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米経済、生産性低下の背景に高齢化
引退する労働者の急増で企業は貴重な経験と知識が奪われ、経済全体の生産性が低下するPHOTO: LUKE SHARRETT/BLOOMBERG NEWS
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GREG IP
2016 年 8 月 4 日 15:45 JST
あと数年で引退する計画なら考え直すべきだ。世の中はあなたが思うよりもあなたを必要としている。
エコノミストらはこれまでずっと、労働力が減るという単純な理由で高齢化が成長を邪魔すると考えてきた。だが新たな研究で、もっと強い影響がある可能性が認められた。引退する労働者の急増で企業は貴重な経験と知識が奪われ、経済全体の生産性が低下する。最初のベビーブーム世代が年金受給資格を得るとともに始まった現在の景気拡大が過去最も弱い理由は、こうした人口動態にあるのかもしれない。
この分析は、全米経済研究所（NBER）の研究報告として、ハーバード大学医学大学院のニコル・マエスタス准教授と同准教授が非常勤エコノミストを務めるシンクタンク、ランド研究所のキャスリーン・ミューレン氏とデビッド・パウエル氏がまとめた。この分析では、全米各州の異なる高齢化率から、高齢化が経済成長に及ぼす影響を導き出した。結論としては、平均して60歳以上の人口比率が10％増えるたびに、国民1人当たりの国内総生産（GDP）成長率は5.5ポイント低下する。
これには二つの要素が影響している。まず、引退する労働者が増えるにつれ、労働力人口の伸びは鈍化する。成長率が5.5ポイント低下する理由の3分の1がこれで説明できる。だが、残る労働者の生産性が低下する影響の方が大きい。この分析によると、生産性の低下は、海外移住や死亡率、若い未経験労働者の流入では説明できない。高齢化が進む州では、各人の生産性が低下することが明らかになった。
では、その理由はどこにあるのだろうか。
この分析の筆者らは「年齢の高い労働者の経験は、その人自身の生産性ばかりでなく、その人と一緒に働く人の生産性も高める」としている。他の条件が全て等しいとすれば、経験のある労働者の方が生産性は高い。ある研究によると、生産性は50歳でピークをつけるが、その時点の生産性は平均20歳の人々よりも60％高い。
熟練した職人は見習いよりも仕事が早いだけでなく、見習いが仕事のこつを学ぶことを助ける。新人の医師は、熟練指導医の下でより正確な診断を行う。新人セールスマンを古参セールスマンにつけると、受け持ち区域を早く理解する。
もちろん、年をとると逆のこともあり得る。年齢の高い労働者ほど、新しい技術への適応が遅い可能性がある。消えゆく産業をやめた人の経験は、新たな分野では生きないかもしれない。年齢が高いほど、けがや病気をする可能性が高く、大卒資格を持っている公算が小さい。
だが、こうした不利な面は少なくなっている。2000年代に60歳の人々は、70年代の55歳と同じくらい健康になった。多くの職業において体力よりも経験と知識に基づく技術が重視されている。80年代に大学進学率が着実に高まり始めて以来、年齢の高い労働者もいまや大卒資格を有する可能性が高い。
https://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CL120A_CAPAC_16U_20160802184822.jpg
左：米国の年齢別人口ｊ構成、中央：労働人口の伸び、右：生産性の伸び
高齢化はどれほど全体の成長を損なっているのだろうか。過去5年間に、労働力人口の伸びは1年あたりわずか0.6％と、10年前より半減している。大半の原因はベビーブーム世代の引退にある。この間、生産性の伸びは1年あたり0.5％にすぎず、50年代以降の5年間としては2番目に低い伸びだ。生産性の減速はひとつの難題だ。資金繰りの制約や暗い売り上げ見通し、胸躍るような新基軸を欠いていることなどから、企業は投資を渋っているようだ。新たな分析は、労働者の引退が一役買っている可能性を示している。筆者らは州単位での分析結果を全米にあてはめ、2010年から20年にかけて高齢化により経済成長率が1.2ポイント低くなると推計している。その原因の3分の2は生産性の低下にあるとしている。
同時に賃金の伸びが弱いこともこれで説明できる。熟練労働者が引退した場合、それに代わるもっと若く生産性の低い労働者の賃金は低くなる。この1年で時給はわずか2.6％しか上がっていないが、アトランタ地区連銀によると、人口構成の変化で調整した場合は3.6％上昇している。
