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大株主「日銀」、17年末に日経平均4分の1で筆頭−ETF増功罪 黒田総裁の苦しみは庶民の幸せ 1.4兆利払増 債券下落
http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/876.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 8 月 15 日 12:46:53: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

大株主「日銀」、17年末に日経平均4分の1で筆頭−ETF増功罪
長谷川敏郎、北中杏奈、中村友治
2016年8月15日 00:00 JST更新日時 2016年8月15日 10:46 JST

追加の金融緩和策として上場投資信託(ETF)の買い入れ額を増やした日本銀行が、日本株市場への影響力を強めている。ETFの保有額から試算した結果、既に主要企業の実質的な大株主となっており、7月会合の方針に沿って今後買い進めば、筆頭株主・日銀の銘柄が急増する。

日本銀行本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
  ブルームバーグの集計によると、8月初旬時点で日経平均株価を構成する225銘柄のうち、75%で日銀が大株主上位10位以内に入っており、楽器・音響のヤマハに至っては既に事実上の筆頭株主状態にある。日銀が今回、ETF購入枠を従来の約2倍へ拡大したことで、年内にはセコムやカシオ計算機でも筆頭株主化し、2017年末には55銘柄まで増加する見通しだ。
  1980年代以降、日本では行財政改革や競争原理の導入による産業育成の観点から、電電公社がNTT、国鉄がJR、専売公社がJT、日本郵政公社が日本郵政グループへと民営化し、社会全体として官から民への流れで進んできた。しかし、競争原理を体現する株式市場では最近、中央銀行がETFを通じて日本株を保有、公的年金資金が国内株式の保有比率を上げるなど「官製」の色合いが濃くなっている。
  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「相場が下がったところで日銀が買い支え、投資家に安心感を与える点では評価できる」とした半面、「長期間にわたって金額を増やし続けることが緩和になるのか。増やしてからは悪い面もあるのではないか、という見方も出てきている」と指摘した。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iZGjp715LH34/v2/-1x-1.png

  日銀は7月29日の会合で、ETFの保有残高を年間約3兆3000億円から約6兆円増やすペースで買い入れることを決定。従来枠のETF買い入れは、会合直前の1回当たり336億円から8月に入り707億円へ倍増した。10年に年間4500億円でETFの買い入れがスタートして以降、足元では過去最高ペースで購入が進み、日経平均やTOPIXなど買い入れ対象指数の構成銘柄に対する存在感も増している。
  日銀はヤマハ株を実質5.91%保有、保有率5.49%で筆頭株主のブラックロックを上回った。日銀以外の株主の比率が現状のままと仮定すれば、現時点で実質保有率が5.31%のセコムや4.55%のカシオは年内、来年3月までにはエーザイや電通、安川電機、ニチレイなどでも日銀が筆頭株主化する。17年末にファナックや京セラ、テルモ、ダイキン工業、TDK、住友不動産、オリンパス、アドバンテスト、三越伊勢丹ホールディングスも加わると、日経平均構成銘柄の4分の1を占め、18年末には82銘柄と全体の3分の1を上回る見込みだ。  

  日本コムジェストのポートフォリオ・アドバイザー、リチャード・ケイ氏は「株式市場への資金流入という点でポジティブだが、あまり歓迎しない」と言う。個別企業の選別や監視が行き届かない一律的な保有率の増加は、「ガバナンスを良くし、日本企業を抜本的に改善する動きではない。バリュエーション全体を狂わせる動きになるかもしれない」と懸念を示す。

  ブルームバーグの試算では、日銀は6月末時点で日本のETF全体の59.5%、8兆9000億円を保有する。買い入れは指数の時価総額に比例して行っており、日経平均型がTOPIX型を上回る。日経平均型に資金がより流入していることで、NT倍率は16年ぶりの高水準だ。日経平均の指数寄与度が大きいファーストリテイリングの浮動株比率は25%だが、野村証券の試算ではそのうち半分を日銀が保有し、年末までには63%まで上昇する見込みという。

  SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは、「浮動株を吸収し尽くしていくことが今後問題になる可能性はある」と指摘。流動性が低下すれば、売買がしにくくなり、「どうしても買いたい投資家は価格をつり上げ、売りたい投資家は下値を大きく下げる。浮動株比率が低い銘柄は値動きが荒くなり、その銘柄のウエートが高いと、インデックスへの影響も大きくなる」と話す。
  もっとも、日銀が多くの主要企業で実質筆頭株主になっても、弊害は少ないとの声も聞かれる。みずほ投信投資顧問の青木隆株式運用部長は、「日本企業の稼ぐ力を回復させることと物価上昇率2%という政策の目標があり、うまく相乗効果をもたらすことが期待されている」と指摘。現在のETFの購入規模は、「政策目標に合致した動きを期待できる範囲」と認識だ。日銀が買っても、ファンダメンタルズが悪ければ株価は下がるとし、「経営判断への影響はない」とみている。
  日銀が筆頭株主となる見通しについて、ファナックでは一般の株主と同様に捉えているとブルームバーグに回答。他の企業はノーコメントか、12日時点でまだ回答が得られていない。
  日銀の保有株推計に際しては、日銀が公表しているETF購入額を6月末の時点でいったん時価評価し、投資信託協会のETFの60%を保有していると試算。投信協会のETFが個別銘柄をどれだけ保有しているかをそれぞれ1銘柄ずつ算出し、その60%を日銀が保有していると推定した。その上で8月初旬時点で再度時価評価し、日銀が年間6兆円のペースでETFを購入すればその比率がどう変化するかを予想した。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ibwzqei8lZLM/v2/-1x-1.png
4月以降の日本銀行によるETF買い入れ動向
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-14/OBMQHN6KLVRU01 

