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EUはヒトラーやナポレオンと同じ、悲劇的結末も−前ロンドン市長 伊勢志摩合意へ最大の難所はドイツ-貯蓄投資バランスは異様
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/645.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 5 月 16 日 15:35:26: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

EUはヒトラーやナポレオンと同じ、悲劇的結末も−前ロンドン市長
Craig Stirling
2016年5月16日 14:19 JST 

ジョンソン氏は英紙サンデー・テレグラフとのインタビューで発言
欧州統合の企ては数千年にわたり広く繰り返されてきたと前市長

英国の欧州連合(EU)離脱推進派として知られるボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、EUをヒトラーやナポレオンになぞらえ、欧州を統合しようとする試みは「悲劇的な」結末を迎えることが多いと批判した。
  与党保守党の有力政治家であるジョンソン氏は15日付の英日曜紙サンデー・テレグラフとのインタビューで、「失われた黎明(れいめい)期、すなわちローマ帝国の下で平和と繁栄を謳歌(おうか)した黄金時代を取り戻すことを目指し、さまざまな人々や機関が『フロイト的』な強迫観念に駆られたように欧州を統合する企てを数千年にわたり広く繰り返してきた。それが歴史の真実だ。ナポレオンやヒトラーなどさまざまな人々がこれを試みたが、悲劇的な結果に終わった」と主張した。
  キャメロン英首相は「欧州諸国間の将来の衝突を避ける必要」があるとしてEU残留を呼び掛ける演説を行ったが、これを批判したジョンソン氏が今度は持論を展開した。EUをナチス・ドイツと同一視するものではないと同氏は強調しているものの、EU離脱の賛否を問う6月23日の国民投票を控えて、議論が辛辣(しんらつ)さを増している状況が浮き彫りになった。
原題:Johnson Invokes Hitler as Brexit Debate Rhetoric Intensifies (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O795B16JIJUZ01

FX Forum | 2016年 05月 16日 08:07 JST 関連トピックス: トップニュース
伊勢志摩合意へ最大の難所はドイツ説得

唐鎌大輔みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
[東京 13日] - 安倍晋三首相は、5月26―27日に控えた主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、欧州外遊を行い、各国首脳との会談を終えた。すでに報じられているように、世界経済の停滞に対し機動的な財政出動を手当てするという国際合意を形成すべく、その地ならしを兼ねた外遊だったとされる。

しかし、一部の国々とは足並みがそろわず、引き続き調整を要する模様だ。安倍首相が「G7(主要7カ国)には機動的な財政出動が求められている。サミットで一段と強いメッセージを出したい」と述べているように、伊勢志摩合意ではG7による財政出動に関し、前向きな意思表明を行うことが希求されている。

名目金利はマイナスになれないという非負制約が日欧で破られ、結果として導入されたマイナス金利政策はその副作用が多く語られるようになっている。このような状況下で、財政出動に期待がかかるのは必然の流れだ。安倍首相の求める方向感は適切なものと言えよう。金融緩和と財政出動のポリシーミックスがヘリコプターマネーとの連想を招きやすくなっている現状は気がかりだが、日欧の中央銀行が追い込まれている姿を見る限り、今後、金融政策だけで閉塞感が打破できるとはとても思えない。

もちろん、財政政策だけで主要各国の地力(潜在成長率)が押し上げられるとも思えず、それぞれの国の事情に応じた構造改革が不可欠であることは自明の前提だ。しかし、後述する貯蓄・投資(IS)バランスの議論でも言及するように、一部の国では財政出動が出し惜しみされ、本来使われるべきはずの資源が放置されているという非効率な状態にあるのも事実である。

<ドイツ説得なくして世界経済の霧は晴れない>

国際的な財政協調を目指す伊勢志摩合意を取り付けるにあたって、一番の難所は周知の通り、ドイツだ。報道によれば、5月4日に行われた日独首脳会談で、メルケル独首相は「私は決して(財政出動の)フロントランナーではない」と述べた上で、「構造改革、金融政策、財政出動の3つを一緒にやっていかなければならない」と財政出動への注力に関し、言質を与えることは避けた。

こうした財政出動へのけん制姿勢は英国も同様だったが、後述するようなドイツの置かれた現状や歴史的な経緯を踏まえれば、同国の健全財政への固執には違和感を覚える。

2月に上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では財政出動を求める声明文が採択されたが、これにドイツが合意した背景には「難民関連支出によってドイツは結果的には財政出動している」との理屈が持ち出されたとされ、決して積極財政を約束したわけではない。

しかも、ショイブレ独財務相は難民関連支出を踏まえても「2015年に見込まれる黒字により、16年は新たな借り入れを行わなくて済む」(15年11月5日、ロイター)と述べていた経緯がある。結果的に大した支出にならずに済むと見据えているようだ。

伊勢志摩サミットにおいても「移民対策は財政出動」とのロジックが持ち出され、ドイツが積極財政を拒否する公算は大きい。「政策総動員」という言葉を使うことでメルケル首相の合意を取り付け、財政出動だけに照準が当たらないよう合意が軟着陸する可能性もある。しかし、それでは金融市場、ひいては世界経済を取り巻く不透明感を払拭(ふっしょく)するには至らないだろう。

<ドイツの貯蓄・投資バランスは異様>

少なくとも昨年末時点のISバランスを見る限り、ドイツ経済の置かれた状況は率直に言って異様だ。現状、ドイツの国内部門は政府も民間も基本的に貯蓄過剰であり、結果として海外部門は圧倒的な貯蓄不足(経常黒字)となっている。これは言い換えれば、国内需要の圧倒的乏しさを海外需要で埋め合わせることで景気が支えられている状況だ。

実際、ドイツだけではなくユーロ圏主要国のISバランスを見ると、多くは企業・家計の両部門が貯蓄過剰に陥っており、これがユーロ圏経済全体の傾向として根付いている感がある。しかし、ドイツ以外の加盟国は政府の消費・投資でこれを埋め合わせる必要性を認め始めており、安倍首相の外遊においても、フランスやイタリアといった国々が財政出動に賛意を示すなど、ドイツの主張と距離がある。

自国の貯蓄に手をつけることなく、外需だけで景気押し上げを図ろうとするドイツの政策運営はこれまでもユーロ圏内でしばしば問題になってきたが、いよいよ国際経済外交の舞台でも主要論点に持ち上がってきた格好だ。問題は徐々に、しかし確実に大きくなっているように思われる。言い換えれば、身内であるフランスやイタリアがいくら諭しても埒(らち)が明かないので、米国や日本といった部外者が説得にかかっているが、これをドイツが固辞し続けているのが現状と見受けられる。

<背景にある「永遠の割安通貨」問題>

ドイツがこれほど外需を取り込めている背景の1つに、周縁国の弱さを映じて安くなった通貨ユーロの存在があることは今さら言うまでもない。2年前のコラム「ユーロ圏の日本化が招く欧米貿易摩擦」でも議論したように、筆者は、このドイツにまつわる「永遠の割安通貨」問題がいつか必ず欧米貿易摩擦に発展すると警戒してきた。

4月下旬、米財務省が公表した為替政策報告書でドイツが「監視リスト」に含まれたことで、やはりその時がやってきたとの思いを禁じ得ない(同時に、なぜ日本が同一視されるのかは理解に苦しむ)。