もちろん正確な影響は議論の余地がある。人口構成に関係なく、大半の国で生産性は落ち込んでいる。それでも周辺の材料は関係を裏付けている。事業者の多くは、生産性低下の原因は技術より経験の不足にあるとしている。
オハイオ州ツインズバーグで製造業就労ネットワークを統括しているジェニー・スチュピカ氏は「最初から製造業で働いてきた従業員が引退すると、単に人を失うだけでなく知識と経験が出て行ってしまうことになる」と指摘した。基本的な計算力と機械の知識がある人に製造業の作業を訓練することは可能だが、会社にとって本当に足りないのは経験だと語った。
まとめると、引退が遅い方が有利な手当てが受けられるように変え、年金受給者への所得課税を減税し、引退を遅らせるよう個人および公的な年金制度を改革することが急務だ。これで年金制度は支払い力がさらに高まり、経済の生産性が高まることになる。
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FRBの外銀向け新規則、抜け道狙う銀行も
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ソシエテ・ジェネラルのパリ本店 PHOTO: GONZALO FUENTES/REUTERS
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RYAN TRACY
2016 年 8 月 4 日 12:15 JST
【ワシントン】米連邦準備制度理事会（FRB）が外資系銀行を対象に導入した新規則には潜在的な抜け道があり、少なくとも1行がすでにこれを利用しているようだ。その1行とはフランスの大手銀行ソシエテ・ジェネラルだ。
7月1日に施行された同規則は、外国銀行に対し単一の持ち株会社の下にほぼ全ての米国事業をまとめることを義務付けるもの。持ち株会社は同じ規模の米銀と等しい最低自己資本比率の維持が求められる。米国で事業を展開する外銀が2008年の金融危機前のように過度な借り入れを行わないようにすることが狙いだ。
だが同規則の中で最も厳しい項目は、米国内で営業する外銀の支店には適用されない。この違いは法律上の厳密な区別にすぎないが、重要だ。外銀は特定の業務を米国内で子会社から支店に移すことが可能だからだ。支店は子会社とは別の法人で、FRB規則の一部の対象にしかならない。
規制当局への一連の報告書を見直したところ、ソシエテ・ジェネラルはこの違いを利用したようだ。同行の広報担当はコメント要請に応じなかった。
このウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）の記事は同行の行為について何ら違法性を問うものではない。
ソシエテ・ジェネラルの米国事業は主に二つの拠点を通して展開されている。証券子会社「SGアメリカス・セキュリティーズ」と銀行のニューヨーク支店だ。前者はFRBの規則が全て適用される米国企業だが、後者は法的にはフランスの銀行が米国に置いた事務所で、規則は一部しか適用されない。
米国における証券業務の規模（単位：10億ドル）
European Banks Slim Down on Wall Street
Big European banks are slashing the size of their Wall Street brokerages, responding to tough economic conditions at home and new U.S. regulations.
The Federal Reserve is tightening its grip on foreign-owned banks with new regulations that started taking effect July 1 and will phase in through 2018. European banks began reducing the size of their U.S. brokerage businesses after the 2008 financial crisis, but those cuts accelerated again after February 2014, when the final version of the rules was published.
