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シャープに続く“被買収予備軍”多数…IoTで「モノづくり」再構築急げ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160812-00000001-fsi-bus_all
SankeiBiz 8月13日(土)8時15分配信
鴻海精密工業による買収手続きが12日完了した。4月の買収契約以来4カ月を経てシャープは鴻海グループ企業として新たなスタートを切る。“オンリーワン技術”への過信が経営の病巣を広げたシャープは、巨額投資でコスト競争力と技術力を高めてきたアジア系企業の代表格である鴻海にひれ伏すほかなかった。国内製造業には同様な“被買収予備軍”企業も多く、「日本のモノづくりは大丈夫か」という危機感は高まるばかりだ。
◆日本は「草刈り場」
中国ハイアール・グループ傘下に入った三洋電機、中国美的集団が6月に買収した東芝の家電事業会社「東芝ライフスタイル」、NECのパソコン事業を引き受けた中国レノボ・グループなどアジア系企業に買われた電機メーカー・事業は少なくない。
今後を見通しても、産業革新機構の支援で経営再建を目指すジャパンディスプレイや、家電事業について「この1、2年のうちに(存続か売却か)見極める」(東原敏昭社長)方針の日立製作所など、外資系企業に買われる企業・事業がさらに増える可能性は高い。
安くて高品質−。世界市場で長らく優位性を保ってきた日本の製造業が地盤沈下を招いたのは、韓国や中国、台湾系の家電メーカー、受託製造サービス(EMS)の圧倒的なコスト競争力に太刀打ちできなかったからだ。
政府系研究所の幹部は「中国や台湾のEMSは“製造力”を徹底的に磨いて経験値を上げ、技術力とコスト競争力を高めてきた」ことで、米アップルなど世界的企業の多くを顧客に抱え、巨額投資を早期に回収できるエコシステムを構築したと分析する。売上高16兆円を超える鴻海はその代表だ。日本の国策スーパーコンピューター「ポスト京(けい)」計画で、心臓部である中央演算処理装置(CPU)の開発を担っているのも台湾の電子機器EMSだ。
日本の電機メーカーの多くはいま、一般消費者向け市場に一定の距離を置きつつある。かつて国内のパソコン市場の過半を占めたNECは、パソコンの開発をレノボに任せ、スマートフォンからは撤退した。富士通は企業向け販売に絞ることでパソコン事業を立て直した。
消費者市場にこだわるソニーも、スマホでは低価格化が進むグローバル市場に背を向け、「高機能製品に絞り込むことで収益改善を実現」(平井一夫社長)し、今年度は黒字転換を見込む。
しかし、企業向けや特定ユーザー層相手のビジネスは利益率が高い半面、グローバル市場に打って出る競争力は磨きにくい。収益性の悪い事業は手放すことになり、日本の製造業はアジア系企業の“草刈り場”になりかねない。
◆新たな価値を創出
IoT(モノのインターネット)による製造・サービスの“変革”が叫ばれているが、家電や各種機器からデータを集めるだけでは変革はおぼつかない。ドイツでは産官学でIoTを軸に世界的競争力のある次世代製造業への脱皮を目指す。日本でも官民連携のIoT支援策が盛んだ。
しかし、「州や都市ごとにボトムアップで産業集団ができているドイツと、明治時代からの一貫した中央集権的政治体制や研究体制、政府主導の産業支援策が根強い日本では事情が異なる」(三菱総合研究所企業・経営部門)。英ARMを3兆3000億円で買収するソフトバンクグループの孫正義社長は7月18日、ロンドンで開いた記者会見で「IoTは次のパラダイムシフトだ」と強調した。
日本の製造業がIoTが生み出す新たな価値をものにできるかどうか。シャープの鴻海グループ入りが液晶事業だけに固執した末の決着ならば、オンリーワンとは好対照となるIoTの果実は製造業の枠を超えたことにあるのかもしれない。(芳賀由明)
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