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あなたも「隠れ貧乏」? 住宅ローンで失敗する人
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO05807310Y6A800C1000000?channel=DF130120166011
NIKKEI STYLE 8月11日(木)7時0分配信
収入は十分あるのにローンや日々の生活が原因で「隠れ貧乏」になっている、そんなご家庭によく遭遇します。都市部から少し離れたところに小さな庭と駐車場付きのマイホームを持った、大手企業の部長Dさん(51)もそうでした。
「こんなにお金がない状態になるとは思わなかった」というDさんは、48歳の時に約4000万円のマイホームを頭金なし、全額ローン(ボーナス払いなし)で購入しました。頭金がなくてもローンを組めることに驚いたそうですが、息子さんが中学に進学する時期でしたし、自分たちの老後もそろそろ視野に入れなければと決断しました。
定年後も住宅ローンが残ることは多少気がかりでしたが、繰り上げ返済を重ね、退職金も充てながら早めに完済する予定でいました。銀行からも「定年過ぎてから完済という人も多いし、退職金も出るでしょうから……。収入面では全く問題ないですよ」といわれ、月々の返済がきちんとできれば問題ないと認識していたそうです。
Dさんのご家族は、整理収納アドバイザーとして収入を得ている奥さん(47)と、小学校のころからサッカーに熱を入れている中学2年生の息子さんの3人です。息子さんは将来的に海外チームでサッカーをプレーしたいという希望があり、中1から夏休みに1カ月ほど語学留学に行っています。
整理整頓のプロである奥さんが手入れする家はとてもきれいだそうです。奥さんの収入の元となる顧客の多くは、Dさんが連れてくる部下やその家族、親しくしている取引会社の方々。収入としては多くありませんが、資格を生かせ、家庭にも役立っていると満足しています。
きれいな家に人を呼ぶことは、Dさんにとって最高の楽しみでした。そのため、ケータリングで食事を準備し、お酒もそろえ、皆にごちそうする機会が増えました。
駐車場に置く車も家にふさわしいものが必要だと、全額ローンで新車に買い替えました。家が広く、来客が多いうえに、こまめすぎるともいえる掃除によって、水道光熱費はいつも高め。なんだかんだと支出が増え、気が付かないうちに家計は赤字になっていました。
その赤字はボーナスで補填しますが、息子さんの短期留学費用などを払うと何も残らず、貯蓄は増えないし、ましてや住宅ローンの繰り上げ返済もできません。
焦りを感じていたところ、息子さんからぜひ海外の高校へ進学したいと言われ、行き詰まりを実感しました。希望する全寮制の高校は学費と寮費などで年間400万〜500万円ほどかかります。
Dさんの会社にはいわゆる「役職定年」があり、55歳以降は役職を外れ、年収は今の8割ほどになる見込みです。今のままでは、生活費の捻出も、ローン返済も、息子さんの希望する進学も難しい状況です。とにかく、収入が60万円ほどあるにもかかわらず赤字になってしまっている現在のやりくりを改善しなくてはいけません。
まずは容易だと思われる部分の改善に取り組みました。通信費は格安スマホへの変更で、すぐに削減できました。食費はお客さんを招待して振る舞う食事代も含んでいるため、高額になっていましたが、お客さんと共に作って食べるなどして楽しみ方を変えたり、お客さんがそれぞれ得意料理を持ち寄ったりする方法に変え、削減することができました。併せて、買い物へ行く頻度を減らすことなどにも取り組みました。
水道光熱費は節水グッズやLED電球、スイッチ付タップなどを利用することで、エコな生活を意識し、支出削減に努めました。日用品や化粧品の購入も節約を心掛けました。
自動車はDさんが週末に楽しみで運転する程度でしたので、ガソリン代はDさんの小遣いから支払うことにしました。また、被服費も奥さんの「家に合った服を着たい」という見えから高額になっていましたが、これも必要なものだけを購入するようにしました。
買い物の仕方や電気などの使い方を変えることで、奥さんが仕事でお客さんに勧めている「シンプルな片付け」がDさん家族にも浸透し、支出は全部で10万円ほど削減できました。毎月5万2000円の黒字に転換し、ボーナスで補填する必要がなくなりました。極力ボーナスを使わないでためていくと、年間で240万円ほど貯蓄を増やすことが可能です。
Dさんご夫婦が節約に取り組む様子を見て、息子さんは「うちは小金持ちだと思ってたので留学費用ぐらい出してもらえると思い込んでたけど、難しいことが分かった」と海外留学をあきらめたそうです。まずはサッカーに熱心な高校に進学し、その後で留学を考えたいと話し、受験勉強にもサッカーにも懸命に取り組んでいます。
マイホームを持つとそれに合わせて良いものをそろえたくなったり、客人に振る舞いたくなったりと、ちょっとした見えが出て赤字を招きやすくなります。
それ以前に、住宅ローンについても金融機関のセールストークに乗せられないよう注意が必要です。Dさんの場合、繰り上げ返済をしなければ60歳時点でローンが2000万円ほど残ってしまいます。退職金を充てても、払いきれない金額です。こうなると老後資金に大きく食い込み、老後はかなりつましい生活を強いられることになります。
家を買うなとはいいませんが、つられて支出が増えないように心掛けることが必要です。
横山光昭(よこやま・みつあき) マイエフピー代表取締役。家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで8000人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「年収200万円からの貯金生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をはじめとする著書は累計99万部。近著は「『老後貧乏』はイヤ!」(日本経済新聞出版社)。
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