http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/147.html
Tweet |
3月末に利上げに消極的なハト派発言をしたイエレンFRB議長。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で再度の利上げに踏み切るのか (c)朝日新聞社
米政府の「為替監視リスト入り」した日本 日銀は動けず円高に突入?〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160525-00000294-sasahi-bus_all
AERA 2016年5月30日号より抜粋
米政府の「為替監視リスト」に入った日本。米国が再度利上げを行ったとしても、日銀は動けず円高圧力は避けられそうにないという。
円を取り巻く環境は劇的に変化している。年始に1ドル=120円台だったドル/円はたった4カ月で105円台半ばまで上昇した。
「昨年末には『2016年中に112円を試す』と予想していたが、1カ月余りでその水準を突破。予想を来年までに95円を試す方向に修正しました」
早くから円高を予想していた三菱東京UFJ銀行のチーフアナリスト・内田稔氏はこう嘆息する。そもそも、昨年末の大方の16年相場予想は「円安」だった。利上げを進める米国に対して、緩和を進める日本。金利差の拡大からドル高円安が進むというシナリオだ。それに対して、内田氏ら円高派が注目したのは日本の経常収支。貿易などで発生した収益と支出の差額だ。黒字が拡大すれば、企業・個人は外国で稼いだお金を円に替えるため、円買い圧力は強まる。
その日本の経常収支は14年から回復。15年には東日本大震災前と並ぶ16.6兆円の黒字に拡大した。震災の起きた11年前半のドル/円は80円台なので、円高に振れてもおかしくない。これが円高派の理屈だった。だが、3月にはイエレンFRB議長の追加利上げに消極的なハト派発言をきっかけに円が想定以上に上昇。4月には大方の予想を裏切り、日銀が追加緩和を見送ったため、円高は加速した。
実は、「昨年末頃から米国内ではドル高是正を求める声が高まっていた」(先物取引業者)。特に、エネルギー業界は原油安が直撃。債務の借り換え時期が集中する4月には、シェールオイル関連企業のデフォルトが多発すると言われた。原油相場は一般的にドルと逆相関にある。そのため、「デフォルト回避のために、米国が2月のG20以降ドル安方向へ舵を切ったという話が飛び交った」(同)という。
そんな米国当局の姿勢が明確になったのは、4月に公表された為替報告書。中国などと並んで、日本が「為替監視リスト」に盛り込まれたのだ。「介入等でドル高を助長すれば為替操作国に認定する」と、脅しをかけた格好だ。背景には米国経済の息切れ感も見え隠れする。
「米国の労働市場情勢指数は年始から4カ月連続でマイナスを記録している。これは、09年7月に米国が景気回復に転じて以来、初めてのこと」(内田氏)
米大統領選ではトランプ氏、ヒラリー氏とも円安を批判してきた。それだけに、より劇的な円高シフトを予想する声も。
「米国は94、99、04年と過去3回利上げしているが、その後はいずれも円高に振れている。利上げ後1年の下げ幅の平均は23%。125円の高値から逆算すると98円が見えてくる。到達はすでに想定内」(エモリキャピタルマネジメントの江守哲氏)
(ジャーナリスト・田茂井 治)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民109掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。