて懸念を示した。

それでも銀行は、増益を望む株主と景気回復を目指す政府の双方から融資拡大を迫られている。

こうした中で中小企業向け融資促進策として例えばHSBCはウェブサイトで、従来年7.9%としていた手数料を除く適用金利を最低年5.9%に設定した。

ロイターが取材した複数の銀行幹部は、国民投票後に銀行間の競争が激化したことを認める一方、収益を追求する上で今の厳格な審査基準が障害になるとの見方は否定した。

RBSやロイズは、あらゆる融資が厳しいリスク許容度の範囲内で決定されていると主張。HSBCも、リスクや借り入れ可能度の基準は変わっていないとしている。

バークレイズのステイリー最高経営責任者(CEO)は、上半期決算のアナリスト説明会で、消費者金融とホールセール金融を通じて同行の融資は他の英銀と比べて質が高く、保守的なリスク管理姿勢が明確になったと胸を張った。

とはいえ業界内からも、小規模経営だったり実績が乏しい企業や既に大きな借金を抱える消費者への融資を性急に拡大するのは危険だと警戒する声が出ている。

(Sinead Cruise、Andrew MacAskill記者)
http://jp.reuters.com/article/britain-banking-competition-idJPKCN10S0CS

ポンド安で騰勢続く英国株、FTSE100最高値に迫る

ロンドン金融街シティーのロンドン証券取引所 PHOTO: REUTERS
By
MIKE BIRD
2016 年 8 月 17 日 09:02 JST
 英国の代表的株価指数であるFTSE100指数の騰勢が続いている。英国の欧州連合(EU)離脱が決まってから15.6%上昇し、今や2015年4月につけた過去最高値を試そうとしている。
 16日の終値は約0.7%安となったものの、依然として過去最高値にあと数パーセントと迫っている。
 これには大きなからくりがある。FTSE100の上昇は、英ポンド建ての企業利益の見通しが珍しく上向いた時期と重なる。FTSE100は世界の指数の中でも海外事業の比率が高い銘柄で構成されており、このところの上げのほぼ全てはポンド安が原因のようだ。
 企業の今後12カ月間の予想EPS(1株利益)は4月の底の386.85ポンドから16日には430.19ポンドへと、過去5年間で最大の上げを記録した。2011年終盤の600ポンド超からほぼ一貫として下げ続けた流れが急転した格好だ。
 現地通貨ベースで見ると、FTSE100はEU離脱決定後の最低水準に沈んだ6月27日以降に15.99%上昇した。年初来騰落率は10.7%高と、S&P500種指数の7.15%高を上回る。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-PK649_EPS100_M_20160816051616.jpg
1株利益(EPS)の変化率【赤:Stoxx欧州600指数、緑:S&P500種指数、青:FTSE100指数】
 6月23日以降、予想EPSとポンド相場はほぼ反比例してきた。ポンドは通貨バスケットに対し、EU離脱の賛否を問う国民投票後の下落率が12%近くに達している。
 両者の相関はFTSE100が為替変動の影響を受けやすいことを浮き彫りにした。国民投票以降、ポンドと予想EPSが逆方向に動いた日は75%を占める。つまりポンドが上がれば予想EPSは下がり、予想EPSが上がればポンドは売られた。
 JPモルガンの株式アナリストらは12日付のリポートで、予想EPSが改善した主因はポンド相場の急落にあるとの見方を示した。
 ドイツ銀行のアナリストは「一段のポンド安が追い風になり、FTSE100のパフォーマンスは欧州市場全体を上回るだろう」として、欧州主要企業600社で構成するStoxx600指数と比べてFTSE100への投資に強気の判断を示した。
 FTSE100の予想EPSと、英イングランド銀行(中央銀行)のポンド指数の決定係数は0.862となっている。つまり、予想EPSの変動はポンドの動きでほぼ説明できるということだ。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-PK651_pounde_M_20160816052310.jpg
FTSE100指数の予想EPSとポンド指数の決定係数は0.862。つまり、予想EPSの変動はポンドの動きでほぼ説明できる
 これを踏まえると、英国事業を中心とする企業の株価が回復していなくても驚くには当たらない。売上高に占める英国の比率が75%以上の企業の株式で構成する「FTSEローカルUK」の年初来騰落率はポンドベースで7.05%安、ドルベースで18.8%安だ。
 FTSE100銘柄のうち今年の値上がり率上位10銘柄と値下がり率上位10銘柄が好例だろう。値上がり率上位10銘柄のうち英国事業が売上高の大部分を占めるのは自動車保険大手アドミラル・グループ(36%高)だけだ。エンジニアリング会社スミス・グループや医療サービスのメディクリニック・インターナショナルなど大半は、英国事業の売上高構成比率が10%未満にすぎない。
 海外事業比率の高い銘柄の支援材料は他にもある。例えば、資源価格の回復を手掛かりに、グレンコア、フレスニーヨ、アングロ・アメリカンといった鉱業銘柄も値上がり率上位10銘柄に入った。この3社は英国経済へのエクスポージャーもほとんどない。
 一方、格安航空(LCC)のイージージェット、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)、テレビ局のITV、住宅建設のバークレー・グループなど値下がり率上位銘柄は、いずれも下落率が28%を超える。これら企業の英国事業比率はFTSE100構成企業全体よりはるかに高く、海外で稼いだ利益をポンド換算で膨らませることができない。
 FTSE100はまた最高値を更新するかもしれないが、今のポンドとの関係が続くとすれば、記録更新には一段のポンド安が必要になりそうだ。一部のアナリストはポンド安の持続を見込んでいるため、FTSE100の上昇に賭ける投資家は望み通りのものを手にするかもしれない。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiqtdSE6MfOAhXBnJQKHUJjCakQFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10191232058230093692804582256121580844872&usg=AFQjCNGtlTqSfk6zd9rv9gPForDo1pPnTw