重要なことは、こうした「永遠の割安通貨」問題について、ドイツが「問題」とは捉えず、全て「実力」であるかのように立ち回っていることだろう。ドイツは他のユーロ圏加盟国にも自国同様の振る舞いを求める傾向が強いが、あくまで「ドイツがドイツらしくいられるのは他の国がドイツではないから」という事実を今一度、自覚すべきだ。

2000年代前半、「欧州の病人」とまで揶揄されたドイツが復活した背景にシュレーダー元首相による労働規制改革があったことは有名だが、理由はそれだけではない。1999年に導入された「永遠の割安通貨」であるユーロと、「ユーロフォリア」とも呼ばれた楽観ムードの中で分不相応な低金利を享受し、バブルに沸いていた周縁国の旺盛な内需が折り重なったからこそ、ドイツは域内向けの輸出を拡大できたはずである。

そして、これが後のユーロ圏の経常収支不均衡(ドイツの経常黒字vs南欧の経常赤字)として2007―08年にピークを迎え、欧州債務危機を招いたのであり、それによる後遺症に苦しんでいるのが現在ということになる。こうした経緯を踏まえれば、やはり今のドイツの姿勢は独善的と見られても致し方ない面があろう。

筋論から言えば、今度は「永遠の割安通貨」で潤った財源を用いてドイツが自国の内需を刺激し、域内経済の浮揚に貢献することが期待されるはずであり、そうなって初めて共通通貨圏として完結するのではないか。文字通り、支え合いの構図である。この点、理想的にはユーロ共同債が再分配機能を果たすはずだが、その議論は当面、たな晒しとなりそうだ。

万が一、「ドイツ以外の国々」がドイツを模範とし、同国のようなISバランス(巨大な経常黒字)を目指した場合、何が起こるだろうか。その行き着くところは外需を奪い合う通貨戦争でしかないはずだ。伊勢志摩サミットはこうした事実をドイツに理解させる重要な節目になり得るものであり、その成功が世界経済の安定に資するだろう。

*唐鎌大輔氏は、みずほ銀行国際為替部のチーフマーケット・エコノミスト。日本貿易振興機構(ジェトロ)入構後、日本経済研究センター、ベルギーの欧州委員会経済金融総局への出向を経て、2008年10月より、みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)。欧州委員会出向時には、日本人唯一のエコノミストとしてEU経済見通しの作成などに携わった。2012年J-money第22回東京外国為替市場調査ファンダメンタルズ分析部門では1位、13年は2位。著書に「欧州リスク:日本化・円化・日銀化」(東洋経済新報社、2014年7月)

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisuke-karakama-idJPKCN0Y40QF?sp=true


 


 

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コメント
 
1. 2016年5月16日 16:00:02 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[470]

欧州の銀行と借り手、マイナス金利で対立
スペインの変動型住宅ローン金利はマイナスになり得るのか。写真はサラゴサの住宅街

By PATRICIA KOWSMANN AND JEANNETTE NEUMANN
2016 年 5 月 16 日 15:26 JST

 欧州の金利がゼロ付近やこれより下へと低下する中、スペインとポルトガルの議員や消費者保護団体は銀行が借り手側に借りを作ることになると主張することで、古くからの金融の理念に異議を唱えている。

 金融システムに衝撃を与えたリセッション(景気後退)からの回復に苦戦している両国の銀行は、数十億ドルに上る住宅ローンの金利払いを巡って反撃に出ている。

 ポルトガル銀行(中央銀行)のコスタ総裁は従来の立場を翻し、金利がマイナスに転じた場合に借り手への支払いを銀行に義務付ける法案にいち早く反対を表明している。両国の銀行は、新たに結ぶ住宅ローン契約においてローンの借り手に対し、マイナス金利で利益を得ることはできないとの警告条項を盛り込んでいる。

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 スペインとポルトガルでは、一般的な銀行の住宅ローン金利は欧州銀行間取引金利(EURIBOR)に連動しており、この上にスプレッドと呼ばれる一定の利率が上乗せされる。一方、欧州の大半の国では固定住宅ローン金利が一般的だ。

1年物(緑)と6カ月物(薄緑)の欧州銀行間取引金利(EURIBOR) ENLARGE
1年物(緑)と6カ月物(薄緑)の欧州銀行間取引金利(EURIBOR)
 昨年、欧州中央銀行(ECB)が欧州経済を刺激するためにマイナス金利を採用した後、EURIBORはマイナスへ転じた。これを受け、ポルトガルではごく一部だが住宅ローン金利がマイナス水準へ押し下げられている。

 スペインとポルトガルの住宅ローン利用者の大部分は依然として金利を支払っている。スプレッドを帳消しにできるほどEURIBORが低下していないためだ。ただ、銀行はさらに大幅な低下を見込んでいないものの、念のため身を守る施策を講じている。

 欧州にはすでに前例がある。マイナス金利導入から約4年がたつデンマークでは、銀行が数千件もの住宅ローンにおいて借り手に対し金利を支払っている。各行は一部手数料を引き上げて支払いの穴埋めをしているが、法的な異議の申し立ては増えていない。

 スペインとポルトガルの銀行幹部は、借り手に支払いを行うことはあり得ないと主張している。

 スペインの大手銀行バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)のカルロス・トーレス・ビラ最高経営責任者(CEO)は4月、決算発表後の記者会見で、ローンの性質に反することから「顧客が金利払いを受けることは決してない」と述べた。最も極端なケースでも借り手の利払いはゼロになると語った。

 ポルトガルの銀行幹部も非公式に同様の見解を示している。同国の銀行は金利がマイナスとなった少数のケースについてゼロへ引き上げた。

 消費者団体はこれに対し、銀行には金利変動に応じて上下する変動金利ローンの条件を守る契約上の義務があると主張している。金利が十分にゼロを下回った場合、銀行は金利上昇時に返済金利を引き上げるのと同様に、借り手へ金利を支払うべきだという。

 ポルトガル連立政権の一角を占める左翼ブロックは1月、銀行にこうした場合の金利払いを義務付ける法案を発表した。議会がこの法案を審議する中、ポルトガル消費者保護協会(DECO)は消費者に対してローン契約を確認し、マイナス金利の恩恵が受けられない場合は申し立てるよう呼び掛けている。

 左翼ブロックのパウリノ・アセンサオ議員は「EURIBORとの連動を選択したのは銀行であって、顧客ではない」とした上で、「これは契約規則に従うという原則や信頼の問題だ」と述べた。

 ポルトガル中銀のコスタ総裁は先月、この対立に参入し、当初の姿勢から一転して銀行を擁護した。

 同総裁は昨年、銀行は契約規則に従い、ローン金利を計算する際にマイナスのEURIBORを適用すべきとの提言を発表した。だが先月、議員らに対し、当時はEURIBORが低下し続けるとは想像できなかったと述べた。

 現在はそうなっているため、銀行システムはリスクにさらされているという。

 ポルトガル中銀の推計によると、6カ月物EURIBOR(現在は0.144%)がマイナス1%へ低下した場合、国内銀行の利ざやは年間総額7億ユーロ(約862億円)減少する見込み。金利の下限をゼロにした場合でも、利ざやは5億ユーロ減少するという。

