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自動車「燃費達成率ワーストランキング」59車名を実名公開!〜「カタログ燃費」とはこんなに差があります 徹底追及 国土交通省は何をやっているのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48881
2016年06月16日(木) 週刊現代 :現代ビジネス
燃費が変われば、家計への負担も変わる。「カタログ燃費」がまやかしなのは周知の事実だが、ここまで違うとはご存知だっただろうか。実走に基づく「燃費達成率ワーストランキング」を一挙公開する。(ランキング表は最終ページに記載)
■達成率50%以下の車種も!
一連の自動車燃費不正に端を発し、各車の実際の燃費と、国土交通省が定める「JC08モード」という方法で測定されるいわゆる「カタログ燃費」が大幅に乖離している問題が注目されている。
本誌がたびたび報じてきた通り、国交省の怠慢で抜け道だらけの基準が放置されてきたばかりに、あらゆるメーカーの車種で、実燃費とカタログ燃費との間に無視できない乖離が生じているのだ。
身近な問題だけに、読者からも連日、戸惑いの声が寄せられている。
「ガソリン代を節約するために、『燃費基準達成車』と銘打っている車を買ったのに、こんなに違うんだったら意味がない」(50代男性)
「ガソリンスタンドの少ない田舎に住んでいるが、カタログ燃費から考えて次のガソリンスタンドまで行けると思ったのに、もし行けないということになったら心配」(40代女性)
大反響を受けて、本誌ではその中でも特に達成率の低い「ワースト車種」を新たに調査した。
各車種のユーザーたちから集めたデータから、実際の燃費を割り出しているウェブサイト「e燃費」をもとに完成させた表が、最終ページに掲載したものだ。
これを見ると、実際の燃費がカタログ燃費の65%を割った車種が59台、さらに、60%さえ割り込む車種もなんと21台もある。しかも、50%を割った1位のプレオ、2位のアルトラパンをはじめ、ムーヴ(51・39%)、ノート(58・17%)、パッソ(59・02%)、フィット(59・15%)など、燃費性能をウリにしている車種がずらりと並ぶ。
1年前、トヨタのヴィッツ(達成率58・52%)を購入したという40代男性が言う。
「『低燃費とパワフルな走りを両立している』という売り文句を見て購入したのに、実際の燃費が60%を切っているということは、単純に計算して、1・6倍もガソリン代がかかるということ。いまさら買い換えようにも、どの車の燃費性能を信じていいのかわからない」
自動車ジャーナリストの遠藤徹氏が指摘する。
「実燃費は、加減速の具合やエアコンの使用量、ドライバーの運転の仕方などによって大きく変わってくる。専門家の間でも、カタログ燃費の8割程度になるのは仕方がないという認識です。しかし、6割というのは余りにも行き過ぎている」
今回のワースト車種の中には、これまで不正が明らかになっていないメーカーの車も多数入っている。ライバル会社との激しい燃費競争に晒されている自動車メーカーが、他社より少しでも良い結果を出すために、ルールの中であらゆる手を尽くすのは自然なことだろう。
「例えばある大手メーカーでは、実走行の試験で、燃費を最大限抑え込むドライビングテクニックを持つテストドライバーが活躍していると、業界ではまことしやかに語られている。現実とは乖離した条件で計測された数値ならば、素人のユーザーにとって、その車の燃費の目安にならないのは明らかです」(自動車メーカー関係者)
■試験はメーカー任せ
国が定めた基準に則って試験を行い、それが現実と大幅に乖離していたというならば、その責任は抜け道だらけの基準を定めた国交省にある。「消費者を保護する」というまともな意識があれば、現実離れした測定基準を改めるなり、メーカーの試験に立ち会い、検査をしたり警告を出すこともできるはずだ。それなのに、なぜいままで野放しにしてきたのか。
以下、国交省の担当部署である自動車局審査・リコール課の担当者に聞いた。
—国交省はなぜ試験走行に立ち会わないのか?
