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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ
高速道「時速120km」で吹き荒れる軽自動車への大逆風
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/178703
2016年4月5日 日刊ゲンダイ
警察庁が、高速道路の最高速度を時速120キロに引き上げる方針を明らかにした。まずは静岡県の新東名高速と岩手県の東北道が対象だが、そのほか関越道、常磐道、東関東道、九州道も安全性の問題は生じないという。いずれはすべて引き上げられるのだろう。その影響は、何かと逆風にさらされている“日常の足”に及びそうだ。
それにしても唐突だった。新東名を運営する中日本高速道路も、「引き上げの方針は承知していますが、どの区間になるのかも分からない」(広報室)と戸惑い気味。もともと新東名は120キロで通行する前提でつくられているとはいえ、いきなりの発表に驚いたようだ。
警察ジャーナリストの寺澤有氏は、「特別会計の廃止が影響している」と言う。
「高速道路の100キロ制限は、1963年の名神開通時から変わっていません。当時に比べると道路も車の性能も格段によくなっています。それなのに上限を維持してきたのは、スピード違反を取り締まりやすいから。120キロもOKとなれば、反則者が減るのは明らか。違反ドライバーが支払う交通反則金は警察の特別会計の財源で、違反が減れば裁量も減ったわけです。ところが2014年度から、この特別会計が廃止され、多い時で年間1000億円に上るカネはすべて一般会計に回されるようになった。警察からすると、スピード違反を取り締まるうまみも減ったのです」
■「遅い車」を狙い撃ち
もっとも、プールする場所が変わっても、反則金が地方公共団体の交通安全対策費の原資となる構図は変わっていない。分配役を外された警察には、引き続き反則金を集めてもらわないと困るし、警察としても全然やらないわけにはいかないという。
「警察は“遅い車”を狙うでしょうね。道交法にはキープレフトの規定があり、高速道路の追い越し車線を連続して走行するのは違反です。この法律にのっとって、後続車が来ているのに右端をトロトロと走っているドライバーを取り締まるわけです。一般的な軽自動車は追い越し車線を走れなくなるでしょうね。もともと軽自動車は日本独自の規格。似たような小型車を手掛けながら、規格にハマらず税の優遇を受けられない海外メーカーからは批判も出ていました。将来的にはTPPでやり玉に挙げられる恐れもあります。女性が好んで買ってきた軽自動車は、なくなる運命かもしれません」(寺澤氏)
遅い車の取り締まりは、安全のためにも有効らしい。交通事故の原因は「スピードではなく、流れを乱す車の存在にある」(寺澤氏)のだという。
経済効果の研究で知られる関西大名誉教授の宮本勝浩氏は、「上限速度が速くなれば、移動時間が短縮されてより多くの仕事ができるようになり、生産性が上がります。経済効果があるのは間違いないでしょう」と指摘する。日帰りできる距離も延びるため、これまでは行けなかった観光地に足を運ぶことも可能だ。休日に家族連れでドライブするサラリーマンには朗報だろうが、女性や高齢者には余計なお世話になるかもしれない。
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