 コスタ総裁は「借り手の期待と、金融システムの安定を守る必要性との間で、公正なバランスを図る必要がある」と語った。

 総裁は既存ローンの金利の下限をゼロにするよう主張している。新たなローンについては、マイナスのEURIBORをゼロとして計算し、銀行がスプレッドをそのまま利益として得られるようにすべきだという。政府はまだ総裁の立場に支持を表明していないが、各銀行はそれぞれの行動を起こしている。

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マイナス金利の副作用―欧州銀、借り手に利払いも
https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AJ753_NEGRAT_16U_20160513170307.jpg

ユーロ圏の景気回復、その要因は
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁 
By SIMON NIXON
2016 年 5 月 16 日 12:55 JST

 現在のユーロ圏はすでに世界経済の足かせではない。これは、世界金融危機の発生以降で初めてのこ

とだ。欧州連合(EU)の統計機関ユーロスタットが13日発表した1-3月期のユーロ圏域内総生産(GDP)

改定値は前期比0.5%増、年率換算で2.1%増と予想を上回っただけでなく、米国や英国の成長率を超え

、GDPは危機前の水準を回復した。ユーロ圏では過去3カ月間の雇用創出が20万を上回る。ギリシャは例

外だが、各加盟国は今年プラス成長を遂げる公算が大きい。

 だが、こうした復調をよそに、そもそもユーロ圏をリセッション(景気後退)に陥れた理由を巡る議

論は終わっていない。多くのエコノミストはかねて、財政刺激策の国際協調の効果が薄れる中、各国が

2010年以降に厳しい緊縮策の断行を決定したことが原因だと主張してきた。この分析に対する信頼感が

ここへ来て増している。ユーロ圏と米国の経済がまさに乖離(かいり)し始める中で緊縮策が成長を阻

害するようになっただけでなく、景気回復も緊縮策の緩和に伴い訪れているためだ。欧州諸国が難民危

機対応で政府支出を拡大したほか、ユーロ圏の財政規則が昨年、より柔軟なものとなったため、公的支

出はもはや経済の足かせになっていない。ベレンベルク銀行のホルガー・シュミーディング氏によると

、財政政策は今年のユーロ圏の成長に0.3ポイント寄与するとみられる。

 ただ、相関関係が見られるからそこに因果関係があるとは限らない。ユーロ圏の景気回復には、原油

安やユーロ安、低金利など多数の要因が寄与している。欧州委員会は今月公表した分析で、財政政策の

相違はユーロ圏と米国との隔たりのごく一部を占めるにすぎないと示唆している。欧州委はユーロ圏の

二番底不況の原因としてこれ以外の問題、例えば、ストレス下にある銀行システムへの依存を反映した

信用状況の引き締まりや、生産性の伸びを抑えている構造的硬直性などを挙げた。また、明示的にでは

ないものの、不適切な金融政策が多くの国で借り入れコストを高止まりさせていることが原因だと指摘

した。

 事実、政府の借り入れコストの低下は、財政支出拡大の余地を生み出すという形でユーロ圏の財政状

況の緩和に寄与している。バンクオブアメリカ・メリルリンチのギレス・モエック氏は、利払い費を除

くと公的支出の成長への寄与度は危機以前の水準に戻っていると述べた。

 この分析に基づくと、ユーロ圏最大の失策は緊縮策ではなく、欧州中央銀行(ECB)が2015年3月より

早い段階で量的緩和に着手しなかったことだということになる。この遅れについては、中央銀行による

財政支援が明示的に禁じられているユーロ圏では特にだが、国債購入を巡るモラルハザード(倫理観の

欠如)への政治的懸念があったことに関連した正当な理由があったのかもしれない。

 だが、現在なら明確だと思われていることを政策当局は当時、明らかに過小評価していた。それは、

域内での切り下げを通じた競争力の回復がどれほどディスインフレ的であり、厳しい債務状況にどれほ

ど追加的な圧力となるか、という点だ。ECBが大量に国債を買い入れている今、この政策は金利負担を

低下させ内需拡大を後押しする上では、米国の量的緩和とほぼ同じように作用しているようだ。

 この緊縮策の役割を巡る議論は、将来の政策に対し重要な意味を持つ。結局、ユーロ圏経済は回復し

ているが、成長の水準は米国と同様、過去の回復の基準からすると低いままだ。その上、足元の成長を

けん引している要因は年内に消える可能性が高い。ユーロ相場はここ1年余り安定しているが、原油価

格は今年に入って上昇している。金利負担低下による一時的な押し上げ効果も消え始めるはずだ。一方

、世界の成長見通しが一貫して引き下げられていることを踏まえると、ユーロ圏が域外から大きな後押

しを得られる公算は小さい。

 ユーロ圏は何よりも、相当な政治リスクに依然悩まされている。欧州連合(EU)離脱の是非を問う英

国民投票が最も差し迫ったリスクだが、難民問題も引き続きEU単一市場の円滑な機能を脅威にさらして

いる。

 だが、財政政策が景気低迷の主因でないとすれば、それは、足元の低成長の解決策にもならないだろ

う。政策上の最大の課題は、ドイツ企業のバランスシートに積み上げられた現金が示しているように、

企業支出の低迷だ。生産性の向上につながるインフラや研究への的を絞った支出は役立つかもしれない

。だが、今は国際通貨基金(IMF)でさえ、ユーロ圏経済を後押しするためにドイツへ長年求めてきた

大規模な財政出動の要請をほとんど取り下げていることは注目に値する。

 ユーロ圏の緊縮合戦が終了すれば、エコノミストや政策当局はかねて投資、ひいては力強い経済成長

の最大の障害となってきたものに焦点を絞る機会が得られるだろう。その障害とは、柔軟性を欠いた製

品・労働市場、不良債権の早急な再編の妨げとなる破綻処理制度の不備、不完全な税制度や過剰な官僚

主義などだ。

関連記事

IMF、ギリシャ支援でドイツの主張入れざるを得ない見通し
ギリシャ、改革こそ生きる道
ギリシャリスク、EU離脱問う英国民投票にも影響
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-OA450_eurofi_M_20160515133727.jpg


 


アイルランド、金融雇用誘致を積極化−英EU離脱問題が追い風
アイルランド政府は昨年、世界中に散らばるアイルランド系銀行関係者をダブリン城(写真)に集め、金融部門強化の計画について説明した
By MAX COLCHESTER AND WILLIAM WILKES
2016 年 5 月 16 日 15:44 JST

 【ダブリン】アイルランド政府産業開発庁(IDA)のマーティン・シャナハン長官は金融関連の雇用を取り込もうとする上で、偶然にも英国政府という援軍を手に入れた。

 IDAは今後4年間で金融部門に1万人の雇用者を誘致する計画だが、英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票がこの計画の達成を後押ししてくれている。

 同長官は今年初め、「投資家は確実性を好む」ため、英国がEUを脱退する可能性を視野に「英国以外の選択肢を考えるかもしれない」と述べた。

 英国の国民投票が迫る中、「ブレグジット(英国のEU離脱)」が現実のものになったときに生じかねない複雑な事態も想定し、世界中の銀行が相次いで主要拠点の英国外への移転を検討し始めている。金融規制が厳しくなることに加え、特にロンドンを拠点とした場合のコストが嫌気されている。KPMGのパートナー、ジャイルズ・ウィリアムズ氏は「銀行はコストと事業戦略をより全般的に見直しており、ブレグジットも前提条件の一つだ」と指摘する。

