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コラム:債券・為替・株に広がるバーベル型投資=重見吉徳氏
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/846.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 4 月 26 日 20:50:08: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

FX Forum | 2016年 04月 26日 18:31 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:債券・為替・株に広がるバーベル型投資=重見吉徳氏

JPモルガン・アセット・マネジメント グローバル・マーケット・ストラテジスト
[東京 26日] - 最近の債券・為替・株式市場に共通するポジション取りは「バーベル型」と言えるだろう。言い換えれば、「警戒的ながらもリスクテイク」「相場の上げにもついていき、下げでも大きくやられないポジション取り」である。

株式市場で言えば、低ベータ・ディフェンシブ・高配当株の選好である。相場上昇時には、市場全体にはついていけないが、相場下落時には市場全体ほど下がらない。債券市場は、米国の利上げに伴うイールドカーブのフラットニング期待で、両端に投資するバーベル型ポジションである。つまり、中期ゾーンを持たず、短期と長期ゾーンで持つ。一方、金利の方向(デュレーション)にはリスクを取らず中立だ。

そして、為替市場については、1―3月はドル全面安だったが、4月以降は「ドルに対して、新興国通貨・資源国通貨も強いが、円も強い」状態が続いている(円以外の先進国通貨に対してはドルしっかり)。これを、為替のポジションに言い換えれば、「新興国通貨・資源国通貨買いとドル売り」「円買いとドル売り」である。リスクオンなら、新興国通貨・資源国通貨買い(ドル安)から利益が出て、円買いはドル安のために損失が限定的となる。反対にリスクオフなら、新興国通貨・資源国通貨買いからは損が出るが、円買いのヘッジが効くといった具合である。

<見えない長期トレンド、業績相場は長続きせず>

なぜ、「警戒的ながらもリスクを取る」動きが続くのだろうか。理由は、「相場に長期トレンドが表れないこと」にほかならない。利上げを見据える現在の市場環境で言い換えれば、金利上昇・株上昇の「業績相場が長続きしない」ということである。

業績相場が長続きしない状況を見て取るには、昨年9月と今年3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を考えればよい。いずれも米連邦準備理事会(FRB)は利上げを見送った。その背景は、海外経済の停滞や金融市場の混乱だった。金融市場では利上げ織り込みの「業績相場」(金利上昇・株上昇)が長続きせず、まもなく「リスクオフ」(金利低下・株下落)になる。やがて利上げ見送りの「金融相場」(金利低下・株上昇)に戻るサイクルをめまぐるしく繰り返している。

2004年以来の久しぶりの利上げと業績相場が長続きしないのは、業績相場の字義どおり、株価やその他のリスク資産価格は上昇するものの、これに企業業績や実体経済が追いついてこないということである。景気は悪くないがさほど強くない、もしくは潜在成長率が低下していることの証左と考えられるだろう。

<株の金利感応度と原油先物の動きから分かること>

実体経済の低成長に関して、筆者は2月8日付の本コラムで、日銀のマイナス金利政策導入により「株式の債券化」が促されると主張した。

要約すると、企業の利益とキャッシュフローの安定、さらには株式(エクイティ)の供給減少により、以下のことが生じるのではとの長期的見通しである。

●低成長下の株価収益率(PER)上昇。

●「金融相場」(金利上昇・株下落もしくは金利低下・株上昇)への回帰。

その背景は、次の3つだ。

●経済の低成長見通しや、これに伴う合併・買収(M&A)の増加により、企業のリスクテイク(投資)や企業間の競争が減り、利益が安定する。

●利益の安定と株主還元の増加(=投資先がない)で、株式投資がもたらすキャッシュフローが安定する。

●株式(エクイティ)の供給が減り、株式への超過需要が発生する。

これらを検証してみよう。

PERの上昇は一部のディフェンシブ・セクターに限られるが、それでも「株式の債券化」は進んでいる。まず、東証株価指数(TOPIX)と日本の長期金利の相関係数(52週移動)は、マイナス金利導入までは安定的にプラスだったが(金利上昇・株上昇)、2月12日終了週以降、恒常的にマイナス0.2を下回っている(金利低下・株上昇)。これは、1992年以来の出来事である。

