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「自動運転バブル」はこのまま崩壊の道を歩むのか? 自動車業界を震撼させた、あまりに悲惨な「テスラ」事故現場
http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/149.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 7 月 21 日 00:26:56: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズが独フランクフルトのモーターショーに出展したEVセダン「モデルS」(2015年9月16日撮影、資料写真)。(c)AFP/ODD ANDERSEN 〔AFPBB News〕


「自動運転バブル」はこのまま崩壊の道を歩むのか? 自動車業界を震撼させた、あまりに悲惨な「テスラ」事故現場
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47384
2016.7.21 桃田 健史 JBpress


「あの事故が、自動運転の普及にここまで大きな影響を与えるとは想像していなかった」


 米国での勤務経験もある、某日系自動車メーカーの自動運転開発者はそう漏らした。


「あの事故」とは、2016年5月に米フロリダ州で発生したテスラモーターズ「モデルS」の死亡事故である。6月末になり、米運輸省・高速道路交通安全局(NHTSA)が本格的な調査に乗り出すことが、テスラ側の発表で明らかになった。


■車の上半分が吹き飛んだ


 米国のメディアが公開した事故当時の動画や写真を見ると、事故車の車体の上半分がない状態である。運転車が即死したことは容易に想像がつく。


 事故は、40歳男性が1人でテスラの5ドアセダン「モデルS」を、自動運転モードである「オートパイロット」を作動中に起きた。場所は片側2車線の道路。中央分離帯に広い緑地帯がある、米国の地方都市では一般的な道路だ。 


 その道路の左側から、大型トレーラーが本線に進入してきた。大型トレーラーは全長が長いため、数秒間は本線を走る車の前方視界を塞ぐ形になる。本線を走っている側から見ると、目の前に大きな壁が出現したように見えたはずだ。


 テスラ側の説明によると、この状態のとき、トレーラー後部のパネル部分の色(白色)と、トレーラー後方の空の色との差を、「オートパイロット」用の車載カメラが認識できなかった。そのため、「モデルS」は前方を塞ぐトレーラーに向かってそのまま突っ込んだという。


 トレーラーの台座の下には、地面との間に1メートル程の隙間がある。「モデルS」はそこに突っ込み、車の上半分が台座に激突して吹き飛んでしまったのだ。


■横方向からの進入の認識が甘い?


 テスラ側の説明では「横方向からの画像認識技術がまだ確立されていない」ことが事故の原因だという。


 テスラが「オートパイロット」と呼ぶ機能は、フロントガラスの内側の中央上部に設置する単眼カメラと、車体前部のミリ波レーダーをセンサーとし、これら2つのセンサーが検知したデータを組み合わせることで、前方の物体を認識するというものだ。



「オートパイロット」は、単眼カメラ(写真)とミリ波レーダーを併用して対応している(筆者撮影、以下同)


 ここでキモとなるのが、単眼カメラによる画像認識技術だ。これをテスラは「モービルアイと共同開発」したと説明している。


 筆者は、2016年1月、テスラ本社で開催された「オートパイロット」車のメディア試乗会に参加し、サンフランシスコ・ベイエリアのフリーウエイ880号線でオートパイロットを体感した。


 また2015年7月には、モービルアイの事実上の本社があるイスラエル・エルサレムで、モービルアイの創業者兼CEOに単独インタビューし、最新の開発車両をエルサレム市内で体験試乗している。


 よって、筆者はモービルアイの事業戦略および技術的な内容について「かなり理解しているほうだ」と自負している。


 そんな私でも、今回発生した事故にはとても驚いた。「横方向からの進入の認識が甘い」といった説明を、モービルアイからは聞いていなかったからだ。


 モービルアイは、単眼カメラの画像認識技術は、GM、BMW、アウディ、ボルボ、日産などが採用し、もはやデファクトスタンダードになっている。そのため、今回のテスラ「モデルS」の事故は、世界の自動車産業を巻き込む大事件なのだ。


■「自動運転」の定義はまだない


 テスラは、「オートパイロット」を世界初の量産型自動運転機能と称している。だが、オートパイロットを「自動運転」と呼べるのかについて、これまで世界の自動車産業界や学者の間で賛否両論があった。


 テスラのオートパイロットは、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)が2013年初頭に発表した自動運転の自動化のレベルの指標では、4段階のレベルのうち下から2番目の「レベル2」に属する。


 NHTSAが定めるレベルはあくまでも指標であり、その解釈について自動車メーカーや学者の中で認識の違いがあるが、筆者がテスラ本社の「オートパイロット」エンジニアと直接話した際は「レベル2」だと称していた。


 現在、自動運転の法的な解釈や技術的な解釈について、国連の「自動車の道路交通規則」を話し合う「WP1」、および「自動車の安全・環境技術」を話し合う「WP29」によって協議されている。ただし、この枠組みの中に、事実上、米国は入っていない。そのため日本の国土交通省が米政府に「働きかけ」(国交省の発表資料での表記)をしている状況だ。いずれにせよ、自動運転の定義はまだないのである。


■日産「セレナ」は「プロパイロット」を搭載


 そうした中、7月上旬に今度は米ペンシルベニア州で、テスラのSUV「モデルX」が有料道路でオートパイロット作動中にガードレースにぶつかり、その反動で中央分離帯にぶつかって横転するという事故が起きた。幸い、乗員2人は軽傷ですんだ。



昨年5万台以上を売り上げた「モデルX」。テスラ本社にて


 こうした相次ぐ「オートパイロット」関連と思われる事故を受けて、ついに『コンシューマー・レポート』(米国の消費者組織「コンシューマーズ・ユニオン」が発行している月刊の消費者情報誌)が動いた。「テスラはオートパイロットを早期に改善する必要があり、改善が確認されるまで使用を中止するべき」との見解を発表したのだ。


 コンシューマー・レポートは、米国の自動車販売に極めて大きな影響を与える媒体であり、自動車メーカーは新車開発の際に常に同媒体の発言を注視している。


 テスラの事故の影響は日本にも及んでいる。7月中旬、日産が、8月下旬に発売するミニバンの新型「セレナ」に、“自動運転技術を活用した”安全技術「プロパイロット」を搭載したと発表した。米テスラの事故が起きた直後だっただけに、マスコミは大きな関心を寄せている。


 この1〜2年、実用化に向けて一気に表舞台に登場した自動運転。完成度を高めるための様々な技術開発が試されており、また世界各国で法制面での環境づくりが進んでいることを筆者は重々承知している。


 だが、世界各地で実際に自動運転を取材してきた者としての実感は、「そろそろ自動運転バブルは崩壊するのではないか」ということだ。


 今回のテスラの事故が、そのきっかけになるように思えてならない。

 

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コメント
 
1. 2016年7月21日 09:01:10 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1978]

バブルが始まってないのに崩壊するわけないだろw

自動運転は、まだ単なる運転サポートのレベルというだけのことだ



2. [1] gpM 2018年1月11日 11:49:56 : PDYH1ArOUU : PDPX0OqK6gs[1]
投資家が自動運転技術に莫大なカネを投資しているが、実体がない(現実の使用に耐える技術はまだ存在しない)ことをバブルというのなら、バブルはあるのだろう。投資家がさーっと資金を引き揚げるときが近いのではないかということだ。

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