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【ぜんぶ実名】パナマ文書に出てくる「日本の億万長者」大公開!国税よ、もっとちゃんと調べてくれ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48745
2016年05月28日(土) 週刊現代 :現代ビジネス
海の向こうでは『ハリー・ポッター』に出演した女優、エマ・ワトソンがタックスヘイブンに会社を持っていることが新たに判明した。国内に目を転じると、知られざる大富豪たちの名前が続々と——。
■フランスに古城を持っている
「無類の女好きで、お相手はほとんど京都・祇園の芸者でしたね。キタ(梅田・北新地)や三宮(神戸)の高級クラブには行かないんですよ。祇園でのお茶屋遊びが夜の日課で、深夜までお座敷で遊んだ後、芸者連中を引き連れて神戸の本社ビルまで戻ってくることも。子会社が経営しているフランス料理店があるんです。そこで1本何十万円もする高級ワインをポンポン開けて、どんちゃん騒ぎ。
それに飽きたらず、神戸に戻る時間がもったいないと、祇園の近くに支店まで作った(現在は閉店)。この店は、彼が芸者と遊ぶためだけにオープンさせたものだったんです」(神戸財界関係者)
パナマ文書が波紋を広げている。国内ではソフトバンクグループ社長の孫正義氏や楽天会長兼社長の三木谷浩史氏がタックスヘイブン(租税回避地)の会社に出資していたことが判明。丸紅や伊藤忠商事といった大企業もタックスヘイブンをビジネスで活用していたことが発覚している。
パナマ文書の衝撃は地方都市にも波及し、冒頭のように放蕩の限りを尽くした神戸の大富豪の存在も、改めて浮き彫りになった。その名を島田文六氏(83歳)という。鉄スクラップ業のシマブンコーポレーション前社長で、'99年には2億円以上を納税するなど、かつては高額納税者番付の常連だった。
島田氏は'04年にタックスヘイブンである英領バージン諸島に設立された会社の株主に名を連ねていた。シマブンコーポレーション広報によれば、
「たしかに英領バージン諸島に小型機のチャーター会社を設立しました。詳しい経緯はわからないのですが、とにかく手続きが簡素だったからと聞いています。主に富裕層のビジネス利用を当て込んだのですが、ずっと赤字でしたね。
機体は3年前に売却し、今は休眠状態。年度内には会社を整理する予定です。ご承知いただきたいのは、会社として租税回避などの意図はまったくないということ。設立時に税務当局にも説明しています」
一方で冒頭の財界関係者は、島田氏はプライベートジェット機を保有していたと明かす。
「彼が購入したのは10人乗りの小型ジェットでした。芸者と一緒にフランスへゴルフに行ったり、ハワイに遊びに行ったりしたこともあると自慢していましたよ。
彼の息子は宝塚のトップスター、遥くららさんと結婚。このとき、フランスに古城を持っていることが話題になりましたが、その代金も文六氏が出したと聞いています。記憶では20億円でしたかね。
お城にはゴルフ場もあり、文六氏はこの会員権を500万円で取引先企業の幹部に売っていたんですよ。私にも買えと言って来ましたが、わざわざフランスまで行ってゴルフをしたくないと断りましたがね……」
シマブンコーポレーションの創業一族である島田氏は、会社のカネを使って豪遊の限りを尽くした。他の経営陣からあまりの公私混同ぶりを咎められ、'09年に社長職を解任される。後に会社から訴えられ、島田氏が購入したシャガールなどの絵画や、使い込んだ5億円を返還するよう、判決が下った。
「一連の訴訟について、請求したものはすべて返却されています。人柄などについても毀誉褒貶のある方であることは承知していますが、それについて会社として申し上げることはないですね。先代社長(島田氏)が会社を辞められてからは没交渉です」(前出・広報)
■自宅には高さ5mの石垣
島田氏に話を聞こうと豪邸を訪ねた。阪急六甲駅から歩いて10分ほど。坂の途中に突如として、戦国時代の出城を思わせる館が現れた。高さ5mはある石垣がぐるりと周りを囲み、中の建物が容易に見えない造りで、異彩を放っている。
インターホンを鳴らすと、「留守を預かっている者」と称する人物が、
「みなさん、(取材に)来られていますけど、(本人は)何も悪いことはしていない、と言っています」
と答えるのみだった。
なお、登記簿によれば、自宅は一般社団法人に贈与される予定だ。相続に詳しい税理士によると、「自宅を相続の対象から外すためで、税金対策でしょう」とのことだ。
資産隠しや過度の節税につながることから、タックスヘイブンの存在は長年、問題視されてきた。実際にタックスヘイブンに会社を設立したことのある投資コンサルタントはこう明かす。
「目的は富裕層が投資で得た運用益や資産にかかる税金を安く抑えるためです。海外の投資銀行を活用できることもメリットです。彼らは日本の金融機関に比べて税金対策や資産運用に長けている。海外の銀行の助けを借りるためにタックスヘイブンに会社を作り、銀行口座を開設して資産を管理するのです」
事務機器リース大手の光通信創業者、重田康光氏(51歳)は一族で株式の過半数を握り、その時価総額は2000億円をゆうに超える億万長者だ。
重田氏もパナマ文書に名前が記載されているが、同社は取材に「会社としてコメントすることはありません」と回答する。
■詐欺師の「隠し資産」
東京や埼玉で生鮮食料品店「アルス」を展開する松下孝明氏(61歳)も、'00年に英領バージン諸島に会社を設立したとしてパナマ文書に名前が挙がった。