また、TOPIX17業種のうち、「銀行」を除く16業種の相関係数がマイナスになっている。1999年のゼロ金利政策導入時でも、これほど多くのセクターがマイナスになることはなかった。

一方、「アベノミクス以降の長期金利と株価を見れば、金利低下と株価上昇の負の相関関係は当然」との指摘もあるかもしれない。確かに「水準」を見るとそのとおりで、特に2014年はそうした動きが顕著だ(1年間で10年物日本国債利回りは0.41%の低下、TOPIXは8.1%の上昇)。

しかし、その間の両者の相関係数(52週)はプラス0.4を上回る。つまり、アベノミクスが信じられていたときの関係性は、実は金利上昇・株価上昇の業績相場である。消費増税に苦しんだ2014年の日本株上昇は、アベノミクス(金融相場)ではなく、米国経済の拡大(業績相場)によるものだったとの示唆かもしれない。

次に、「株の金利感応度(債券のデュレーションに相当)」を計算し、その推移を見ると、ずっとプラス幅が拡大し(金利上昇・株上昇の業績相場)、2014年末でピークを迎え、今は債券と同じマイナスまで一気に低下している(金利上昇・株下落の金融相場)。言い換えれば、「業績相場バブル」があって、それがはじけたように見える(下図参照)。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20160422/fxforum.gif

「株のデュレーション」は「原油先物価格」と動きが似ている。つまり新興国や中国のファンダメンタルズ(実体経済・業績)に対する期待・バブルがはじけた証かもしれない。

もちろん2014年末にかけて「株のデュレーション」のプラス幅が拡大した要因は、長期金利の変動幅が小さくなっていることも作用していると思われるが、それではなぜ、株式の変動幅は変わらないのかという疑問が出てくる。ボラティリティーは期待リターンの裏返しであるため、債券に対する、株式の相対期待はバブルだったのではないだろうか。

<日本の個人投資家への示唆は2つ>

今後はと言えば、世界経済の低成長期待は変わらないだろう。そして引き続き、原油市況や日欧で拡大するマイナス金利政策、中国経済や人民元など、様々な不確実性にさらされている。これらはいずれも業績相場の持続を遮り、リスクオフから利上げ見送りの金融相場に引きずり込むものだ。金融市場では引き続き、「警戒的ながらもリスクを取る」動きが続くと考えられる。

日本の個人投資家への示唆は2つ考えられる。まずは、超運用難の中ではあるが、決してリスク資産への投資(リスクテイク)をあきらめてはならない。低成長・低利回りの環境下では、目標額を運用するのに必要な期間は伸びる。

2つ目は分散投資やヘッジをかけるということだろう。例えば、海外資産への投資に際しては円ヘッジをかけることで慎重にリスクテイクをすることができる。ドルの実効レートは歴史的に見て高値圏にあり、米国の財務省も、選挙も影響してか、ドル高容認からドル高是正に転換したようだ。

*重見吉徳氏は、J.P.モルガン・アセット・マネジメントの日本におけるグローバル・マーケット・ストラテジストで、エグゼクティブ・ディレクター。大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了後、農林中央金庫にて、外国証券・外国為替・デリバティブ等の会計・決済事務および外国債券・デリバティブ等の投資業務に従事。その後、野村アセットマネジメントの東京・シンガポール両拠点において、グローバル債券の運用およびプロダクトマネジメントに従事。アール・ビー・エス証券にて外国債券ストラテジストを務めた後、2013年3月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

 インタビュー:マイナス金利、効果発現で金利上昇=GPIF理事長

 外債500億円積み増し、米国債やドル社債など=16年度・朝日生命計画

 円債は残高横ばい、外債は積み増す方針=16年度・明治安田生命計画

 金融庁、地銀に外貨調達時のリスク管理徹底を要請=関係筋


http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoshinori-shigemi-idJPKCN0XN0O3?sp=true

 