「法律でメーカーが各自で試験をすることになっていますので……。あくまで、その審査を『独立行政法人自動車技術総合機構』が行うというのが決まりです」
—メーカー任せにしていた結果、不正が起きてしまった。これを国交省はどう考えるのか。
「今回、一連の不正を受けて、新たな制度作りが必要だと考えています。審査方法を見直すためにチームを設置して検討しているところです」
—検査のあり方をこれから検討すると言うが、いままでは抜き取り検査すら実施してこなかったのか?
「抜き取り検査というのは、しておりません」
—そもそも測定基準が現実に則していないのではないか。
「あくまで法律で定められた基準にそって審査をするのが我々で、基準そのものを定めるのは環境政策課の仕事。カタログ燃費については、そちらに聞いていただければと思います」
自分たちはあくまで審査をしているだけなので、基準のことはわからない、というわけだ。
そこで改めて、環境政策課の担当者に、現実と乖離した結果の出るカタログ燃費基準を定めている意味について質問した。
「カタログ燃費を定めている目的は、あらゆる車種を同じ条件のもとで測定し、燃費性能を比較することにあります。それにより、環境にやさしい車両の普及を推進することが本来の目的なのです。そういう意味で、環境自動車の普及に効果があるものと考えています」
—我々の調査ではカタログ燃費の5割以下の性能しか発揮していない車種もある。数値を参考にして車選びをする消費者に、大きな誤解を与えるのではないか。
「もちろん実際の走行での燃費と、カタログ燃費との間に差があることも認識しています。しかし、走行条件や車両の重量によっても燃費は変わる。気温や道の傾きでも変わるし、重いものをのせた場合も変わります。
他にもエアコンの使用など、燃費を左右する要素はたくさんあるので、ある程度は、ご理解をいただきたいところです」
■国交省の甘さが不正を招いた
—それにしても、差が大き過ぎるのではないか。
「さすがに問題だと思うので、いかに縮めていくかを考えなければなりません。実際に'18年からは新たな国際基準での測定導入を検討しています」
—消費者からすれば、国交省の審査の甘さが、メーカーの不正につながった印象はぬぐえない。
「カタログ燃費が国交省の審査の値であり、そのデータに不正があったことは問題だと考えています。カタログ燃費と実燃費との乖離の問題が注目されていることも認識しています。われわれも、消費者にどのように納得していただくのかという問題意識は持っているつもりなのですが……」
今回話を聞いたいずれの部署にしても「問題は認識している」というばかりで、自分たちがいいかげんな測定基準を放置してきたことの責任を認めようとはしなかった。
前出の遠藤氏が言う。
「結局、国交省はクルマのことを何もわかっていないのです。省内に自動車に精通したプロフェッショナルが一人もいない。
本来であれば、メーカーに負けない知識を持ったエンジニアを育成して、厳しい測定基準を規定し、消費者に正しい情報を提供することが彼らの役目なのですが、そんな意識はかけらもない。これでは『メーカーのやり放題』になるのも当然。国交省は猛省すべきです」
では、カタログ燃費と実燃費の乖離について、メーカー側はどう考えているのか。不正を行っていた三菱、スズキ以外の大手メーカー担当者に問い合わせた。トヨタ、日産、ホンダいずれも、「測定時の不正はなかったが、燃費は使用環境や運転方法によって変わるため、実燃費とカタログ燃費が乖離する場合があるのは認識している」という回答だった。
この表に記された燃費こそが、「実走」に基づいた数値。ぜひ参考にしてほしい。
※Hはハイブリッドの略。カタログ燃費はJC08モードで測定。実燃費はWEBサイト「e燃費」(http://e-nenpi.com)が直近90日以内のデータを元に集計したものから抜粋。(数値は表作成時点のデータ。最新の数値は「e燃費」にて確認可能)
「週刊現代」2016年6月18日号より
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