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米ブラックロックCEO:中国の債務、誰もが憂慮する必要  中国の金融規制改革、主役は人民銀 AIIBに加入しなかった日本
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/691.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 5 月 17 日 16:37:45: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

(回答先: 円下落、リスク志向や財務官の介入示唆で=NY市場 世界経済は「最悪期」脱したか 日本株上昇、商品市況高と為替安定  投稿者 軽毛 日時 2016 年 5 月 17 日 16:30:42)

米ブラックロックCEO:中国の債務、誰もが憂慮する必要
Bei Hu
2016年5月17日 14:18 JST

フィンクCEOは長期的には中国になお「強気」
中国の指導者は「良い仕事」をした−フィンク氏

世界最大の資金運用会社、米ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は17日、中国に対し長期的に引き続き強気な姿勢を示しながらも、経済成長鈍化の中で膨らむ同国の債務について「誰もが憂慮する必要がある」と述べた。
  同CEOは香港で開かれたフォーラムでブルームバーグのテレビインタビューに応じ、「6%の経済成長でそれを上回るペースでバランスシートを拡大させることはできない」と指摘。「将来はある程度のレバレッジ解消が進む中で6%の経済成長を目にすることを望んでいる」と話した。
  フィンクCEOは中国の指導者の取り組みに極めて感心したと述べ、製造業や輸出主導の経済から内需やサービスを重視する経済に転換を図っている点に言及。一部の先進国では50年を要した取り組みであり、途中で複数回のリセッション(景気後退)にも見舞われたと指摘し、「中国の指導部は他国の指導者よりもはるかに積極的に、経済に新しい方向性を与える必要性を認めて非常に良い仕事をした」と評価した。
  同CEOは「中国が改革をさらに積極的に進める必要がある」とも述べ、国有企業はまだ多過ぎる上に、ここ3、4カ月に再び与信が急増した兆しがあると説明。「ただ、相対的には中国について私は強気だ」と語った。
  日本については、金融政策に過度に依存しているとし、マイナス金利は「ひどい」との認識を示した。
原題:BlackRock’s Fink Says ‘We All Have to’ Worry About China’s Debt(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-17/O7AYKK6JIJUZ01

中国の金融規制改革、主役は人民銀か−リスク監視集中で権限拡大
Bloomberg News
2016年5月17日 15:28 JST
「マクロ健全性評価制度」で人民銀の権限が拡大
人民銀は1級行政区を基盤とする部局構造を復活させる方針
中国指導部は市場監視の改善や世界中の投資家を昨年驚かせたような株式相場の乱高下を回避する方策を検討しているが、すでに中国人民銀行(中央銀行)が以前統括していなかった分野に権限を広げている。
  人民銀は今月、同行の新たなマクロ健全性評価制度に銀行・企業に関する監督を加えることで、越境資本動向を抑制する権限を拡大。昨年12月に発表されたこのリスク管理制度は1カ月後に商業銀行が保有する債券や株式、簿外資産を対象に追加し、かつては銀行監督当局の管轄下にあった権限を人民銀が握ることになった。
  人民銀は先月、1990年代に廃止された1級行政区(省・直轄市・自治区)を基盤とする部局構造を復活させる方針も発表。リスク監視を集中させ、銀行や市場の問題が膨れ上がり、実際に経済的打撃を与える前に特定しようというのが狙いだ。
  上海交通大学の朱寧・高級金融学院副院長によれば、金融安定の維持が主要責務の人民銀は、この種の規制改革において「優位」な立場にある。
  中国の債務増大の脅威を検証した著書もある朱副院長は、人民銀が調整役を果たす重要な監督機関となるか、人民銀とは別に新たな巨大監督当局が生まれるかどちらかの可能性が高いとしているが、人民銀を主導的立場に置く選択肢の方が政策の矛盾や抜け穴の可能性を回避でき、明解かつ効率的だとみている。
原題:As China Regulatory Revamp Looms, PBOC Gears Up for Central Role(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-17/O7AZ1R6TTDS801

AIIBに加入しなかった日本が後悔してるぞ!日本が取る対応策は・・・=中国
サーチナ 2016年5月17日 07時25分 (2016年5月17日 14時50分 更新)

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対し、米国の同盟国である英国などは創始メンバーとして参加したが、日本と米国は創始メンバーとして参加せず、今なお参加の意思を示していない。(イメージ写真提供:123RF)(サーチナ)