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コメント
 
1. 2016年4月26日 20:59:14 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[445]
Business | 2016年 04月 26日 18:49 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 円債は残高横ばい、外債は積み増す方針=16年度・明治安田生命計画

[東京 26日 ロイター] - 明治安田生命は26日、2016年度の運用計画を発表し、国内債券への投資は市場環境を考慮しつつ慎重に行い、残高は横ばいになるとの見通しを示した。外国債券については、オープン債は為替動向や金利水準など見極めつつ積み増す。

ヘッジ付き外債も、円債とのトータルリターンを比較し優位であれば積み増す方針。

株式は、国内株は横ばい、外株などは増加を計画している。
http://jp.reuters.com/article/meijiyasuda-idJPKCN0XN0QC

 
Business | 2016年 04月 26日 19:42 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 外債500億円積み増し、米国債やドル社債など=16年度・朝日生命計画

[東京 26日 ロイター] - 朝日生命保険は、2016年度の一般勘定運用計画で、外貨建て債券を500億円積み増す方針だ。国内の低金利環境下において、米国債やドル建て社債などに資金を振り向けることで一定の利回り確保を図る。

国内債券は償還分も含め900億円の純減となる見通し。超長期国債への銘柄入れ替えやメガバンクが発行する劣後債などへの投資を進める。

資産運用企画部長の鶴岡尚氏が26日、ロイターとのインタビューで答えた。

朝日生命は、円金利資産を中心とする資産ポートフォリオの構築を基本方針に掲げているものの、国内の低金利が続くなかで、相対的に高い利回りが見込める外貨建て債券などへの投資に傾いている。15年度は国内債券が900億円減少する一方、外貨建て債券は2000億円程度の純増となった。

16年度も外貨建債券を500億円純増させる見通しだ。金利が低下傾向にある欧州債よりも米国債を中心とするほか、「マーケット環境をみながら、国内メガバンクなどが発行するドル建て債券などクレジット商品を取りに行く」(鶴岡氏)という。

15年度末で15%程度のオープン比率は当面変えない方針。「足元のドル・ヘッジコストは1%程度。米国債を約2%とすると、ヘッジコストを支払っても国内債より投資魅力が高い」(同)ためだ。

ただ、年度後半にかけて、日米金融政策の方向性の違いなどを背景に米金利が上昇し、ヘッジコストが膨らむと予想しており、そうした場面では「ドル高トレンドを確認しながらオープン比率を引き上げる」(同)ことも想定している。朝日生命では3割程度までをオープン比率の許容範囲としている。

一方、国内債券は900億円減らす見通し。償還分は700億円程度で、多くを外債投資に回すが、一部は30年債などの超長期債に入れ替え、現状で13年程度のデュレーションの長期化を図る。

またメガバンクなどが発行するAT1債と呼ばれる劣後債への投資も進める。AT1債は、国際的な自己資本規制(バーゼル3)で中核的自己資本(Tier1)に算入することが可能。「歴史が浅い商品だが、流動性は確保されており、昨年度にはすでに一定額の投資を行った」(同)という。

鶴岡氏は「国内金利が下がっている中で、運用収益を確保するためにはデュレーションリスクやクレジットリスクなどをとっていくしかない。信用状況が把握できる範囲で企業融資の代替として劣後ローンなどをポートフォリオに組み込むことで、スプレッドを獲得したい」と述べた。

資産運用の高度化においては、子会社の朝日ライフアセットマネジメントや海外の資産運用会社などを活用して、国内外の株式や外国企業の社債などを組み込んだ投資信託に200─300億円程度の資金投入を計画。パフォーマンス向上を図るとともに人材育成やノウハウ蓄積なども進めていく。

一般貸付においては、資金需要の落ち込みなどを背景に200億円の減少を予定。前年度は900億円程度の純減だった。

今年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。

日本国債10年物利回り マイナス0.20─0.40%(年度末0.00%)

米10年債利回り    1.50─2.20%(同2.00%)

日経平均        1万4000─2万0000円(同1万8000円)

NYダウ        1万5000─1万9000ドル(同1万8000ドル)

ドル/円        105─117円(同115円)

ユーロ/円       115─135円(同125円)

