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創業100年を機に富士重が「SUBARU」に社名変更へ 戦闘機「隼」を生んだ技術者集団が次に目指すのは…
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160531-00000609-san-bus_all
産経新聞 6月1日(水)10時5分配信
富士重工業は来年4月、社名をブランド名の「SUBARU(スバル)」に変更する。大正6(1917)年の創業から100周年を迎える節目に社名とブランド名を統一する。トヨタ自動車やホンダ、日産自動車などに規模で劣るが、ブランド力を引き上げて存在感を発揮する狙いがある。富士重は平成29年3月期の世界販売が初めて100万台を超える計画で、新社名のもとで新たな成長へのスタートを切る。
■日産・三菱提携の陰に隠れた転換点
「社名を株式会社スバルに変えたいと思い、今朝の取締役会で決議した」。吉永泰之社長は5月12日昼過ぎに始まった決算会見で業績を報告し終えると、こう切り出した。
約3時間後に日産自動車と三菱自動車が資本業務提携を発表する記者会見を控え、気もそぞろな報道陣は突然の発表に重大さを飲み込めなかった。
吉永社長は続けて「来年は創業100年にあたる。ここにきて未来を切り開いていきたいという思いを込め、さらに魅力的なブランドを築き上げていきたい」と説明した。運悪く日産と三菱自の提携の陰に隠れて翌日の新聞各紙では目立たなかったが、大きな転換点なのは間違いなかった。
富士重はいまも主力生産拠点を置く群馬県太田市出身の軍人、中島知久平氏が「飛行機研究所」として創設した。大正7(18)年には「中島飛行機製作所」と改称。中島氏の海軍大学の選科学生から海軍航空術研究委員会に参加した経験を生かし、飛行機の機体からエンジンまで一貫して手がける技術者集団として急成長した。
当時の国内の軍事力強化を背景に、昭和16(41)年には太平洋戦争の主力機になる「隼」の名で知られる一式戦闘機、19(44)年には疾風と呼ばれる四式戦闘機が制式機として陸軍に採用されている。
だが、20(45)年の第二次世界大戦終了で国内の航空機産業の生き残りが難しくなると、「富士産業」に改称して民需産業への転換を表明。GHQ(連合国軍総司令部)の命令で25(50)年には12社に分割された。
■原点は六連星(むつらぼし)
GHQが航空機の研究や生産を禁じたため、12社は民需産業へ大きく舵を切る。鍋や釜など日用品を手がけつつ、従来のエンジン技術などを生かしてつくったのが自動車だ。
折しも日本の主権回復を認めたサンフランシスコ平和条約が発効し、28(53)年には12社のうち5社が出資して現在の「富士重工業」を設立した。5社で1社をつくったことで六連星の別名「スバル」から、翌年の試作車に「すばる1500」と名付けたのが原点になった。
富士重は「当初は自動車シリーズの名前だったと思われる」(広報部)とする。その後、元祖マイカーといわれる軽自動車「スバル360」や4ドアセダン「スバル1000」などが発売され、自動車事業は拡大していった。
現在でも航空宇宙事業は自衛隊向けジェット練習機やヘリコプターを生産・販売しているが、平成28年3月期は売上高、営業利益のいずれも自動車事業が9割以上を占める。
■規模拡大より差別化
吉永社長が社名変更を考え始めたのは26年2月ごろ、32年に向けた6カ年の中期経営計画の策定作業中だという。
中計は目指す姿として、「大きくはないが、強い特徴を持ち質の高い企業」を掲げた。吉永社長は「規模拡大を力の源泉とせず、(他社との)差別化や付加価値を高める戦略でブランド力を上げてきた」と語る。その一環として社名とブランド名を一本化し、スバルの露出を増やしてより広く浸透させる考えだ。
吉永社長が社名変更を周囲に相談し始めたのは、29年3月期の世界販売100万台超えが視野に入った昨秋。社内からも賛同の声が上がり、今年3月には全役員に対し、「決算会見で社名変更を発表を考えている」と伝えた。
気がかりだったのは航空宇宙事業の反応だ。三菱重工業などと競合する市場で、「スバル」のブランド名が通用するのか。だが、航空宇宙事業を統括する永野尚専務執行役員は「(納入先の米航空機大手)ボーイングに行っても、いまはスバルと呼ばれる」と快諾したという。
富士重は6月28日の株主総会の承認を経て、来年4月からスバルに生まれ変わる。スタートとなる29年3月期は世界販売が前期比9.6%増の約105万台を計画するが、営業利益は25.7%減の4200億円を見込む。円高ドル安が利益を約1686億円下押しすることが大きく、北米市場に依存する経営の課題を浮き彫りにしている。
魅力的な車種で「スバリスト」と呼ばれる熱狂的なファンを増やしてきたメーカーが新社名のもと好調を持続することができるかどうか。新たな歴史の幕開けに注目が集まる。(会田聡)
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