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起死回生をかけて…(※イメージ)
「消滅可能性都市」豊島区 生き残りかけて新たな取り組み〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160329-00000007-sasahi-soci
AERA 2016年3月28日号より抜粋
東京23区の中で唯一「消滅可能性都市」とされてしまった豊島区。起死回生をかけて、新たな取り組みを始めている。
「おばあちゃんの原宿」と呼ばれ、高齢者の街として知られている東京都豊島区の巣鴨。JRと都営地下鉄が利用でき、下町の趣も。商店街では、小さな子どもの手を引きながら散歩をする家族連れの姿が目につく。
「高齢者が住んでいた一軒家の跡地に新築の一軒家が建って、子育て世帯が引っ越してきています」
2人の子どもを育てている会社員の女性(39)はそう話す。結婚を機に西巣鴨地区に住み始めて9年が経った。4月からは次女(0)を豊島区の認可保育園に預ける。預け先が決まるまでの「保活」は簡単ではなかったが、長女(4)の時と比べて保育園は増えている。児童館はいつも子どもたちの歓声が溢れていて、「子育て世帯が増えてきているのでは」と感じる。
池袋という大繁華街を抱える豊島区。だが、2014年5月、有識者らでつくる政策発信組織「日本創成会議」によって、2040年までに20〜39歳の女性が5割以上減少する「消滅可能性都市」と名指しされた。東京23区内では唯一だ。人口減少が続けば、社会保障を維持することが難しくなる。危機感を覚えた豊島区は、それから約1週間後、緊急対策本部を設置した。
まずは子育て世代の女性たちの声を聞くために、主婦や会社員ら38人からなる「としまF1会議」を発足させ、区政に物申す仕組みをつくった。さらに、出産前から子育てまでを切れ目なく支援する「としま鬼子母神プロジェクト」や、区内の会社経営者を集めてワーク・ライフ・バランスについて意識改革を目指す「としま100人社長会」など、新しい事業に次々と着手。4月からは新たに民間から採用した「女性にやさしいまちづくり担当課長」が就任する。「消滅可能性都市」が、子育て世代を支援することで起死回生を図っているのだ。(アエラ編集部)
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