(杉山容俊)
http://jp.reuters.com/article/asahi-life-idJPKCN0XN0S3

 

Business | 2016年 04月 26日 20:26 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 金融庁、地銀に外貨調達時のリスク管理徹底を要請=関係筋

[東京 26日 ロイター] - 金融庁が、地方銀行に対して外貨調達時のリスク管理を徹底するよう要請していたことがわかった。複数の関係筋が26日、明らかにした。

日銀の量的・質的金融緩和(QQE)導入以降、地銀は運用資産の多様化を図ってきたが、今年1月のマイナス金利導入以降、外債へのシフトが鮮明化。金融庁のヒアリングの結果、一部でリスク管理に問題が見られたという。

関係筋によると、金融庁は外貨流動性リスクが相対的に高い31の地方銀行を対象にヒアリングを実施し、今月中旬までに結果がまとまった。

それによると、多くの銀行で1年未満の短期での調達が9割前後に上っていることが判明。調達先も、メガバンクや一部の外銀に集中していた。なかには、市場が混乱した際の影響度を試すストレステストを実施していない銀行もあった。

金融庁は地銀に対し、これまでも適切なリスク管理体制を構築するよう求めてきたが、ヒアリングを踏まえ、中長期スワップの活用や調達先の多様化を求めた。

また、市場変動時に発動する行動計画について、有価証券の大半を売却するといった非現実的なものではなく、より現実的なものにすることも要請した。

米利上げ観測や国際金融規制の影響で、米ドルの調達コストは昨年9月以降に急上昇。ドル/円ベーシス・スワップ1年物JPYCBS1Y=でみる調達コストは、昨年11月に5年ぶりの高水準となり、現在も高止まりしている。

「地銀は知名度の点でメガバンクや外銀には及ばず、ドル預金を集めにくい。長期での調達はコストがかかる」(地銀関係者)とされ、地銀は短期でのドル調達に傾斜してきた。

(和田崇彦、伊藤純夫)
http://jp.reuters.com/article/fsa-idJPKCN0XN1CM

Business | 2016年 04月 26日 20:26 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 金融庁、地銀に外貨調達時のリスク管理徹底を要請=関係筋

[東京 26日 ロイター] - 金融庁が、地方銀行に対して外貨調達時のリスク管理を徹底するよう要請していたことがわかった。複数の関係筋が26日、明らかにした。

日銀の量的・質的金融緩和(QQE)導入以降、地銀は運用資産の多様化を図ってきたが、今年1月のマイナス金利導入以降、外債へのシフトが鮮明化。金融庁のヒアリングの結果、一部でリスク管理に問題が見られたという。

関係筋によると、金融庁は外貨流動性リスクが相対的に高い31の地方銀行を対象にヒアリングを実施し、今月中旬までに結果がまとまった。

それによると、多くの銀行で1年未満の短期での調達が9割前後に上っていることが判明。調達先も、メガバンクや一部の外銀に集中していた。なかには、市場が混乱した際の影響度を試すストレステストを実施していない銀行もあった。

金融庁は地銀に対し、これまでも適切なリスク管理体制を構築するよう求めてきたが、ヒアリングを踏まえ、中長期スワップの活用や調達先の多様化を求めた。

また、市場変動時に発動する行動計画について、有価証券の大半を売却するといった非現実的なものではなく、より現実的なものにすることも要請した。

米利上げ観測や国際金融規制の影響で、米ドルの調達コストは昨年9月以降に急上昇。ドル/円ベーシス・スワップ1年物JPYCBS1Y=でみる調達コストは、昨年11月に5年ぶりの高水準となり、現在も高止まりしている。

「地銀は知名度の点でメガバンクや外銀には及ばず、ドル預金を集めにくい。長期での調達はコストがかかる」(地銀関係者)とされ、地銀は短期でのドル調達に傾斜してきた。

(和田崇彦、伊藤純夫)
http://jp.reuters.com/article/fsa-idJPKCN0XN1CM


 

Business | 2016年 04月 26日 20:22 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 インタビュー:マイナス金利、効果発現で金利上昇=GPIF理事長