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 アイルランド政府は2015年3月、金融部門の雇用誘致に乗り出した。シャナハン長官は、ブレグジットに乗じてアイルランドに有利なように誘致活動を進める計画はないと話す。だが、英国の国民投票を見据え、銀行は拠点を置くべき国の見直しをより積極的に行っている。

 昨年、政府は世界中に散らばるアイルランド系銀行関係者をダブリン城に集め、国内金融部門の強化計画について説明した。ロンドンの大手銀行に働く人たちのうちアイルランド人はとりわけ多い。この会合の出席者の一人は「(会合のおかげで)アイルランドの芝生が青々としていることが確認できた」と話した。

 アイルランドでは高い教育を受けた英語を話す人材と競争で優位に立つ税率を確保できる、というのが政府の売り文句だ。同国はEU離脱も考えていない。ここ数年ですでにいくつかの銀行が一部の拠点を同国に移している。シティグループは同国内に大きな拠点を構えており、昨年には欧州リテール事業本部を同国に移転する計画を発表した。

 ウェルズ・ファーゴはすでにアイルランドでの営業免許を取得し、同国での融資を増やしている。事情に詳しい関係者によると、英国を離れる可能性も検討中だという。

 クレディスイス・グループは1月、ダブリンにトレーディングルームを開設した。同行の広報担当はこれについて、英国の国民投票が発表される前に決まったことだと話したが、ある関係筋によると、拠点をさらに拡大する可能性もある。

 金融危機時に大きな打撃を受けたアイルランドの銀行部門はいまだ本格的な再建の真っ最中だ。巨大な金融ハブを目指す同国は銀行救済のための国際融資を完済したものの、依然として景気回復には雇用創出が不可欠だ。

 アイルランドがこれまで取り込んできた金融部門の雇用は、大半がオペレーションやコンプライアンス(法令順守)に関わるものだ。だが、これからはトレーディングや営業などフロントオフィスの雇用を増やしたい考えだとシャナハン長官は言う。

関連記事

英EU離脱問題特集
http://jp.wsj.com/articles/SB10272610103318793334204581557630317167472


ゴールドマンやクレディSと追加緩和前に意見交換−ECBが情報開示
Paul Gordon、Piotr Skolimowski
2016年5月16日 12:26 JST 

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透明性向上のために年初から理事会メンバーのスケジュールを公開
ブラックロックやムーア・ヨーロッパ、HSBCの担当者とも面会

欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーが、米銀ゴールドマン・サックス・グループや米資産運用会

社ブラックロック、クレディ・スイス・グループ、ムーア・ヨーロッパ・キャピタル・マネジメントな

どの銀行および投資運用会社の担当者と2月に会っていたことが、ECBが13日公表したスケジュール

記録で明らかになった。
  ECBは透明性向上のために年初から3カ月遅れで理事会メンバーのスケジュールを公開している

。ドラギ総裁が追加緩和の必要性を示唆した1月21日の政策委員会から、買い入れ資産に社債を加える

購入プログラム拡充と利下げを決定した3月10日の政策委までの期間のうち、政策委前の1週間の「ブ

ラックアウト期間」を除いた部分が今回の公表対象。
  公開されたスケジュールによれば、コンスタンシオ副総裁と市場責任者のクーレ理事はそれぞれ、

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれた上海で、ゴールドマン・サックスの担当者

と2月27、28日に個別に面会。クーレ理事はこの2日間にクレディ・スイスおよびブラックロックの担

当者とも会った。グローバル経済と金融の問題がテーマだったという。
  ドラギ総裁は、英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の担当者と2

月3日に欧州連合(EU)の「経済・金融問題」について意見交換した。プラート理事はノムラやBN

Pパリバ・フォルティス(ブリュッセル)の担当者と会い、ニューヨークのSGHマクロ・アドバイザ

ーズも訪問。メルシュ理事はルービニ・グローバル・エコノミクスとムーア・ヨーロッパ、クーレ理事

はドイツ銀行や英銀HSBCホールディングス、コンスタンシオ副総裁はアクサ・グループの担当者と

も面会した。
原題:ECB Met With Goldman Sachs and Peers Before March Stimulus Boost(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O78YLB6JIJUO01

野村、顧客トレードで44億円の損失「無能な」担当者の責任と主張
Patrick Gower、Donal Griffin
2016年5月14日 01:13 JST 
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顧客のトレーディング活動に対応せず、記録的な損失に−野村
顧客担当のロンバルド氏は不当解雇で野村を提訴

野村ホールディングスのシニアマネジャーは英ロンドンの雇用裁判所に提出した文書で、顧客のパフォ

ーマンス悪化を上司に報告できず、同行が記録的なトレーディング損失を計上する一因を作ったとされ

るトレーダーについて「良く言って無能、悪く言えばペテン」だとこき下ろした。
  このトレーダー、ジョバンニ・ロンバルド氏は不当に解雇されたとして野村を訴えている。これに

対し野村は13日、裁判所に文書を提出。株式セールス責任者のマイク・ウォード氏はこの中で、ロンバ

ルド氏は顧客として抱えていたインベクスター・キャピタル・マネジメントの破綻に際し損失を回避す

る手だてを「なにもとらなかった」と指摘した。
  ウォード氏は、ロンバルド氏が恐らく来週証拠を提出し、顧客のトレードを監視するのは自分の責

任ではないと主張するだろうと記述。その上で、「ロンバルド氏がインベクスターのトレーディング活

動から重大な懸念を知らせるべきだったのにそれを怠った」と糾弾、「顧客のトレードを監視する義務

はなかったという考えはまったく受け入れられない。ロンバルド氏の役職ではそれこそが日常業務の中

核的な部分だ」と主張している。
  インベクスターは取引開始から1年程度しかたっていない2015年に破綻、世界的な大手銀行の数行

に対して合計約1億2000万ポンド(約190億円)の損失を負わせた。野村は4000万ドル(約44億円)以

上の損失を被り、ウォード氏によると単一の顧客で生じた損失としては創業以来最大となった。ロンバ

ルド氏は野村から31万ポンド(約4800万円)の年俸を得ていた。
原題:Nomura Blames Biggest-Ever Loss on ‘Incompetent’ Bond Trader (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-13/O74EU46KLVRV01


 


SMBC日興:米債券業務で採用継続、JPモルガン出身者ら2人
谷口崇子、Finbarr Flynn
2016年5月16日 12:15 JST 更新日時 2016年5月16日 14:47 JST 
三井住友フィナンシャルグループ傘下のSMBC日興証券は、米国債券業務の強化へ向け現地で経験者

の採用を進めている。16日付でJPモルガンのハイイールド債リサーチヘッドだったダッグ・コーン氏

をアナリストに、また元BNPパリバのマイク・ディサント氏を社債トレーダーにそれぞれ起用した。
  広報担当の田中慶氏が16日、両氏ともエグゼクティブディレクターとして採用したことを確認した