一般に米規制当局はこのような銀行支店の活動をそれほど気にしていないようだ。子会社よりも支店の方が親会社からの直接のバックアップが大きいからだ。だが、支店が親会社も含むグループ全体、あるいは金融システム全体を危険にさらしかねないようなリスクを取っていれば、米当局は懸念を抱くかもしれない。
米証券取引委員会（SEC）に提出された報告書によると、14年末時点でSGアメリカス・セキュリティーズは587億ドルの資産を保有していた。FRBの規則が最終決定されたのは14年初めだ。直近の届け出によると、15年末時点で同社の資産は381億ドルとなり、前年末から約200億ドル減少した。
この減少額が鍵だ。FRBの規則では、資産が500億ドルを超える外銀には全て、年次ストレステスト（健全性審査）も含め、追加の規制が課せられるからだ。SGアメリカス・セキュリティーズは380億ドルまで資産を減らし、基準値（500億ドル）を下回ったことでかなりの余裕が生まれたのではないだろうか。
だが、本当にSGアメリカス・セキュリティーズは組織全体を縮小したのだろうか。当局への他の報告書によれば、同じ時期にソシエテ・ジェネラルのニューヨーク支店のバランスシートは186億ドル拡大した。
報告書をもっとよく調べてみると、ソシエテ・ジェネラルは証券金融の業務をある法人から別の法人へ移管した可能性があることが分かる。証券金融は短期融資の一種で、一般的に市場は落ち着いているが、危機のときは相場が大きく変動することもある。
報告書によると、SGアメリカス・セキュリティーズの証券金融取引の残高は15年末時点で約179億ドル。14年末時点（351億ドル）に比べ約172億ドルの減少だ。
ソシエテ・ジェネラルのニューヨーク支店については、銀行当局に提出した四半期報告書によれば、14年末時点で証券金融関連の資産は142億ドルだった。1年後に同資産は約342億ドルと、200億ドル増加している。
FRBはこうした動きに眉をひそめたのだろうか。FRBは特定の銀行についてのコメントは控えた。ニューヨーク連銀はウェブサイトで、15年12月付でSGアメリカス・セキュリティーズをプライマリーディーラー（米政府公認ディーラー）から外し、代わりにソシエテ・ジェネラルのニューヨーク支店に資格を与えたことを明らかにしている。
外銀が規則の抜け道を通る可能性があることをFRBが認識しているのは間違いない。FRBがこの規則を採択した14年2月の会合で、イエレン議長は銀行が業務を支店に移す可能性があるか職員に質問した。
FRBの銀行監督規制局のマーク・バンデルウェイド副局長は当時、同規則が「裁定行為」を誘発する要因になることを認めた。だが、外銀支店は有価証券の引き受けや預金集めといった一般的な銀行業務を行うことを法的に禁止されているため、裁定行為が頻発するとは予想していないと述べた。
「支店への業務移管はわれわれが納得できるものだけに限定されるようわれわれは極めて注意深く監督していく。納得がいかない場合は監督・規制枠組みの改良を検討する考えだ」と同副局長は当時発言した。
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欧州大手銀、米証券子会社の規模を大幅削減−バークレイズは半減
欧州大手銀行は米証券子会社の資産を大幅に削減した。2013年末から16年初めまでの削減幅は、バークレイズが43％、ドイツ銀が30％、クレディ・スイスが26％。 MIKE SEGAR/REUTERS; PETER FOLEY FOR THE WALL STREET JOURNAL; EMMANUEL DUNAND/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By
RYAN TRACY
2016 年 8 月 4 日 14:57 JST
【ワシントン】欧州大手銀行は規模の縮小に尽力していることを公言してはばからないが、ほとんど知られていない当局への報告書を見ると、欧州銀が米子会社の資産を大幅に削減してきたことは明らかだ。
米証券取引監視委員会（SEC）に提出された報告書によると、バークレイズは米国で証券業務を展開する子会社バークレイズ・キャピタルの資産を2013年末から16年初めまでの間に43％減らした。ドイツ銀行傘下の米ブローカーディーラー、ドイツ銀行証券は同じ期間に30％減、クレディ・スイス・グループの米証券子会社は26％減だった。
これらの銀行は全て、米国事業への注力姿勢は変わっておらず、米国の一部業務について拡大を目指していると述べてきた。だが、米国におけるビジネス環境の悪化や規制強化を背景に、銀行は全面的に規模の縮小を進めている。
競合の米銀も資産を減らしたが、欧州銀行ほどではない。JPモルガン・チェース、シティグループ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーのそれぞれの傘下にある証券会社はこの2年間で資産を平均8％削減した。
当局への報告書によると、特に資産削減額が大きかった部門の一つは証券金融だった。証券金融とは、ヘッジファンドなどに対し短期融資を行う業務。
世界の主要銀行は投資銀行部門で数千人規模の人員削減を行った。新たな規制の導入により高リスク業務の負担が増したことや、景気情勢の悪化で市場全体の収益が縮小したことで、リスクの高い業務から撤退する動きが広がっており、こうした人員削減もその一端だ。
欧州銀行はある意味、08年の金融危機後に導入された厳しい規制に適応し、数年早くバランスシートを立て直した米銀に追い付こうとしているのだ。
野村ホールディングスのアナリスト、スティーブン・チューバック氏は「（欧州銀行は）本格的に事業を縮小しているわけではない」が、「大手米銀が欧州銀から確実にシェアを奪いつつあることはかなり明確だと思う」と述べた。
European Banks Slim Down on Wall Street
Big European banks are slashing the size of their Wall Street brokerages, responding to tough economic conditions at home and new U.S. regulations.
