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給与格差は2倍以上、手ぬるい解雇基準…政府の目玉「働き方改革」は官から始めよ! 役所に根付く「格差」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49257
2016年07月31日(日) ドクターZ ドクターZは知っている 週刊現代 :現代ビジネス
■役所にこそ「格差」は根付いている
財務省と厚生労働省が経済対策の目玉として盛りこんだ「働き方改革」の原案が、ついに明らかになった。
その内容はまず、非正規労働者の賃金を引き上げ、同一労働同一賃金を目指す。さらに、残業時間に上限を設けるなどして長時間勤務を抑制するとともに、最低賃金の20円超の引き上げや雇用保険料の大幅な引き下げで、働き手の所得を増やす。
また、解雇を金銭解決で行える制度も導入。こうした働き方改革に取り組む企業を支援もし、経済成長を底上げする狙いがあるという。
労働政策といえば厚労省の所管だが、今回はそこに財務省も関わっているところがポイントである。
アベノミクスの金融緩和で日本では失業率が低下したため、失業保険の給付額が減少。結果、労働保険特別会計には「剰余金」が貯まっていた。今回の労働政策は、このたまったカネを国民に還元する側面があり、普段はカネを出し渋る財務省が重い腰を上げた形だ。
今回の目玉の一つである雇用保険料の大幅な引き下げは、まさにその還元策のひとつ。最低賃金の引き上げにしても、当然やるべきアベノミクスの成果還元であり、こうした施策は評価できるものだろう。
一方で、今回の「働き方改革」に含まれる、同一労働同一賃金、残業時間の上限設定、解雇の金銭解決制度などについては、注意が必要だ。政府はこうした施策を民間企業に提案しているが、こうした制度はまず官僚組織から導入していくべきものといえるからだ。
その代表が「同一労働同一賃金」であり、まさしく役所が率先して推進していくべきものだろう。というのも、正規雇用者と非正規雇用者の「格差」は、役所にこそ強く存在しているからである。
■ 解雇されてしかるべき人も温存
典型的なのが公立保育所で、多くの自治体では正規の保育士は一般の事務職並みの高水準に賃金設定されているが、非正規の保育士の給与は低く抑えられている。実際、東京都千代田区の場合、常勤保育士の月収は49万695円(2014年度)。一方で、'16年募集の非常勤保育士の月収は19万1000円に交通費と、大きく差が広がっている。
また、大阪市の場合、常勤保育士の給与は月37万6852円('14年4月)。非常勤保育士で任期付保育士の場合は、これが16万4000円に諸手当となる。もっとも、大阪市の場合、非常勤保育士の給与は、'14年4月以前は月15万1100円だった。正規職員との均衡の観点で給与改善がなされているだけ、まだマシといえる。
同一労働同一賃金だけではなく、「解雇の金銭解決制度」も公務員が率先して導入するべきだ。公務員では解雇が民間より著しく少ない。これが「親方日の丸」と言われるゆえんであるが、民間基準では解雇されてしかるべき人もいるのが現状なのである。
また、「長時間労働の改善」を掲げる官庁で、国家公務員が長時間労働をしているという現実もある。政府は夕方に仕事を終えるよう職員に促す「ゆう活」を進めているが、いまだに霞が関の官庁ビルは夜も電気が灯っている。
要するに「働き方改革」が最も遅れた国家公務員、地方公務員でこそまず改革を進めるべき。まず「官」より始めよ、である。
『週刊現代』2016年8月6日号より
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