大量の文書が流出した法律事務所「モサック・フォンセカ」社の仲介によって設立された同社の株主には親族の名前がズラリと並び、税金対策だった可能性が指摘される。東京・練馬にある自宅を訪ねたところ、人の気配はなかった。
「記者の取材が相次いで居心地が悪くなったのか、GW中頃からこのような状態だった」(近隣住民)
パナマ文書に名前が挙がった中には、研究目的でファンドを立ち上げたために、租税回避を疑われている人物もいる。
医薬品研究と健康食品開発を手掛ける金沢医科大学発のベンチャー社長で、同大学名誉教授の友杉直久氏はこう語る。
「('12年に)ある日本人の仲介で、中国人投資家が研究資金を投資するということで英領バージン諸島にファンドを設立しました。あくまでそれは研究目的で作っただけ。租税回避の意図はありません。
結局、ファンドには2ヵ月待っても資金は入って来ませんでしたし、中国人投資家とも連絡が取れなくなった。話は立ち消えになり、法人は放置していました。すでに自然消滅していたという認識です」
関西に複数のクリニックを構える医師・久保伸夫氏(60歳)は、香港のコンサルタントに勧められて、'11年に英領バージン諸島に設立された会社の株主になった。同クリニックのスタッフが話す。
「海外に病院を設立する志からの行為であって、租税回避の目的はまったくありません」
医療機器販売のオーバスネイチメディカルジャパン代表の大場剛氏(50歳)もパナマ文書に掲載されたが、課税逃れは否定する。同社の社長秘書が答えた。
「当社は香港に本社のある会社の日本法人で、大場は本社の取締役にも名を連ねていますが、基本的には『雇われ社長』です。英領バージン諸島に登記がある法人は本社のプロジェクトで、ただ名前が入っていただけ。今回、パナマ文書に名前が出てきたことを報道機関の取材で知り、大変驚いている次第です」
このように、パナマ文書に登場する日本人には、ビジネスや研究目的でタックスヘイブンに会社を設立した人間もいる。だが一方で、資産を不正に海外に移したのではないかと疑われる曰くつきの人物も、もちろん多い。
'15年に京都府にある印刷会社、佐川印刷の元役員が約80億円の資金を横領した疑いがあるとして、逮捕状が請求された。その横領されたカネの一部が流れたとされる人物が、パナマ文書に登場している。
たとえば、シンガポール国籍のサーキット建設・運営会社、SGチャンギ社の元会長、村橋郁徳氏(56歳)である。
「元役員はグループ会社の口座から約80億円を京都府にある宗教法人の口座などを経由して、村橋氏に流出させたと見られています。元役員は裁判で賠償金の支払いが命じられましたが、海外に逃亡していて行方がわかっていません。村橋氏に対しては強制捜査が行われましたが、逮捕状は出ていません」(全国紙社会部記者)
村橋氏の代理人弁護士に話を聞くと、
「本人は事業の関係で海外にいます。パナマ文書が公開されたことで、マスコミから問い合わせがあり、日本で詳しく話し合いましょうという段取りになっています。
本人の簡単な説明だと、海外で投資事業を展開しようとしたところ、税金対策としてアドバイスを受け、設立したとのことです。ただ、その事業はすでに失敗していて、会社も数年前に清算していると聞いています。
佐川印刷の件は係争中ですが、元役員が横領した資金を村橋氏が預かったわけではなく、あくまでも投資を手伝っただけという認識です」
また一方で、かつて詐欺を働いた人物が資産を隠し持っているのではないかとの疑いが浮上したケースもある。
宮本敏幸氏(41歳)は'06年から'07年にかけ、投資話を持ちかけて出資者を募り、3億5000万円以上を集めたとされる。後に出資者から訴えられて、約3600万円の支払いを命じられているが、賠償には一切応じていない。被害者の民事裁判に関わっている代理人弁護士が言う。
「宮本氏がコンサルタント契約をしていたフラーレンという会社がパナマにあり、そこに投資すると大きく儲かるという話でした。ところがそれは架空の儲け話だった。裁判で確定判決が出た後も、宮本氏は支払いに応じていません。国内の彼名義の銀行口座などは調べましたが、資産はまったくありませんでした。自宅住所も借家です。
しかし今回、タックスヘイブンである西インド洋の島国、セーシェル諸島に会社を持っていることがわかった。もしかすると、この会社の銀行口座に資産を移しているかもしれない。隠し資産が散逸してしまう前に何とかしたいと思います」
■これが合法?
日本企業がタックスヘイブンを「合法的」に活用してきた影響もあって、'89年には19兆円あった法人税収入は、'14年には11兆円にまで落ち込んだ。一方で消費税収入は3.3兆円から16兆円へと激増している。
法人や富裕層が節税した分の税収をカバーするために、海外へ資産を逃がすことなどできない庶民が、税金を絞り取られているのである。
『タックスヘイブンに迫る』の著者、合田寛氏は、今後の国税当局の調査に期待する。
「すでに国税庁長官がパナマ文書の報道に関心を持っていることを明言しています。名前の挙がった方々は課税逃れではないと強調しますが、本当に合法なのかは調査してみないとわかりません。
たとえ合法であったとしても、倫理的な問題が残ります。これを機に各国が協調して、国際的な税のルールを作りなおさないといけない時代に入ったのではないでしょうか」
億万長者や大企業の課税逃れは、格差の拡大に直結する。消費増税を実行する前に、タックスヘイブンの問題を議論するほうが先決だろう。
「週刊現代」2106年5月28日号より
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