豪・NZの銀行が競って預金金利引き上げ、金融緩和に逆行

[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリアとニュージーランドの銀行は、中銀が政策金利を引き下げる中で預金金利の引き上げを競っている。預金者の獲得を図るためで、金利低下が進む世界的な流れとかけ離れた動きとなっている。

世界的にみると金利はゼロ近辺かマイナスに下がり、利回りを求める投資家は銀行預金から資金を引き揚げて債券や株式、不動産などに投資している。

しかし銀行にとって預金は貸し出しの原資として不可欠。オーストラリアでは、銀行に対して低リスクの長期預金の保有を増やすよう義務付ける新規則が年内に導入されることになっている。

オーストラリアとニュージーランドの中央銀行はいずれも今年に入ってから2回、計50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施したが、貸し出し金利の低下幅はこれよりも小さく、預金金利にいたっては最大で85bpも上昇した。

ニュージーランド中銀は前週、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げた。銀行が融資金利を5─10bp引き下げるなか、ウィーラー総裁は会見で、政策金利の引き下げが他の金利に波及することを望んでいると述べた。

オーストラリアは大手4銀行の住宅ローン金利が4%程度で、政策金利は過去最低の1.5%だ。1年物預金金利は2.4─3%だが、アナリストは今後さらに上昇すると見込んでいる。

UBSのアナリストのジョナサン・モット氏は「預金者獲得競争が勃発しそうだ」と指摘。モルガン・スタンレーのアナリストのリチャード・ワイル氏も預金獲得をめぐる競争を予想した。

(Swati Pandey記者)
http://jp.reuters.com/article/aussie-nz-idJPKCN10S06C


ヘッジファンド投資家、7月は57億ドル引き揚げ−ユーリカヘッジ
Nishant Kumar
2016年8月17日 11:49 JST

ヘッジファンドの資金流出は3カ月連続
7月までの3カ月間の解約合計は207億ドル

ヘッジファンドから投資家が7月に57億ドル(約5730億円)を引き揚げたことが、業界調査会社ユーリカヘッジのリポートで分かった。ヘッジファンドの資金流出は3カ月連続。
  16日のリポートによると、7月までの3カ月間の解約合計は207億ドル。株式で運用するファンドは184億ドルの引き出しに見舞われた。
  年金基金や寄付基金は運用不振や高い手数料を理由にヘッジファンド投資を減らしており、ヘッジファンド業界には風当たりが強まっている。ユーリカヘッジによると、1−7月のヘッジファンドのリターンは業界平均でプラス2.5%。これに対しS&P500種株価指数はプラス7.7%。
100ドル札の束
100ドル札の束 Photographer: Scott Eells/Bloomberg
  ユーリカヘッジによれば、ヘッジファンド業界の運用資産は7月末時点で2兆3000億ドル。
原題:Hedge-Fund Investors Pull $5.7 Billion in July, Eurekahedge Says(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-17/OC17KJ6S972801



