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「円高」なのに地合い堅調なのはなぜ?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160801-00129837-shikiho-biz
会社四季報オンライン 8月1日(月)20時6分配信
先週末の日銀金融政策決定会合で、ETF(上場投資信託)の買い入れ増額という追加の金融緩和が発表された。しかし、市場の反応は今一つで、為替が大きく円高に振れたこともあって、週明けの日本市場は冴えない展開で始まった。それでも、その後は風向きが変り、円高の割には堅調な地合いを取り戻した。
一般的には「為替が円高に振れると株価が売られる」ということなのだが、そもそも冷静に考えてみると、円高になって利益が出る会社もあるのだから、円高=株安というように決めつけてしまうのはどうかと思う。
もちろん、「円が安全資産として買われる」ということで、リスク回避の流れのなかで株売りと円高が同時に起こることはある。また、輸出企業にとって、円高は利益が目減りすることにつながる。ただ、特に大きな影響が出る自動車メーカーなどは、円高に対する耐性がかなりできていると考えられる。
■ 「円高」なのか、「ドル安」なのか
今回の急激な円高は「日銀の追加緩和が期待したほどではなかった」ということで円高に振れたということではなく、「米国の利上げが遠のいた」ということでドル安になっている。円高=ドル安ではあるのだが、株式市場に与える影響としては「ドル安」ということと「円高」ということを厳密に区別してみておくと良いと思う。
「ドル安」の場合には、「円高」であっても日本株を売る理由にはならない。なぜなら、直接的に円高で大きく業績が落ち込む企業は多くはなく、収益懸念で日本市場全体を売り急ぐ理由にはならないからだ。影響が大きい自動車株などは売られるかもしれないが、例えばソニー <6758> のように、円高が業績にとって追い風となる企業もある。
逆に、「円高」の場合には、先に述べたように「リスク回避」の流れもあり、「株式」のリスクが取りざたされていることになる。したがって、為替動向で収益が増加する、減少するという以前の問題で売られるため、円高メリットがあることが決して買い要因にはならない。
■ 今回は米国利上げが遠のいた「ドル安」
先週末は、米国での利上げが当面見送られそうだということで、「ドル安」になった。つまり、日銀の追加緩和とは関係のない為替の動きとみても良いと思う。こうなると、円高となったからといって慌てて株を売るということはなく、円高による企業業績への影響、織り込み度合いなどを見ながら、買われる株と買われない株にわかれるということになるだろう。
もちろん、中期的に見れば日銀の緩和傾向が続くことは「円安」要因であり、米国が金融緩和の「出口」を探っていることは「ドル高」要因となる。米国が利上げをすることによって、世界的な景気鈍化懸念が強まるとか、金融不安が起こるということであれば、リスク回避の流れとして株も売られる。しかし、昨年の8月・9月や今年の1月・2月の場合と違い、現状ではリスクを回避するということではない。
本日は寄り付きの下落からしっかりと戻した相場となったが、これも「リスク回避」での円高となっていない証拠だろう。基調は強含みとみて良いと思う。日経平均は当面1万6000円台で動き、1万6000円を割り込む、あるいは1万6000円水準を意識すると買いが入りそうだ。一方、1万7000円を意識するところからは買い難く、上がり難くなるということではないかと思う。
注目される銘柄としては8月権利付き銘柄の株主優待期待で、イオン <8267> やJフロントリテイリング <3086> などの小売株、コメダHD <3543> などが注目される。
少し先を見ると、ソニーや村田製作所 <6981> 、TDK <6762> など電子部品株なども、上値を追う必要もないのだろうが、安くなれば注目しておいても良いだろう。配当利回りを意識して、ゆうちょ銀行 <7182> やみずほFG <8411> なども気にしておきたい。
清水洋介/大和証券、マネックス証券、リテラ・クレア証券など経て、現在アルゴナビスでフィナンシャルコンシェルジュ
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
清水 洋介
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