パパ勝久氏と久美子氏（Ｃ）日刊ゲンダイ
　　　　　　　

株下落の大塚家具 「くみこ＝935円になった」と市場騒然
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187620
2016年8月13日　日刊ゲンダイ

　大塚家具の株価が大変なことになってきた。先週５日（金）に今期の最終赤字が４３億円に拡大することが発表されると、１０００円台だった株価は週明け、９００円を割り込む寸前まで急落。市場は、大塚久美子社長（４８）を揶揄して「株価が９３５（くみこ）円になった」と大騒ぎだ。久美子氏が株主総会で勝利した昨年３月２７日の株価は１５６６円だったが、今月１０日には９３４円まで下がっている。

　株価低迷の一因となっているのがパパ勝久氏だ。“父娘バトル”で敗れた後は「匠大塚」を設立。その運転資金のために、保有する大塚家具の株を段階的に売却していて、９日、新たに３５万株（約３億３０００万円相当）を１１月３０日までに売却することが、関東財務局に提出された大量保有報告書でわかった。

　過去、勝久氏は「日経ビジネス」のインタビューで「（株は）処分することになる。もう匠大塚のことしか考えていない」と語っており、最終的に全株を売却する見込みだ。

「株価は９００円台前半で下げ止まっていますが、これは１株８０円もの高配当を期待してのこと。しかし、現在の経営状態では、どこかのタイミングで配当を下げざるをえないでしょう。しかも、昨年末に約１０９億円あったキャッシュが、現在は約４１億円にまで減っている。このうち、１５億円を配当に充てなければならず、実際の運転資金は２５億円ほど。これだけでは、現状を打破するような思い切った策を講じるのは難しい。本来なら数百人規模のリストラが必要ですが、久美子社長に大ナタを振るえるかどうか。リストラをすれば、自らが経営者として無能だったことを証明してしまうからです」（経済誌記者）

　大塚家具は９日に、円高により輸入価格が低下したことから、ソファやテーブルなどの大型家具を中心に、最大２５％の値下げを発表したが、吉と出るのか。社内の雰囲気も深刻だという。

「最近になって関西方面の社員約３０人がごそっと辞めたそうです。上からの売り上げに対する“締め付け”がきつすぎる。しかも、夏のボーナスが１桁台の社員が続出しています。これでは、士気が上がるはずもありません」（大塚家具関係者）

　もはや、八方塞がりか。

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