 


黒田総裁の苦しみは庶民の幸せ、「スイートスポット」でほっと一息
野沢茂樹、Kevin Buckland
2016年8月15日 00:00 JST 更新日時 2016年8月15日 11:48 JST

物価上昇は「ネガティブな経験しかない」と青山さん
デフレの良い面が出る「スイートスポット」にある、とみずほ証

サラリーマンの聖地、新橋のお昼時。蒸気機関車が鎮座するJR駅前のSL広場近くの飲食店街では、ラーメン屋や牛丼屋のほか、昼も営業の居酒屋などの店先でメニューのサンプルと値段をのぞきながら歩く人々でごった返している。
  アベノミクス下でのサラリーマンの懐事情はどうなのか。炎天下のSL広場で先週、彼らに直接聞いてみた。食品関係の会社で営業を担当する青山直樹さん(35)は、「月給は変わらないが、夏のボーナスは減った。アベノミクスで生活が改善したという実感は湧かない」と答えた。ただ、「物価が上がらないのは、勤務先の業績に対する影響はともかく、自分の生活にはプラスの面が少なからずある」と言う。
 
  第2次安倍晋三内閣が発足した2012年末と比べ、有効求人倍率など雇用情勢は改善しているが、給料はほぼ横ばい。毎月のインフレ率は前年比で平均1.1%上昇しているため、実質賃金は同1.2%減少している。その間に引き上げられた消費税率の影響などもあり、内需の柱である家計消費を伸ばす兆しは出ていない。
黒田日銀総裁
黒田日銀総裁 Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
  アベノミクスの一環として、日本銀行の黒田東彦総裁が推し進めてきた大胆な金融政策よりも、歴史的な原油安と円高を受けた物価の下落の方がむしろ家計に恩恵をもたらしている。今春闘での賃上げ率は政権発足後で最低だったが、安倍首相は雇用改善と物価下落を背景に7月の参院選で勝利。一部報道では内閣支持率は高水準を維持している。

  参院選で自民党に一票を投じたと言う青山さんには幼い子供がいる。妻は最近、時間の融通がきく保険会社の営業職に採用が決まった。財布事情に関わる物価について尋ねると、「消費税率の引き上げなど、ネガティブな経験しかない。会社の業績や給料、物価と全体的に持ち上がっていけば良いが、良い思いをした実感がない」と、手にしたハンカチで額の汗を拭きながら語った。
  こうした庶民感覚は失業率とインフレ率を足し合わせた「悲惨指数」に表れている。両者は本来、経済全体の需給ギャップに影響を受け、反対方向に動く傾向にある。しかし、足元では完全失業率が6月に3.1%と1995年以来の水準に低下。全国消費者物価指数(総合)は前年比0.4%下落と、2カ月連続で黒田総裁が異次元緩和を導入した2013年4月以来の低水準を付けた。両者とも低下した結果、悲惨指数は6月に2.7%と1995年以来の低水準を記録した2009年10月に並んだ。
  みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは「失業率が低くてインフレ率も低いのは、普通の人々にとっては最高に幸せな状態だ」と指摘する。理由は所得が増えていないのに、生活水準を落とさなくて済むためだ。ただ、デフレが長引くと、企業の収益減、賃金下落、雇用悪化に波及していくので「永続しない話でもある」と言い、今は「デフレの良い面が出る、一時的な『スイートスポット』に入っている」と述べた。
  前例のない金融緩和と財政出動などによる過度な円高の是正と株高を通じ、安倍内閣は景気回復と物価の押し上げに成功したかに見えた。ただ、14年4月に消費税率を5%から8%に引き上げて以降、内需は家計消費を中心に頭打ち状態だ。
  悲惨指数は増税直後の14年5月に7.3%と、日本経済が第2次オイルショックから立ち直りつつあった1981年以来の水準に悪化。失業率は低下傾向にあったが、インフレ率が3.7%と2013年4月の異次元緩和の導入前から4.6%ポイント急騰し、1991年初め以来の高水準となったためだ。足元は2%台後半で推移している。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-14/OBTEDF6TTDS401


 

