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ヘリマネ騒動の後遺症、遠のく為替安定 郵貯簡保、国債構成比低下 経済処方箋に欠けるクリントン 英中「黄金時代」暗雲、原発
http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/796.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 8 月 12 日 17:18:31: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

コラム:
ヘリマネ騒動の後遺症、遠のく為替安定

植野大作三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト
[東京 12日] - 「政府・日銀は本当に為替の安定を望んでいるのだろうか」。そんな疑念を禁じ得ない。真夏の外為市場でドル円相場は日本の財政・金融政策をめぐる報道に振り回される展開が続いた。

事の発端は7月10日の参院選での自民党の圧勝劇だった。「アベノミクス再起動」への期待が膨らむ中、たまさか来日していたベン・バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長が連日にわたって黒田東彦日銀総裁、安倍晋三首相と会談したことから、海外勢を中心に政府・日銀がヘリコプターマネー(ヘリマネ)政策の準備を始めた、との思惑が一気に広がった。

2014年1月までFRB議長だったバーナンキ氏は、極度の需要不足で景気が停滞している時期には、中央銀行が政府に返済不要の財政資金を無償供与するヘリマネ政策が有効になる、と述べた経緯もあって、「ヘリコプター・ベン」という愛称を持っている。

洋の東西を問わず、公職にある要人が平日の昼間に職場で誰かと会った場合、組織人の感覚なら「仕事」だと認知される。分刻みのスケジュールを毎日こなしている内閣総理大臣や日銀総裁ならなおさらだ。海外投資家を中心にヘリマネ政策への期待が盛り上がったのは、マーケットの機微としてやむを得ない。

その後、各種メディアが報じる経済対策の規模が当初の10兆円から累増して20兆円を超えるのに伴い、7月21日にドル円相場は一時107円台半ばまで上昇した。参院選直前の安値は100円前後だったので、わずか9営業日で約7.5円もの急騰だ。この間、為替市場で急速に盛り上がったヘリマネ期待がいかに強烈だったかが分かる。

ただ、ここから相場は一気に逆流する。まず、同日夕刻に報じられた英BBCラジオとの録音インタビューで黒田総裁がヘリマネを明確に否定すると円高が始まった。その後、7月29日の日銀会合で示された追加緩和は、年間約3兆円の上場投資信託(ETF)の購入増だけとなり、「ヘリマネ的な大規模緩和」を期待していた向きの失望を呼んだ。

加えて、その際に日銀が公表した声明文には9月会合までに金融政策の「総括的な検証」を行うとの記述があった。非常に唐突かつ曖昧な金融政策の改変予告に接し、債券市場では「持続不可能な勢いで実施されている国債購入が縮小される」との観測を呼んで円金利が急騰、ドル円相場はピークの107円台を見た8営業日後には100円台に押し戻された。

<過度な市場変動を招いた政府・日銀の責任>

これら一連の騒動で惹起された値幅7円超の乱高下は、相当に罪作りだ。国内外のドル円ファンの間では、かなりの売買疲れや眼精疲労が蓄積した。

市場の思惑が先行し過ぎた独り相撲だった面もあるが、極めて異例の「ベン・クロ会談」や「ベン・アベ会談」を「参院選後、日銀会合前」という微妙な時期にセット、同時に進めた経済対策の水増し工作と相まって、市場に過剰な期待を盛らせた責任の一端は、政府・日銀にもある。

実際、最終的に決定された経済対策の中身を見ると、事業規模28兆円の中には、「政府系金融機関による中小企業向け融資」「国の補助金付き民間事業」「財政投融資」のほか、「来年度の当初予算での支出」も混じっている。これまで一般に理解されていた「追加経済対策」とは違う作り込みがされており、今年度の補正予算に絞ると4兆円台に萎むそうだ。

官邸サイドに「新聞の1面に出る数字をなるべく大きく見せたい」という気持ちがあったのは分かる。だが、後から調べれば「ヘッドラインの水増し工作」はすぐに判明する。そのような細工をすればするほど、政策発表前後の株価や為替の振れを大きくするだけだ。結果的に、政府の政策発表に対する市場の信認を毀損すると同時に、株や為替の「過度の変動」を誘発する弊害の方が大きいのではなかろうか。

