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経歴詐称をする人の傾向は…(※イメージ)
あなたの会社にも「ショーンK」は存在する! 経歴詐称はこんな形で行われている〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160328-00000012-sasahi-bus_all
AERA 2016年4月4日号
“イケメンコンサルタント”として活躍していたショーンK氏に経歴詐称疑惑が発覚。本誌の緊急アンケートで、会社が抱える深い悩みが浮かび上がってきた。(編集部・作田裕史)
経歴詐称──このワードを聞くと、フミカさん(仮名)はある上司の顔を思い出す。2年前、フミカさんが働くエンジニアリング企業に総務人事部長として中途入社したA男(40代後半)に、会社をめちゃくちゃにされたからだ。
●無能部長の前職 実は畑違い
前職も管理部門の部長だったというA男が会社に提出した職務経歴書は、あまりにも簡素なものだった。だが、採用担当者が「キャリアを判別するため」に面接に呼ぶと、A男は雄弁に自身の実績を語り出したという。いわく、人事の制度設計ができる、会社法の知識がある、総会の仕切りができる。役員からの要望にもすべて「できます!」と返す堂々たる姿は、さすが部長経験者に違わぬ貫禄だと、満場一致で入社が決まった。
ところが、フミカさんの上司として現場に着任した日から“悪夢”が始まる。何を聞いても「調べておいて」で終わり。「新卒採用の計画ですが」と相談しても「ああ、やっておいて」。「役員総会? 手配しておいてよ」と一事が万事すべて丸投げ、放任状態なのだ。もちろん部下のマネジメント能力も皆無だった。
「全然、話が違う」
危機感を感じたフミカさんたちは、A男を飲みに誘い、やんわりと前職のことを聞いた。すると、前社ではずっと営業畑で、管理の仕事はその延長で物流や在庫管理を経験しただけということが判明した。この事態を会社も問題視。後日、A男に事情を聴くと、意外にもこう開き直ったという。
「職務経歴書には、そんなキャリアがあるとはどこにも書いていない。虚偽記載ではない」
だからこそ、A男は簡素な職務経歴書しか提出しなかったのだ。会社が懲戒解雇するわけにもいかず、A男は1年ほど部長職に居座ったが、総務、人事部門はめちゃくちゃな状態に。結局、最後は会社側が“奥の手”を使って引導を渡したという。
「表向きは、経営不振による会社都合の退社ということで辞めてもらいました。さらに補償金として数百万円を支払っています。おかしな話ですよ。外見は生真面目なサラリーマン風だったのに、人は見た目ではわからないですね」(フミカさん)
ショーンKこと、ショーン・マクアードル川上氏(48)の学歴、経歴詐称疑惑の余波が収まらない。影響は大きく、川上氏は出演していたテレビ番組をすべて降板、15年間DJを担当したラジオ番組も打ち切られた。4月から始まる新番組のキャスター就任も白紙となった。
●許せないのは経歴詐称
川上氏と仕事をしたこともある精神科医の和田秀樹さんは、彼の心理をこう推察する。
「ショーンさんは演技性人格障害などではなく、確信犯だったと思います。どうしたらテレビに呼ばれ、仕事が増えるか緻密に計算した結果、あの学歴、経歴、声、容姿を“創作”した。確信犯だからこそ、バレたら即座に表舞台から降りたのでしょう。もし演技性人格障害なら、こういう反応はしない。実は気が小さくて、いつバレるかビクビクしていたのではないか」
世間が「詐称」に厳しい目を向けていることが改めて浮き彫りになった今、一連の疑惑のどこを問題視しているかを探るため、AERAはネットやSNSで緊急アンケートをした。その結果、回答した64人中4割の人が「経歴詐称」と答えた。
「現在進行形の事実に関してウソをつくということは、直面している直近の事実に対して不誠実であっても気にしないということ。真実を追及する姿勢や疑義をただすコメントに価値がなくなる」(51歳 自営業)
「この件で実態のある損害があるとすれば、『仕事の具体例や実績』を信じて仕事を依頼し、よいコンサルを受けられず、ビジネスに損害が出た人、会社だと思うから」(56歳 主婦)