The Federal Reserve is tightening its grip on foreign-owned banks with new regulations that started taking effect July 1 and will phase in through 2018. European banks began reducing the size of their U.S. brokerage businesses after the 2008 financial crisis, but those cuts accelerated again after February 2014, when the final version of the rules was published.
18年にかけて段階的に適用されるFRBの新規則では、大手外銀は、FRBが毎年実施するストレステスト（健全性審査）に合格し、当局が満足できる「生前遺言（破綻時清算計画書）」を用意し、最低所要自己資本比率などの基準を満たす必要がある。
銀行がストレステスト用プログラムを作成するにあたっては、それぞれ1億5000万ドルから2億5000万ドルの費用がかかる可能性がある。ストレステストに不合格となった外銀は親会社への利益還元が制限される。
さらに外銀は17年7月までに米当局に対して、新設した持ち株会社が返済不能に陥った場合、政府の支援を受けずに持ち株会社を清算するための確かな計画が用意できていることを証明する必要がある。
18年までに適用される新しい自己資本規制では、普通株等ティア1（基本的項目）資本比率について外銀の米子会社も所要比率の維持を求められる。
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楽観視できないテスラの財務状況
テスラは3日、4-6月期決算を発表した。写真は7月26日、ネバダ州で建設中の新バッテリー製造工場「ギガファクトリー」について説明するイーロン・マスクCEO
By CHARLEY GRANT
2016 年 8 月 4 日 13:09 JST
米電気自動車（EV）メーカーのテスラ・モーターズにとって、4-6月期（第2四半期）のキャッシュフローの状況は好転した。とはいえ、こうした改善が続くとは思えない。
テスラは3日、アナリストたちの予想を下回る調整後売上高16億ドル、1株当たり利益（EPS）マイナス1.06ドルを報告した。好材料としては、テスラが1億5000万ドルの営業キャッシュフローを報告したこと、必要な設備投資に2億9500万ドルを注ぎ込んだと述べたことが挙げられる。これはキャッシュアウトフローが1億4500万ドルだったということを意味しており、過去2年以上で最高の四半期パフォーマンスとなった。
決算を読み解くには、含まれているもの、含まれていないものに注目するのが一番だ。営業キャッシュフローには大衆向け新型セダン「モデル3」の予約購入者が支払った返還可能な保証金が含まれている。これは後に大幅な下方修正の可能性があるということを意味している。テスラはこの1000ドルの保証金についてまったく情報を更新していない。37万3000台を受注したと発表して以来、同社はこれに関して2カ月以上も沈黙しているのだ。
一方で、設備投資額は向こう数四半期に大幅に増大することになっている。テスラは5月、「モデル3」の量産に備えるために2016年に約22億5000万ドルの設備投資を見込んでいると述べていた。ところが、テスラの年初来の設備投資額はまだ5億ドル超に過ぎない。
テスラは5月に公募増資で17億ドルを調達し、そのバランスシートの規模は今や32億ドルとなっているので少しは余裕がある。しかし、同社のEVに関する壮大な野心を満たすにはそうした設備投資はほぼ不可避だ。先日、合意に至った米太陽光発電ベンチャーのソーラーシティの買収にかかる26億ドルも同社の財務を圧迫するだろう。
テスラの株主たちはまだ財布をしまうべきではない。
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トヨタ：今期業績見通し下方修正、円高響く−市場予想を下回る 営業利益前期比44％減
萩原ゆき、Craig Trudell
2016年8月4日 15:04 JST更新日時 2016年8月4日 16:06 JST
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トヨタ自動車は今期（2017年３月期）の業績見通しを下方修正した。円高など為替変動で見直した。営業利益や純利益は市場予想を下回った。
