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経済学者が評価を避ける安倍ノミクス
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52789908.html
2016年03月19日 在野のアナリスト
少し前、日本製のトラックでも独VWが行ったような、排ガス規制逃れが発見された、との報道がありました。検査のときだけ排ガスを抑制する措置がされていた、と。ただその後の報道がありません。なかったことにして、企業の対応を待つつもりか? 不明ですが、トラックの排ガスがやけに臭い、と感じるものがあるのも事実であり、環境や健康面への不安が拭いきれません。
第2回国際経済金融分析会合にハーバード大のジョルゲンソン氏が出席し、発言しています。氏の論旨は「円高は終焉し、生産性の回復が重要。そのためには規制改革。高齢化・人口減少への対応として女性活用と雇用改革。法人税減税と消費税増税により生産性拡大と、財政の持続可能性を確保」です。安倍政権のすすめようとしていることそのまま、つまり安倍ノミクスの補完として、氏が呼ばれたことは間違いありません。ただ、17年4月に予定された消費税増税は「明言を避けた」ので、すでに意を含まれた上で、メディアのインタビューに応じているのでしょう。
第1回の会合に出席したスティグリッツ氏は、需要不足を主眼にして消費税増税には反対、炭素税などの新しい税制を提案しています。しかし両者に共通しているのは、安倍ノミクスに賛成していること。3年前、スティグリッツ氏は安倍ノミクスを絶賛していますし、ジョルゲンソン氏も主張や内容をみる限り、安倍ノミクス支持です。しかしスティグリッツ氏は3年経った後の安倍ノミクスには、どちらかと言えば期待外れといった印象をメディアのインタビューでは答えていますし、ジョルゲンソン氏においても、方向性は間違っていない、という言い方はしても、成果については評価を避けている印象です。つまり実行性が伴っていない、というのが両氏の実感かもしれません。それは2年連続でマイナス成長が意識される国に高評価を与えることは、学者の立場からは難しいのでしょう。
今週は米株は堅調、日本株は低調、と方向性が大きく別れました。米株はドル安で押し上げられている面があり、逆に日本は円高が重し。昨年の前半まではその逆で、米経済は堅調とされながら上値が重く、日本はマイナス成長でも株高だったのですから、これはいくら嘆いても仕方ありません。株が為替との連動性を強める以上、必然としておきます。問題は日本が円安を仕掛けるだけの力を失い、米国に為替を主導する立場を握られていること。マイナス金利を拡大しようと、日本はすでに為替を操作することができないので、焼け石に水になりかねない。選挙を意識し、4月もしくは6月にも追加緩和、とされますが、失敗すれば選挙では逆のバイアスがかかることになります。そして、その可能性が高くなっていることは間違いないのでしょう。
日本の株価も、17000円を越えてくると割高にみえる。先週辺りから配当とりの個人の買いも増えていますが、今の水準を外国人投資家が割高、とみる以上は上値も重い。そしてさらに配当権利落ち後、新年度に入ってからの買い主体の喪失、という事態を考えると、配当よりも下げ幅にかけておく、といった取引を仕掛けてくる以上は、上値の重さも致し方ないところなのでしょう。日本株は来年度の業績見通しが示される、4月後半でないと中々出直す機会もない。逆に、業績見通しが市場予想より悪ければ、さらに下を叩きに行く懸念の方が大きくなっています。学者すら、その評価には口をつぐんでしまう安倍ノミクス。市場の評価だけは『もう終わった』と、はっきりさせていることは間違いなく、5月のサミットに向けて低迷している日本がどう世界経済を主導するか? そう考えると、実行力のない安倍政権では、まず難しいという評価につながってくるのでしょうね。
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