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韓国を代表する輸出産業の造船業が苦境に陥っている。大手3社は昨年、赤字を計上。4月の受注は月間実績が初めて「ゼロ」になった。中国の台頭や日本の追撃も重なり、ピンチだ。資料写真。
韓国造船業が大ピンチ、大手3社、4月の受注「ゼロ」、日本の追撃で不安高まる
http://www.recordchina.co.jp/a137746.html
2016年5月8日(日) 6時50分
2016年5月7日、韓国の代表的な輸出産業として経済をけん引してきた造船業が危機に直面している。世界経済が低迷する中、大手3社は赤字に苦しんでいるばかりか、3社の4月の受注が「ゼロ」になった。中国の台頭や、かつて世界一を誇った日本の追撃も重なり、国内に不安が広がっている。
韓国・聯合ニュースによると、昨年は韓国造船業にとって史上最悪の業績を記録した1年となった。三大造船企業は、いずれも巨額の赤字を計上。赤字は現代重工業が1兆5400億ウォン(約1490億円)、サムスン重工は1兆5000億ウォン(約1460億円)に上ったほか、大宇造船海洋の収支はさらに悪く、債権団からの資金援助を受けている。
造船業界関係者は「こんなにも業績が悪化したのは初めてのこと。昨年は1990年代後半のアジア通貨危機の時よりも深刻な状況だった」と憂慮。「今年も黒字に転換するのは難しく、韓国経済の大きな足かせになる」と頭を抱えている。
今年になっても業績は好転せず、韓国・国民日報によると、大手3社は先月、1隻も受注できなかったことが分かった。3社の月間実績がゼロを記録したのは創設以来、初めてだった。
受注の不調は今年初めから予見されており、現代重工業は今年2月に液化石油ガス(LPG)タンカー1隻、3月にケミカルタンカー2隻を受注しただけ。大宇造船海洋は3月に子会社のルーマニア造船所が受注したタンカー2隻を国内契約に回して受注成績に含めたのが全てで、サムスン重工業はまだ1隻も受注がない状態だという。
韓国が不振にあえぐ中、注目されているのが日本の動向。造船や海運の動向を分析している英クラークソンによると、1月の世界の船舶発注量は215万7000CGT(標準貨物船換算トン数)。そのうち、日本造船企業の受注量は前月比77%増加の99万1000CGTで、45.9%を占めた。韓国のシェアは30.9%で2位。3位は17.6%の中国だった。
月間ベースの受注量で日本の企業が1位になるのは、08年3月以来6年10カ月ぶり。韓国の造船業界関係者は、「高い技術力を持つ日本は中国よりも怖い存在だ」と警戒している。
韓国の造船業界の現状について、聯合ニュースは英クラークソンが4月27日までに集計した3月末時点の船舶手持ち工事量を報道。大宇造船海洋が782万CGT(118 隻)で最多で、次いで現代重工業が450万CGT(95隻)、サムスン重工業が439万CGT(81隻)と、韓国大手3社が世界トップ3を占めた、と伝えた。
聯合ニュースは「受注が滞っているとはいえ、少なくとも1〜2 年持ちこたえる程度の手持ち工事量があり、中国、日本との激しい競争に生き残る可能性は比較的高いといえる」と強調。その一方で「こうした状況が、韓国政府が造船業の構造改革に踏み切ることを難しくしている」とも指摘している。(編集/日向)
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