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「超格差社会」ニッポンの現実〜この国には「配当だけで年収3億円以上」が40人もいる! 働かずに大金持ち一覧リスト
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48872
2016年06月13日(月) 週刊現代 :現代ビジネス
「一億総中流」は、いつのことだったか。いまは中流が下流に押し流され、一握りの勝ち組が果実を総取りする。新時代の超富裕層たち。その驚愕の実態をレポートする。
■上位40人が富の半分を独占
「億のカネが入ってくる『勝ち組』になると、まず手を出すのが高級車に高級マンション。一着ウン十万円もする衣服を身に着けてミシュランの3つ星レストランに行き、高級ワインを躊躇なく開け、会員制の社交場に顔を出すようにもなります。
それが第一段階。次に毎年のように億単位の収入が入るようになると、そんな散財ではカネを使いきれなくなってくる。だから、無茶苦茶な使い方をし始める。
ある有名経営者は海外に高級クルーザーを複数保有しているが、『海の上なら何をしてもばれない』と、美人モデルらを集めて全裸パーティーをするなどやりたい放題。
最近多いのは、1000万円くらいの資本金をポンッと出して、愛人に会社を作ってあげるというもの。愛人に『社長』の肩書がつくので連れて歩きやすくなるし、あわよくばその会社がうまくいけば儲けものだというわけです。いかにもゲスな遊び方ですが」
超富裕層の内情に詳しいプライベートバンカーの一人はそう明かす。
日本がいよいよ「超格差社会」に突入した。
今春の国会でひっそりと、日本の「超格差社会化」を示す驚愕の実態が暴露されていたことをご存じだろうか。
あまりに刺激的だからか大手メディアはほとんど報じないが、衝撃的な告発がなされている。
経済ジャーナリストの鷲尾香一氏が言う。
「3月29日の参議院予算委員会で共産党の小池晃議員が発言したもので、まず日本の富豪上位40人が保有する資産の総額は'15年に15.9兆円にのぼるということを指摘。
続けて、上位40人が持つ資産はアベノミクスが実行されたこの3年間に2.2倍に急増していることが明かされた。
そのうえで、上位40人が保有する資産総額は、なんと日本の全世帯の下から53%ほどが保有する資産に匹敵するということが示されたのです」
格差大国といわれるアメリカでさえ、「上位10%」の富裕層が国民総所得に占める割合が約5割である。翻って日本では、それをたったの「40人」で独占しているのだから、「勝ち組」への富の集中度はいつの間にかアメリカ以上になっていたことになる。
実は格差社会の「負け組」についても、これまで考えられなかったような超貧困の実態を示すデータが出てきている。
立命館大学国際関係学部教授の高橋伸彰氏が言う。
「日銀が事務局を務める『家計の金融行動に関する世論調査』なるものがあるのですが、昨年の調査で『金融資産を保有していない』と答えたのが単身世帯の47.6%。実に『2分の1』の割合で単身家計は預金も持てなくなっているということが明らかになりました。
高齢者はある程度の退職金を蓄えておき、そこからの利息で年金収入の不足分を埋めていくつもりが、目下のマイナス金利下でそれができない。結果、預金の取り崩しに追い込まれる人が急増している。若者も非正規雇用が当たり前で、貯金ができず、年金の掛け金すら払えなくなっている」
格差社会の「負け組」は、いくら汗を流しても生活できる程度に稼げるのがやっと。リストラにおびえ、預金すらできない。富が使い切れないほどに集まる「勝ち組」たちとは、雲泥の差に広がっているわけだ。
そんな「勝ち組」にとって、特にカネがカネを呼ぶ形での資産形成に大きな役割を果たしているのが、「配当収入」である。
配当というのは、言うまでもなく、株式を持っている人に企業の利益を分配するもの。企業業績が悪ければゼロのケースもあるが、基本的には1株あたり年間数円から数百円の額が出される。
「これが100万株、1000万株単位で株を持っている企業経営者、創業一族らにとっては、年間数億円の収入となります。業績が安定している限りほぼ毎年入るので、巨額の『安定収入』という側面もある。
日本ではよく1億円の役員報酬をもらっている経営者が話題になりますが、一般的に日本の役員報酬は欧米と比較してかなり低い。それよりも多額の配当収入を得ている人はたくさんいる」(早稲田大学商学学術院教授の久保克行氏)
役員給与だけを見ていたらわからない真の億万長者は、「配当長者」の中にこそいる。
実際、本誌が日本の主だった富裕層の実態を徹底調査してみると、億単位を得ている猛者がザクザクと見つかった。
そんな高額の配当収入を得ている「ベスト100」をまとめたものが、最終ページからの表である。まさに保有株を「カネのなる木」のようにして、数億円、数十億円という巨額を手にしている様が浮かび上がる。
1位のソフトバンクグループ社長の孫正義氏の場合、会社から受け取る役員報酬は1億3000万円。副社長にスカウトしたインド人、ニケシュ・アローラ氏の役員報酬が80億円で「社長以上」などと騒がれているが、なんてことはない。孫氏は配当収入で実に100億円近くを得ているのだ。
また、メディアではよく、日産自動車のカルロス・ゴーン社長が10億円の役員報酬をもらっていることをして「日本一の金持ち経営者」などともてはやす。が、配当収入で見ると「ゴーン以上」がこんなにたくさんいることも見えてくる。