。コーン氏は機関投資家や自社トレーダー向けにテクノロジー・メディア・通信(TMT)と自動車業

界の情報を提供するデスクアナリストに就く。ディサント氏はTMTセクターのトレーダーの経験を持

つ。
  SMBC日興は長引く超低金利の影響で日本国内の社債市場が低迷する中、昨秋、米債券営業部門

で初めて現地採用のトップを起用。営業力を強化する一方、既発債の在庫保有枠を拡大するなどして業

務を拡大している。今回の採用などにより機関投資家向け営業やトレーディング能力をさらに高める。
  ブルームバーグのデータによると、SMBC日興は年初来の米投資適格社債の引き受けランキング

で19位(67億7353万ドル)と、前年より4つ順位を上げてトップ20入りしている。引受額ではすでに前

年の66億6646万ドルを上回っている。
  国際決済銀行の統計によると、社債を中心とした米国の負債性証券の発行残高は20.6兆ドルと日本

の7倍以上の規模。日本銀行の黒田東彦総裁によるマイナス金利導入などで金利が歴史的な低水準とな

っている影響もあり、日本での昨年度の国内社債発行は前年度比24%減の8兆1933億円に縮小している


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O73T0U6JTSEN01

 


ヘッジファンド、ジェットコースターのようなロシア市場で大きな利益
Elena Popina
2016年5月16日 09:09 JST 

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ロシアに重点置くファンドの昨年初め以降のリターンは29%:データ
ロシア株式市場は過去1年4カ月間、世界で最も変動性が高い

世界で最もボラティリティ(変動性)が高いロシア関連資産が、新興国の資産のなかで最も大きなリタ

ーンをヘッジファンドにもたらしている。
  ヘッジファンド調査会社イーベストメントによると、ロシアに重点を置くファンドの昨年の年初以

降のリターンは平均でプラス29%と、他の主要新興国に重点を置くファンドを上回っている。このリタ

ーンは中国に重点を置くファンドの8倍、インドに投資するファンドの16倍に上る。MSCIロシア指

数はこの間に17%上昇した。
  ロシア金融市場のパフォーマンスは同国最大の輸出品である原油の価格と密接に関係している。ロ

シア株式市場は過去1年4カ月間、世界で最高の月間パフォーマンスを示したり2桁の下落率を示した

りするなど変動が激しく、従来型のファンドの多くの運用者は同市場から撤退した。北海ブレント原油

価格が2003年以来の安値を付ける中、ロシア通貨ルーブルは最大68%下落している。こうした環境で、

規制が比較的厳しくなく、リスクのより高い投資戦略を採用できるヘッジファンドはリターンを拡大し

ている。
  約25億ドル(約2700億円)相当の資産を運用するイースト・キャピタル・グループのパートナー、

アルビン・ローゼングレン氏は先週、ドバイからの電話インタビューで「ロシアで達成できるほどのリ

ターンを挙げられる場所は世界であまり多くない」と指摘。「市場の不透明感が非常に強かったため投

資家らは昨年、ロシアから撤退した。今年は魅力的に見えるのでロシアに参入しつつある。当社にとっ

てロシアは昨年も今年も良い投資先だ」と述べた。

  イースト・キャピタル・グループによれば、ロシアに重点を置く運用資産5億ドルのファンドのリ

ターンは今年プラス17%と、同社の総運用資産約25億ドルのリターンであるプラス5.5%を上回ってい

る。同社の資産のうち約10億ドルがさまざまな投資戦略でロシアに投資されている。
原題:Hedge Funds Reap Big Rewards From Roller-Coaster Russian Markets(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O78R7S6TTDS301


 

米国株の強気相場、最大の味方失う−自社株買いは09年以来の大幅減少
Lu Wang
2016年5月16日 14:28 JST 

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発表された自社株買いは前年同期比で38%減の2440億ドル
マクロ経済の不確実性が自社株買い減少要因、企業の減配件数は増加

米企業は収益不振の中でベルトを引き締めるべき新たな分野に注目しているが、これを株主は好感しな

いだろう。
  米企業がこの5年間に多額の資金を投じた自社株買いは、株式市場のほかの買い手を圧倒する規模

だったが、ここにきてアップルやIBMなどがブレーキをかけている。ビリニー・アソシエーツとブル

ームバーグの集計データによると、今年1−4月期に発表された自社株買いは前年同期比で38%減少し

2440億ドル(約26兆5800億円)と、2009年以降で最大の落ち込みとなった。

  金融危機後で最も大幅な減益の中での自社株買いの落ち込みは、米企業が欧州や中国、米国で広が

る経済や政治の不確実性を受けて手元現金を温存しているシグナルだろう。個人やマネーマネジャーが

市場から去り、バリュエーションが14年ぶりの水準付近に高止まりする中で、史上2番目の長期にわた

る強気相場を浮揚させてきた最大の要因が失われる恐れがある。
  コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン最高投資責任者(CI

O)は、「市場で唯一の意味ある需要の源が企業の自社株買いである場合、それがなくなればどうなる

のか。心配すべきだろう」と語った。
  企業が削減しているのは自社株買いだけではない。4四半期連続の減益を受け、減配する企業数は

7年ぶりの高水準に達した。企業が利益を上回る株主還元を行ったことに政治家の批判が集まっており

、大統領選で民主党から候補指名獲得を目指すクリントン前国務長官は昨年7月、企業が株価に集中す

ると投資が減り、経済に悪影響が及ぶと指摘した。
  今年1−3月(第1四半期)の米国の設備投資は5.9%減と、09年以来最大の落ち込みだった。

原題:Bull Market Losing Biggest Ally as Buybacks Fall Most Since 2009(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O7952P6JTSE801


 

 


ヘッジファンドの銀買い越し、過去最高水準−相場上昇の勢いには衰え
Luzi Ann Javier
2016年5月16日 14:30 JST 

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資産運用会社は銀の買い越し増やす:CFTCデータ
工業用需要などで銀相場は今年24%上昇している 
今年の貴金属市場で最高のパフォーマンスを示している銀の相場上昇の勢いが衰え始めているにもかか

わらず、ヘッジファンドによる銀相場上昇を見込む買い越しは過去最高水準に達した。
  資産運用会社による銀の買越残高は過去5週間のうち4週で増加。銀相場は1−3月(第1四半期

)に四半期ベースとしては2012年以来最高のパフォーマンスを示した。ただ相場は2週連続で下落し5

月に入ってほぼ4%下げており、上昇は鈍化する兆しを見せている。

  経済指標から米国経済の回復力と中国経済の安定化が示され、銀相場のパフォーマンスは4月半ば

に金を上回り、貴金属で最高となった。その数日後に銀は強気相場入りした。ただ、それ以降、今月発

表された一部の工業指標が予想を下回る中、工業用需要の楽観的な見通しは揺らいできている。
  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、資産運用会社による銀の先物とオプション

の買越残高は10日終了週に7%増加し7万1656枚。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX

部門の銀相場は先週、2.3%下げ1オンス=17.132ドル。今年24%上昇している。
原題:Hedge Funds Keep Betting on Silver Even as Rally Starts to Fade(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O7944Z6TTDS001

 


超長期債安い、消費増税先送り観測−需給・財政でダブルパンチとの声
三浦和美、山中英典
2016年5月16日 07:56 JST 更新日時 2016年5月16日 13:15 JST 

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新発30年債利回り一時0.36%と4月末以来の高水準
ベアスティープニングの流れ続きやすいのではないか−バークレイズ

