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菜七子人気! でも「騎手は快適な商売」なのかしら?
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2016/04/03/post-766.html
サンデー毎日 2016年4月 3日号
牧太郎の青い空白い雲 連載564
< 久しぶりに競馬のことを書きたい気分になった。日本中央競馬会(JRA)に16年ぶり、7人目の女性ジョッキーが生まれた。藤田菜七子(ななこ)さん、18歳。なかなかの美形である。
彼女がJRAデビューした3月5日の中山競馬場は「菜七子見たさ」に多くのファンが詰め掛け、午前9時の開門時に1526人(前年比150・9%)が行列、デビュー戦の2Rの売り上げも5億3947万4700円(同132・3%)とともに大幅アップ。
「女」ということだけでスターになった。
× × ×
書きたくなったのは「菜七子フィーバー」のことだけではない。
女性騎手といえば、国内最多勝記録保持者で2011年に引退した、名古屋競馬の宮下瞳さんが5年ぶりの現役復帰を目指し、今年の地方競馬の騎手免許試験を受けるというのだ。
今、38歳の宮下さんは現役時代、同じ名古屋競馬の小山信行騎手と結婚し、夫婦騎手として話題になった。女性の国内最多勝記録の626勝を挙げたが、引退して男の子2人を出産した。
ごく普通の専業主婦になったが、ある時、4歳の長男が部屋に飾ってある現役時代の写真を見て、「ママが馬に乗っているところを見てみたい」と言った言葉がキッカケになったようだ。
「もしかしたらもう一度、勝負できるかもしれない」
ジョッキー魂に火がついた。
昨年の秋、かつて所属していた竹口勝利厩舎(きゆうしや)で厩務員として職場復帰し、馬の世話をしながら、試験勉強も始めたという。
彼女を取材したメディアによると......午前1時前に起床し、担当4頭の手入れと運動を行って9時前に帰宅。家の掃除、洗濯などをした後、午後は厩舎へ戻って馬にエサを与える。再び帰宅して子供を風呂に入れたり、夕飯を食べたりした後、夜8時前には一緒に就寝......お母さん厩務員は頑張っている。
もし、復帰したら「ママさんジョッキー」がJRAのヒロイン?菜七子と対決する日が来るかもしれない。
× × ×
騎手という職業が、若者の間で注目されている。カッコいい。夢がある。夢が達成できれば「高収入」が約束される。しかし、騎手は「快適な商売」なのか?
競馬の発祥の国・イギリスでは「貧乏騎手」が話題になっている。『Racing Post』(1月21日付)を訳した記事によると、
〈プロの騎手の大半が厳しい生活を強いられているとは、誰も考えてはいないだろう。騎手協会(Professional Jockeys Association:PJA)は18カ月前、騎乗回数が年間100鞍以上の騎手を対象に調査を実施した。彼らの平均所得は2万5110ポンド(約414万円)である。この"平均"の中には、ビッグレースで頻繁にこの平均所得に相当する額を稼ぐトップジョッキーが含まれている。しかし、最も底辺にいるジョッキーは含まれていないことに留意すべきである〉という。
イギリスでは「収入ゼロ」の騎手が現実に存在する。決して、恵まれた職業とは言いかねる。
× × ×
このところ、JRAでは「出稼ぎの外国人騎手」の活躍が目につく。
"出稼ぎ"だった名手・クリストフ・ルメール(36=フランス)、ミルコ・デムーロ(37=イタリア)はJRAの騎手試験に合格して「日本の騎手」になった。
その二人が、毎週毎週、メインレースで勝っている。
短期免許の「外国人の出稼ぎ」は賞金のことしか考えない。「このレースだけ勝てば良い」わけで、目いっぱい馬を追って、銭を持って帰る。日本人騎手の稼ぎは大幅に少なくなっている。
「菜七子フィーバー」で騎手を目指す若者も多くなった、と聞くが......外国人騎手がドンドンやってくれば......必ずしもジョッキーは「快適な商売」ではなくなる。
ここでも「格差」が生まれているのだ。
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