この先、心配なのは、このような騒動の後遺症が市場で尾を引きそうなことだ。今回の騒動を経て、国内外の市場関係者のみならず、永田町関係者にもヘリマネという「デフレ退治の最終兵器」の仕組みと存在が知られてしまった。

日銀が政府の口座にお金を振り込んで、それを各種の財政支出に充てれば、いくらでも経済対策を打つことが可能になる。その際、日銀が政府から受け取る「無利子の永久国債」は元利金の支払義務のない単なる紙切れ同然なので、事実上は「受領証」と変わらない。ペーパーレス化されれば紙切れとしての価値すらない「画面上の数字」になる。

「無から有を生む」という意味では、まさに究極の金融緩和マジックである。そこまでの政策に手を染めれば、さすがに通貨価値は下落する。日本国内ではインフレが起きて、為替市場では円安が進むだろう。

政府にしてみれば、増税や歳出カットを行わずに無限の経済対策が打てるので、本当に便利な「打ち出の小槌」だ。現在日銀が実施している国債購入について「赤字国債の大量発行と一緒にやれば事実上のヘリマネと変わらない」との意見もあるが、実際には似て非なるものだ。市場心理を揺さぶる神通力で比較すると、「ヘリマネっぽい政策」と「ヘリマネ政策」とでは、「金メッキ」と「純金」くらいの差がある。

このため、本物のヘリマネ政策と比べられてしまうと、現在行っている金融緩和は何となく色あせて見えてしまう。この先、日銀がどんなに工夫して手の込んだ金融緩和策を捻出したとしても、「ヘリマネに比べると物足りない」などと言われるようになれば、「世の中の期待に働き掛ける」という金融政策の波及経路が閉ざされてしまいかねない。

<次回日銀会合後の市場は大荒れか>

巷間伝えられるところ、ヘリマネ政策の採否については、国内外の有識者や有力政治家の間で意見が錯綜している。「制御できないインフレを引き起こすので導入すべきではない」「金額限定の1回だけなら副作用は抑えられる」「1回でもやると歯止めがきかなくなる」「もしもハイパーインフレの兆候が出たらやめればよい」「日本経済を新薬の臨床試験にさらすべきではない」など、甲論乙駁の神学論争になりやすい。

意見こそ違え、ヘリマネ派もアンチ・ヘリマネ派も、「憂国の情」を持っている点では変わらない。このため、この手の議論は熱気を帯びがちだ。必要な政策論争は国民に見える形で行うべきだが、ヘリマネ政策の是非に関しては、議論がヒートアップすればするほど、現在日銀が実施している異次元緩和が地味に見えるという弊害を生む。

既存の財政・金融政策によるデフレ克服に限界が見え始める中、閉塞打破の切り札としてのヘリマネ待望はゾンビのように蘇り、金融・為替市場のかく乱要因になる可能性を秘めていると言えるだろう。

いずれにせよ、次回9月会合ですぐにヘリマネ政策が採用される可能性は低い。だが、日銀が前回会合で提示した「総括的な検証」という非常に曖昧なフォワードガイダンスをめぐり、債券市場では金融緩和の縮小観測がささやかれる一方、株式市場では「ヘリマネっぽい政策」への緩和拡大を期待する声も多い。

結果的に、十人十色の思惑が渦を巻いており、次回の日銀会合でどんな政策が決定されても市場は荒れる可能性がある。当面のドル円相場は「材料夏枯れ」ムードの中でひとまず小康状態を迎えそうだが、「嵐の前の静けさ」という雰囲気だ。9月21日に示される「答え合わせ」の瞬間に向け、市場の緊張感は徐々に高まるだろう。

*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

(編集:麻生祐司)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisaku-ueno-idJPKCN10N0EN?sp=true


 


ゆうちょとかんぽ、6月末の国債構成比が低下 マイナス金利で

[東京 12日 ロイター] - 日本郵政 (6178.T)が12日発表した2016年4―6月期決算によると、ゆうちょ銀行 (7182.T)の6月末の資産運用に占める国債の構成比は38.8%で、3月末の40.1%から低下した。かんぽ生命保険 (7181.T)は同様に54.2%から53.2%に低下した。