 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対し、米国の同盟国である英国などは創始メンバーとして参加したが、日本と米国は創始メンバーとして参加せず、今なお参加の意思を示していない。

 中国メディアの同花順は13日、日本がAIIBに参加しなかったことを後悔していると主張する記事を掲載し、AIIBに加入しなかった日本が「アジアにおいて経済的にも地位的にも重要でない立場に追いやられることを後悔している」と主張した。

 記事は、AIIBに参加しなかった日本が取るであろう対応策は3通り考えられると主張し、そのうちのいずれかを採用する可能性があると主張。1つ目の措置は「日本がAIIBに加入すること」だ。しかしそのためには参加メンバーすべてを納得させる必要があるうえに、韓国とロシアの2カ国を納得させるのに失敗するだけでも日本はAIIBに加入できないと指摘。アジアにおいて日本が重要でない国に追いやられる「周辺化」を避けるための同措置を成功させるのは「難しい」という見方を示した。

 2つ目の措置は「アジア開発銀行(ADB)を改革すること」だと記事は説明。融資条件を改革するという意味だが、これはAIIBにとって「巨大な障害」になると指摘、日本が周辺化を避けるための「最も効果的な措置」であるという見方を示した。しかしこの措置は世界銀行にも改革の圧力を加えることになるため、ドル支配を望む米国に反対されるだろうと主張した。…

3つ目の措置は「米中戦争を誘発すること」だと記事は説明。米国が戦争に勝てば日本はアジアで引き続き「虎の威を借りる狐」として行動でき、逆に中国が戦争に勝利しても日本は国内から米国勢力を追い出すことができるため真の自立を実現できるとし、日本はどちらが勝っても「漁夫の利を得られる」という見方を示した。

 仮に日本がAIIBに参加することを望んだ場合、中国は果たして拒否するだろうか。拒むということは、中国にとって一帯一路構想の実現やAIIBの存在感を拡大するために日本を利用することよりも、日本の周辺化が得策だということを意味する。記事の観点は明らかに歴史問題に基づいた日本への憎しみに立脚した極端なものであり、中国の発展という視点からは分析できていない。

 2つ目の点だが、中国国内では一部メディアがAIIBとADBは競合するものではなく、アジアのインフラ整備の投資需要をまかなうために協力する余地が多いと指摘している。これはアジアの発展という観点に立脚した実に積極的な見方だ。記事のように消極的な観点から物事を見れば、成長や発展という非常に貴重で価値ある可能性がまったく見えなくなってしまうだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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ゴミをポイ捨てしない日本人は民度が高い!それにひきかえ中国人は・・・=香港
日本から中国に帰国して驚愕・・・中国人の民度「日本人と違いすぎる」
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20160517/Searchina_20160517009.html
 

