http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/743.html
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ECB:原油安は世界経済への追い風ではなかった
Alessandro Speciale
2016年6月13日 18:27 JST
欧州中央銀行(ECB)は13日、2014年以降の原油安は差し引きすれば恐らく世界経済にほとんど恩恵をもたらさず、むしろ成長の足かせだった可能性があるとの分析を示した。
ECBは経済報の発表に先立ち掲載予定の論文を公表。その中で「2014年以降の原油下落の大半は大幅な供給増加によって説明できるものの、最近の低価格は世界的な需要の弱さを反映している」と指摘し、「原油安は原油純輸入国では実質所得を押し上げることで内需を支える可能性がまだあるもかもしれないが、世界的な需要の弱さによる広範な影響を必ずしも打ち消すことはない」と論じた。
原油安の影響分析は、ECBが追加の景気刺激措置の必要性を議論する際の1つの要素になる。
原題:ECB Says Oil-Price Slump Not the Global Boon It Might Have Been(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-06-13/O8PB7K6S972O01
焦点:日銀内に多い追加緩和に慎重な声、円高/株安視野に詰めの判断
[東京 13日 ロイター] - 日銀が15、16日に開く次回の金融政策決定会合では、下振れ傾向の物価動向に加え、世界的な低成長への懸念や英国の欧州連合(EU)離脱問題でリスクオフの色彩が濃くなっている現状を中心に、議論が展開される見通しだ。今のところ2017年度中の物価2%達成の経路から大きく外れていないとの見方が大勢で、追加緩和に慎重な声が多い。ただ、足元で円高/株安が進行しており、最終的な判断はギリギリまで詰める。
<弱い物価上昇の力>
会合では、今年に入って鈍さが目立つ物価の基調の先行きと、その根底にある先進国を中心にした世界的な低成長の原因などが議論される見通し。
政策運営の目安である消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)は、3月、4月と連続で前年比マイナス0.3%となっており、日銀が17年度中の達成を目指す2%の実現は、民間エコノミストの間では不可能との見方が多い。
原油などエネルギーの影響を除いた日銀版コアコアCPIはプラス圏にあるが、4月は前年比0.9%と1%を割り込んだ。
伝統的に日銀が物価の長期的な基調判断で注目している刈り込み平均値(極端に値上がり・値下がりした品目を除いた物価の中心的な動き)は前年比プラス0.3%と、プラス幅や緩やかに縮小する動きを見せている。
また、米、独、日本の長期金利がいずれも低下傾向を示しており、その背景に先進国の「低生産性」と成長力の鈍化が作用し、この世界的な低成長の動きが、日本経済にも波及して、物価の足取りを鈍くさせていると分析する声もある。
<マイナス金利付きQQE、効果見極めの声>
こうした中で、日銀内では1月に導入したマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)政策の効果発現を見極めたいとの声が多い。
前回4月の決定会合時と比べ、大幅に落ち込んでいる国内経済のデータがないうえ、1━3月の国内総生産(GDP)は2次速報で若干上方修正されている。輸出や消費に力強さがないものの、雇用や設備投資がしっかりしている状態が継続しているためだ。
日銀はマイナス金利政策の導入で名目金利が大きく低下し、その効果が実体経済や物価にこれから着実に波及していくとみている。
また、安倍晋三首相が来年4月に予定していた消費増税の延期を表明し、個人消費にプラスになるとの見方もあり、17年度にかけて需給ギャップや期待インフレ率の改善が期待できるとの見立てだ。
原油価格(ドバイ産)が1バレル50ドル前後と4月末の30ドル台後半から大きく上昇しており、その点も先行きの物価支援材料となる。
<週明けに進んだ株安/円高>
だが、不安な材料も足元で急速に広がりつつある。週明け13日の東京市場では、日経平均.N225が前週末比582円18銭安の1万6019円18銭まで下落。ドル/円JPY=EBSは105円後半までドル安/円高が進んだ。
23日に予定されているEU離脱の是非を問う英国民投票で、離脱が多数になるとの思惑から、リスクオフ心理が台頭。投票結果を待たずに株安と円高が進んでいる。
こうした市場動向が、企業や個人の心理を悪化させるようなことになれば、物価目標2%の達成は決定的に影響を受けることになり、追加緩和を日銀が決断する可能性も残されている。
日銀は、これまでの政策の累積的効果の波及と、足元でのリスクオフ心理の高まりを見極めつつ、慎重に政策判断を決めるとみられる。
(竹本能文 伊藤純夫 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/japan-boj-idJPKCN0YZ0P7?sp=true
コラム:追加緩和で不動産株とREITに注目