虚偽の情報で新たな仕事を得て、それが拡大していくことに悪質性を感じる人が多いようだ。
だが、冒頭のケースのように、「経歴詐称」をしている人間が職場に紛れることは少なくない。
外資系化粧品会社のタケシさん(仮名)も、そんな被害者の一人だ。
●前職で経歴洗浄 二つ前を偽装
タケシさんが所属するマーケティング部に中途入社してきたのは、40代後半のB子。以前は会社を経営していたが、そこを畳んで入社してきたという「変わり者」だ。会社を起こす前は同業のX社のマーケティング部門に長くいたらしく、そのキャリアは会社にとってノドから手が出るほど欲しい人材だった。
「自社の化粧品が日本人の肌に合うか、日本人好みの質感かなどの調査は重要で、X社には多くの成功事例がある。そこで市場調査を長く担当したという実績を買われて、B子さんは部長待遇で入社したと聞きました」(タケシさん)
ところが、同じチームで仕事をすると、調査技法の知識やアウトプットのレベルが思ったよりも高くない。皆が不審に感じ始めていたころ、ひょんなことから、B子の偽装が発覚する。
X社がアジアの拠点を日本から他国へ移すことになり、市場に人材が流出。タケシさんの元にも、人を介してX社のマーケティング部に所属していた人材の転職相談があった。その人にB子が会社の部長待遇だと伝えると、驚きながらこんな事実を伝えられたという。
「主力メンバーではなく、いわゆる作業スタッフで、コピーや雑用が彼女の仕事でした。独立というよりもお払い箱のような形で会社を追われ、作った会社もペーパーカンパニーに近い。ウチの会社はステップアップの“ダシ”に使われたわけです」
B子はそんな過去はなかったかのように、市場調査のプロを自任して働いているという。
複数の大手外資系コンサルで勤務経験がある人事・戦略コンサルタントの松本利明氏は、B子のように「二つ前の会社の経歴を偽るケースは多い」と語る。
「採用企業も直近の会社の実績は調査しても、二つ前までは追跡しないことが多い。また、企業に提出する源泉徴収票、年金手帳、雇用保険関連書類なども直近の会社のものなので、アシがつきにくいのです」
●実力あるが方便 すしで口止め
業務能力に問題はないが「箔(はく)付け」のために経歴の一部を偽る人もいる。外資系コンサルで営業を担当するリカさん(仮名)の上司は、まさにそのケースだ。
10年ほど前に営業部長として採用されたC男(40代後半)は、大手広告会社Z社からの転職組という触れ込みだった。Z社出身らしく、エネルギッシュでパワフル。自ら新規クライアントの開拓もするので、営業部長としては申し分ない。人柄も良いので、人望もある。だが、リカさんは知人のZ社社員から「ある秘密」を聞いてしまう。
「C男さんは、たしかにクリエイティブ職でZ社のCM制作に携わっていたようですが、社員ではなく制作会社の社員としてでした。でも、CM制作の現場には精通していて、知識も豊富。人脈もある。面接では、それをいかんなくアピールして、採用されたそうです」
会社側はZ社に業務実績の確認をしたようだが、「有能な広告マンだった」という返答に、社員として在籍していたものと思い込んでしまったという。
「C男さんは慕われているし、“口止め料”として、この事実を知る一部社員には銀座で高級すしをおごってくれたので、悪く思っている人はいませんけどね(笑)」(リカさん)
前出の松本さんは、経歴詐称する人の傾向をこう分析する。
「いかにもその業界的な雰囲気を醸し出している人は要注意です。たとえば、外資系金融といっても、ストライプの細身のスーツにチーフを差して、髪をなびかせている社員なんてほとんどいない。詐称する人は過剰にイメージにこだわり、ハッタリがばれないように、違う業界の似たような職種に移る傾向があります。そして、ウソがばれないように過剰なまでに人当たりがいい。つまり、出来過ぎた人には注意が必要ということです」
SNSで自分を“盛る”のが日常になっている中、小さなウソが徐々に大きなウソになっていくのか。しかし、今の川上氏の姿を見ればわかるように、経歴詐称の行きつく先が「地獄」であることは、言うまでもない。
あなたの会社にも、いませんか。
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