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始まるのは値上がり地獄…原油・株価反発にメリットなし
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/175670
2016年2月20日 日刊ゲンダイ
ますます家計が苦しくなる(写真はイメージ)(C)日刊ゲンダイ
“干天の慈雨”のごとく家計に恩恵を与えてきた「原油安」が怪しくなってきた。
この1年半で原油価格は3分の1まで急落したが、今月17日、代表的な指標のWTI原油先物が約2週間ぶりに1バレル=30ドル台に急反発。歩調を合わせて日本のガソリン価格も21週ぶりに値上がりに転じた。
「原油価格が上昇に転じたのは、産油国の増産に歯止めがかかるという見通しが市場に広がったためです。OPECに加盟するサウジアラビア、カタール、ベネズエラと、非加盟国のロシアが増産凍結を表明し、大幅増産に動きだそうとしていたイランまで協調する意向を示しました。各国のシェア争いが原油の値下げ競争に拍車をかけてきましたが、チキンレースを続けていると国家財政が破綻しかねないと判断したのでしょう。依然、先行きは不透明なものの、年末までに最大1バレル=60ドル程度まで回復するとみています」
こう言うのは、原油価格の“歴史的相場”の転換をことごとく的中させている、エモリキャピタルマネジメント代表の江守哲氏だ。
江守氏は2000年代に入る前まで10ドル台だった原油が「04年に40ドルを超え、08年には150ドルまで高騰する」といち早く予測したことで、世界中から注目されているストラテジストだ。
もちろん、今回の暴落も早くから指摘していたが、その原油価格が反発したことを好感し、日米の株価も上昇基調に転じ始めた。しかし、はっきり言って庶民には何もメリットがない。それどころか、家計にはマイナスだ。
経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。
「サラリーマンの実質賃金は下がり続けていますが、ガソリンが2年前の半値近くまで値下がりし、マイカーの燃料費が減ったことで胸をなでおろしている家庭は多いはず。それだけではありません。ガソリンは“産業のお米”といわれます。電気・ガスも上がるし、ハウス栽培農家や漁船にも負担が重くのしかかります。トマトやイチゴ、魚などの生鮮食品の値段が一気に高騰しかねません」
企業も大打撃を受ける。
「原油相場が反発すれば、原油安の恩恵を受けてきた企業のコストが急上昇します。さらに原油市場に投機マネーがドッと流れることで、それがドルを押し下げる要因になる。円高が進み、輸出産業を中心に業績悪化に苦しむ企業が急増するでしょう。日本の平均株価は1万3000円台を割り込むかもしれません」(江守哲氏)
会社の業績が悪くなれば、当然、賃下げ圧力も強まる。そんなところにガソリンと食品が値上がりし、来年4月に消費税増税が実施されたら家計は火の車だ。原油価格の上昇は地獄の始まりである。
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