6月末の国債運用はそれぞれ79兆7259億円、43兆0484億円となった。

ゆうちょ銀は、マイナス金利の影響で、国債の償還分の半分程度を外債などに振り向けて運用の多様化を進めているが、一部は日銀の当座預金にも積み上がっている。預け金などの構成比は、26.6%から27.8%に上昇している。

日本郵政の4―6月期当期利益は、前年同期比41.7%減の831億円となった。傘下の日本郵便は人件費の増加や法人税の影響で、当期利益が同86.6%減の44億円。ゆうちょ銀の当期利益は、マイナス金利政策の影響を受け、運用利回りが縮小し、同14.3%減の678億円。かんぽ生命は、保険契約の満期に伴う契約高の減少を主因に、15.2%減の194億円になった。

(布施太郎 編集:内田慎一)
http://jp.reuters.com/article/japanpost-jgb-results-idJPKCN10N0RA

経済処方箋に欠けるクリントン氏、トランプ案に見劣り

Gina Chon

[ワシントン 11日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏は11日の経済政策演説で、共和党候補ドナルド・トランプ氏の掲げる政策がトランプ氏のような富裕層に恩恵を与えるだけだと攻撃した。

クリントン氏の批判は概ね的を得ているのだが、トランプ氏が米国の成長鈍化やその原因に正確に焦点を当てたのに対して、クリントン氏はこうした問題への処方箋を提示していない。

トランプ氏は8日にデトロイト経済クラブで経済政策の具体的な内容を公表。クリントン氏はその3日後にミシガン州ウォーレンで1250億ドル規模の経済政策について説明した。

クリントン氏はトランプ氏の掲げる所得税や法人税の減税について、「トランプ氏のような金持ち」が恩恵を受けるだけだと指摘。企業の利益を個人の所得だと主張して減税しようとするトランプ氏の政策を「トランプの抜け穴」と呼んで批判した。

しかしトランプ氏は世界金融危機後の景気回復に関しては核心を突いている。例えば米国の第2・四半期の国内総生産(GDP)成長率は年率1.2%にとどまっているが、これは投資の弱さが原因だ。

米商務省経済分析局(BEA)によると、過去3四半期にわたって企業の支出は落ち込んでいる。第2・四半期に設備投資は2.2%減少し、2四半期連続でマイナスとなった。とりわけエネルギーセクターは大きく落ち込んでおり、ファクトセットがS&P500構成銘柄企業を対象に調べたところ、第1・四半期に前年比で37%も減少した。耐久財の新規受注も今年上半期は横ばいだった。

労働生産性も失望を誘う水準だ。労働省の8日の発表によると、第2・四半期の労働生産性は年率換算で前期比0.5%低下し、3四半期連続のマイナスとなった。

クリントン氏の政策はこうした問題にほとんど対応していない。より重点を置いたのは富裕層の富を吸い上げて中間層の支援に回すことだ。5年間で2750億ドルを投じるインフラ整備計画や国内製造業のてこ入れ策は、確かに米国の経済成長の押し上げにとって重要な意味を持つ。しかしクリントン氏の政策ではあくまでも富裕層の増税や最低賃金の引き上げ、学生の債務負担軽減が最優先事項となっている。

成長率や生産性の低迷を巡っては、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長を含めてエコノミストが頭を抱えており、次期大統領は問題の解決を迫られるだろう。クリントン氏はトランプ氏の政策を激しく攻撃したが、そのことでクリントン氏も手持ちの解決策が少ないことが浮き彫りになった。

●背景となるニュース

*民主党候補のクリントン氏は11日にミシガン州で行った経済政策演説で、共和党候補ドナルド・トランプ氏の掲げる経済政策を批判した。主に取り上げたのはトランプ氏の減税策で、恩恵に浴するのはトランプ氏のような富裕層や企業だと主張した。

*トランプ氏は8日にミシガン州で経済政策を公表し、新たな連邦規制導入の全面的な停止や所得税と法人税の減税を訴えた。法人税は税率を15%に引き下げる。

*クリントン氏は、トランプ氏の政策には「抜け穴がある」と指摘。トランプ氏が確定申告書の公開を拒んでいるため、発表された経済政策がトランプ氏にどのように影響するのか検証できないとした。