[東京 26日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の高橋則広理事長は26日、日銀のマイナス金利政策について、効果が現れれば物価も金利も上昇するとの認識を示した。その上で、将来の金利上昇リスクを見込んだ現在の基本ポートフォリオの前提は変わっておらず「見直す必要はないと考えている」と語った。

都内でロイターのインタビューに応じた。高橋氏は「日銀の金融政策についてコメントする立場にない」とする一方、「ポジティブな効果を待ちながら投資したい」と強調。マイナス金利政策は、将来的に物価や金利の上昇を促すためのものであり、効果の見極めには時間が必要との見方を示した。

超長期の国債を買うのかとの問いに対しては、各マネジャーに委ねていると述べた。そのうえで、運用機関に対して「金利がマイナスのものを買うなというガイドラインは示していない」とし、銘柄選定は運用機関の判断によると指摘した。

一方、為替ヘッジ取引は、資産価格の急激な変動を緩和する観点や、年金資金の運用について国民の理解を得るためにも必要と明言した。ヘッジコストも考慮したうえで、すべての通貨を対象に、円高・円安双方のリスクに備えると語った。為替ヘッジを実施した場合は、一定期間後に開示する考えも示した。

主なやり取りは以下の通り。

──前回のポートフォリオ見直しは将来的な金利上昇リスクを見込んだ。足元では金利が低下しているが、当初の想定と異なるのでは。

「基本的には現行のポートフォリオを見直す必要はないと考えている。足元では金利が低下しているが、日銀が将来の経済状況を良くするために、端的に言えば、物価や金利を上げるためにマイナス金利政策を導入したと理解している」

「足元で金利が下がったからと言って、それがずっと続くという前提ではなく、マイナス金利の政策効果が現れれば金利が上がっていくというシナリオは変更しなくていいのではないかと考えている」

──金利がマイナス圏に沈んだ銘柄でも投資の対象となるのか。

「GPIFが自ら銘柄選定をするわけではなく、マネジャーに委託している。金利がマイナスのものを買うなというガイドラインは示していないが、さまざまな銘柄を組み合わせるなど各マネジャーが工夫してくるのだと思う」

「(マイナス金利の)政策効果の出現を待っている段階なので、大きく国内債券を減らして他の3資産に移すということは考えていない」

「金融政策についてはコメントする立場にないが、ポジティブな効果を待ちながら投資していきたい」

──ポートフォリオ見直し以降、外貨建て資産の割合が増加した。資産保全に向けてどう対応するのか。

「為替変動による価格変化の幅を少しなだらかにするような形で、為替ヘッジが使えればと思っている」

「全くヘッジしないということでは、恐らく国民の納得が得られないのではないかと考えている。ドル、ユーロ、第三国の通貨も含め、すべての通貨を平等に対象として考え、ヘッジコストも踏まえたうえで(円高・円安)上下両方のリスクに備える」

「市場への影響を考えると(為替ヘッジを行っても)すぐに開示することはできないが、どこかの段階で開示するようになるのではないか」

*本文の表記を一部修正しました。

(梅川崇、藤田淳子 編集:吉瀬邦彦)
http://jp.reuters.com/article/gpif-idJPKCN0XN0UQ?sp=true


 

債券市場はFOMCの漸進主義を確信−6月利上げ示唆ならサプライズ
Eliza Ronalds-Hannon
2016年4月26日 13:08 JST

米国債市場は4月の金利据え置き見込む、ボラティリティ低下
自信過剰のトレーダーは痛い目に遭う恐れも−PIMCO

米金融当局が金利に関して歩む道のりについて債券トレーダーの間に疑念はほとんどない。
  市場は追加利上げを来年2月までは十分に織り込んでおらず、米国債の予想ボラティリティの指数は今月、2014年以来の低水準を付けた。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のマネーマネジャーで2015年の「債券王」に選ばれたジェローム・シュナイダー氏によると、こうした状況はある種の自信過剰でトレーダーは痛い目に遭う恐れがあるという。