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コメント
 
1. 2016年5月17日 16:39:25 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[477]
習主席が利用する毛沢東のレガシー
文化大革命の残酷な遺産が「チャイナドリーム」に付きまとう
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習近平国家主席は毛沢東とは明らかに違う戦術を使いながらも、就任後の3年間を毛沢東のレガシーを蘇らせることに費やしてきた ILLUSTRATION: MARC BURCKHARDT
By
ANDREW BROWNE
2016 年 5 月 17 日 13:21 JST
 50年前の5月16日、毛沢東は共産党組織の上から下までたたきのめすことを狙った攻撃を開始した。党員が資本主義に走っているというのがその理由だった。毛沢東は人民日報に有名な「司令部を砲撃せよ!」と題した論文を書き、民衆を扇動した。数百万人もの熱狂的な若い支持者がこれに呼応し、毛沢東の紅衛兵になった。こうして文化大革命は始まり、毛沢東が死亡する1976年までの10年間、大量の流血を伴う蛮行は続いた。
 これは習近平国家主席による今日の戦術とはかけ離れている。習氏は、共産党を消滅させかねないと恐れる病弊――腐敗、道徳の退廃、大義のために戦おうという意志の欠落――を党から一掃しようと試みてきた。彼の対処法は高いところから厳格な命令を下し、批判を抑え――党員は「不適切な議論」を禁止されている――それがどれだけ穏健であろうと組織立った反発勢力をつぶすことだ。厳格な検閲はインターネット上の議論も黙らせてきた。
 だが、こうした明らかな違いにもかかわらず、習氏は就任後最初の3年間を毛沢東をよみがえらせることに費やしてきた。毛沢東の言葉を借り、彼のやり方をまねた。権力を自分一人の手の内に集中させ、個人崇拝の機運を盛り立ててきた。個人崇拝は文化大革命の最も恐ろしいシンボルであり、最高指導者に対する盲目的な忠誠心は長年にわたる手に負えない暴力をあおる源泉でもあった。文化大革命で150万人の中国人が殴り殺され、自殺に追い込まれ、紅衛兵同士の衝突で死亡した。
 今日の中国は文化大革命が再び始まるような状況に近づいているわけでは全くない。精神的な禍根を残すことになったこの時代から50年という節目を迎えたことは、中国の政界では黙殺されている。中国の指導部は「文化大革命を恐れている」と、歴史家のフランク・ディケーター氏は話す。「一般市民に発言の機会を与えれば、同じことが起こりかねないと考えている」
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習主席(左)と毛沢東 PHOTO: ASSOCIATED PRESS
 だが、毛沢東の根強い影響力の矛盾は残る。予想に反して、文化大革命が始まって半世紀後のいま、自らを「偉大なるかじ取り」と称した毛沢東は、再びこの国の政界のなかで最も強い影響力を持つに至っている。では、具体的に彼のどういった政治レガシー(遺産)を習氏は取り戻そうとしているのだろうか。
 毛沢東はあらゆる不利な状況のなかで内戦に勝利し、国民党政権を台湾に追いやり、中国を統一した。だが、2つのアヘン戦争以降の帝国主義諸国との戦いをすべて合わせた数を上回る犠牲者と苦悩を国に負わせた人物でもある。毛沢東は1950年代に「大躍進」政策を導入した。これは豊かな西側諸国に追いつくための政策だったが、大飢饉(ききん)を招く結果となり3000万〜4000万人もの国民が餓死した。毛沢東は現人神(あらひとがみ)でもあり、悪魔でもあった。