木野内栄治大和証券 チーフテクニカルアナリスト兼シニアストラテジスト
[東京 13日] - 筆者は15―16日の日銀金融政策決定会合に期待している。4月には米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀決定会合ともに金融政策は現状据え置きだったが、この組み合わせだと円高が加速してしまうということを日銀は理解したはずだ。
前回の円高に際して、5月3日に黒田日銀総裁が「今のような円高は経済にとって好ましくない影響を与える恐れがある」と市場動向に対する判断を示し、円高を抑え込んだ。ならば、現在の為替水準は当時とあまり変わりがないので、今月には金融緩和をすると考えるのが自然だろう。
ドル円レートの現在値は5週前値(一目均衡表の遅行スパンと同義)に沿って動いている。現在値が5週前値から離れると、横ばいの5週線の向きが明確になる。短期トレンドが明確となり、経験的にも値動きが加速しやすい。前回の日銀決定会合後もそうした展開だった。今後5週前値は円安方向に上昇し、自然体では円高方向に5週線は向かいやすい。
黒田総裁はかつて財務省で為替市場と対峙した経験が豊富だ。6月に日銀のゼロ回答で円高が加速したら、今度はもう口先介入では止まらないとは理解しているだろう。
また、総裁はその著書で、マンデル・フレミングモデルを重視する姿勢を強調している。つまり、変動相場制の下では、金融政策は有効だが財政政策は無効だと考えているとすれば、今秋に政府が景気刺激策を打ち出す予定だとしても、黒田総裁は日銀が動かなければ円高になると認識しているはずだ。
<検討中の緩和手法を紹介するだけで良い>
では、何か効果的な金融緩和策はあるのだろうか。確かに、金融緩和手法が本当に限られるとサプライズを起こしにくい。ただ、これまでも量的・質的金融緩和の手法は特に目新しいわけではなく、その規模が驚きだった。しかし、これもすでに限界が近いとされる。
マイナス金利政策では、マイナスということに驚きはあったが、その下限は現金退蔵コストによりマイナス0.35―0.5%程度とされ、政策金利の低下余地が無限であるわけではない。通常の0.25%の利下げ幅で数えると2回分はない。やはり限界を見透かされている。
しかし、何ができるのかへの疑問が支配的ならば、逆に何ができるかのメニューを示すことでも大きな緩和効果が期待できることになる。
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ前議長は、マイナス金利や長短金利の釘付け政策、ヘリコプターマネーを論じたブログで、そうした過激な政策ツールを議論すること自体がインフレ期待のアンカリングにつながると述べ、議論することの意義をまず説明している。
実際、4月には米系メディアが、「貸出支援基金による(日銀の)貸し出し金利をマイナスにすることを検討する可能性がある」と報じただけで株高・円安となった。市場は緩和余地があるのだと一時的にせよ考え直したわけだ。
よって、日銀自身がこんな新たな緩和策を研究中であると、いくつもあげるだけで緩和効果が発揮されるだろう。何ならそれぞれにパブリックコメントを募集しても良い。手法の種類には限界がないと市場に思わせることは可能だ。
バーナンキ氏は、著書「危機と決断(上)」(日本語版KADOKAWA/角川書店)で、以下のように述べている。「インフレターゲッティングの研究においてリック・ミシュキンとともに述べたように、金融政策は中央銀行がマーケットと明確に対話することでより効果を発揮するものだ」。
<陰謀説を招かないためにも市場との明確な対話を>
一方、緩和メニューの紹介などのマーケットとの明確な対話に関する改善がない場合を考えてみよう。追加の緩和政策もなかったら、日銀は確信犯的に円高加速を放置するつもりだったと思われても仕方がない。
円高となればデフレ脱却を掲げたアベノミクスの成否に影響するので、参議院選挙にも障りがあるかもしれない。逆に、新たな緩和手法を投入してマーケットがリスクオンになったとしても、選挙前に安倍政権を応援したと言われかねない。
バーナンキ氏は「秘密主義には良い面と悪い面がある。セントラルバンカーが万能であるかのように見せ、彼らに短期的なフレキシビリティが与えられる反面、人心とマーケットを混乱させ、陰謀説を増幅させてしまうこともある」(前出・著書)と述べている。
現在、日銀の金融緩和に限界説が取りざたされ、すでにセントラルバンカーは万能とは思われていないし、4月の決定会合前後にはマーケットも混乱した。陰謀説にまで行き着かないためにも、やはり、明確な対話が必要だ。
加えて、対話とは日銀が市場に発信するだけではなく、市場の声も聞くべきだ。現在の長期金利の低下が劇的なので、マイナス金利政策が効いているとの意見が日銀にはあるだろう。しかし、金融緩和効果が小さいので今後は景気減速だろうとの市場の警戒感かもしれない。単なる、ブルフラット化との見方だ。実際に景気ウォッチャー調査の現状判断DIは2カ月連続悪化している。本当に現状のマイナス金利政策が効果的ならば、株高・円安・長期金利上昇になるはずだ。
<金利低下を逆手に取る投資対象>
効果的な金融緩和が行われるならば、株式市場では不動産株や不動産上場投資信託(REIT)に良い値動きが期待できる。中でも、REITは日銀の買い入れ対象資産であり、先だって、個々の銘柄の買い入れ上限5%を10%まで引き上げたばかりだ。今回、REITの買い入れ増額が打ち出されてもおかしくない。
