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景気ウォッチャー調査と、マイナス金利と
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2016年02月08日 在野のアナリスト
昨日の北朝鮮によるロケット発射で、安倍首相の強い意向で日本版NSCの様子を写した写真が公開されました。残念ながら、こんなことをしているから『ごっこ』などと批判されるのです。米国がビン・ラディン氏を暗殺した作戦で、NSCの映像を公開したのは、もうビン・ラディン殺害計画が最終段階だったからです。つまり、もうそのメンバーが集まって作戦を練る必要がない。しかし今回、北朝鮮のミサイル発射、核実験は今後もあるでしょうから、同じメンバーが召集され、会議が開かれるのでしょう。北朝鮮がもし、その会議の内容を知りたい、もしくは議論を北朝鮮に有利なよう取り計らってもらおう、となればメンバーの誰かを脅迫、家族を人質にとるなどするでしょう。メンバーの家族や親族を危険にさらしてまで行うようなことではありません。
ビン・ラディン暗殺で米国が公開したのをカッコいい、とでも思ったか。日本はやってます、というアピールなのか。見栄えを重視しがちな安倍政権だけに、両方あり得そうですが、この写真はさすがにマズイと思ったのか、お昼のニュースで一度流れただけで、新聞やその他のメディアも採用はしていません。日本の対応、危機管理を担当するNSCが、その危機管理すらできていないのでは、対応すらまともなものがでてこない、そう看做されても已む無しなのでしょう。
1月の景気ウォッチャー調査がでてきました。現状判断DIは前月比2.1pt低下の46.6。項目別にみても、小売が横ばい以外、大幅な低下を示しました。先行き判断DIは前月比1.3pt上昇して49.5。こちらは住宅関連以外、軒並み上昇する見通しです。この調査は毎月25日から月末にかけて調査します。多少、日銀のマイナス金利でわっと盛り上がった株価、円安などを好感した向きもあるかもしれませんが、それより先行きで改善を示すのは、春節期待といった部分が大きいのでしょう。判断理由にも多くが「インバウンド消費」への期待が滲み、国内に関する良い部分を探すと「原油安でコスト減」「寒さが厳しくなって冬物衣料、もしくはスキー関連」といった、天候や世界経済のマイナス部分が、逆に恩恵になるところぐらいでしかありません。
日銀のマイナス金利導入に関して、少し気になる噂を耳にしました。それは今後、当座預金にかけるマイナス金利の枠を拡大していく。そのとき、同時に日銀は国債購入枠を減らす。つまり、金融機関が当座預金から資金をひきだし、国債購入に当てさせる。そうすることで国債の暴落を回避しつつ、日銀の量的緩和を終息させようするのではないか? 今は量・質・金利の3段構えですが、軸足を質とマイナス金利に移す。逆に、そうでないと国債購入を終わらせることができない。
しかしもしこのマイナス金利拡大による量的緩和の終了、という策では量を供給しているわけではないため、マネタリーベースでみると拡大はしていない。つまりそのときは、デフレ脱却の旗を下ろすか、物価上昇率を0〜0.5%と目標を低くするか、しなければならなくなります。しかも、国債の暴落はある程度抑えられても、円高、株安はすすみ易くなるかもしれません。今の国債は明らかに需要過多、日銀が量の旗を下ろした時点で、これ以上の円安にはならない、との連想が働く。これは日銀が緩やかに金融緩和を止めるための策であって、経済は弱含むことが確実です。
先週末の米雇用統計で、追加利上げの思惑が強まった、とされるものの円安にはすすみ難く、むしろ今晩の欧米市場では一層の円高がすすんでいます。今後、どんな手を打っても日銀の限界説が囁かれ、終わりまでのカウントダウンの算盤をはじく音が聞こえます。失敗のキズを浅くするためだけの、マイナス金利の枠拡大と国債購入枠の縮小と、それを意識すれば当然、円高にすすむというのです。旅行収支が53年ぶりに黒字、という話もありますが、それが異常な金融緩和によってもたらされたものなら、その異常性がとり除かれたとき、早晩終わりを告げることにもなります。国民でさえ内需の活性化を期待できず、インバウンド消費しか期待しようがない国、金融緩和『ごっこ』の終焉にはとんでもないマイナス効果しかもたらさない、となるのでしょうね。
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