 毛沢東は晩年、甘い自己評価を示した。10本の指のうち、良かった指は「9本」で悪かったのは「1本」だと言った。毛沢東によって2度粛清されたことのあるケ小平の評価はもっと辛く、毛沢東の「70%は正しく、30%は過ち」というものだった。1981年にまとめられた共産党の資料には、文化大革命の責任は主に毛沢東にあると記されている。
 だが現在の中国のリーダーである習氏は、毛沢東のかつての側近だった実父の習仲勲(故人)が文化大革命で粛清され、異母きょうだいが自殺に追い込まれたにもかかわらず、毛沢東を中傷すべき人物としては見ていない。習氏自身も農民から学ぶようにと地方に追放された1800万人の若者の一人だった。
 習氏は毛沢東の30年に及ぶ統治を否定するのは受け入れがたいと述べている。その後に続いたケ小平の30年についても同様だ。習氏は発作的な大量殺人と破壊が行われた時代と、人類史上で類いまれな経済発展を遂げた圧倒的に平和な時代とを、対等に並べて見せている。
 事情に疎いアウトサイダーは、習氏がなぜ、20世紀で最悪の独裁者の一人である毛沢東をそれほど公平な目でみているのか不思議に思うかもしれない。だが、中国という文脈で考えた場合、これはある意味で理にかなうものだ。習氏と毛沢東との関係を理解するうえでカギとなるのは、かつての封建主義国家でいまだに存在する世襲の特権だ。紅衛兵は以前、こうした言い方をしていた。「ヒーローの息子は本当の男だ。反動分子の息子はろくでなしだ」と。習氏の父親はヒーローだった。しかもそれは毛沢東のおかげだった。
 つまり、毛沢東に近い同志だった「紅貴族」の一人として今の習氏があるのも、いわば毛沢東のおかげなのだ(ただし紅貴族はひどい扱いを受けた)。中国陝西省の農村での滞在を少年だった習氏に強要したのも毛沢東だ。習氏は現地の洞窟で暮らし、政治家としてのスタートを切った。だが何よりも、経済が劇的に減速している今、民衆の士気を向上させ、共産党にプライドを植え付けることを目指す習氏の物語「チャイナドリーム」で主役を務めているのが毛沢東なのだ。天安門の楼上で建国を宣言した愛国者としての「ヒーロー版」毛沢東である。
 物語はアヘン戦争と日本や西側諸国による「恥辱の世紀」から始まり、1949年の毛沢東による革命を経て、「中国の偉大なる再生」へと展開していく。毛沢東なしでは、物語は瓦解(がかい)する。毛沢東は習氏にとって、旧ソ連に降りかかった運命から中国共産党を救済するための最高の――そしておそらく最後の――希望だ。
 この国家再建の年代記に磨きをかけるなかで、習氏は慎重に毛沢東のレガシーを選んでいる。カオスを生じさせた毛沢東ではなく、ヒーローとしての毛沢東を習氏は求めている。同胞の死や苦悩にあまりに無関心に見える毛沢東ではなく、愛国者としての毛沢東を求めている。だが、毛沢東の時代をそれほどきれいに分けることはできない。中国人、特に知識人は、自分たちの指導者が「火遊び」に興じているのではないかと懸念している。
文化大革命から50年−写真に残る記憶
 1966年5月に始まった中国の文化大革命から今年で50年。建国の父と呼ばれる毛沢東が起こしたこの権力闘争は10年続き、多くの指導者や知識人を含む150万人が死亡。数百万の人が地方に追放された。当時の様子を写真で振り返る。