また、REITは出資者・投資家と市場をつなぐ導管の役割であり、管理・運営にかかるコスト控除後の利益の大半を投資家に分配することで法人税が課されない。よって、金融緩和によって借り入れコストが低下した分が分配金の増加にほぼ直結する仕組みだ。REITは平均すると総資産の半分近くが借入金だ。何より、低金利で悩んでいる投資家にとっては、金利低下を逆手に取ることができている嬉しい投資対象だ。
さらに、REITの収入にあたるオフィス賃料などの改善が見込める。筆者は、5月の都心部オフィス空室率の改善には驚いた。都内23区において延べ床面積10万平方メートルを超える超大規模オフィスの竣工は3―5月に5件も集中していた。それにもかかわらず空室率は2カ月連続で改善した。相当のオフィス需要がある証拠と言える。
こうした超大型物件の竣工は年内では2件を残すのみで、来年は3件しかない。延べ床面積1万平方メートル以上のオフィスまで範囲を広げて見ても来年は今年よりも増床面積は減少し、2006年から2007年頃と同様の動きとなっている。よって、当時と同じように空室率は改善しやすい。
現在、空室率が4%程度まで低下したことから、2006年同様にオフィス賃料が加速して上昇してもおかしくない状況と言える。空室総面積自体は広いので賃料の加速はやや鈍いかもしれないが、空室率7%で賃料が底入れるパターンは直近の回復局面でも健在であり、やはり、空室率が4%未満になれば賃料の上昇が期待できるだろう。ちょうど、労働市場で失業率が自然失業率(インフレ非加速的失業率・NAIRU)より改善すると、賃金が加速して上昇する仕組みと同じだ。
世界的に見ても、賃金上昇よりも前に不動産にメリットが出始めるのが通例だ。金融緩和の累積的な効果が空室率の改善に蓄積している。非線形的な財やサービスの価格上昇は、まずはREITの収益改善に表れると考えられよう。
*木野内栄治氏は、大和証券投資戦略部のチーフテクニカルアナリスト兼シニアストラテジスト。1988年に大和証券に入社。大和総研などを経て現職。各種アナリストランキングにおいて、2004年から11年連続となる直近まで、市場分析部門などで第1位を獲得。平成24年度高橋亀吉記念賞優秀賞受賞。現在、景気循環学会の理事も務める。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-eiji-kinouchi-idJPKCN0YY031?sp=true
米円安けん制本気でない、対独貿易不均衡に関心=渡辺JBIC総裁
[東京 13日 ロイター] - 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は13日の記者懇談会で、米国は対日本よりも対ドイツ・欧州の貿易不均衡を問題視しており、米国の円安けん制は日本の財務省やマスコミが騒ぐほど「本気ではない」と述べた。
米財務省が4月末に公表した為替報告書では、日本と中国、韓国、ドイツ、台湾が監視対処として取り上げられた。渡辺総裁は、為替に関して「米国が一番悩んでいるのはドイツ」と指摘。ドイツと、同国に財政出動させたい米国との間はこう着状態にあるとの認識を示した。
一方、米国の対円安けん制は本気でないと指摘。「米国が本気ならば、伊勢志摩サミット後にドル円が100円まで円高が進んでもおかしくなかった」との認識を示し、実際にはドル円は「昨年以降、110円程度を中心として大きく動かず推移している」と述べた。
また日本は、製造業の現地生産進展などによる部品調達コストの影響などで、円安が必ずしも製造業の利益拡大につながっていないことから、日本企業も円安を背景とした海外販売ドライブは特にかけていないとの認識を示した。
このほか金融と情報技術(IT)を融合したフィンテックが予想以上のスピードで発展しているため、近い将来「並の金融機関に壊滅的な影響を与える」とし、間接金融が主体の欧州と東アジアを除く世界では、銀行に変わりインターネット経由での金融仲介が急速に発展する可能性が高いとの認識を示した。
(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/jbic-idJPKCN0YZ0PV
ポンド変動ヘッジコストが過去最高、6月23日の国民投票控え
[ロンドン 13日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を6月23日に控え、ポンドのユーロに対する変動をヘッジするコストが13日、過去最高を記録した。
トムソン・ロイターのデータによると、オプション市場のプライシングを基にしたユーロ/ポンドの1カ月物インプライドボラティリティーEURGBP1MO=は26.3に上昇し、2008年の金融危機時に記録した過去最高の約25を更新した。
ポンド/ドルGBP1MO=Rは28.1と、2008年に記録した過去最高の約29に迫った。
http://jp.reuters.com/article/britain-sterling-options-idJPKCN0YZ0RD
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