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【核心】長期金利マイナス 日銀誤算 広がる副作用
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2016021002000146.html
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-12127373952.html
2016年2月10日 東京新聞 大友涼介です。
長期金利が九日、初めて一時マイナスになるなど、日銀のマイナス金利導入決定が波紋を広げ始めている。同時に円は急伸し、日経平均株価は大幅下落。過去にない異例の政策で、黒田東彦日銀総裁が期待した効果は、世界経済への不安によりあっという間に吹き飛んだ一方、預金金利引き下げなど副作用も広がっている。日銀の誤算が市場や日本経済を揺るがし始めている。 (須藤恵里)
■ばば抜き
「トランプのばば抜きのような状況だ」。市場関係者の中で語られている、現在のお金の動きだ。マイナス金利導入で、銀行は日銀にお金を預けると「手数料」を取られることになる。銀行は、これで余った資金を日銀に預けておくわけにはいかなくなった。行き場を失った資金をどうするか。世界経済の先行き不安で運用に慎重となる中、「運用損」という「ばば」を引かないようにするために、殺到したのが比較的安全な国債の購入だった。
短い期間で満期を迎える国債の利回りは既にマイナス幅を拡大している。少しでも儲けが得られる長期の国債を買う動きを加速。結果、十年物国債の買い手が増え、国債の価格が上昇、長期金利は下落した。
長期金利低下は、ある意味では日銀の狙い通りと言える。マイナス金利政策は金利を低下させ、企業にお金を借りてもらい、設備投資を促そうという思惑があるからだ。だが、実際は「企業は手元にお金を潤沢に持っているため、金利が下がったからといって、すぐさま動かない」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩氏)のが現実だ。
■余波
マイナス金利で日銀が期待したのは、企業の借り入れ増だけではない。円安や株高が進むことで企業収益を改善、これを賃上げや設備投資増につなげようともしている。
もくろみ通りマイナス金利導入決定後、いったん株高、円安となったが、その賞味期限は数日で終わり、その後は一転して大幅円高、株価急落に見舞われた。
中国経済の減速や原油価格の下落、米国の経済指標の悪化などが、日銀が期待した効果を打ち消した形だが、副作用は着実に身近なところで広がっている。銀行は預金金利の引き下げを連日発表。投資信託運用会社は運用難から投信の新規募集を停止するなど、異例の政策の余波に、金融業界は落ち着きを取り戻せずにいる。金融機関の経営にも悪影響を及ぼしそうで、体力の小さい銀行では今後、収益確保のために手数料の引き上げなどに踏み切らざるを得ないケースが出てくる可能性もある。
■皮肉
マイナス金利の副作用について、第一生命経済研究所の熊野英生氏は「預金金利引下げの直接の影響は大きくないが、預金者の不安は強い。消費者や企業の意欲を悪化させかねない不気味さがある」と指摘する。これでは日銀が狙う「先行きに対する人々の期待感」は損なわれ、金融政策は効果を発揮できなくなる。安倍政権の経済政策アベノミクスの起点として、好調だった企業収益も円高などで黄信号が点滅し始めている。
消費者や企業に悪影響が広がる中、「マイナス金利でもっとも大きな恩恵を受けるのは政府」と熊野氏は指摘する。
ゼロまたはマイナス金利で借金できれば、国が抱える膨大な利払い費は大幅に減るからだ。マイナス金利は生活に悪影響を及ぼす一方、日本最大の「借金王」でもある国がメリットを受ける皮肉な結果となっている。
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