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東海道本線を走行する3000番台(「Wikipedia」より/天然ガス)
マンション買ってよい路線は東海道本線!京王線より小田急線…資産価値脆弱な路線は?
http://biz-journal.jp/2016/05/post_15268.html
2016.05.28 文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト Business Journal
「これからの時代、どこでマンションを買えばいいのですか?」
よく、こういった質問を受ける。実に漠然とした質問なので、答えにくい。また、マンションを購入する目的がどこにあるかによっても、答えが変わってくる。「ずっと住み続ける」というのなら、自分が住みたい街や路線を選べばいい。しかし、「いつか売る」あるいは「賃貸に回すかもしれない」という想定でマンションを買うのなら、やはり「売りやすい」、あるいは「貸しやすい」場所を選ぶに越したことはない。
今回は後者の場合について、ひとつの指針を示しておく。
まず、路線について考えてみよう。中古マンションとして売却しやすく、資産価値が高く評価される路線とはどういった特徴があるのか。
高度成長期やそれに続く安定成長期のように人口が増えて都市が膨張していた時代は、「人気」というキーワードが最重視された。「住みたい街ランキング」や「住んでみたい沿線」といった、人々の人気度がそのまま資産価値や売却のしやすさに直結していたのだ。
しかし、これから日本では大都市もいよいよ衰退期に入る。住民が減って街がダウンサイズ化していくのだ。これは日本の近代史上では初めての経験である。この未知なる社会変動が起きている時代に、「人気」という曖昧なイメージだけで街の将来を見通すことはできない。経済的な根拠のある法則性を見いだす必要がある。
■都市間の連結性
私の考えている、これからの時代の路線選びは「都市間の連結性」である。つまり「その路線の先に有力都市が連なっているか」という視点だ。
ズバリ言おう。この視点で選ぶと、日本でもっともマンションの資産価値が落ちにくいのは、JR東海道本線の沿線である。
理由は簡単だ。この沿線には日本の代表的な都市のほとんどが入っているから。東京から品川、川崎、横浜を経て、その先には名古屋や京都、大阪がある。さらに山陽本線に連結して神戸から広島、そして福岡へと結ばれている。こういった有力都市をつないでいる路線の沿線は、資産価値が極めて安定しているのだ。
東海道線沿線の資産価値が安定していることを示す現象のひとつとして、神奈川県藤沢市の発展をあげることができる。首都圏でも遠隔郊外都市の人口減少が定着するなか、藤沢市の人口は増え続け、街には発展の様子が見られる。東京方面からの流入が多いのだろう。同じ湘南エリアでも東海道線から外れた逗子市などでは人口が減少傾向にある。発展中の藤沢市とは対照的な現象だと捉えることができる。
東京都心から各地へ伸びるJR線のなかで東海道線に次いで安定感があるのは、京浜東北線であろう。その次は宇都宮線と高崎線。この2路線は、さいたま市を経て宇都宮や仙台へ向かう連結性を持っている。
JR中央線は東京駅と新宿駅を最短距離で連結していることが最大の強みである。また、荻窪や吉祥寺、立川、八王子と沿線の有力都市が連なるが、その先は甲府で終わってしまう。そこが少し弱いので、中央線沿線ならせいぜい吉祥寺くらいまでを考えるべきだと思う。近年、八王子や立川はかつてほどの発展性が感じられなくなった。東京の街自体が収縮期に入ると、中央線沿線の脆弱性が際立ってくるはずだ。
一方、JRの基幹路線のなかで、今後の沿線資産価値が脆弱だと予測されるのは常磐線、総武線、京葉線。常磐線には松戸、柏という有力都市が連なるが、水戸の先には有力都市がない。総武線や京葉線も、千葉の向こうは房総の山塊と海。そのあたりがいかにも弱い。
■東急田園都市線より東急東横線?
この「都市間の連結性」は、私鉄にも当てはめることができる。もっともわかりやすいのは東急東横線と東急田園都市線の比較。今はイメージのいい田園都市線に人気がある。しかし、この路線は中央林間で行き止まり。東京が衰退を始めた場合、溝の口の先は今の繁栄が危うくなると予測する。
比べて、東急東横線は渋谷と横浜という有力都市をつなぐ大動脈の役割を果たしている。これは東京の衰退期においても強い延命力を持つと考えるべきだろう。したがって、二子玉川と武蔵小杉のどちらの資産性が安定しているかと問われると、私は迷わず後者を選ぶ。二子玉川は東急の演出が成功した街だが、いつか賞味期限がくると予測する。イメージ先行型だけあって、人気が陰り始めると衰退の速度も速くなるのではないか。
同様に、小田急線と京王線ならなんとか小田原につながっている小田急が少し良いだろう。方面は違ってもテイストやイメージが似ている京成線と京急線なら、横浜と東京都心を結ぶ京急線が優位だ。
今でも人気が薄い北総線やつくばエクスプレス沿線の未来は明るくない。千葉ニュータウンは、運賃の高さが嫌われて人口の流出量が多い。あれだけ新築マンションをつくっているにもかかわらず、それに見合った人口の増加が見られない。つくばエクスプレスも開通が20年遅かったというべきだろう。
関西方面でも基本は同じだ。大阪から京都方面に向かう各路線と神戸方面に向かう路線沿線の資産価値が安定している。ただ、関西はJR沿線よりも阪急電鉄沿線に人気がある。阪急は京都の中心から大阪、そして神戸や宝塚といった有力都市をつなぐ「連結性」でJRと拮抗。イメージではJRを凌駕している。
奈良や和歌山方面に伸びる路線はいかにも弱い。やはり、その向こうに有力都市が控えていないため、衰退期には脆弱性が現れやすいはずだ。
(文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト)
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