シンガポールの輸出、石油化学製品も落ち込む−チャート
David Roman
2016年8月17日 14:13 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iFXTrU0SfvKI/v2/-1x-1.png

  シンガポールの輸出統計では軟調な需要を示す兆しがあらゆる部分に表れている。17日発表された統計によると、主要な電子機器輸出は引き続き低迷し、石油化学製品の輸出も少なくとも3カ月連続で減少。7月は前年比で35%落ち込んだ。電子機器以外の品目の輸出は引き続きマイナスで、医薬品が13%増加したにもかかわらず電子機器の落ち込みを補うことはできなかった。
原題:Singapore’s Petrochemicals Are One More Drag on Exports: Chart (抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-17/OC1F0N6S972801 


2. 2016年8月17日 16:04:00 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[575]
英国債、欧州債券市場の主役に−ブレグジット決定後
By
CHRISTOPHER WHITTALL
2016 年 8 月 17 日 13:59 JST
 英国債を扱うトレーダーは今年の夏季休暇を延期した方が良さそうだ。
 英国が6月23日の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めて以来、英国債は欧州市場で一番活発に取引される債券になっている。ここ数週間、世界の債券市場で英国がいかに原動力となっているかの新たな証拠だ。
 債券取引プラットフォームを運営するマーケットアクセスの子会社Traxによると、10年物英国債の日々の平均出来高は、8月に入りこれまでのところ67億5000万英ポンド(約8850億円)で、今年1-3月期の平均出来高のおよそ7倍になっている。マーケットアクセスは欧州市場の債券取引全体の約65%を処理している。
 8月は投資家やトレーダーらが夏季休暇をとるため出来高が少なくなる傾向があるので、これは決して小さな成果とは言えない。
 10年物米国債の日々の平均出来高は、今月ここまでのところ18億7000万ドル(約1880億円)で、7月の22億5000万ドルから減っている。同年限のドイツ国債は7月よりも出来高が半減し、この間では6億4000万ユーロ(約730億円)となっている。
 予想外のブレグジット(英国のEU離脱)決定以来、英国債は脚光を浴びている。10年債利回りは、国民投票前の1.37%程度から16日には過去最低に迫る0.59%まで低下(債券価格は上昇)した。
 こうした利回りの急低下が市場に波及し、投資家がより高い利回りを追求する中、他の国々の国債利回りも押し下げている。
 10年物米国債の利回りは、ブレグジット決定前の1.74%から16日には1.56%に低下した。投資家は世界の各中央銀行がさらに長期にわたり金利を低く維持すると予想している。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-PK680_UKBOND_M_20160816071903.jpg
6月のブレグジット決定以降、英国債の出来高は急増している(10年物英国債の日々の平均出来高)
 英国債の出来高は、EU離脱を巡る国民投票前後の6月〜7月にかけて増え始めた。この時期に10年物英国債は、欧州債券市場で最も出来高の多い債券の座を10年物米国債から奪った。
 英中銀イングランド銀行が8月4日の金融政策委員会(MPC)で幅広い金融緩和措置の一環として新たに600億ポンドの債券を買い入れる量的緩和の再開を決めて以降、英国債に対する投資家の注目は高まった。
 先週の入札でイングランド銀行の長期債買い入れが未達に終わって以来、英国債利回りの低下傾向が強まった。これは年金基金などの投資家が、長期負債の見合いとする必要のあるこうした債券を売り渋っていることを示唆している。
 だが16日の入札には31億2000万ポンドの応札があり、イングランド銀行が11億7000万ポンドの長期英国債を買い入れたと発表し、こうした懸念は和らいだ。30年物英国債の利回りは、朝方の1.25%から1.32%程度まで上昇した。
 JPモルガン・チェースの金利ストラテジスト、フランシス・ダイアモンド氏は、16日の買い入れが成功したのは、17日に買い入れ額を上回る2055年償還の国債12億5000万ポンドの入札を予定しているためだと指摘した。同氏は、長期英国債の需給動向がイングランド銀行の買い入れに対する応札に影響し続けるだろうと語った。それでも、先週のような未達を「繰り返す公算は比較的小さい」とみている。
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ブレグジット決定以降、10年物英国債の利回りは急低下(債券価格は急騰)している
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