*クリントン氏は5年間で2750億ドルを投じるインフラ整備計画や年収100万ドル超の富裕層に30%の実効税率を適用する課税制度を提案している。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/clinton-economics-idJPKCN10N0FI?sp=true


 

クリントン、トランプ氏が貿易協定見直し表明−自動車業界の票獲得へ
Keith Naughton
2016年8月12日 14:39 JST 
米大統領選の民主党候補、ヒラリー・クリントン前国務長官と共和党候補のドナルド・トランプ氏は今週、共にミシガン州を訪れ、米国の雇用を脅かしている貿易協定の見直しを約束することで自動車業界の票獲得を図った。
  クリントン氏は11日、デトロイト郊外ウォーレンの航空宇宙関連工場で、「過去の貿易協定は米国民にバラ色のシナリオを示して取り結ばれたが、シナリオ通りにはならなかった」と指摘。貿易協定に違反する国には「的を絞った関税」を課すとし、「私は大統領として、米国の労働者や企業を利用しようとする国は中国であれ他の国であれ、立ち向かう」と述べた。
  トランプ氏は8日、デトロイト・エコノミック・クラブで講演し、メキシコがより良い条件に同意しない場合は北米自由貿易協定 (NAFTA)から脱退する意向を示した。
  クリントン氏は11日、環太平洋連携協定(TPP)に反対する考えをあらためて示し、「雇用を奪い、賃金を押し下げるいかなる貿易協定も阻止する」と約束した。
原題:Clinton, Trump Woo Auto Vote by Vowing to Rework Trade Deals (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-12/OBS4686JTSEH01


 
アングル:英中「黄金時代」に暗雲、英原発計画の承認延期で

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 8月9日、メイ英首相が総工費約2兆4000億円の原子力発電所建設プロジェクトの計画承認を延期したことを受けて、中国は英国が中国資本への門戸を閉ざすことに抗議し、両国関係が重大な岐路にさしかかっていると警告。写真は両国の国旗。2015年9月、北京で撮影(2016年 ロイター/Andy Wong)

Guy Faulconbridge and Kylie MacLellan

[ロンドン 9日 ロイター] - メイ英首相が総工費240億ドル(約2兆4000億円)の原子力発電所建設プロジェクトの計画承認を延期したことを受けて、中国は英国が中国資本への門戸を閉ざすことに抗議し、両国関係が重大な岐路にさしかかっていると警告した。

英国では数十年ぶりとなる原子力発電所新設を見直すというメイ首相の意外な決定に対し、中国はこれまでで最も厳しい警告を発した格好だ。ロンドン駐在の中国大使は、フランスと中国による建設計画をメイ首相が承認しなければ、英国は電力不足に直面するだろうと述べた。

英フィナンシャルタイムズ(FT)紙は、「英中関係は、重要な歴史的局面にある。相互の信頼をよりいっそう重視していくべきだ」という劉暁明・駐英大使の発言を伝えている。

「私は、英国が中国に対する門戸開放を維持し、英国政府がヒンクリー・ポイント(原発建設プロジェクト)を今後も支持し続けること、そして可及的速やかに同プロジェクトがスムーズに進行するよう、承認を決定することを希望している」

大使のコメントは、メイ首相による計画承認の延期に対する中国政府の苛立ちを示すものだ。延期決定は、6月23日の国民投票における欧州連合(EU)離脱決定を受けた政治的混乱のなかで権力を獲得して以来、メイ首相が行った最も衝撃的な企業社会への介入である。

メイ首相の決定は、中国からの投資に対する警戒心の高まりと、そしてオランド仏大統領をはじめとするEU加盟国首脳に対しても強硬な姿勢をとる同首相の意志を示唆している。

英中関係の新たな「黄金時代」を彩る象徴的なプロジェクトと位置付けられたヒンクリー原発への出資協定は、昨年の習近平国家主席の訪英時に、ダウニング街の英首相官邸で調印されている。

<「黄金時代」は本当か>

英国のキャメロン前首相が策定した計画では、イングランド南部サマセットのヒンクリーC原発に、仏アレバ製の欧州加圧水型炉2基を建設する費用を、フランスの電力公社EDF(EDF.PA)と中国広核集団が出資することになっていた。

