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「50代はさまざまな要因によって自分のキャリアを考えざるをえなくなる年代なのです」(※イメージ)
バブル世代の転職 正しい“市場価値”の見極め方とは?〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160304-00000002-sasahi-bus_all
週刊朝日 2016年3月11日号より抜粋
定年まで勤め上げたら退職金と年金で悠々自適――。そんな老後はもはや夢か幻になりつつある50代が、転職や転身など、残りの人生の過ごし方や働き方と向き合い始めている。
働き方やキャリアデザインについての著書を多く手がける人材コンサルタントの田中和彦さんは、「40代は子どもが小さいなど制約が多いが、50代になると子どももそろそろ独立し、『自分本位の人生』を考えてもいい時期にさしかかる。一方で、自分や家族が病気になったり、親の介護が降りかかったりする時期でもある。50代はさまざまな要因によって自分のキャリアを考えざるをえなくなる年代なのです」
さらに現在50歳前後の人たちは、入社したときこそバブルだったが、その後、銀行ですら経営破綻し、「終身雇用神話」が崩れるのを目の当たりにしてきた。「会社にいれば安泰で、退職後も悠々自適の老後が送れる『逃げ切り型』の上の世代とは違い、個人としてどう生きるかを考えなければならなくなった。プラスに考えれば、自分の人生を自分で決められるようになったということ。転職や起業は『これからの人生の選択肢』なのです」と田中さん。
しかし一方で、思うような転職や転身を阻む弱みも。田中さんは「みんな『井の中の蛙』で社内評価に慣れてしまい、自分の市場価値を知らなすぎる」と指摘する。いくら社内で高い評価を受けていても、ほかの世界では評価されない場合もある。逆に、自分では通用すると思えない知識やスキルが、別の業界で重宝されるケースは意外に多いのだ。
自分の市場価値を知るにはどうしたらいいのか? 田中さんは、その気がなくても転職するつもりで職務経歴書を書いてみることを勧める。「自分がやってきた仕事、どんなスキルを身につけてきたかが整理され、自分に足りないもの、これからすべきことがクリアになります」
さらに会員制転職サイトを展開する「ビズリーチ」の取締役、多田洋祐さんは、転職を考えていなくても転職サイトや人材紹介会社に登録してみることをアドバイス。「自分が市場でどの程度評価されるかがわかります」
自分の職務経歴書を作り、自分らしい生き方、働き方にたどり着いたのが、神奈川県在住の秋庭靖久さん(51)だ。13年、長年勤めた派遣先のソニーから突然契約を切られたことがきっかけだった。
大学を卒業して外資系の半導体メーカーに就職した。ときはバブル全盛期、20代半ばで年収は約600万円にも。実家暮らしだったため、スーパーカーが買えるほど潤っていた。しかしバブルが崩壊。希望の勤務地で働けなくなり、退職。その後、半導体の技術者としてのスキルを生かし、期間制限のない専門26業務の派遣社員として働き始める。
もっとも長く勤めたのはソニーだ。主に最新鋭の医療用カメラの設計を担当した。派遣とはいえ、スキルのある人材に対しては権限を与えてくれる風土で、給料も1部上場企業の正社員並みで申し分はなかった。ところが社内の組織改編で事業部長が代わった途端、「契約を終了したい」と言い渡される。
次の派遣先が決まらない中、秋庭さんは人生の棚卸しをしようと、3カ月かけてこれまでの人生や仕事を書面にまとめてみた。すると、キャリアが整理されたのはもちろん、幼少期から自立心が強かったことを思い出す。一念発起し、14年3月にハートインコーポレーテッドを起業。電子回路設計のスキルとスーパーカーの趣味を生かし、修理が難しい希少スーパーカーの回路修理などを請け負う。
現在、ビジネスでの収入はまだ少ないが、昨年は神奈川県からの融資補助も決定。さらに今年2月には、KDDIが主催する日本最大級の起業家支援プログラムで、秋庭さんが初期に携わった、アートをインターネットで共有・表示できる商品「uusia」が最優秀賞を受賞した。それらの活動を通じ異業種の起業家のつながりが広がっている。
「50歳を前に派遣切りにあい、就活をしても年齢的に厳しく、人間として認められていないのかと落ち込むこともありました。でも、自分の人生を棚卸しして客観視したことで考え方が百八十度変わり、組織に依存せず自分の足で立ってみようと思えたのです」
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