債券市場では超長期債を中心に下落。20年債と40年債の入札を控えて利回り曲線にスティープ(傾斜)

化圧力が掛かる中、消費増税先送りをめぐる報道を背景に売りが優勢となっている。
  16日の現物債市場で新発30年物の50回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末3時時点の参照

値より1.5ベーシスポイント(bp)高い0.36%と、4月28日以来の水準で取引を開始。いったん0.35%

を付けた後、0.355%で推移している。新発20年物の156回債利回りは0.5bp高い0.27%で開始し、午後

は0.275%に上昇。長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは横ばいのマイナス0.115%

で取引を開始し、その後はマイナス0.11%を付けている。
  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、先週末の米国債高

にもかかわらず、売りが先行したと指摘。「消費増税の再延期は当社のメーンシナリオでもあり、市場

でもある程度織り込まれているもようだが、スティープ化要因になる。先週の30年債入札が軟調だった

のと合わせ、需給面と財政面のダブルパンチになる」と話した。
  長期国債先物市場で中心限月の6月物は前週末比3銭安の151円90銭で取引を開始し、いったん151

円85銭まで下落した。一時4銭高の151円97銭まで上昇したが、午前の日銀金融調節で国債買い入れオ

ペ通知がないと再びマイナス圏まで下げた。

  14日付の日本経済新聞は、安倍晋三首相が2017年4月に予定する消費税率10%への引き上げを再び

延期する方針を固めたと報じた。今月26、27日に開く主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議論など

を踏まえて表明する見通しだとしている。共同通信によると、首相は同報道を否定しているという。
  自民党の稲田朋美政調会長は15日朝、NHK番組「日曜討論」で、安倍首相が6月1日の国会会期

末までに消費税率引き上げ問題について表明しないのかとの質問に対し、日本経済を壊すとの判断なら

何らかの判断が示されると答えた。
  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジスは、「先週の流れを引き継いで弱めにスタートし

た。消費増税先送りの報道も意識され、ベアスティープニングの流れが続きやすいのではないか」と話

した。
  財務省は17日に5年債入札、19日に20年債入札を実施する。26日には40年債入札が予定されている

。今月は超長期ゾーンの入札が3週連続で行われる一方、日銀が4月末に発表した当面の長期国債買い

入れ運営によると、10年超の国債買い入れオペは月5回程度。5月に入ってすでに3回実施されている


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-15/O73GPL6JIJVB01

 
ウォール街の債券利回り予想、一段と分散−利下げ観測も浮上
Susanne Walker Barton、Catarina Saraiva
2016年5月16日 14:22 JST 

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スタンダードチャータードのコスターグ氏は利下げで米国債高と予想
米経済や利回りに関する見通しにばらつき−ブルームバーグ5月調査

スタンダードチャータードのトーマス・コスターグ氏の目には、米連邦公開市場委員会(FOMC)に

よる年内利上げ実施の有無は、債券投資家にとって大問題ではない。むしろ、あとどのくらいで当局が

利下げを余儀なくされるのかが重大だという。
  シニアエコノミストのコスターグ氏によれば、FOMCはリセッション(景気後退)リスクに対応

し、7年にわたる事実上のゼロ金利政策を終了する動きを撤回せざるを得なくなる。これが米国債需要

を支え指標10年債利回りを1.6%に押し下げるという。同氏の予想した水準はブルームバーグの最新調

査で最も低い見通しの1つ。
  これと対極の予想を示すのは、アマースト・ピアポント・セキュリティーズのスティーブン・スタ

ンリー氏だ。同氏はインフレ率や雇用の伸びを受けて当局が年内2回利上げするとの見方から、指標利

回りは1ポイント強上昇し2.8%を付けると見る。
Forecaster Firm Highest 2016 Yield Forecasts (%)
John Dunham Guerrilla Capital 3.53
Stephen Stanley Amherst Pierpont 2.80
Ian Shepherdson Pantheon 2.75
Chris Rupkey Tokyo-Mitsubishi 2.70
Scott Brown Raymond James 2.61
Forecaster Firm Lowest 2016 Yield Forecasts (%)
Paul Mortimer BNP Paribas 1.50
Steven Major HSBC 1.50
Thomas Costerg Standard Chartered 1.60
Sergio Capaldi Intesa Sanpaolo 1.60
Mikhail Melnik Kennesaw State Univ 1.67
  こうした相反する見方は米経済の方向性と、その米国債市場への影響をめぐるコンセンサスの乏し

さの象徴だ。同時に、債券利回りが急低下し価格が上昇する中、米金融当局者が発するまちまちなシグ

ナルや中国をめぐる不安、日欧のマイナス金利を受けて、投資家にとってリスクが増しているかを映す

ものでもある。2016年は、強気派と弱気派の予想の差が過去3年のいずれの年よりも広がっており、ボ

ラティリティの高まりが金融市場を悩ませている。
  コスターグ氏(30)は電話インタビューで、「厳密に言うと、米金融当局のフォワードガイダンス

に従うなら、より多くの利上げをもっと早期に実施していたはずだ」と指摘。「一部の予測者はそのわ

なに陥った」と付け加えた。
  過去3年間は、債券市場の最も強気な見通しに耳を傾けた向きが報われた。13年末に3%でピーク

を付けた指標10年債利回りは、その後急低下した。インフレや賃金の期待外れの数字に加え、世界経済

の不振を受けて安全資産に対する需要が保たれた。10年債利回りは今年だけでも0.5ポイントあまり低

下し、先週は1.7%で終了。今年の相場上昇を受けて同利回りの年末予想の平均は5月12日時点で2.2%

に低下したとはいえ、個々の予想は一段と分散しつつある。
  ブルームバーグがストラテジストやエコノミスト66人を対象に実施した5月の調査では、公式の利

回り予想で最低はBNPパリバの1.5%で、最高はゲリラ・エコノミクスの3.53%。このため最低と最

高の差の今年の平均は1.96ポイントとなり、少なくとも13年以降で最大となったことがブルームバーグ

の集計データで分かった。
原題:Wall Street’s Bond Forecasters Splinter as Fed Credibility Wanes(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O791OA6KLVR401


 


石油生産者、3カ月の原油上昇局面は終了間近と予想−下落に備える
Joe Carroll
2016年5月16日 14:51 JST 

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生産者側のWTI売越残高は4年半ぶり高水準
ヘッジを積極的に行う動き強めているとアナリスト

石油の生産者側は原油価格持ち直しを好機と捉え、再び価格が落ち込んだ時に備える動きに出ている。
  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、米指標原油ウェスト・テキサス・インター

ミディエート(WTI)先物とオプションの生産者らによる売越残高は、5月10日終了週に3.8%増加

して2011年9月以来の高水準に達した。カナダの山火事やアフリカでの武装勢力による攻撃が生産抑制

要因となっているが、米在庫は87年ぶりの高水準付近で推移している。売越残高の増加は3週連続と、

2月以来最長。
  EOGリソーシズやチェサピーク・エナジーなどエネルギー会社は、先物やスワップといった金融

手段を活用し、再び原油が下がる事態に備えている。WTIは12年ぶりの安値を付けた2月中旬以降、

75%余り上昇した。
  アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は生産者側について、

「上昇局面が始まって以来、ヘッジを積極的に行う動きを強めている。価格の下降局面での生き残りを

かけて、この取引に魅力を感じているようだ」と語った。

原題:Oil Drillers Betting Three-Month Crude Rally Is Nearing the End(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O7960B6JIJUU01