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People held up Mao’s portrait during a parade, Beijing, circa 1970.VCG/GETTY IMAGES
Young pioneers on the eve of the Cultural Revolution, 1965.MARC RIBOUD/MAGNUM PHOTOS
Luo Zicheng, the head of a work group designated by a provincial Communist Party committee, was accused by the staff of the Heilongjiang Daily of following ‘the capitalist line’ and forced to wear a dunce cap listing his alleged crimes, Harbin, Aug. 25, 1966. LI ZHENSHENG/CONTACT PRESS IMAGES
At a mass rally in northeastern China, party secretary Wang Yilun and Li Xia, the wife of another top official, were denounced, their faces and clothes splattered with ink, and their crimes spelled out in placards hung around their necks, Harbin, Aug. 29, 1966. LI ZHENSHENG/CONTACT PRESS IMAGES
At a rally led by the Red Guards (a Maoist paramilitary student movement), stocks, securities certificates and savings-deposit books confiscated during home searches were burned, Harbin, Sept. 19, 1966. LI ZHENSHENG/CONTACT PRESS IMAGES
Educated youth from China’s cities sent to live in rural areas worked to reclaim wasteland in Jilin province, 1968. VCG/GETTY IMAGES
Chinese soldiers read from Mao’s Little Red Book, 1969.POPPERFOTO/GETTY IMAGES
People held up Mao’s portrait during a parade, Beijing, circa 1970.VCG/GETTY IMAGES
Young pioneers on the eve of the Cultural Revolution, 1965. MARC RIBOUD/MAGNUM PHOTOS
 習氏の「チャイナドリーム」は、1億人もの中国人に精神的痛手を負わせることになった文化大革命に関する沈黙と秘密、プロパガンダに大きく依存している。当局はこの時代に関する公の議論を許可しないだろう。毛沢東の評価を下げ、共産党の正統性を損ないかねないとの恐れからだ。天安門広場にある国家博物館には、文化大革命に関する展示は1つしかない。天安門広場で大規模な集会を開いた紅衛兵の写真だ。この写真は広々とした展示室の高い隅に展示されている。
 多くの中国人にとって、その記憶はつらすぎる。人々は苦痛を受けることと苦痛を与えることの両方を経験したこの時代を忘れたいと思っている。
 年月がたつに連れて、記憶は選択的になる。中国の急速な成長に取り残された都市部の貧困層などにとって、毛沢東はより純粋で平等かつ腐敗の少ない時代の象徴だ。このノスタルジアは、当時の踊りや「大海航行靠舵手」のような革命歌に対する今日の民衆の強い関心を駆り立てる。共産党は神経をとがらせているが、こうした民衆は毛沢東の復活を歓迎している。習氏が最も望ましくないと考えていることは、毛沢東がこうした「取り残され組」の抗議活動のシンボルになることだ。
 毛沢東と異なり、習氏は革命時のカリスマとしてではなく、政策手腕つまり経済成長を国にもたらす能力で評価されることになるだろう。彼は建国から1世紀という節目に当たる2049年までに「適度に豊かな社会」を確立すると約束している。毛沢東は日々の行政には口をはさまなかったが、習氏は経済や国の安全保障、国防、サイバーセキュリティーなど、あらゆる細部に目を配るマイクロマネジャーだ。
 現在、習氏の個人崇拝として通るものは実はささやかなものだ。「習おじさん」にこびへつらう文言はネット上で出回っているが、習氏の著書「習近平談治国理政」は本屋の棚に山積みになっている。共産党の機関紙「人民日報」に掲載される習氏称賛の見出しに関心を持つ国民もほとんどいない。毛沢東の個人崇拝は全く程度が違った。その絶頂期には「毛沢東語録」のカバーを製造するプラスチックの需要が多いため、おもちゃ工場は生産量削減を強いられたほか、毛沢東のバッジは50億個も製造され、アルミニウムの供給量を使い果たしたほどだった――。歴史家のディケーター氏は著作「The Cultural Revolution: A People’s History, 1962-1976」の中でそう記している。
 過去に類似するものとしてより重要なことは、共産党が初期の頃に使っていたような問題解決策を習氏が求める傾向にあることだ。政府関係者による汚職撲滅のため、習氏は弁護士や検察官ではなく、共産党独自のスパイや尋問官を放っている。毛沢東と同様に、習氏は人々の本質を変え行動を改めさせるうえで、制度上の制約による力ではなく、イデオロギーの力のほうが有効であると信じている。自己批判と公の場での告白という、恥ずかしい思いをさせ、共産党の党是に追従させるために編み出された毛沢東時代のテクニックが復活した。
 中国共産党には常に、外国に対する嫌悪が底流にあった。それも再び、ひそかに戻りつつある。中国の女性公務員に外国のスパイに気をつけるよう促す「危険な愛」と題されたポスターには、赤毛の「デービッド」に政府の機密情報を手渡す、うぶな女性が描かれている。中国はますます、欧米諸国とイデオロギー面で対立する構図の中で自らをとらえるようになっている。共産党中央委員会の機関誌「求是」は先月、習氏の発言として、中国人の一部が「無意識のうちに欧米諸国の資本主義の吹聴者になっている」と伝えた。
 習氏の経済政策にも毛沢東のしるしがついている。毛時代の計画経済の岩盤だった国有企業の増強を習氏は主張している。たとえそれが大きな損害を出し、国の経済にとって多大な負担になるとしてもだ。
 文化大革命後の数十年の間に、イデオロギーはもはや国内では重要視されていないとの見方が海外で根付いてきた。ケ小平がそれを葬り去ったはずであるし、毛沢東は無害な文化的象徴になった。紙幣には彼の笑顔が印刷され、肖像画は天安門広場を見下ろしている。中国の指導者たちが何を信じているのかという点では、テクノクラート(技術官僚)が政策を担う未来だと考えられてきた。中国人は経済成長を一枚岩で目指す実践主義者になったと思われていた。ケ小平はかつて「黒いネコでも白いネコでも、ネズミをとるのが良いネコだ」と言ったはずではなかったか。   
 中国の生活水準が他の現代国家に追いつけば、政治システムも変貌し始めると想像する向きも欧米諸国にはいた。だがこの見方は間違っていた。中国は習氏の下では、数十年前の毛沢東時代と同様に、独自の論理と力を備えた共産主義の考えにいまだに支配されている。文化大革命は生き続けているのだ。
(筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト)
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http://jp.wsj.com/articles/SB11084297532868194328904582071411317758128?mod=wsj_nview_latest 


