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元気でお金があっても厳しい(C)日刊ゲンダイ
空家も入居できず…高齢者住居問題の裏に政府のごまかし
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/180171
2016年4月24日 日刊ゲンダイ
人口減少で空き家が増え続けていることもあり、「死ぬまで賃貸で十分だ」と考える人は少なくない。だが、空き家はあっても高齢者が借りるのは簡単ではない。そんな住居問題に直面する高齢者たちの声を聞いた。
東京都在住の矢木美恵さん(68)は独り身の年金暮らし。将来のことを考えて、知り合いの住む北海道なら家賃も安いし、生活も楽だと移住を決めた。
「不動産屋に行くと、70歳近い女性に貸せるアパートはないとハッキリ言われました。物件紹介前から終始見下された感じで。北海道と沖縄はもともと夜逃げが多く、よそ者に貸さないという風土もあったそうですが……。結局、友人の姪御さんが“伯母と住む”という形にしてくれてなんとか契約しました」
都心でも状況は変わらない。妻と息子に先立たれた世田谷区の森勝夫さん(76)は、60歳から4回も引っ越しを余儀なくされている。
「保証会社可と書いてあっても血縁者の保証人は必須で、身寄りがないと厳しい。仕方なく遠縁の親戚に保証人を頼んでも、そもそも貸してくれるのがボロアパートばかりなので、建て替えで追い出されることになるんです。息子が早死にしたのも想定外ですね。毎度保証人をお願いするのも親戚には嫌がられるんですよ。今年中に今の“風呂なし1K”を出なきゃいけなくなり、次は体が動かなくなることを考えて風呂付きアパートを探しているのですが、高齢者を住まわせてくれるところがないんです。公営住宅も全然順番が回ってきません」
カネでどうにでもなるのかと思ったら、それも難しい。田丸真理子さん(64)は投資で海外の口座に1億円超の預金があり、拠点をハワイに移すため、日本で住む家を見直した。
「動けなくなったら老人ホームに入るつもりなので、今さら家は買いたくないんです。お金はあるんです。それでも独り身の老婆がネックになって自分名義では借りられず、NTTに勤める知り合い名義で借りました。名義を借りるために、お礼や食事で100万円ほど余計にかかりましたよ」
■「サ高住」は単身高齢者家賃相場の2倍以上
「高齢社会をよくする女性の会」代表の樋口恵子氏がこう言う。
「高齢者の独身女性が賃貸で入居できないという事例がマスコミでも話題になり、2001年に高齢者の円滑入居を進める、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)制度ができました。それが、2011年に『高齢者の居住の安定確保に関する法律(通称:高齢者住まい法)』ができたと同時に高円賃と、高専賃は廃止され、高優賃はURの『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』のみ対象になりました。ところが、サ高住は、バリアフリーなど住宅基準が高く、家賃は月十数万。23区内に住む単身高齢者の家賃相場は月5万〜6万円なのです。倍以上するところなど住めるはずがありません。政府のごまかし方に憤りを覚えます」
では、高齢者はどうしたらいいのか。
「あきらめずに公営住宅やシルバーピアなどに申し込むべきです。手を挙げることは政府に住居問題を知らしめることにもなります」(樋口氏)
高齢者を阻む“見えない壁”は思った以上に厚い。
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