【インサイト】不都合な現実招くLIBOR上昇−1.4兆円の利払い増
Lisa Abramowicz
2016年8月15日 07:03 JST
指標金利の大部分が今年に入り過去最低を更新する中で、重要な一つの例外が存在する。2009年以来の水準に上昇しているドル建てのロンドン銀行間取引金利 (LIBOR)だ。
  ゴールドマン・サックスの8日付のリポートによれば、一部の住宅ローンや学資ローン、法人向け融資を含む最大6兆9000億ドル(約700兆円)相当の借り入れがドル建てLIBORに連動していると推計されるため、これは重大な問題だ。LIBORに連動する変動金利の借り手は、LIBORの上昇で返済額が増える。年初から8月前半にかけて3カ月物LIBORが0.2ポイント上がったことで、これらの借り手は全体の利払いが理論上は142億ドル(約1兆4400億円)増える計算になる。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iLWuLasV5m58/v2/-1x-1.png
  米国の10年国債利回りが今年に入り低下し、世界中のソブリン債利回りが過去最低を付けたことを考えると、ドル建てLIBORの上昇は特に奇妙な現象だ。米連邦準備制度も追加利上げを検討しているとはいえ、特別にそうしたがっている様子には見えない。
  では他の指標金利が低下する状況で、LIBORだけがなぜ上昇しているのだろうか。年内に米国で施行される新たな規制の下で、一部の投資家にとってマネーマーケット・ミューチュアル・ファンド(MMF)の魅力が低下し、銀行の短期ドル資金の調達源への投資需要が減ったことが一つの理由として挙げられる。この説明はLIBORの上昇が金融システムの緊張に起因するものでないことを意味するため、一部のアナリストは安堵(あんど)している。
  しかし、ドル資金への渇望(かつぼう)を過度にかきたてた欧州のマイナス金利政策導入など、別の原因を指摘する向きもある。ドルを持ち続けていたい人々が増えれば増えるほど、ドルを手に入れるためのコストが増大したというわけだ。
  ゴールドマンのアナリストによると、ドル建てLIBORが上昇しているとはいえ、米国債や他のソブリン債利回りの低下を考えると、はるかに多くの人々にとって信用は緩和された状態にある。だが、それでも痛みは存在する。米連邦準備制度が追加利上げに動かないにもかかわらず、多くの人々の借り入れコストが、信用履歴にかかわらず高くなっているからだ。
  (このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)
原題:The Spike in Libor Comes With a $14.2 Billion Price Tag: Gadfly(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-14/OBS9L06KLVRB01 


 

債券下落、日銀政策の不透明感が重し−買いオペ見送りとの見方も
三浦和美
2016年8月15日 07:56 JST 更新日時 2016年8月15日 10:10 JST
中期債利回りが上昇して取引開始、先物は買い先行も下落に転じる
現行金融政策のフレームワーク強化厳しいとの見方−バークレイズ証

債券相場は下落。日本銀行の金融政策をめぐる不透明感や、この日の長期国債買い入れオペが見送られる可能性が警戒され、売り圧力が掛かっている。
  現物債市場で新発2年物の367回債利回りはマイナス0.18%と、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値を2ベーシスポイント(bp)上回って推移している。新発5年物の128回債利回りは0.5bp上昇のマイナス0.18%で寄り付いた後、マイナス0.17%に水準を切り上げている。
  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「金融庁がまとめたマイナス金利政策の悪影響についての週末の報道を受けて、やはりマイナス金利の深掘りは難しい、どちらかと言えば据え置き、場合によっては撤回もあるのではないかといった見方が出てきているのではないか」と指摘。「それが朝から短中期ゾーンの弱含む要因になっている」と言い、また、「日銀買いオペの見送りを予想している人が多いのかもしれない」と話す。
  13日付の日本経済新聞によると、金融庁は3メガ銀行グループの2017年3月期決算で少なくとも3000億円程度の減益要因になるとの調査結果をまとめた。さらに、収益悪化が銀行の貸し付け余力の低下につながるとみて、日銀に懸念を伝えたという。
  この日の長期国債先物の中心限月9月物は前週末比4銭高の151円65銭で取引を開始したものの、その後は上値が抑えられ、一時17銭安の151円41銭まで水準を切り下げている。
  押久保氏は、「先物は米債が買われた割に弱く、現行の金融政策のフレームワークを強化するのは厳しいのではないかとの見方が強まっている」と付け加えた。
  12日の米国市場では、株式相場が小幅安となった一方、国債相場は反発した。同日に発表された7月の米小売売上高の統計が総じて低調だったことを示したことが背景となった。10年債利回りが前日比5ベーシスポイント(bp)低下の1.51%。一時は1.48%まで低下した。
7月の米小売売上高の詳細記事については、こちらをクリックしてください
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-14/OBX84B6KLVR401  

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コメント
 
1. 2016年8月15日 13:12:52 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2310]

>「スイートスポット」でほっと一息

ただし、構造要因が、変わらないのだから

一息つけるだけだろうな


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