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起業→上場で巨額利益という成功モデルの終焉…株式公開直後に暴落続出
http://biz-journal.jp/2016/04/post_14559.html
2016.04.05 文=編集部 Business Journal
今年、新規株式公開(IPO)した企業の初値は伸び悩んだ。3月はIPOラッシュになり、3月18日には6社が一気に新規上場を果たした。一日のIPOの社数としては2007年2月以来、ほぼ9年ぶりの多さとなった。この日は3社の初値が公開価格を上回り、2社がマイナス、1社は同値だった。
3月末までに上場した23社の成績を一覧表にしてみた。
23社のうち初値が公開価格を上回ったのは16社、公開価格を割り込んだのは6社。公開価格と同じだったのは1社。いわば今年のIPOは「16勝6敗1分」、勝率は6割9分となった。つまり3割が公開価格割れという期待外れの結果で、4月1日の株価を見ると、上場後の株価はさらに低調であることが一目瞭然だ。
初値が公開価格の2倍以上になったのは4社。初値上昇率が最も大きかったのはブログや情報サービスを手掛ける、はてなの3.8倍だ。一方、下落率が最大だったのは電子機器受託製造のユー・エム・シー・エレクトロニクスでマイナス17%。初値と公開価格がイコールだったのはFX(外国為替証拠金取引)事業のヒロセ通商だった。
16年3月までの公開価格に対する初値の上昇率は45%。14年(通年で91%)、15年(同87%)と比べると、明らかに勢いがない。16年は年初からの相場下落でIPO銘柄を積極的に売買してきた個人投資家に投資余力がなくなったことが影響した。
■はてなが人気のわけ
【初値が公開価格の2倍以上の4社】
※以下、銘柄(初値公開比上昇倍率)
・はてな(3.8倍)
・チエル(2.7倍)
・バリューゴルフ(2.5倍)
・アグレ都市デザイン(2.0倍)
今年のIPO第1号のはてなは2月24日、東証マザーズに上場した。初日は取引が成立せず、上場2日目の2月25日に公募・売り出し価格(800円)の3.8倍にあたる3025円で初値を形成、一時は3355円まで上昇した。これが上場してからの高値である。4月1日の終値は165円安の2420円だった。
今年最初のIPOとあって、過熱感があった。しかも、3月はIPOが相次ぐことから、次の銘柄に乗り換える換金売りが出て、その後は売り優勢。3月24日には1801円の上場来の安値をつけた。
それでも、3月30日にソニーと共同でニュース事業を開始すると発表して株価は急反発。31日は一時、2776円となるなど値動きは荒い。同社は無料ブログ「はてなブログ」や情報共有サイト「はてなブック」など、投稿データを扱う。ネット広告を収入源としており16年7月期の売上高は前期比35%増の14億円、税引き利益は92%増の1億500万円を見込む。2月24日に会見した栗栖義臣社長は、「毎年、売上高は3割、営業利益は15%伸ばし続けたい」と抱負を語った。
■初値が公開価格を下回った銘柄群
※以下、銘柄(初値公開比下落率)
・ユー・エム・シー・エレクトロニクス(▲17.3%)
・アイドママーケティングコミュニケーション(▲14.6%)
・アカツキ(▲8.0%)
・ウイルプラスホールディングス(▲8.0%)
・フィット(▲7.9%)
・フェニックスバイオ(▲2.1)
上場した企業の3割に当たる上記6社の初値が公開価格を下回った。
ユー・エム・シー・エレクトロニクスは3月15日、東証1部に新規上場した。初値は公募・売り出し価格(公開価格3000円)を17%下回る2480円。終値は2241円で公開価格を25%下回った。4月4日には2000円を下回り、終値は上場来安値の1972円となった。
同社は自動車と産業機器の部品製造に強みを持つ。16年3月期の売上高は前期比1%増の1152億円、純利益は18%増の18億円の見込みだ。浮き沈みが激しいスマートフォン部品からは距離を置く。自動運転技術の開発が急速に進む中、1台の車に搭載する電子基板の数が飛躍的に伸びるとみており、積極的に受注先を開拓して10年後の売上高7000億円という高い目標を掲げている。
東証1部に上場する銘柄は、すでに組織としてできあがった企業であり、収益力が投資の判断基準となる。その点、ユー・エム・シー・エレクトロニクスは収益力が低いため、初値が公開価格を大きく下回ったといえる。
これに対して新興市場に上場する銘柄は、成長力が投資の判断基準になる。株価上昇の期待が高ければ高いほど、初値は公開価格を大きく上回る。その一方で、マネーゲームのカードになっているのが実態だ。高値で売り抜けるのが目的だから、ずっと初値を上回る銘柄は極めて少ない。
■初値が天井、あとは下落するのみ
15年の新規公開会社数数は92社を数え、14年に比べて15社増えた。07年(121社)以来の高い水準で6年連続の増加となった。
15年はIPO人気が健在だった。初値が公開価格を上回ったのは92社中82社と全体の89%を占めた。今年に比べ、かなり高い確率で株価が上がっており、このうち30社は初値が公開価格の2倍以上となった。
IPO銘柄は初値で高値をつけた後は下落し、“初値一発勝負”で終わるのが一般的な傾向だ。IPO投資の要諦は、売り出しに応募して抽選で手に入れたプラチナ・ストックを初値で売り抜けることである。投資家の辞書に「長期保有」という言葉はない。
昨年まではマネーゲームの一発勝負に賭けて、IPOの上場時に買いが殺到したため、初値は予想外に飛んだ。そして、その反動から急落に見舞われた。
今年のIPO銘柄も、同様の軌跡をたどるのだろう。年明け以降の相場急落で、個人投資家の投資マインドは低く、新興市場には荷もたれ感が台頭している。
(文=編集部)
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