英国はこの発電所で生産される電力の最低買取価格を35年にわたって保証するとしたが、英国政府が合意した価格は高すぎるとの批判もあった。

このヒンクリー原発プロジェクトは、原子力分野における中国との関係強化の最先端として、数百億ドル規模の投資と、さらに2カ所の原子力発電所への中国の参加に向けて道を開くものと考えられていた。

キャメロン前首相が西側諸国に向かう中国からの投資に対して率先して門戸を開放し、ロンドンを人民元にとっての最大のオフショア市場としたことについて、同盟諸国のあいだには懸念する声もあった。

英国では現在、ロンドン証券取引所と上海証券取引所を含む画期的な金融サービス網に関する協定が議論されている。

中国の駐英大使は、FT紙が掲載したコメントのなかで、ヒンクリー原発プロジェクトは「気まぐれなアイデアや性急な判断」ではないとして、中国からの投資が流入するのは、中英両国が「相互に尊敬し信頼している」からであると辛辣に述べた。

「英国の開放性が2国間の協力の条件であるとすれば、相互の信頼こそが、その依って立つ基礎ということになろう」と同大使は言う。

EU離脱となれば、英政府は中国と新たな貿易協定を結ぶ必要が出てくるだろう。中国の経済規模は11兆3000億ドルであり、現時点で、2兆4000億ドルの英国の4倍以上に相当する。

劉大使によれば、中国企業の過去5年間の対英投資額は、ドイツ、フランス、イタリアの3カ国向けの投資を合計したよりも多いという。

<「当然の懸念」>

メイ氏が首相の座に就いた後、英政府は「中国との関係を尊重しているが、新政権が計画を詳細にわたって検討したいと考えるのは自然なことだ」と述べていたとされる。

英国政府の報道官は「巨大インフラプロジェクトをめぐる判断であり、新政権がこれを慎重に検討することは正当である」と語った。

「グローバル経済から国際問題に至るまで幅広い分野にわたって中国と協力しており、今後も中国と緊密な関係を模索し続ける」

だが、メイ首相に対して強い影響力を持つニック・ティモシー共同首席補佐官は昨年、英国のエネルギー生産を停止することも可能なコンピューターシステムへのアクセス権限を中国の国営企業グループに与えることを安全保障専門家が懸念している、と述べていた。

「中国との貿易・投資関係を切望するあまり、国家安全保障に関する合理的な懸念が脇に押しやられている」とティモシー氏は昨年10月、保守的な報道・コメントで知られるウェブサイトのコラムで書いている。

ティモシー氏は、英国は中国のカネの魅力ゆえに同国の人権問題について口をつぐんでいると述べ、イギリスの治安当局は、中国のスパイが英国の国益に反する活動を行っていると考えていると指摘している。

「貿易・投資がどれだけの額に達しようと、敵対的な国に対して、我が国の枢要なインフラへの容易なアクセスを認めることは正当化されない」と彼は言う。

ヒンクリー原発プロジェクトに関する最終判断は9月に下される予定だ。

(翻訳:エァクレーレン)

http://jp.reuters.com/article/britain-nuclear-china-idJPKCN10N0N4?sp=true  

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コメント
 
1. 2016年8月12日 17:41:28 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2240]

>過度な市場変動を招いた政府・日銀の責任

アホか

勝手に期待する方が悪い

それに、一般投資家のヘリマネに関する理解が、大分、進んだのも良いことだ

例によってゲンダイなどのゴミは相変らずの無知を晒しデマを飛ばしていたがw


2. 2016年8月13日 09:58:18 : huDtcUYPCY : 1D6jpKwbZBk[2]
*1
>”市場の思惑が先行し過ぎた独り相撲だった面もあるが”、極めて異例の「ベン・クロ会談」や「ベン・アベ会談」を「参院選後、日銀会合前」という微妙な時期にセット、同時に進めた経済対策の水増し工作と相まって、市場に過剰な期待を盛らせた”責任の一端は”、政府・日銀にもある。

”責任の一端は”と言ってるだけだと思うのですが..........
”市場の思惑が先行し過ぎた独り相撲だった面もあるが”と市場に責任があることも言及してるし....


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