http://www.asyura2.com/16/hasan106/msg/458.html
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消費税に複数税率(軽減税率は特定視点での表現でしかない)が導入され同じ商品の売上にかかわる税率が違うようになるからといって、テイクアウトとイートインで価格が違う「一物二価」にする“義務”はない。
外税方式という日本独特の価格表示が目眩ましになっていてわかりにくいが、消費者向けの「本体価格+消費税=総額」という価格表示は、消費税負担を最終消費者に転嫁できるようにする仕掛けでしかなく、消費税はあくまでも事業者が負担する税だからである。
転載する記事に出てくるモスフードサービスが「一物二価」にまつわるコストアップや面倒を避けたいのなら、価格表示を内税方式に統一し、テイクアウトとイートインの価格を同じにすればいい。
お客に「軽減税率」のテイクアウトが“高い”と文句を言われたら、「そうではありません。イートインの価格は“利益を削って安く提供している”のです」(事実そうである)と答えればいい。
(利益を減らしたくないのなら、イートインとテイクアウトの比率を勘案して税込価格を決める)
※参照投稿
「「軽減」だけでなく「加重」にもなる複数税率制度:創価学会や新聞社が熱望するワケは“原価で売っても消費税で利益”の仰天構造」
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/189.html
「どうなった? 消費税の軽減税率:バーガー価格がイートインとテイクアウトで同じでも無問題が「軽減税率」」
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/547.html
もう一つ、食堂やレストランなどほぼイートイン専門の外食産業は、複数税率の導入に伴い、新聞などとは真逆で適用される消費税が「加重税率」となる。
食堂型外食店が「加重税率」を避ける方法は、売上を「素材」と「調理・サービス」に分割することである。
会計処理の問題で実際には何も変わらないが、説明論理としては、お客さんにまず肉・魚介・野菜など素材とわずかだが調味料を買ってもらい、それらを使って調理したものをお客さんにサービスするという二重構造で、売上に係わる消費税は、素材部分が8%で、サービス部分が10%となる。
飲食店がものを売ってはならないという法があるわけではないので、税務署ともめるにしても、素材代と調理・サービス代の比率程度である。
(出前は「軽減税率」の適用といわれているが、配達コスト(時には容器引き取りコスト)があるのだから、内税表示で、店内と同じ価格にすればいい)
※参照投稿
「軽減税率の対象外「外食」業界に危機感:対抗策教えます!標準税率10%さえ上回る「加重税率」をこの秘策で吹き飛ばせ!!」
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/375.html
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[真相深層]細る外食、太るコンビニ
軽減税率で「胃袋戦争」新局面に 「一物二価」レジ混乱の懸念
政府・与党は2017年4月に軽減税率を導入する方針を決め、酒類を除く食品が8%、外食は10%と線引きした。同じ商品も食べる場所などで「一物二価」が生じる。消費が伸び悩むなか、外食離れに拍車がかかるのは必至だ。一方、競合するコンビニエンスストアは太りそうで、胃袋戦争は新たな局面に入る。
消費税10%時、持ち帰りの商品(左)は8%、店内で飲食する商品は10%に(都内のハンバーガーチェーン店)
にじむ悔しさ
1月15日、都内のホテルで開かれた日本フードサービス協会の賀詞交換会。軽減税率の対象から外れた同協会会長の桜田厚モスフードサービス会長兼社長は「自分の子供に『なぜ店内で食べるのと持ち帰りで価格が違うの』と聞かれたが答えられなかった。これが一般の人の感覚ではないか」と悔しさをにじませた。
これを受けて公明党・井上義久幹事長は「そういうことならぜひ息子さんと娘さんにお会いし、ご説明しないといけない」などと応答。不利な政治決断を受けた業界団体の賀詞交換会だけに自民党の谷垣禎一幹事長含め、与党側のあいさつは歯切れが悪かった。
消費税率10%の痛税感を和らげるのが軽減税率の狙いだ。もっとも30兆円近い市場規模に達し、国民の食生活に貢献してきたと自負する外食業界は腹の虫が治まらない。
コンビニ、スーパーと比べて外食は増税対象が最も多い。コンビニの場合、約9兆4000億円の市場規模に対し、8%となるのは5兆8300億円。13兆円を超えるスーパーで8%は8兆4700円。対して外食は30兆円のうち、持ち帰り弁当店などを除く23兆8400億円が10%となる。
ファストフードなど外食産業は近年コンビニに押され気味だが、日本全体の店舗数は65万店とコンビニの10倍以上。フードサービス協会副会長の菊地唯夫ロイヤルホールディングス社長は「外食の雇用者数は500万人と大きく、景気を冷やしかねない。デフレ脱却の機運が強まるなか外食だけが出遅れる」と話す。
今回、ゼンショーホールディングス(HD)や吉野家HDなど大手外食チェーン20社に対し、軽減税率の影響に関する緊急アンケートを実施した。マイナスになると回答した企業は12社と6割を占めた。経営の方向性を見直すかとの質問には9社が「はい」「検討する」と答えた。
現場の混乱を懸念する声も多い。予想する混乱について聞くと、9割以上の企業が具体的な内容を答えた。最も多いのがレジでのトラブルだ。
「イートインとテークアウトの税率を分けるレジシステムの改修コストが重い」(バーガーチェーンのフレッシュネス)「お客様がテークアウトで購入した後、店内で食事をすることになったときの対応」(ロッテリア)など不安が広がる。
人手不足も深刻
さらに外食には軽減税率の前に頭の痛い問題がある。深刻な人手不足だ。
「来週末は人繰りがつかないので、閉店時間を早めます」。東京・世田谷区の商店街にある中堅外食チェーンの店舗入り口には時折、こうしたお知らせが張られる。
東京都内のパートの有効求人倍率は昨年約2.5倍と、時給千円程度ではなかなか人が集まらない状態だ。ロイヤルホストのような大手チェーンでも24時間営業の店舗を大幅に減らしている。ゼンショーHDが運営する「すき家」は60歳以上のシニアアルバイトをまとめて採用した。そのために接客マニュアルを見直したり、勤務時間を短縮したりするなど、受け皿作りに余念がない。
軽減税率など逆風が吹く外食産業。対するコンビニは過去、逆に「政治的アシスト」を受け成長してきた。1999年の規制緩和で栄養ドリンク剤の販売が認められたほか、08年には自販機用の成人認証カードが導入され、たばこを買う喫煙客を取り込んだ。
軽減税率導入に備え、外食産業では「テークアウト専門の実験店を作ったり、ネット注文を強化したりする必要がある」(モスフード)など対策を練る動きがあるものの、業界全体では来年以降、店舗閉鎖の拡大も予想される。
軽減税率を機に躍進するコンビニが太り、レストランがやせる。そんな構図に拍車がかかる可能性が高い。
(編集委員 中村直文)
[日経新聞3月8日朝刊P.2]
- 中間層の消費どうなる 消費税8% 痛税感なお:浅知恵の「外税方式:本体価格+消費税」価格表示で“痛税感”増大 あっしら 2016/3/11 03:31:25
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