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5月13日、日銀の黒田東彦総裁は、都内で講演し、1月に導入を決めたマイナス金利の効果が「着実に波及する」と自信を示す一方で、「金融政策は効果がはっきりするまで待つことはない」と述べ、追加緩和期待をつないだ。写真は都内で昨年6月撮影(2016年 ロイター/Thomas Peter)
3次元の枠組みどう使って物価2%早期実現するか検討=日銀総裁
http://jp.reuters.com/article/boj-2percent-idJPKCN0Y40B1
2016年 05月 13日 13:35 JST
[東京 13日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は13日、都内で講演し、1月に導入を決めたマイナス金利の効果が「着実に波及する」と自信を示す一方で、「金融政策は効果がはっきりするまで待つことはない」と述べ、追加緩和期待をつないだ。また、量・質・金利の3次元による現在の金融緩和の枠組みを「どう使って2%の物価目標を早期実現するかしっかりと検討し、実践する」と強調した。
総裁は、マイナス金利導入で金融市場では急速な金利低下が即実現したものの、実体経済面では「金融市場が不安定な中で前向きな変化が現れにくい」と指摘。効果波及にはある程度時間が必要で、今後は「実体経済や物価面にも着実に波及する」と強調した。
物価の現状をめぐっては、「エネルギーの影響を除くと物価の基調は着実に改善している」と強調する一方、物価を左右する、日本経済の潜在力との差である需給ギャップの改善は「全体として横ばい圏内にある」と指摘。人々の物価観である予想物価上昇率も「各種調査によると昨年末以降低下を示唆している」と懸念を示した。
このため「経済の先行きリスクで最も重要なのは海外経済」とし、「リスクはダウンサイド(下方方向)にある」と指摘。物価目標の実現に必要と判断した場合、ちゅうちょなく追加緩和する」と繰り返した。政策手段として「量・質・金利のいずれについても、追加緩和の余地は十分ある」と明言した。
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