中国:毛沢東の「動乱」に総じて沈黙−文革50年、くすぶる懸念
Ting Shi
2016年5月17日 13:29 JST
• 文革開始50年を迎えたが論評するメディアは少ない
• 完全な総括なく過去を受け入れることは不可能と北京大教授
中国社会を大混乱に陥れた文化大革命の開始から16日で50年。中国共産党はこうした節目の日を深く理解している。文革50年は党関係者にとって話題にしない方がよい日だ。
  毛沢東が主導したこの運動で、子どもは親を批判し、友人が敵に変わった。共産党は1966−76年に展開された文革を「動乱の10年」と位置づけているが、それが起きた原因などを考察することは依然として検閲の対象だ。

Chinese red guards during the cultural revolution in 1966.

Photographer: Universal History Archive/UIG via Getty Images
  中国当局は大半の国有メディアにコメントさせることなく文革開始50年の日をやり過ごすことを決めたが、それが文革への郷愁の高まりや文革時代の手法の復活に対する懸念を生んでいる。
  習近平国家主席の父親も毛沢東の迫害を受けた。しかし、習主席自身が新たな反欧米ナショナリズムを指揮し、公の場でざんげをさせるといった手法を多用し、個人崇拝の芽を生み出している。
  北京大学の張千帆教授は「文革の問題は決して終わっていない。あの悲劇的な事件を完全に総括することなく、この国が過去を受け入れることは絶対にできず、常に不確実さにつきまとわれるだろう。同様の悲劇がまた起きるのか、別の形でよみがえるのだろうかという不確実性だ」と述べた。
  共産党機関紙の人民日報は17日、毛沢東が仕掛けた運動は「理論上も実践においても完全な誤り」で、今後繰り返されることはないとする約1400字から成るあまり例のない論説を掲載した。
原題:China’s Silence on Decade of Chaos Feeds Regression Fears (1)(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-17/O7AY3Y6KLVRK01 


英利上げ、住宅価格上昇と家計債務増が障害か
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英国の住宅価格は超低金利政策の影響もあって危機前の水準に上昇している PHOTO:BLOOMBERG NEWS
By
PAUL J. DAVIES
2016 年 5 月 17 日 12:21 JST
 きちんとリスクを理解しており、しかも他の誰もが同じことをやっているのでない限り、大きな金融リスクを取ることは問題ではない。だとすれば、銀行は責任を持って住宅購入者に融資していると英金融行動監視機構(FCA)が考えているのはありがたいことだ。
 FCAは16日、所得自己申告書だけでの貸し付けや確かな返済計画がないまま利子のみの支払いを行う融資など、かつての悪習が消えた一方で、銀行にはまだ高齢者や他の非標準的な借り手に融資するだけの柔軟性があるとの見解を明らかにした。
 このように銀行が責任を持って融資を行う中、英国では、住宅価格や住宅のアフォーダビリティ(値頃感、入手し易さ)を示すいくつかの指標が依然として危機前よりも高い水準で推移している。銀行や規制当局にとって問題なのは、こうした状況が将来的に大きなショックにつながる恐れがあることだ。バークレイズが今月、前金無しの住宅ローンの扱いを再開するなど、住宅ローン基準は緩和傾向にある。85歳までのローンを組むなど、高齢者への融資を積極化する銀行も現れた。
 英国消費者の債務水準が高いと、英中銀イングランド銀行は思うように利上げできない可能性がある。利上げすれば、住宅ローンの返済に問題が生じたり、個人消費が大きく落ち込んだりしかねないからだ。
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住宅価格の平均年収倍率(赤=英国全体、青=グレーター・ロンドン、水色=サウス・ウェスト、緑=イースト・ミッドランズ)
 住宅金融機関ハリファックスの月次データ(季節調整済み)によると、住宅価格はここ数年で大幅に持ち直しており、足元の水準は危機前のピークを約6.5%上回る。もっと憂慮すべきなのは、住宅価格の年収倍率が現在は6.25倍と、危機前のピークの5.9倍よりも高いことだ。
 だが、住宅ローン取り扱い金融機関やイングランド銀行は楽観的だ。これにはいくつかの理由がある。まず、延滞やデフォルト(債務不履行)が依然として数年ぶりの低水準にあり、長期平均の何分の1かにすぎないことだ。ハリファックスによると、これは、超低金利下で住宅ローンの毎月の平均返済額が可処分所得の3分の1未満に抑えられていることが主因だ。2007年半ばにはほぼ半分に達していた。
 イングランド銀行を安心させている二つ目の要因は、ここ数年の住宅ローン増加率が2%未満であることだ。さらに、アフォーダビリティに関するストレステスト(健全性審査)で、新たに住宅ローンを借りる人は3ポイントの金利上昇に耐えられるはずだということが分かったことも好材料だ。
 そうはいうものの、昨年の伸びが9%に達した消費者信用(自動車ローンなど)を中心に信用全般の伸びは加速している。このため、債務返済コストの上昇に左右されやすい家計(ひいてはその貸し手)が増えている。
 イングランド銀行のカーニー総裁は15日のテレビ・インタビューで、利上げを検討する際に家計債務の状況を注意深く調べる必要があることを認めた。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う6月の国民投票の結果にかかわらず、イングランド銀行はおそらくどこかの時点で利上げせざるを得ない。
 利上げのきっかけとなるのが経済成長加速か英ポンド安かはさておき、家計債務がこのまま増え続ければ、利上げ判断はいっそう難しくなるだろう。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-OA665_morthe_G_20160516110406.jpg 


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