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大人気「ふるさと納税」に総務省が待った! 官僚たちが水を差す本当の理由
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48401
2016年04月17日(日) ドクターZ 週刊現代 :現代ビジネス
■ルールに反していて気にくわない
納税者から人気を集めている「ふるさと納税」に対し、総務省が自粛を求め始めた。
4月1日、ふるさと納税への「お礼」として、商品券や家電などを贈らないよう、全国の自治体に要請したのだ。これらのお礼の品は転売されることが多く、「自治体を応援するという寄付制度の趣旨に反する」、「税収の偏りを是正するという目的がゆがむ」ことが理由だという。
施行から8年。自治体間の寄付集めが過熱することは、予期できていたはずだ。なぜ、いまさらこんなことを言い出したのか。
ふるさと納税は第一次安倍晋三政権の'07年、菅義偉総務大臣(当時)が発案し、創設された制度。地方自治体に寄付をすると、払った住民税の1割までが控除される。要するに、住民税の1割までについて、自ら使う先(自治体)を選ぶことができる制度だ。2015年度からは、これも菅氏の肝入りで、寄付の上限額が2倍となった。
さらに、ふるさと納税を利用して寄付をすると、住民税だけでなく、所得税からも控除を受けられる。ただ、所得税からの控除割合は、住民税に比べて少ない。
なぜ所得税と住民税とで差がついたのかといえば、住民税は総務大臣である菅氏の所管であったが、所得税を取り扱うのは財務省だからだ。財務官僚が反対したため、控除の割合に差がついた。
ふるさと納税の「肝」は、税の使い方を国民が選ぶことができるということだ。これは、政府(官僚)が税として徴収し、政府(官僚)が配分するのが公正であるという官僚の考え方に、完全に反している。
だから官僚たちは、ふるさと納税に反対しているのだ。
ただ、制度の生みの親である菅氏は、いまや官房長官で、安倍政権の中枢。現在もふるさと納税を推進しているため、表立って反対はできない。
■納税者にとっては健全な仕組み
そこで今回、官僚らが持ち出したのが、寄付を集めるために各自治体が商品競争をすることは、ふるさと納税の本来の趣旨からずれているという批判だ。実際、2015年度の自民党税調答申でも、「返礼品等の送付について、寄附金控除の趣旨を踏まえた良識ある対応を要請する」とされた。
ただ、この批判は見当違い。自治体による商品競争も、結果としてはその自治体の地方産業振興になっているからだ。官僚たちは、税の配分を納税者が行うことに嫉妬しているだけなのである。
ふるさと納税は、納税者自らが税の配分を行うことができる制度。何をやっているか不透明な官僚による配分より、よっぽど健全といえる。
官僚は、ふるさと納税の「税額控除に寄付金を組み合わせた制度」に危機感を持っていたのだろう。もし、この仕組みをNPOなどの寄付に応用されれば、税金の差配という官僚の「仕事」がなくなってしまう。
そうなることを怖れて、先駆者であるふるさと納税にいちゃもんをつけているわけだ。「趣旨に反する」と批判をしているが、実はふるさと納税が嫌いなだけだ。
官僚は法制度の立法者ではなく、執行者である。気に入らないからといって批判をするのではなく、どうすれば国民にとってより良い制度になるかを考えるべきだ。
『週刊現代』2016年4月23日号より
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