 
原油市場、ゴールドマンの予想に反し不足に転じる−供給減少で
Serene Cheong
2016年5月16日 14:11 JST 

ゴールドマン、5月に供給が不足し短期的見通しを引き上げ
原油市場の供給は来年初めに再び過剰になるとの見方

世界の原油市場は、米ゴールドマン・サックス・グループの予想より早く供給不足に転じた。
  ゴールドマンのアナリスト、ダミアン・クールベイリン氏とジェフリー・カリー氏は15日付リポー

トで、予想外に供給に支障が出て生産が急激に落ち込む一方、需要が堅調さを維持したことから、市場

は供給過剰の状態では「突然なくなった」と指摘。このため同行は今年下期(7−12月)の米国の原油

価格見通しを1バレル=50ドルに引き上げた。3月時点の見通しは同45ドルだった。
  ゴールドマンは、カナダの山火事やナイジェリアでのパイプライン攻撃など予想外の事態により、

市場の供給は7−12月にかけて不足すると予想。ただ、生産の一部が再開し、米国や北海、イラク、イ

ランの生産が予想を上回るとみられることから、不足分は日量40万バレルと、従来予想の同90万バレル

を下回るとの見通しを示した。供給が再び過剰になるのは来年初めとみている。
  ゴールドマンのアナリストらは「ようやく原油市場の現物需給が再び均衡し始めた」と指摘。見通

しの変更は「当行の従来の見方を反映している」と説明。「それは長期的な供給過剰は短期的な不足を

生み出し得ると予想され、当行は周期的には強気、長期的には弱気な見方をしているということだ」と

述べた。
原題:Goldman Surprised by Oil Market’s Flip to Deficit on Supply Cuts(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-16/O795X86TTDS201


2. 2016年5月16日 16:07:19 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[471]
FX Forum | 2016年 05月 16日 14:39 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:英国民投票が試すポンド「鉄板底」伝説=植野大作氏
植野大作
植野大作三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト
[東京 16日] - 6月23日に英国で実施される「欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票」の結果に対する不透明感が、ポンド相場の重石になっている。

2月末に一時1ポンド=1.3836ドルと約6年11カ月ぶりの安値を記録した後、米国のオバマ大統領による「離脱警告」や欧州各国の要人による「残留推奨」を受けて5月初旬には一時1.4770ドル付近まで切り返す場面もあったが、投票日が近づくにつれて徐々に不安が再燃、現在は1.43ドル台で推移している。

英国のキャメロン首相は有権者に対し、経済的打撃が大きいEU離脱を避け、残留に投票するよう呼びかけている。だが、キーワードに「UK Referendum」と入力して検索すると、ソースによってバラつきはあるものの、各種世論調査は大雑把に言って「残留4割、離脱4割、未決2割」前後の比率で推移している。投票の直前まで、賛否両論が拮抗しそうな雰囲気が濃厚だ。

このような状況を受け、最近の為替市場では折に触れてポンド売りオプションの人気が高まるなど、「EU離脱となった場合のポンド安リスク」が意識されている。もしも英国民投票で離脱が決まった場合、EU域内で相互撤廃されている貿易関税が復活する可能性があるほか、英国で活動している金融機関や多国籍企業が海外に出て行くリスクがあるからだ。

<経験則では「1ポンド=1.40ドル」で底入れ>

周知のように、英国の経常収支は大幅な赤字である。昨年の経常赤字は962億ポンドと過去最大規模に膨張しており、EU離脱が嫌気されて海外への資本逃避が起きれば、ポンドに下落圧力がかかることは避けられそうにない。

英国内の企業活動や不動産価格に悪影響が出て景気下押し圧力が強まれば、イングランド銀行(英中銀、BOE)に対する金融緩和圧力も強まり、ポンドの先安観が一段と増幅されそうだ。実際、12日の記者会見でカーニーBOE総裁は、「英国がEUから離脱した場合は景気後退に陥る可能性が高い」との見解を示している。

加えて、この先もしも英国のEU離脱が決まった場合、2014年9月の住民投票で英国残留を選んだスコットランドの独立問題が蒸し返される可能性が極めて高い。スコットランドに独立された場合、英国は国土面積と人口の何割かに加え、北海油田の権益などもかなり失うリスクを抱えることになるかもしれない。

これら諸々の悪影響への懸念が一気に噴出してしまった場合、我々が想定しておくべきポンド相場の下値目処は、一体どの辺りになるのだろうか。焦点になるのは、国内外のポンド取引愛好者の間で伝説となっている「1ポンド=1.40ドル鉄板説」の当否だろう。

1980年代以降のポンドドル相場のチャートをみると、1)BOEが米ヘッジファンドのポンド売り投機に負けて欧州為替制度(ERM)からの離脱に追い込まれた1990年代初頭、2)労働党政権の下で英国のユーロ参加気運が一時的に盛り上がった2000年代初頭、3)リーマンショック後の世界金融危機に英国も巻き込まれた2000年代末期、の3局面でポンドの下げが加速したが、いずれも1ポンド=1.40ドル前後で底入れし、その後は4年以内に最低でも1.70ドル前後に反発している。

過去のチャートをみた上で言っているので結果論にはなってしまうが、この間、1ポンド=1.40ドル前後の水準でポンドを買って仕込んでおけば、4年以内には2割以上の為替差益が出て儲かっていたことになる。こうした過去の経験則(アノマリー)を重視するなら、足下のポンドドル相場には「買いの好機」が訪れているという判断になる。

<鉄板フロアー下抜けなら、どこまで落ちるか>

ただ、今回の英国民投票でEU離脱が決まった場合、このアノマリーは瓦解する可能性もある。過去3回のポンド安局面と今回とでは、危機の性質や深刻さのレベルが違うからだ。

1990年代初頭の欧州通貨危機の時は、ポンド売りの主役はリアルマネーではなくヘッジファンドだった。このため、BOEがポンド売り投機に負けて英国がERMから離脱した後には利益確定の買い戻しも入りやすかった。

2000年代初頭のポンド安局面では、2001年6月の総選挙で大勝した労働党のブレア首相が英国のユーロ参加に前向きだったため、「対ユーロでポンドが相当調整しないと英国の産業が打撃を受ける」との思惑が台頭、当時大幅に軟化していたユーロにつられてポンドも売り込まれたが、ポンドの弱さが原因という印象は薄かった。また、ブレア首相が目指した英国のユーロ参加は、実際には世論の反対もあり実現しなかった。

リーマンショック後に観察された強烈なポンド安は、当時「未曽有」と形容された世界的な金融危機の発生に伴って一時的に強まったドル建ての短期資金に対する需要の産物だった面もあり、そもそも危機発生の震源地は、英国ではなく米国だった。

だが、今回は少し様子が違う。6月の国民投票でEU離脱が決まった場合、海外への資金流出の主役は、短期筋ではなく英国に拠点を置いている多国籍企業や金融機関の「イギリス離れ」になる可能性がある。英国の実体経済に及ぶ打撃は、恐らく杞憂で済まなくなる。経常収支の赤字国である英国で資本逃避が生じた場合に発生するポンド安圧力は、かなり息の長いものになる可能性があるだろう。

