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ヘリコプターマネー期待が広がる市場
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52824129.html
2016年07月14日 在野のアナリスト
東京都知事選が告示されましたが、早くも若狭衆院議員が小池氏の応援に駆けつけ、自民の一族郎党除名、という縛りに綻びが見えました。下手に違反者の数が増えると、除名によって3分の2、の議席を割るかもしれません。これらの動きに興味津々なのはお維と日本のこころ、です。自民を除名になったら、是非うちへ。そうした勧誘が活発になりそうです。
日本の株式市場が活況です。今日になると、最近は特に相場操縦っぽい報道の多いBloombergが本田内閣官房参与が4月に訪米した際、バーナンキ前FRB議長と永久債について議論した、と報じて1$105円に急進しました。今週はバーナンキ氏の来日で、日本では急速にヘリコプターマネーの期待が高まります。外国人投資家が、セルからホールドに態度を変更したことで上昇相場になっていますが、ただ様相が異なるのは、11日の月曜日はほぼ日本勢の一手買いだった。月曜日はまだ休暇中の外国人投資家も多い、といってもアクティブに日本株を手がけるヘッジファンドなどは動いており、それでもヘリコプターマネーの話は盛り上がりませんでした。12日から、それこそ思い出したように外国人投資家が主役に踊りでたのです。
では外国人投資家が期待するヘリコプターマネー、どんな手があるか。バーナンキ氏の主張によると2つ、例えば10年債など、年限の決まった国債の金利を固定することを通告し、その金利を越えると日銀が買い付けてしまう。しかしこれはすでに日銀の国債買取がすすんでおり、効果は限定されそうです。もう1つは日銀が専用の口座をつくり、そこに資金を貸し付け、後は政府が自由につかう。永久債に近い形ですが、返済するかどうかは政府次第、といった非常に問題のあるものですが、中央銀行の独立性が担保されているなら、中央銀行が必要と思ったところに資金を供給する、いわば中央銀行の政策として機能するでしょう。
しかし問題も多い。前者は、金利固定化によって金融機関の収益機会は大幅に減少、固定された金利の近傍に貼りつき、鍔ぜり合いになれば、ますます国債市場から脱落する金融機関が増えかねません。後者は今の安倍政権、黒田日銀の関係性からも、政府の要求通りに貸し付けが増えかねない。特に、12日から外国人投資家が盛り上がったのは、大型の景気対策を打つためには、このヘリマネを使うしか財源がないだろう。つまり事実上、安倍氏の会見はヘリマネへの布石を打った、との見方が広がったためです。世界初のヘリマネ政策の実現、それが円安と株高を演出するだろう、そんな見立てが増えたのです。
しかし今、日本の金融機関、生損保など、海外の社債まで含めて、高利回りのものを求めて資金をシフトしている。それでも105円程度までしか円安がすすんでおらず、明らかに流れは円高傾向です。また海外ショックにより海外にもちだした資金を引き上げるとき、円高がすすんでしまうのは安全資産だからではない。日本から海外へと流れている資金が増えて、海外発のショックだとその資金を円にもどそうとするから起こるのです。つまり金融の流れからみると、円高になり易い傾向はむしろ国内勢の動き如何、といったところなのです。
しかし日本発のショックがおきたとき、どうなるか? 日本から脱出する海外勢の資金、国内勢の資金、双方が大きな円安、株安を促す可能性も否めなくなるのでしょう。ヘリマネなどに踏みだせば、最早日本の財政は日銀と一体です。日銀に破綻の懸念が生じても、日本の財政に破綻の懸念が生じても、どちらもショックを招きかねなくなる。つまり歯止め役がいなくなる公算が高まるのです。ヘリマネ、一部ではHelicoidが『螺旋』という意味で、それに-pter『翼』がつくから、ヘリコプターは『旋回する翼』でとぶことができる。略称にするならヘリコマネーだ、という人がいます。しかしヘリマネにしろ、『翼』を失った略称になっていることは、示唆的です。ヘリコプターマネー、これが人口に膾炙し、一般の人々にもヘリマネと呼ばれるようになる頃には、翼を失って墜落、といったことになりかねない金融政策になるのかもしれませんね。
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