４日の決算資料によると、今期の純利益予想は従来の１兆5000億円から、前期比37％減の１兆4500億円に減額した。ブルームバーグが集計したアナリスト19人の予想平均は１兆6341億円。営業利益は従来の１兆7000億円から前期比44％減の１兆6000億円に、売上高は同26兆5000億円から同8.5％減の26兆円にそれぞれ修正した。
今期の営業利益予想では、為替変動の影響が従来予想に比べて1850億円のマイナスとなり、さらなる原価改善の努力などをはねのけ、減額修正となった。前期比では、為替変動の影響が１兆1200億円のマイナス要因になる。今期の為替前提は対ドルで従来の105円から102円に、対ユーロで同120円から113円にそれぞれ見直した。
トヨタ自動車の利益への為替の影響
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緊急収益改善活動
英国が６月の国民投票で欧州連合（ＥＵ）離脱を決め、為替市場では急激な円高が進行。これを受け、トヨタは緊急収益改善活動をスタートさせた。大竹哲也常務は決算会見で、「急激な為替変動でない環境が望ましいとはいえる」と話した。
今年の世界の自動車市場について、大竹常務は、昨年並みになるとみている。中国販売は拡大しているが、競争が厳しく、従来見通しを変えていないという。中国で販売奨励金を大量に投入することは考えていないとした。
今後のリスクとして、大竹常務は、新興国の資源国を中心に英ＥＵ離脱問題を受けて需要が弱含む可能性を挙げたほか、主要国でのテロなど地政学的問題も指摘した。４月の熊本地震で国内生産が一時停止した影響については、４−６月の生産が８万台減少し、販売は在庫もあったため６万台の減少という。熊本地震は700億円の減益要因となった。年内には挽回できる見通しとした。
トヨタの豊田章男社長
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
４−６月純利益は市場予想上回る
同時に発表した４−６月の決算で、純利益は前年同期比15％減の5525億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト９人の予想平均は4402億円で、これを上回った。営業利益は前年同期比15％減の6422億円、売上高が同5.7％減の６兆5891億円となった。
４ー６月のダイハツ工業、日野自動車を含むトヨタグループ世界販売は小売りベースで前年同期比1.1％増の252万9000台だった。中国合弁などを除いた連結ベースの販売は、アジアなどで拡大する一方、主力市場の北米が同1.9％減、中近東が同22％減となった。米国販売について大竹常務は、ガソリン安からトラックやＳＵＶの占める割合が過去最高レベルに増えているが、このカテゴリーの生産を少しずつ増やすことで通期販売目標を維持する見込みと述べた。
今年１ー６月の世界自動車販売では、独フォルクスワーゲン（ＶＷ）が511万7000台となり、トヨタグループの499万2000台を上回って首位となっていた。トヨタグループでは今年、事故や地震で国内部品会社の生産停止が相次ぎ、１月の愛知製鋼・知多工場の爆発事故や、４月の熊本地震によるアイシン精機の現地子会社の操業停止を受けて、トヨタは国内工場の稼働一時停止を繰り返していた。
国内大手自動車の４ー６月の決算では円高などにより、日産自動車は純利益が前年同期比11％減、ホンダは同6.1％減となっていた。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=newssearch&cd=2&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiBtI_zsqfOAhXFm5QKHXBTCCwQu4gBCCsoATAB&url=https%3A%2F%2Fwww.bloomberg.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F2016-08-04%2FOB24PO6JTSER01&usg=AFQjCNEY-a3VvJck3Hd1DHZQ8LtE93zmng
新型プリウスのＰＨＶ、発売延期 トヨタ、異例の判断
2016年8月3日22時58分
新型プリウスのＰＨＶタイプ＝東京都江東区