結果的に、ポンドドル相場が過去四半世紀以上にわたって「鉄板のフロアー」となっていた1.40ドル前後を下抜けしたら、一体どこまで下がるか分からない。チャートの形だけで判断すると、過去最安値である1ポンド=1.0520ドルまで、これといった下値攻防の目処が見当たらないのが非常に不安だ。英国のEU離脱を予想するなら、ポンド売りのポジションを持つのが非常に合理的な選択肢になる。

<EU残留なら、ポンドが一気に切り返しも>

ただ、そのような下値不安が強まっている分、国民投票で「EU残留」の民意が示された場合、ポンドが一気に切り返してくる可能性も捨て切れないのが悩ましい。

最近は市場関係者がこぞって「英国がEUから離脱した場合の悪影響」に関する妄想を膨らませているような印象も否めず、残留が決まった場合に喚起される安堵感は、逆に強烈かもしれない。

その場合、過去四半世紀で3度にわたって反復された「1ポンド=1.40ドル鉄板説」のアノマリーがまたも炸裂、「ポンド売買必勝の法則」として語り継がれる寿命がさらに延びそうだ。このため、投票結果がEU残留になると予想するなら、事前にポンドを買って勝負するのも一興だが、逆目の民意が示された場合に抱え込む損失リスクの大きさに鑑みると、筆者にはとてもそんな勇気は持てそうにない。

あと約5週間後に迫ってきた「6.23英国民投票」は、ポンド強気派、弱気派の双方にとって、非常に切れ味の鋭い「もろ刃の剣」だと言えるだろう。

いずれにしろ、英国民の歴史的決断が下される日は、刻一刻と近づきつつある。どちらの結果が示されるにしろ、一生のうちに何度もライブで目撃できるイベントではない。「観るも相場」に徹するだけでも、貴重な体験ができそうだ。

*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisaku-ueno-idJPKCN0Y70DM


News | 2016年 05月 16日 14:47 JST 関連トピックス: トップニュース
焦点:中国、頼みの綱の民間投資が不振 景気回復見通せず


[北京 16日 ロイター] - 中国政府は、重工業中心の国有企業からサービス業中心の民間セクターへと経済の軸足を移したい考えで、民間企業の投資促進を期待している。ところが当の民間企業は景気改善を見通せず、投資を抑えているのが実情だ。

中国東海岸の輸出基地である浙江省で衣料品企業を経営するブルーノ・チェン氏は「わが社は事業の拡大ではなく縮小を計画している。景気拡大の実感がまったく得られない」と語る。

上海から400キロメートルの土地にある衛生用品企業のゼネラルマネジャー、Xia Xiaokang氏も「昨年来、固定資産投資をほとんど行っていない。工場ビルが大きすぎるので一部を賃貸に出す計画だ」と言う。

3月の中国経済指標では景気がようやく持ち直したかに見えたが、14日に発表された4月の指標は、固定資産投資、鉱工業生産、小売売上高の伸びがすべて予想を下回った。

1─4月の民間投資は5.2%の伸びにとどまり、中国国家統計局(NBS)が2012年に集計を始めて以来で最低となった。2013年には25%近く増加していたが、昨年は10%増と、減速ぶりが著しい。

政策当局者が民間投資の減速を憂慮するのは、固定資産投資全体に占める割合が6割超と大きいからだ。国営メディアによると、民間セクターは中国の雇用の3分の1を担っており、都市部の新規雇用では90%を占める。

NBSは14日の統計発表後、「民間投資総額は比較的大きいため、減速が続けば安定的な成長の足かせとなりかねず、高度の警戒を要する」と指摘した。

エコノミストによると、無数に存在する中国の民間中小企業は投資、イノベーション、生産性伸び率の主な源泉だ。国有企業に比べて資本効率が良いと見られているため、当局も重視している。

中国国家発展改革委員会(NDRC)の調査官は「民間投資の弱さは根本的な問題だ。経済を安定させるため、中小企業と製造業の活力を解き放つ必要性がある」と述べた。

民間調査によると、製造業は人員削減を行っており、賃金にも低下圧力がかかっている。

繊維業界は世界的な需要不振に直撃され、それを国内の需要増で補うことができていない。チェン氏の衣料品企業は従業員160人で、主に欧州向けに製品を輸出している。

Xia氏は、ロシアとベネズエラの顧客が自国通貨の下落に苦しんでいる上、中東の一部では紛争によって顧客の態度が慎重化している、と説明した。欧州は横ばい状態で、東南アジアには期待が持てるという。

「金利は低いのに投資は減少している。これは国内外を問わず、市場全体の状況が良くないことの証左だ」とXia氏は語った。

<景気対策も効かず>

政府は昨年来、景気刺激策を実施してきたが、エコノミストによると刺激策は自ずと公共セクターが対象で、民間企業の課題解決には結びついていない。特に、民間企業が最も苦しんでいる製造業の不振には手を打てていないという。

事実、国有セクターの固定資産投資は1─4月に前年同期比23.7%も増えている。

政府はインフラプロジェクトへの民間投資を奨励してきたが、使えない資産を民間に押し付ける口実にすぎないとの指摘もある。

中国国家情報センターの首席エコノミスト、Zhu Baoliang氏は「(民間企業は)収益性の高いプロジェクトが見つからず、将来に自信を持てないでいる」と述べた。

(Kevin Yao記者)
http://jp.reuters.com/article/china-private-idJPKCN0Y707D?sp=true


3. 2016年5月16日 16:38:47 : 91avpxHHG1 : 26HlK1e07MM[164]
>世界経済の停滞に対し機動的な財政出動を手当てするという国際合意を形成すべく、その地ならしを兼ねた外遊だったとされる


 つまり ヘリコプターマネーですな〜〜〜

 ===

 各国がヘリコプターマネーを採用した場合 何処かの国は 借金ができて

 どこかの国は 外貨が溜まることになるわけで ドイツは 外貨が溜まる国になる

 ===

 ギリシャみたいな国は 借金国になるわけだが ギリシャをつぶすと ドイツの車が売れなくなる

 消費 = 生産 なわけで ドイツがどんなに お金が溜まっても 消費の無い生産を続けることはできない

 ===

 つまり これは 私が何度も言っているように 借金も貯金も 「気にしない」ことで

 生産を続けるためには 消費を続けてもらうことだ 

 だから ドイツは ギリシャに金を流し続ける必要がある

 ドイツは それを理解する必要があるということだ
 


4. 2016年5月16日 16:46:01 : 91avpxHHG1 : 26HlK1e07MM[165]

 マイナス金利にすると 国際間の均衡が崩れても 均衡するような作用が発生する

 アメリカが 1000兆円の借金をしていても −2%なら 毎年 20兆円を チャラにできる

 2000兆円の借金なら 毎年 40兆円をチャラにできるわけだ

 ===

 日本は 毎年 5兆円から10兆円 貯金ができているのだから 

 日本国内で かなり贅沢をしても 国家間では 大丈夫なのだから

 ヘリコプターマネーで 庶民が金を使えば GDPが増えて アベノミクスが成功することになる
 


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