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オリエンタルランドが運営する東京ディズニーランド (c)朝日新聞社
転売でメリット享受も プロ厳選の“金券系優待”株〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160315-00000000-sasahi-bus_all
週刊朝日 2016年3月18日号より抜粋
1、2月が低調に終わった株式市場。年度末にかけて、日経平均株価がジリジリと上がってきたが、再び株主優待が注目されている。
野村インベスター・リレーションズの「株主優待実施状況レポート」によれば、今年1月末時点で株主優待実施銘柄数は過去最多の1289銘柄。全上場銘柄の32.9%に達している。消費者向けにモノやサービスを提供する上場企業以外に、企業向けサービスを展開する事業者も積極的に株主優待に取り組み始めたことで過去最多を記録したと考えられる。
「近年、増えているのがQUOカードの株主優待。これならば業種を問わず、どんな企業でも取り入れられる。発送コストが安いうえに、換金しやすいため企業と個人投資家双方に人気の優待といえるでしょう」(SBI証券投資調査部シニアアナリストの藤本誠之氏)
なかでも優待狙いの投資家の間で“鉄板銘柄”となっているのがコロワイド。
「500株以上の保有株主には同社が展開する飲食店などで利用できるポイントが2万円分ももらえるので、投資金額に対して優待内容が充実しています。それが好評を博して、今や同社の個人投資家の比率は78.6%と非常に高くなっている。こうした個人投資家比率の高い銘柄は総じて値崩れしにくく、底堅い点も魅力です」(カブドットコム証券投資アナリストの藤井明代氏)
同様に、グループのチェーン店で利用可能なポイントプログラムを株主優待として用意している銘柄にはアトムがあり、こちらは優待込みの実質利回りが6%超。こうした“金券系優待”の人気は根強い。資産2億円超えの個人投資家・JACK氏も次のように話す。
「優待狙いの投資家の間で知られているのは3月権利確定銘柄だとヤマダ電機。5万円ほどで買えて、3千円の割引券がもらえるので実質利回りは5%以上。丸井グループなど百貨店もだいたい10%割引で買い物ができる優待カードを発行してもらえるので人気です」
なかには人気が集中しすぎて優待利回りが低めの銘柄もある。
「オリエンタルランドはその典型例。昨年、1対4の株式分割を実施しましたが、分割後は100株以上の保有で東京ディズニーランドかシーの1DAYパスを1枚もらえる実質的な優待拡充で人気となり、底堅い値動きです。NISA口座で買い付け可能になったことも株価の下支え要因の一つになったと考えられます」(藤井氏)
同じくアミューズメント会社にはサンリオがあるが、こちらは業績下方修正の影響もあって、実質利回りは7%超え。キティちゃんファンにはねらい目か。
もちろん、高配当かつ高優待利回りの金券系銘柄もある。
「私が保有しているのは激安靴の通販を行っているヒラキ。780円スニーカーなどオリジナル製品も作っている会社で、100株(7万5500円)以上で2千円の買い物券がもらえる。激安スニーカーが三つも買えてしまうんです(笑)。一方で、パールホテルというホテルチェーンを関東近県に展開しているユアサ・フナショクは宿泊割引券がもらえます。私は親戚が上京してくるときなどに渡していますが……お金に換える方法もあります」(国内外の株などで2億3千万円の資産を築いた個人投資家でカリスマブロガー・www9945氏)
実は、金券系は自ら利用する以外にもメリットを享受する方法がある。転売だ。
「資格スクールのTACなどは2万円で買えてしまう、要はボロ株なのですが、最低取引単位で受講料10%割引券がもらえる。資格に興味がないという人も多いでしょうが、これをヤフオクで売りに出せば1千円弱で買い手がつく。平和の優待でもらえるゴルフ場の割引券なら4枚セット1万円弱で売れます。それでいて、3%超の高配当なので、ゴルフをしない私も購入を検討しています」(JACK氏)
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