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自然利子率で考えるデフレ対策〜どの経済政策がデフレ対策として有効か?
2016年8月5日
経済調査部 主席研究員 金子 実
自然利子率で考えるデフレ対策 [PDF:358.7KB]
サマリー
◆金融緩和をしても物価が持続的には上がらない状況が続く中で、自然利子率の低下が長期デフレの原因になっているという見方が広がっている。
◆その見方によれば、金融政策による金利の引き下げには下限があることから、財・サービスの需給を均衡させる自然利子率がその下限の金利を下回ってしまうと、金融政策によって物価を上げることができなくなり、デフレからの脱却が難しくなる。
◆技術進歩の加速は、自然利子率を上昇させることから、イノベーションの促進は有効なデフレ対策である。
◆人口減少は自然利子率を引き下げることから、少子化対策はデフレ対策になる。ただし、少子化対策が人口トレンドを変えるためには長い時間がかかる。
◆拡張的財政政策は、講じられている間のみ自然利子率を引き上げるが、長期にわたる金融緩和と有効に組み合わされた場合には、持続性のあるデフレ対策となる可能性がある。ただし、デフレ対策としての効果がいつまでも挙がらず、将来世代の負担を増やすだけに終わるリスクもある。
◆貿易・投資の自由化は有効なデフレ対策であり、直近は国内の賃金を低下させたとしても、デフレを深刻化させることにはならない。ただし、貿易・投資の自由化が賃金を低下させて貧富の格差を拡大する可能性については、適切な対策が取られる必要がある。
http://www.dir.co.jp/research/report/japan/mlothers/20160805_011139.pdf
http://www.dir.co.jp/research/report/japan/mlothers/20160805_011139.html
地方の所得格差と分配問題を考える地域間格差縮小の主役は企業、家計への波及は道半ば
2016年8月5日
経済調査部 主任研究員 溝端 幹雄
地方の所得格差と分配問題を考える [PDF:728.9KB]
http://www.dir.co.jp/research/report/japan/mlothers/20160805_011137.pdf
サマリー
◆本稿では、地域間の所得格差の実態について、民間・政府部門の分配の視点から論じる。全体的には地域間所得格差は縮小しているものの、地域によってばらつきがある。東京との所得格差が縮小している大きな要因は企業所得の改善にあり、家計所得の改善は進んでいない。
◆人的資本は全国的に高度化しているものの、都市と地方で格差が大きくなっている。技術が急速に高度化し、グローバル化も進む中で、地方では賃金交渉力の弱い未熟練労働者が相対的に多くなっている。一方で、都市では主に大企業に残る日本型雇用制度のために雇用の流動化が進まず、転職による賃金プレミアムの喪失懸念があるので流動化が進まない。これら労働者の賃金交渉力を弱める要因が、家計所得への分配がなかなか増えない原因ではないか。
◆一方、政府部門を通じた分配に関しては、関東や中部・北陸、近畿の一部の家計の負担によって、西日本の家計に所得が再分配されている。この背景には西日本における高齢化要因によって賦課方式で運営される年金の影響が強く出ているものと考えられるが、地域固有の要因も働いており、地域的に偏った所得再分配の歪みが指摘できる。
◆適切な所得再分配を実現するには、できるだけ所得水準に応じた再分配を強化していく必要がある。但しその際には、現役世代の人的資本を高めていくような所得再分配のあり方を真剣に考えるべきだ。例えば、就学時(初等教育から高等教育まで)の教育だけでなく、幼稚園や保育所での就学前教育、そして経済環境の変化に応じて必要なスキルを身に付けられるように、再就職等が容易となるような社会人向けの所得再分配が考えられる。
◆今後、地方における家計の所得分配を増やしていくには、資本と人材の高度化が重要であると考える。グローバル化と技術の高度化が同時進行する中で、地域産業の資本労働比率を高めるなどしながら、労働者は求められるスキルを自分で身に付けていき、賃金交渉力を高めていくことが重要であろう。それらをサポートする体制の充実が、結局のところ、地方経済の立て直しのための本質的な方向性ではないかと考える。
http://www.dir.co.jp/research/report/japan/mlothers/20160805_011137.html
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