トヨタ自動車は３日、新型プリウスのプラグインハイブリッド車（ＰＨＶ）タイプの発売時期を、今秋から今冬に延期すると発表した。品質を確保するには、発売に向けた生産ペースを想定より抑える必要があると判断した。いったん公表した新車の発売時期を遅らせるのは異例だ。
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ＰＨＶは、電気自動車とハイブリッド車（ＨＶ）の特徴を併せ持つ。充電した電気だけで一定の距離を走り、電池切れになったら、ガソリンと電気とのハイブリッド走行に切り替わる。トヨタはエコカーの次の柱としてＰＨＶに力を入れており、昨年末に全面改良したＨＶのプリウスについて、今年秋にはＰＨＶタイプを日米欧で投入する予定だった。
新車の発売では通例、前もってある程度の台数を生産し、注文に備える。今回の発売延期について、トヨタは「めざす車の水準にするため、時間をかけて生産する必要が生じた」（広報）としている。関係者によると、車を軽量化できる新素材を使ったドアの生産が遅れているという。
新型プリウスのＰＨＶタイプは、電気だけで走れる距離が「６０キロ以上」になり、現行型の２倍以上に延びる予定。トヨタはすでに営業活動を始めているが、発売延期で納車の時期も遅れることになる。
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http://www.asahi.com/articles/ASJ834VDYJ83OIPE013.html
韓国ソウル、17年からディーゼル車の走行規制 大気汚染対策
［ソウル ４日 ロイター］ - 韓国環境省は４日、大気汚染対策として、２００６年より以前に登録されたディーゼル車を対象に首都ソウルで走行規制を来年から実施すると明らかにした。
ソウルで導入後、仁川市、京幾道の１７都市でも実施する。
重量２．５トン以上のディーゼル車は排ガス浄化装置や低公害エンジンを搭載していない場合、規制区域を走行できなくなる。定期的な排ガス検査を行っていない、あるいは検査に不合格となったディーゼル車も立ち入りが禁止される。
カメラで違反車が発見された際には２０万ウォン（１７９ドル）の罰金が科される。
政府はまた、古いディーゼル車を下取りに新車を購入する人にメーカーが最大１２０万ウォン値引きするディーゼル車の廃棄プログラムも計画している。
http://jp.reuters.com/article/korea-idJPKCN10F02G
韓国、排ガス規制を強化 ソウルで旧式ディーゼル車の走行禁止へ
独フォルクスワーゲン（VW）の韓国部門の検査センター（ソウル南部の平沢）。韓国は旧式ディーゼル車の走行数を制限する新規制を発表した。
By IN-SOO NAM
2016 年 8 月 4 日 16:37 JST
【ソウル】韓国政府は来年から車両の排ガス基準を厳格化すると発表した。主要都市での公害対策の一環。
環境省は4日、2.5トン以上の旧式ディーゼル車について、排ガス削減装置もしくは低公害エンジンを搭載していない場合、ソウルでの走行を禁じると発表した。
2018年にはこの規制を仁川（インチョン）および京畿道の17都市、そして20年には首都圏全体に拡大する。
同省は、05年以前に製造されたディーゼル車は、欧州の厳格化された排ガス規制「ユーロ6」を満たす最新モデルと比較すると排ガス量が8倍に上ると指摘した。
新規制の対象となるのは約104万台に上る見通し。
規制に違反した車両には20万ウォン（約1万8000円）の罰金が科される。
同省によると、徴収された罰金は、低所得のドライバーや小企業が最新ディーゼル車を購入したり、車両に排ガス削減装置を搭載するのに必要な資金などに充てられる。
韓国ではここ数年、ガソリン車よりも燃費効率が上回ることに加え、消費者の多目的スポーツ車（SUV）志向が強まっていることを背景にディーゼル車の人気が高まっており、ディーゼル車は韓国で新たに登録される車両の半分以上に達している。
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjZ0aOFsKfOAhXFq5QKHY_VDI8QqQIIHDAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11979503982683104418104582230610816399128&usg=AFQjCNFWs1fg5Aqd3Z_Xi0vQzSumDWesaQ&bvm=bv.128617741,d.dGo
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