■会社員との年収格差は100倍以上
ランキングを見ると、3億円以上の配当収入をもらっているのが40人。ほとんどが創業系オーナーである。
「高額の配当収入を得るには大量の株式を持つ必要があり、個人の大株主の多くは創業時から莫大な株式を所有する創業者もしくはその一族。彼らが上位にランクインするのは当然でしょう。
さらに、配当は基本的には業績連動で決まるので、オーナーは利益を上げることで配当も上げようというモチベーションが高まる。株を持つ経営者のほうが持っていない経営者より、高い業績を出すという実証結果もある。もちろん、配当が上がればほかの株主も喜ぶ。そんな好循環が生まれやすい」(前出・久保氏)
一方で、会社の業績が良くなったからといって、働く社員たちの給料が上がるとは限らない。ここに登場している会社の従業員の平均年間給与を見ても、エービーシー・マートは約395万円、エイチ・アイ・エスは約443万円で、オーナーたちの配当収入と比べれば100分の1というケースはいくつも見つかる。こうした構造が、「富める者はますます富む」という格差社会化を加速させる一因となっている。
「スタートトゥデイの前澤友作社長は、週に3日しか出社しないことで有名です。自由に楽しく働くという思想の持ち主で、社員にも競争させずに全社員基本給が一律でボーナスも同じ。この会社はそうした社風を楽しんでいる社員ばかりですが、はたから見ると週に3日働いて10億円以上の配当収入をもらっているのはうらやましい限り。
前澤社長は有名タレントと浮き名を流すほどですから、まさに現代の勝ち組。最近では会社が軌道に乗ったらもう積極的に働かず、若くして悠々自適のアーリー・リタイヤ生活に移る富裕層も増えています」(前出のプライベートバンカー)
■配当課税を「逃税」する抜け道もある
働かずして億単位のカネを手にできるのならば、まさに濡れ手で粟。
しかし、配当長者たちに話を聞くと、そうした意見には真っ向から反論する。匿名を条件に語ってくれたのは以下のような声ばかりである。
「濡れ手で粟などとんでもない。死に物狂いで会社を成長させたからその対価をもらっているだけ」
「格差の元凶のように言われるが、もらった分については莫大な税金を支払っている。その税金が社会保障など格差是正策の原資になっている」
実際、配当収入にかかる税率は基本的には20%。しかし、一定株数以上の保有者にはそれが適用されないため、大株主ならば所得税の最高税率50%が課せられる。配当収入の「半分」を取られて、億単位の納税を強いられかねないのである。
「しかし、実は抜け道があります」
と語るのは、シグマ・キャピタル・チーフエコノミストの田代秀敏氏だ。
「最近ではパナマ文書騒動で明らかになったように、大株主の中には一部の保有株をうまくタックスヘイブン(租税回避地)に逃がすことで、高率の課税から合法的に逃れている人が少なくない。オランダなど配当課税のない国に資産管理会社を作って、そこに株を移すというケースもよく使われています。多額の税支払いを逃れるために、本人みずから海外移住してしまうという事例もある」
富裕層たちは、その気になれば日本の税制を簡単にすり抜ける手をいくつも持っている。一生懸命働いてきて得たカネを半分も取られるのはおかしいとして、積極的に「逃税」する者も多い。
片や庶民は、専門的な節税術を知る由もなく、年々きつくなる「重税」から生活苦に追いやられているのが実情。仕事があるので海外に逃げ出せるわけもない。
「税制の不備が格差を拡大させている。特に問題なのは、日本は相続税制がきちんと整備されていないので、勝ち組は勝ち続け、負け組は負け続けることになる。これが格差の『世襲化』を助長している」(前出・高橋氏)
■「家族」も億の配当収入
表には高額配当を得ている「家族分」については載せていないが、その実態もすさまじい。
たとえば、ファーストリテイリングの柳井正氏の2人の息子は、それぞれ同社株を約478万株保有し、年間配当収入額は約16億7000万円。2人は同社幹部として働いているが、その報酬をはるかに上回る額を配当で得ている形である。
楽天会長兼社長の三木谷浩史氏の場合、妻の晴子氏が約1億3200株を保有し、配当収入額は5億9000万円ほど。
ポーラ・オルビスHD社長の鈴木郷史氏、コーセー社長の小林一俊氏などは創業者の子孫で、すでに「富の世襲」を受けている形といえる。
ちなみに表中の配当収入は、直近の有価証券報告書に記載されている「持ち株数」「年間配当額」を用いて計算した。そのため、有価証券報告書が公開されていない非上場企業は含んでいない。
「非上場の優良企業にはサントリーHDや森ビルなどがあり、創業家が大量の株を持っている。非上場企業は情報を公開する必要がないので、上場企業よりも大胆にやっている。ある非上場企業では、働いてもいない創業家の大株主に対して、月に億単位の配当金を支払っていた」(前出のプライベートバンカー)
これが現代ニッポンの「超格差社会」の現実なのである。
(*Yahoo!など配信先でご覧の方は、こちらで一覧リストを見られます。http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48872)
「週刊現代」2016年6月18日号より
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