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「円高or円安?」の中長期レートを徹底予測
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160516-00094188-hbolz-bus_all
HARBOR BUSINESS Online 5月16日(月)9時21分配信
アベノミクス相場は終焉か継続か――。方向感を失ったドル円レートはこのまま円高に転換するのか、それとも円安か。4人の論客が2020年までの相場を斬る!
為替市場が荒れている。昨年高値の125円から4月には107円まで円高が進んだ。円安継続なら格好の仕込みどきだが、円高への転換点ならいち早く売るチャンス。相場の大きな転換点にある今、資産を動かしたくなるが、長期的な見通しを誤れば大きな損失となる。
そんな難しい局面、為替の賢人たちは相場をどう見るのか。4人の識者に、さまざまな視点から中長期的な相場観を聞いた。
◆米国が利上げに転じると円高に。下落率48%も!
円高派:1ドル=60円
【江守 哲氏】
エモリキャピタルマネジメント。住友商事では非鉄金属取引に従事。その後、ファンドマネジャーなどを経て独立。コモディティから株式、為替、債券など幅広く分析
「’16年初の120円から4月には107円まで円高が進みました。これは私が昨年末に予想したとおり。相場ではファンダメンタルズも大切ですが、それで値動きを予測するのは難しい。そこで私が大事にするのは“過去の値動き”。ファンダメンタルズを抜きにして、過去のパターンを見れば、円高局面に入ったことは明らかです。
過去のパターンを見ると、円安相場は約3年しか続いていません。昨年12月はアベノミクスが始まってちょうど3年。さらに、そのタイミングで米国が利上げをしました。過去、米国が利上げに転じると、いずれも円高に進んでいます。市場は将来を織り込んで動くため、実際に利上げする頃には天井をつけやすいというわけです。
では、この円高がどの水準まで進むのか。これも過去のパターンから分析できます。米ドル/円の大きな円高局面はこれまで6回ありました。その平均期間は43か月、下落率は40%。これを当てはめると’19年までに75円というターゲットが見えてきます。75円はアベノミクス円安の始点ともなったレートでもありますね。
さらに、円高局面が長期化した場合は57か月間、48%下落というパターンもあります。下落が長引けば、’20年に60円という可能性も十分あり得るのです。」
◆米国の円安容認も限界に。少なくとも100円へ!
円高派:1ドル=100円
【西原宏一氏】
CKキャピタル。シティバンクでチーフディーラーなどを務め独立。たしかな相場観と自身の取引をタイムリーに配信するFXメルマガは圧倒的人気
「米ドル/円の値動きは結局、基軸通貨である米国の事情が強く働きます。アベノミクス円安は、そもそも米国が「日本がグローバル経済の牽引役になってほしい」と願って容認したもの。ところが円安になったものの、アベノミクスの第2の矢、第3の矢は放たれず、米国はしびれを切らしています。2月のG20では米国がドル安へと誘導させる「上海合意」があったともいわれ、もう120円台は厳しいでしょうね。
中長期的には円高トレンドに転換したと思われ、そうなると高値から少なくとも15%下落でおよそ105円、20%の下落で100円。この辺りが現実的なターゲットとなり、オーバーシュートすれば、95円程度まで円高が進む可能性もある。
そこから再び円安へと転じるかどうかは米国のコンセンサス次第。日本の金融政策を揶揄しているトランプ大統領が誕生すれば、円安にはとても動かないでしょうね。」
◆日本企業のM&A加速。実需を背景に円安は進む
円安派:1ドル=125円
【大倉たかし氏】
豊商事シニアFXストラテジスト。カリフォルニア州立大学卒業。バンク・オブ・アメリカやバークレイズ銀行東京支店副支店長などを経て現職。中長期の相場観に定評
「為替市場を動かすのは実需、つまりは貿易収支。日本は5年連続で貿易赤字だ。つまり、円を売って商品を買う輸入のほうが大きいのだから、実需面から今後も円安になりやすい状況にある。
マイナス金利の影響が本格化するのもこれからだし、アベノミクス円安でしこたま力を蓄えた日本企業が海外へ打って出るのはこれから。日本企業による外国企業のM&Aが活発になれば、これも円安を後押しする要因になるだろう。
一部に「熊本地震で円高が進む」とする見方もあるが、阪神淡路大震災や東日本大震災では直後こそ円高が進んだものの、それが大底になり、その後は円安へと転換している。アベノミクス円安は’15年6月につけた125円を超えていくだろうね。」
◆日米金利差拡大と経常収支の悪化が揃うのは初
円安派:1ドル=160円
【藤巻健史氏】
参議院議員。おおさか維新の会政調会長代行。元モルガン銀行東京支店長、ジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーを経て’13年、参院選に当選
「為替市場で一番重要なのは日米金利差。アメリカの利上げは遅れているとはいえ、間違いなく上がっていきます。一方、日銀は当面どころか未来永劫、利上げの方法がない。日米金利差は今後、拡大する一方なのです。
そして為替で2番目に重要な経常収支。直近では経常黒字が拡大していますが、原油価格が上昇に転じれば赤字の可能性があります。
この日米金利差の拡大と経常収支の悪化、2つの円安条件が揃うのは、実はこの30年で初めて。通常のマーケットを想定しても円安が進みやすい状況なわけです。
しかも円安や原油高は物価を押し上げます。想定よりも早く日銀が目標とするCPI(消費者物価指数)2%へ達するでしょう。でも、そのとき何が起こるかというと、量的金融緩和の終了です。そうなれば、日本国債の買い手は不在となり国債は暴落。ハイパーインフレで1ドル=1000円を超える円安が起こるのです。
マイナス金利政策を20年前に提唱して奇人変人扱いされてきた私ですが、ようやく現実化しました。日本の財政破綻も’20年より前に間違いなく起こります。しかし、猛烈な円安は日本経済再生のきっかけ。数年苦しい時期を乗り越えれば、’20年には国力に見合った為替水準、160円程度に落ち着いているはずです。」
アベノミクスが生み出した為替レートは、どの方向に向かうのか。4賢人の相場観は真っ二つに割れたが、納得できるシナリオを選び、投資行動に移したいところだ。
取材・文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック
ハーバー・ビジネス・オンライン
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