  シュナイダー氏は25日にニューヨークのPIMCOのオフィスで、米連邦公開市場委員会(FOMC)が「動かないと投資家は安心しきらないようにすべきだ」と指摘。FOMCは「引き続きデータ次第であり、全てのアプローチで漸進主義を採用するだろう。だが、向こう1、2年は0.25−0.5%のレンジになると単純に想定するのは少し保守的なようだ」と指摘した。
  先物市場では今週のFOMCでの利上げ確率はゼロと見込まれている。前回FOMCで一部当局者が4月利上げを支持したことが議事録で明らかになったにもかかわらず、6月の利上げ確率は約20%にすぎない。3月のFOMCで当局者の年内利上げ回数の見通しが4回から2回に減少した後、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は先月、米経済に強さが見られるものの、世界経済のリスクを踏まえて引き締めペースを緩める可能性があると述べた。

  ボラティリティの指標であるバンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチMOVE指数は4月25日に67.78と、2月11日の約98から低下。2−30年物米国債の店頭オプション価格に基づく同指数の2007年初め以降の平均は92.98。
  チャールズ・シュワブの債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏はトレーダーがFOMCの漸進主義を強く確信しているため、当局が27日に6月の利上げを示唆するだけでも「ちょっとしたサプライズ」を招き、市場を動かすかもしれないと予想した。
  
原題:Bond Traders Have Got It All Figured Out as Fed Meets on Rates(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-26/O67WGZ6S972801

FOMC:6月米利上げの可能性残す見通し−今回は据え置きへ
Steve Matthews
2016年4月26日 13:00 JST
リスクバランスの評価を再び盛り込む方向で検討も
1−3月期の米景気鈍化見通し、英の国民投票も議論に影響か

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局にとって26、27両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)は、6月にも追加利上げに踏み切る意向があるかどうか、シグナルを発する機会となる。
  そのメッセージは恐らく、同月の利上げは引き続き選択肢の1つであるものの、確実というには程遠いという趣旨になろう。
  FOMCは27日の会合終了後、米東部時間午後2時(日本時間28日午前3時)に声明を発表する。イエレン議長の記者会見や経済予測の公表は予定されていない。
  ブルームバーグがエコノミスト、ストラテジスト計91人を対象に実施した調査によれば、昨年12月に利上げに踏み切った米金融当局は今週、3会合連続の金利据え置きを決める見通し。
  一方、6月利上げに道を開くために役立つ動きの1つとして、ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジャン・ハッチウス、ザック・パンドル両氏が21日のリポートで指摘したのは、昨年10月の声明と同様の文言を再び取り入れることだ。同月の声明は、見通しに対するリスクが「ほぼ均衡」と表現していた。
  12月のFOMC声明では、こうしたリスク評価は「均衡」に上方修正されたが、今年に入ってからの金融市場の動揺を背景に1、3両月の声明からは「リスクのバランス」の文言は取り除かれていた。
  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は「世界的な展望はやや改善されたと考えられる。米金融当局者が評価を引き上げれば、市場は6月利上げの確率を引き上げるだろう」と語った。
残るリスク
  6月利上げの可能性を残すもう1つの選択肢は、「世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」との文言を残しながらも、一部修正を加えることだ。例えば、こうした動きがなおリスク要因だとした上で、「最近になって幾分改善された」と付け加えることも可能だとペルリ氏は指摘する。
  他方で世界経済の動向が懸念材料の1つである点に変わりはない。さらに欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票の帰結も新たな脅威となりかねない。
  三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「国際情勢は現時点で落ち着いているが、グローバルリスクは残る」と分析。今週のFOMC声明で6月利上げが検討されていること示唆する可能性をほぼゼロと予想し、「FRB理事と地区連銀総裁の間では慎重ムードが支配的となる公算が大きい。彼らは急いでない」との見方を示した。
  このほか、1−3月(第1四半期)の米実質GDP(国内総生産)の伸び率鈍化が予想されていることも事態を複雑にしている。ブルームバーグのエコノミスト調査によると、28日に公表される1−3月期のGDP速報値は年率0.6%増に減速する見通し。
原題:Fed to Keep Options Open for June Rate Hike: Decision-Day Guide(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-26/O67ZEX6TTDS801


