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国会議事堂(「Wikipedia」より/Wiiii)
「消費増税しないと財政危機」のまやかし…日本人だけが知らない本当の日本財政の実情
http://biz-journal.jp/2016/07/post_15892.html
2016.07.15 文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー Business Journal
前回、日本の財政は言われているほど悪くないと述べたので、その根拠を述べることにしましょう。
日本の借金(負債)は1100兆円を超えている、破綻したギリシャよりも悪い、GDPの2.5倍ある等々、日本の財政が悪いという話は尽きません。しかも大学教授、エコノミストなど名だたる人たちが財政悪について述べることから、大多数の人が「日本は大丈夫なのか?」「消費税引き上げを行わなくて大丈夫か?」となるわけです。
実は筆者も数年前まで日本は「大丈夫か?」派だったのですが、調べてみると日本はそんなに悪くないということがわかるのです。日本の財政悪を述べる人の大多数は、貸借対照表(バランスシート)の向かって右側、「負債の部」の数字だけを述べていることがわかります。貸借対照表は、負債の部と共に資産の部を見て、通算した結果を見ることが大切であることはいうまでもありません。
負債の部しか見ないことは偏りがあるので、資産の部も見てみましょう。それとも日本は資産を持っていないのでしょうか。いえいえ、財務省は毎年きちんと「国の財務書類」というかたちで貸借対照表を作成しているのですが、残念ながら国の貸借対照表が詳しく報じられたことはありません。
■なぜもっと円も国債も売られていないのか?
下図は2014年度の「国の財務書類」の概要、「国の貸借対照表」です。
資産の部の1番下、資産合計を見ると、国は679.8兆円もの資産を保有していることがわかります。一方、負債の部の負債合計を見ると1171.8兆円の負債があります。この負債合計を取り出して財政悪が声高に報じられているのですが、財政を見るときの基本は資産合計から負債合計を差し引いた「純資産額」または「純負債額」を計算して判断するのです。
日本の財政状況は、「資産・負債差額の部」の「資産・負債差額」の数字である−492兆円になります。負債が資産を上回る「純負債」という状況ですから、とても偉そうなことはいえませんが、それでも純負債額は492兆円と、GDPの額とほぼイコール(1倍)の額にすぎないのです。
もちろん、国が保有する資産をすべて売却できるのか? と問われれば、皇居や国会議事堂などを売ることはできないでしょう。あくまでも貸借対照表上の判断による見方だと考えてください。
日本の財政状況が本当に悪いのであれば、円が売られ、国債も売られるはずですが、売られないのは貸借対照表の内容を海外投資家などが理解しているからといわれているのです。1100兆円を超える負債額がいまだ増えているため、楽観的になることはできませんが、信号にたとえれば少なくとも赤信号とはいえず、黄色信号が点滅している程度にすぎないと思われてなりません。
(文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー)
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