サウジ:軍事産業を再編へ−米ロッキードなどに影響の可能性
Glen Carey、Zainab Fattah
2016年4月26日 11:53 JST

軍事産業を統括する持ち株会社設立などの計画を発表
軍装備品の国内調達率引き上げるとムハンマド副皇太子が発言

サウジアラビアは25日、経済の全分野で改革を推し進める構想を発表したが、軍事産業も例外ではない。
  ポスト石油時代の準備を進めるサウジは軍事産業を統括する持ち株会社を設立する計画だ。これに伴い、軍需を自国でより多く満たせるよう取り組むほか、経済を多様化させる方針。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン副皇太子が衛星テレビのアルアラビーヤとのインタビューで明らかにした。
Deputy Crown Prince Mohammed bin Salman.
Deputy Crown Prince Mohammed bin Salman. Source: SPA
  王位継承順位2位のムハンマド副皇太子は1932年のサウジ王国成立以来最大規模の経済改革を主導している。この日明らかにした構想には、国営石油会社サウジアラムコの5%未満の株式売却や、補助金削減、失業率引き下げなどが盛り込まれている。同構想の目的は80年間続いてきた石油依存から脱却することだ。
  サウジの軍事予算は世界有数の規模であり、軍事情報会社IHSジェーンズによれば、2015年度軍事支出は460億ドル(約5兆1000億円)と、中東で1位だった。16年の国防予算は2130億リヤル(約6兆3000億円)。
  ムハンマド副皇太子は「われわれは現在、軍事産業を統括する100%政府出資の持ち株会社を設立しようとしており、設立後、サウジ市場に上場させるつもりだ。17年末までの発足を見込んでいる」と発言。軍装備品の国内調達率が最大50%まで上がれば、雇用創出や景気浮揚につながるだろうとし、幾つかの軍事契約を見直して国内産業に関与させるとも述べた。
  キャピタル・アルファ・パートナーズの国防アナリスト、バイロン・キャラン氏は電子メールで、この新たな構想は「サウジ企業による整備・サポートの増加につながるだろうが、米国と欧州勢が提携する可能性を意味し、これは既に起きている」と指摘。この場合、英BAEシステムズや米ボーイング、ロッキード・マーチン、レイセオンなどの企業は「恐らく全て影響を受ける」とし、より長期的にはサウジが「主要兵器システム」に関してどの程度まで関与を望むかが問題となると分析した。
原題:Saudi Arabia to Overhaul Military in Plan for Life After Oil (2)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-26/O67XFR6S972Q01


 

 
スマートベータ論争過熱、ファンド創業者がPIMCO運用者に挑戦
Tom Redmond
2016年4月26日 00:49 JST

市場のタイミングを読み切ろうとするなど、ばかげた考えだ−。AQRキャピタル・マネジメントの共同創業者クリフ・アスネス氏はこう言い放ち、「スマートベータ型」上場投資信託(ETF)をめぐる論争に割って入った。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の花形運用者ロバート・アーノット氏が2月に火ぶたを切って以来、この論争は過熱している。
Cliff Asness.
Cliff Asness. Photographer: Chris Goodney/Bloomberg
  スマートベータは時価総額でなく、利益や配当などの要素やその他資産で企業をランク付けした指数を作成、その指数で資金を運用する手法。この手法を採用したETFは今や全世界で約2割に達し、運用資産は4000億ドル(約44兆円)に上るとみられ、スマートベータ型ETFが急落すれば、数百万人の投資家が損失を被る。
  だがアーノット氏は今年2月に発表したリポートで、スマートベータ型ETFの多くは価格が上昇し過ぎ、バブルが形成されつつあると警告。成功したのは人気化したからにすぎず、バブルははじけるだろうと予想した。
  アスネス氏は主にアーノット氏に反論する格好で論文を著し、安値で売り、バリュエーション上昇時に売るというスマートベータ戦略でタイミングを計ろうとするやり方は結局のところは危険だと指摘した。スマートベータの運用者は高額の手数料を正当化するためそれが可能だと言い張るだろうが、実行できる望みは薄いと述べ、長期的に効果を発揮するさまざまな要素に対し分散投資する方がいいだろうと主張。「タイミングを計るという要素は極めて魅力的だが、残念ながら成功させるのが極めて難しい」と持論を語った。
Rob Arnott.
Rob Arnott. Photographer: Tim Boyle/Bloomberg
  これに対し電話インタビューに応じたアーノット氏は、バリュエーションに応じ積極的に売り買いする戦略は危険だという点に同意しつつ、バリュエーションを活用してポートフォリオを緩やかに調整することは有効だと指摘。自らが注意を促しているのは「相対的なバリュエーションを無視し、過去のパフォーマンスが素晴らしかったというだけで今後の投資を決定し、持ち高を増やすのは危険」ということだと説明した。
原題:Smart-Beta War Rages On as Cliff Asness Slams Pimco Star’s Paper(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-25/O670MP6S972V01


 


債券は上げ幅拡大、日銀買いオペで需給逼迫確認−再びフラット化圧力
山中英典、船曳三郎
2016年4月26日 07:49 JST 更新日時 2016年4月26日 13:18 JST
先物6月物は午後に入って27銭高の151円88銭まで上昇
日銀長期国債買い入れオペの結果、全年限で応札倍率が低下

債券相場は上昇。日本銀行の国債買い入れオペ結果で、長期や超長期ゾーンの需給逼迫(ひっぱく)が示されたことを受けて買いが優勢となっている。利回り曲線には再びフラット(平たん)化圧力が掛かっている。
  26日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比3銭高の151円64銭で取引を開始した。いったん151円78銭を付けた後、上げ幅を縮めた。午後はオペ結果を受けて、水準を切り上げて始まり、一時は27銭高の151円88銭まで上昇した。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、日銀オペについて、「長いゾーンでしっかりした結果だった。倍率も下がり、現行水準だと売りが出ない感じで、好需給が確認された」と分析した。
  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.085%で開始し、マイナス0.08%を付けた。午後はマイナス0.10%に下げている。新発20年物の156回債利回りは0.5bp低い0.345%で開始し、その後は0.315%まで低下。新発30年物の50回債利回りは2bp低い0.385%で始まり、午後は0.36%を付けている。一方、27日に入札を控えている新発2年物の363回債利回りは1bp高いマイナス0.265%に上昇している。
  日銀が実施した今月10回目の長期国債買い入れオペ(総額8500億円)の結果によると、残存期間5年超10年以下の応札倍率が2.0倍、10年超25年以下が2.87倍、25年超が3.10倍となり、いずれも前回から低下した。長期・超長期ゾーンで売り圧力が弱まっていることが示された。
  前日の国内債市場では、これまでの急激な利回り曲線のフラット化に修正が掛かって超長期ゾーンを中心に売りが優勢となり、利回り曲線はスティープ(傾斜)化した。
  25日の米債相場は続落。米10年債利回りは前週末比3bp上昇の1.91%と、約1カ月ぶり高水準で引けた。ドイツなど欧州債相場が下落したことに加えて、米債市場のインフレ期待を示す指標が上昇したことが売り材料となった。5年債とインフレ連動国債(TIPS)5年物の利回り差は一時1.58%と、昨年7月以来の高水準に達した。
日銀決定会合
  日銀は27、28日に金融政策決定会合を開く。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に実施した調査では、今回会合で追加緩和を行うとの予想は23人(56%)だった。
  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「日銀会合に対する不透明感が強く、極端にはポジションを持ちづらい。日銀の追加緩和については、緩和策も含めて意見が分かれている。当社は緩和見送りを予想しているが、市場では何かしらの緩和を期待する向きが多いようだ」と話した。
  三井住友アセットの深代氏は、「今週は週末の日銀決定会合を含めていろいろある。市場のコンセンサス予想がない中で波乱がありそう。利回り曲線がフラット化していたが、短いゾーンの金利が低下するとの見方からスティープ化の動きとなった」と言う。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-25/O66J8U6JIJUT01


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